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2013年2月10日日曜日

電気料金値上げ:経営責任不問では認められない

原発停止を理由にした関西電力の電気料金の値上げに強い反発が噴き出しています。経営責任を不問のままでは値上げは認められないとする、一月二十八日、エネルギー庁主催の公聴会での元関電社員・電力労働運動近畿センター・坂東通信さんの意見の要旨を紹介します。(文責編集部)

原発推進の呪縛から解き放て

関電経営者の責任の取り方について


昨夏の「原発再稼働」問題。それに伴う「計画停電」そして今回の「電気料金」問題。また、若狭地域一体の「活断層問題」などなどが経営の根幹を揺るがす事態と本当に認識しておられるのか、改めて聞きたい。

どれ一つとってもことは社会的に大きな影響を与えています。そのような重大な経営方針の転換を迫ることに、誰ひとりとして責任を取らないとはどういう認識ですか。それとも東電の福島事故のようなことが起こらなければ辞めないとの認識ですか。うかがいたい。

個人責任を追及するつもりはありませんが、過去の経営方針が時代に合わなくなっていることを認識すべきであります。

値上げ申請に伴う内訳で、高額の役員報酬を二割カットとしていますが、国民感情から見て向こう三年間全額ゼロとすべきとの認識がありませんか。うかがいたい。

一般社員の賃金カットは止めるべき


削減が発表され、現場には「えらいこっちゃ、どないしょう」「住宅ローンどないしょう。教育ローンどないしょう」との声が充満しています。

電力で働く現場社員は、ご存知の通り二十四時間三百六十五日、一時も休まず電気を送り届けています。台風の時も雷の時も、重大な自然災害の時も、家庭を顧みず働いています。その労働に対して経営層はどのように認識されているのかうかがいたい。

そんなに電力で働く社会的労働価値は低いのですか、それとも高いものですか。産業別水準との比較する根拠はなんですか、ただ単に高いところなので低いところへもっていくとの認識ですか。高く設定するのがなぜ不都合なのですか。明確な答えをいただきたい。

一般社員は、ここ十年間の間「成果型賃金制度」で人数は約五千人も減っています。減った分を現場従業員は生産性を落とすことなく仕事に励んできています。賃金はほとんど横ばい状況です。

経営責任あいまいにした「総括原価主義」


関電首脳陣は、「総括原価主義」というシステムにあぐらをかいてきたことで経営責任があいまいなまま今日に至っています。政府の責任も誠に大きいと指摘せざるを得ません。

いま福島の原発事故からの教訓を真摯に引き出してほしい、それは、「原発推進」という呪縛から解き放たれてほしいということであります。まさに「原発推進という原理主義」からの離脱が求められています。

今後のエネルギー会社として関電が生き抜くのであれば、原発依存から離脱することを高らかに宣言すべきであります。それが世論であり、世界の流れであります。

そして、関電の基本方針を「原発で発電していない電気を売らしていただきます。自然エネルギーがもう少し増えるまで、少し高いですが電気代を値上げさせてください」という立場に変えるよう強く求めたい。


(2013年2月10日付「兵庫民報」掲載)

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