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2012年11月18日日曜日

志位委員長が神戸で1900人を前に熱弁


日本の進路分ける歴史的たたかい 日本共産党議席倍増・近畿4議席を



勢揃いして声援にこたえる衆院・参院候補と志位委員長

日本共産党全国遊説演説会が十一月九日、神戸文化大ホールで開かれ、会場いっぱいの千九百人が志位和夫委員長らの演説を聴きました。

冒頭、志位委員長は、「野田政権が国民に追いつめられるもとで、年内あるいは年明けの解散、総選挙の可能性が極めて濃厚」「いよいよ日本の進路を分ける歴史的たたかいが始まる。日本共産党は十八議席以上の倍増をめざして大躍進をかちとる」と決意を述べ、絶大なご支持をと訴えました。

堀内照文衆院比例候補と各小選挙区候補、金田峰生参院兵庫選挙区候補も決意を表明しました。

大きな拍手を送る聴衆
また、借上げ住宅灘区連絡会の根津良一氏が、借上げ復興住宅から県・市が退去を迫っている問題で「日本共産党の支援が大変心強い」と推薦の挨拶をしました。

党員からこの演説会に誘われた税理事務所職員のUさんは得意先の貿易会社社長とともに参加。その社長七一は「初めて生で聴いた。全部に同感とはいえないが外交問題はすっきりして立派」と語り、カンパも寄せてくれました。

この他「共産党の提言には解決策が具体的に示されているのが他の党と違う魅力」=東灘区女性二五=、「橋下維新の会との対決点がすっきりした。近畿の力、全国の連帯でくい止めることが必要」=西宮市・大学生=

―などの感想が寄せられています。


(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

演説会案内に期待次つぎ

「倍増どころか3倍、4倍に」


日本共産党が県内で開催中の「全国遊説演説会」。堀内照文さんを先頭に各団体を訪問し、演説会の案内や協力・共同のお願いをしています。

堀内さんが訪問したタクシー会社では、経営者が「議席倍増にとどまらず三倍、四倍めざしてがんばってほしい」と期待を寄せました。

環境問題の市民団体代表は、「演説会に三千人ぐらい集めたらどうか」「地域からバス一台と言わず、二、三台と出せばどうか。百人ぐらい声をかけますよ」と話しました。

(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

2区:ぬきなゆうな

改革ビジョン届けきって勝利の鍵を

・・・さ・あ・総・選・挙・・・衆・院・小・選・挙・区・候・補・か・け・る・・・

(神戸市兵庫区・北区・長田区)


十一月八日「消費税増税を中止」と「中学校給食実現」署名で訪問。子育て世代の多い町で、署名と赤旗ビラで対話して後援会員が十人増えました。中学校給食への強い要求とともに「原発はないほうがいい」との声。夜は「ビラ折り小集会」。支部員宅で近所の三人の女性とビラを折りながら対話。「今度こそ勝ちたい、党に入って力出して」と訴えると、「働いていたときは社会党だったけど名前も変わって信用ならん。今は共産党。頑張るよ」と応えてくれました。

十一日は兵庫区で「原発ゼロ」行動。湊川商店街で総勢五十人がビラと署名でアピール。中学生から「僕も手伝いたい」と申し出があったり、女子高生が「よくは知らないけど心配」と署名してくれました。夕方は長田で堀内比例候補と宣伝(写真)。雨の中でしたが赤旗ビラを受け取る人は思いのほか多く、話しかけてくる人もありました。もっと広く「改革のビジョン」を隅々まで届けきることが「勝利の鍵を握る」と感じています。

(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

10区:井沢たかのり

党員・後援会のみなさんに支えられ

・・・さ・あ・総・選・挙・・・衆・院・小・選・挙・区・候・補・か・け・る・・・

(加古川市・高砂市・加古郡)


予定候補者になってから、七カ月半経ちました。後援会や共産党支部、議員のみなさんに支えられて、慣れない街頭宣伝や訪問の活動を積み上げることができています。大小の「つどい」が多様に開かれ、緊張しながらも楽しく参加させてもらっています(写真)。

