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2013年4月7日日曜日

観感楽学

今年の桜は早く神戸ではほとんど散りましたが背山の山桜はまだ盛りです。新神戸ロープウエーのある世継山の裏側を摩耶登山道から見ると、吉野にも匹敵する様相です▼いま新神戸駅背後の山は鮮緑に山桜が散在、「山笑う」を実感します。もう少しすると緑の濃淡が素晴らしいグラデーションを顕してきます。多忙な日々を過す市民も、山を見ると気が晴れます▼明治期まで禿山だった六甲山系は一九〇二年から一世紀余の植林によって緑の山になりました。しかし水害・地震があり、近年は間伐などの手入れが出来ずに荒れています▼背山の整備は、防災・環境上、重要なことは言うまでもありませんが、市街地の景観・市民のレクリエーションにも大事です▼一昨年、神戸市は今後の百年を見すえた「六甲山森林整備戦略」を策定しています。推進する組織・資金が課題ですが、絵に描いた餅に終わらせてはなりません▼今年は県知事選挙と神戸市長選挙があります。選挙ではこのような遠大な課題が争点になることはほとんどありません。生活を守ることが市民の差し迫った要求ですが、地震対策を含め将来の防災・環境についても論議したいものです。 (TS)

(2013年4月7日付「兵庫民報」掲載)

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