火曜から金曜までは毎朝七時から駅頭での街頭宣伝をしています。10区内のJRと山陽電車の十三の駅頭が宣伝場所です。どの駅でも、後援会と共産党支部のみなさん、議員さんが参加してくれています。神野町や上荘町では交差点での街頭宣伝もやりました。

そして連日、宣伝カーで各地域を回ります。アナウンサーと運転手、道案内を引き受けて下さる方、チラシを配布して下さる方に感謝しています。

四月からの街頭での演説回数は先週で合計七百四十三回を数えました。演説は候補者の命とも言われます。任務の重さにたじろぎながら、願ってもできるものではない貴重な体験をありがたく思っています。


(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

「今すぐ原発ゼロへ全国いっせい行動」51カ所 県内騒然

十一月十一日、国会・霞が関周辺での「反原発1000000人大占拠」行動に呼応して、「今すぐ原発ゼロへ 全国いっせい行動」が兵庫県内でもとりくまれました。

荒天にもかかわらず三十八の区・市・町の五十一カ所で実施。合わせて千三百人がリレートーク・寸劇・ビラ配布・署名宣伝など様々な形で訴え、「即時原発ゼロ」「再稼働反対」の声で“県内騒然”となりました。

青年たちが中心になってとりくんだ神戸での「サウンドデモ」に二百人、姫路野外音楽堂での集会に百十人、宝塚での集会・デモに八十人が集まった他、川西では午後一時から五時までロングラン宣伝がとりくまれました。また、一人でも宣伝カーで訴えたところもありました。

そのなかで、買い物客からの賛同の声が寄せられたり、福島県からの避難者と対話になったりもし、世論を広げました。


各地の行動 (それぞれ行政区、場所、内容、中心団体の順)

東灘区 JR住吉/宣伝・署名/健康共和会、民医連、共産党など
灘区 六甲道/宣伝・署名/灘区革新懇
中央区 ①元町東口/宣伝・署名/労連、中央区労協、新婦人、全教、高教組、年金者、平和委員会、民医連、兵商連、共産党など②三宮マルイ前/青年のスイシンジャー寸劇を三回演じ、青年から好評/ZEROこねっと
兵庫区 湊川ハートフル/宣伝・署名/兵庫民商、新婦人、医生協、生健会、共産党
長田区 鉄人28号前~商店街/鉄人前→一番街→大正筋→六間道→本町商店街パレード。買い物客や若い夫婦から賛同の声/新婦人、年金者、医生協、民商、重工産業労組、共産党
北区 西鈴蘭台/宣伝・パレード/新婦人、生健会、医療互助会、民商、共産党
須磨区 ①名谷パティオ前/駅三カ所で宣伝。おおすぎ衆院4区候補、山本市議らも訴え/共産党など②板宿/街頭宣伝/新婦人
垂水区 垂水駅西口/九団体十人がリレートーク&アクション、最後に「原発いらない」などコール唱和。揃いヤッケや傘にも意思表示/「今すぐ原発ゼロへ」垂水区実行委員会(新婦人、年金者、母連、民商、革新懇、救援会、原水協、社保協、共産党)
西区 西神中央プレンティ前/「共産党しかない」の声も/西神戸労連、新婦人、医生協、年金者組合、共産党
尼崎市 ①阪神尼崎/宣伝・署名。「福島へ戻るつもりはない」「集会は尼崎でやらないのか」「手伝います」の声/尼崎労連/②万博公園/バスツアー先の万博公園で集会、原発なくせのコール/共産党後援会・党
西宮市 ①西宮ガーデンズ西北/集会/原発なくす西宮の会/②瓦林公園/新婦人のまつりの中で原発ゼロへ唱和も/新婦人/③阪神西宮/浜脇の会を結成し宣伝/浜脇の会
芦屋市 JR芦屋南/宣伝・署名/共産党など
伊丹市 三軒寺ひろば/集会、リレートーク/共産党など
川西市 アステ通路/ロングラン宣伝・署名、赤旗号外配布/新婦人、党など
宝塚市 宝塚駅南口/集会、リレートーク宝塚駅までデモ/原発ゼロをめざす宝塚市民集会実行委員会
三田市 JR三田駅/丹有労連、革新懇、共産党で宣伝・署名
明石市 明石駅前/「どこでもバンド」がオープニング。宣伝・署名/明石民商、東播労協、新婦人、年金者
加古川市 加古川駅南/宣伝・署名/東播労協など
高砂市 松陽コープ前/宣伝、近所のマンションに配布/高砂民商など
三木市 志染駅前/民商、新婦人、九条の会、党で宣伝/三木民商
小野市・加西市・加東市 ひまわり公園/宣伝・署名/はりま中央民商、年金者組合、新婦人、労連など
姫路市 ①野外音楽堂/集会を二時間、寒かった、デモは中止/労連、共産党、関金有志の会/②山電姫路駅前/宣伝・署名。白髪衆院11区候補も訴え、募金八千七百五十六円/西播社保協
相生市 商店街入口宣伝、流し/大雨のため宣伝に/相生民商など
赤穂市 市内宣伝カー運行/議員団が市内でテープ流し宣伝/共産党
たつの市 本竜野駅前/二十代の若者がよく署名してくれた/揖竜宍粟民商など
宍粟市 山崎町内/市内をテープで流した/共産党
福崎町 ボンマルシェ前/宣伝/共産党
市川町 甘地駅前/乗降客の三分の四は高校生/共産党
上郡町 一カ所宣伝、町内流し/共産党
佐用町 町内三カ所、町内流し/三カ所で町議が宣伝、町内宣伝カー運行/共産党
豊岡市 (十日)アイティ前/リレートーク、宣伝・署名/民主団体、共産党
洲本市 市内四カ所/宣伝/共産党
淡路市 旧津名町四カ所/年金者組合、国民救援会、共産党 車からの激励あり/年金者組合、国民救援会、共産党
南あわじ市 西淡町三カ所街頭、流し/宣伝/共産党

青年学生 三宮東遊園地/サウンドデモ 東遊園地→センター街→関電前/ZEROこねっと

(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

原発いらん! 200人がサウンドデモ

神戸でのサウンドデモ(中央は堀内照文衆院比例候補)
十一月十一日に行われた「原発いらん! from KOBE サウンドデモ」に約二百人の市民が集まりました。毎週金曜日の関電神戸支店前の抗議行動に集まっている有志が企画しました。

午後二時に三宮東遊園地へ集合。はじめにドラムのリズムにあわせて「再稼働反対」「大飯を止めろ」とコールをしてウォーミングアップをしたあと、参加者からの発言の場もありました。「大飯原発に行ってきた。こんな原発つくらせて、子どもや生き物に申し訳ない」「はじめてこういうデモの場にきた」などそれぞれの思いや状況を交流しました。

堀内照文衆院比例候補も参加し「原発はいますぐゼロしかない。みなさん頑張りましょう」と発言しました。

原発を推進する勢力と国民とのたたかいを表現した寸劇「絶対原子力戦隊スイシンジャーvs.怪人原発ZERO」も好評を博しました。シンガーソングライターの松井ロクロウさんによる歌もあり、デモ出発に向けて会場は盛り上がりました。

そうしていよいよデモに出発。太鼓やマラカス、ドラムなどでテンポ良くリズムを鳴らしながらデモを行いました。三宮センター街では通りすがりの若者たちが写真を撮ったり、手を振るなどの反応があり、大きな注目を集めました。

その後デモは、いつも抗議行動を行っている関電神戸支店前へ。「原発いらない」「大飯をとめろ」とコールをして解散しました。


(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

憲法が輝く県政へ(23)

原発から再生可能エネルギーへ

電力兵庫の会・憲法県政の会幹事 松崎保実

必要なかった大飯原発再稼働


猛暑だった二〇一二年夏、政府と関電が言ったような電力不足は起きなかったのです。その実態を検証してみました。

関電が五月十九日に発表した夏の最大需要想定は二千九百八十七万kWで供給力は二千五百四十二万kW。その差四百四十五万kWも不足するとして大飯原発を再稼働させました。

ところが、今夏の最大使用電力量は、八月三日の二千六百八十二万kW。同日の供給力は二千九百九十九万kWで三百十七万kW余裕がありました。原発の供給力は二百三十六万kWで原発が無くても八十一万kWの余裕がありました。

電気料金値上げキャンペーン


原発推進者は、原発再稼働をさせるために電力不足を持ち出し、これが嘘とばれると、次は料金値上げを持ち出しました。今すぐ値上げが必要なのかと言えばノーです。

関電には長年貯め込んだ内部留保(埋蔵金一兆八千億円・二〇一二年三月末)があります。どこの企業や家庭でも、苦しい時は貯金の一部を取り崩します。関電も内部留保を取り崩して消費者に負担をかけない努力をするのが、まともな企業の責任です。

料金値上げキャンペーンの目的は、「原発を再稼働しなければ電気料金を値上げするぞー」と言う脅しです。

原発事故による避難措置を防災計画に加えること

県の防災計画には、若狭湾十四基による原発事故が盛り込まれていません。近畿の水がめである琵琶湖が汚染されると、取り返しのつかない被害になります。

いま緊急避難を三十km圏で議論されていますが、風力や風向きによって、兵庫県が直接被害を受ける可能性は十分あり、欧米並みの八十または百km圏による防災計画にすることが大切ではないでしょうか。

再生可能エネルギーの潜在力と雇用


環境省が調査した二〇一〇(平成二十二)年ポテンシャル(潜在的導入可能量)調査によると、兵庫県内の潜在的導入可能量は、太陽光発電で百四十九万kW、陸上風力発電二百六十七万kW、小水力発電は四万kW、地熱発電は二万kWで、合計四百二十二万kW以上もあり、原発の四基分に相当します。

再生可能エネルギーを普及すれば、雇用が拡大し地域経済が活性化します。その規模は、原発で働く労働者数の約十倍以上と言われています。

例えばバイオマス発電の燃料は木質ペレットです。これは木を砕いて圧縮し水分を抜いたもので、非常に火力が強く、空気量を加減すれば炭を燃やしているようなものになります。木質ペレットは燃焼によって二酸化炭素を発生しますが、化石燃料と異なり、炭素循環の枠内でその総量を増加させないので、統計上は排出しないものとして取り扱うことが出来ます。材質によって燃焼特性に差があり、樹皮や竹からもつくることができます。

このようなペレット工場が各地に建設されると林業が盛んになり、雇用が生まれ過疎化が防止できます。

関電の舞鶴発電所九十万kWでは石炭に混ぜて木質ペレットを年間六万トン使用しています。しかし、これをカナダから輸入して使用しています。なぜ国産材を活用しないのか? 国内経済が活性化せず、エネルギー自給率が四%から向上しない原因は、ここにも有るように思います。

今こそ再生可能エネルギーの普及に力を注ぐことが大切です。実現するために克服すべき課題もありますが、自然エネルギーの宝庫、兵庫県は未来に希望がいっぱいあります。

(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

グリーンウエーブがTPP問題で緊急シンポ

食と命とくらし守ろう


シンポジウムで発言する(右から)村岡、津川、柳澤、櫻谷の各氏

農業・食料・健康を守る兵庫県連絡会、兵庫農民連、兵庫県母親連絡会、兵庫労連などでつくる兵庫県グリーンウエーブ実行委員会が十一月十一日、緊急シンポジウム「TPPから食と命とくらしを守ろう!」を神戸市医師会館で開き、七十五人が参加しました。

基調報告では、櫻谷勝美三重大学名誉教授(経済学)が、TPPの狙いが対外競争力が落ちてきた米国経済を復活させるために、農業・医療など米国の強みが発揮できる協定内容とルールで地域経済圏をつくることにあると指摘しました。

シンポジウムでは、兵庫食健連の柳澤尚事務局長、兵庫労連の津川知久議長、神戸市医師会の村岡章弘理事が登壇し、それぞれ食料、雇用、医療の分野でのTPP加盟の問題点を解明しました。

村岡氏は、自由診療拡大で公的医療が縮小・国民皆保険制度が崩壊するばかりか、ISD条項で米国企業の治外法権を許すことになると強く批判しました。


(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

篠山市「人権条例」(案)撤回を

「市民の会」が市長要請を呼びかけ


部落解放同盟などが、国の同和特別法(二〇〇二年三月末で失効)の前後から「今後は地方自治体で特別対策を継続させる」として、地方自治体での法律にあたる「人権条例」の制定を要求してきました。

これまで、旧出石町、香住町、浜坂町で「人権条例」が市民の反対を押し切って、制定されたものの市町合併でそれぞれ廃止され、県下、唯一「人権条例」が現存しているのは三木市だけです。

篠山市では、一昨年三月議会で市長が「人権条例制定」を表明し、「人権条例制定委員会」(解同の委員複数任命参加)が発足しました。委員会の「答申」を受けて、九月六日に「人権条例」案を市議会全員協議会に提示し、その「市案」に対するパブリックコメントを十一月十二日まで募集。十二月市議会に提案し、一挙に採択しかねない危険性も浮上しています。

「人権条例に反対する篠山市民の会」(人権連篠山支部・丹有労連・丹波年金者組合・新婦人の会篠山支部・日本共産党篠山市委員会)は、市長に対して「人権条例の撤回」の要望書を提出し、交渉。四度にわたって市内全域対象に「『同和行政』復活と、住民学習の永続化につながる」などとした批判ビラの配布もしてきました。

今回の市案は、従来の「部落差別撤廃条例」では、市民の納得が得られないとしてか、「人権尊重のあたたかいまちづくり条例」との名称をつけています。しかし、「市の責務」だけでなく市民にも「…社会の構成員としての責務を自覚し」とか「人権意識の向上に努めなければならない」などと「責務」規定を設け、憲法を守らなければならない行政が、逆に市民を「人権」の名で、取り締まる「責務」を規定しています。

また、「審議会の設置」を設け、「審議会は十五名以内で組織する」として、「人権条例制定委員会」と同様に解同代表を任命したりするおそれもあります。

このため市民の間からは「市民への『責務』規定は、おかしい」とか「行政企画押し付けの町内自治会単位での『人権(同和)教育、啓発』が一層強化される」「観光の町、篠山が敬遠される」などの批判の声が日増しに強まっています。

「市民の会」は、篠山市で「人権条例」が制定されると、意を強くした勢力が、他市でも動きを強めることは明確だとして、酒井隆明篠山市長あての「『人権条例』の白紙撤回を求める要請書」の送付を市外の団体・個人にも呼びかけています。

要請書送付先


  • 郵送〒669-2397篠山市北新町41
  • FAX079・554・2332

それぞれ「篠山市役所市民生活部人権推進課」宛


(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

宝塚映像争議支援集会

〝映画を作り続けよう!〟


たたかう決意を表明する宝塚映像労組の赤星玄二郎委員長ら

宝塚映像による不当労働行為と闘う争議支援集会が十一月九日、宝塚市内で開催され六十人が参加しました。

宝塚映像は、これまで百七十本以上の映画を撮影した歴史のある映画会社で、阪急電鉄一〇〇%出資の子会社です。映画会社でありながら撮影所を潰し、宝塚映画祭への協力を拒否するなど「映画の街宝塚」から映画の灯を消そうとしています。

宝塚映像労働組合は、二〇一一年十一月に不当労働行為救済命令申立を兵庫県労働委員会に行いました。会社は労働委員会で調査が進んでいる二〇一二年三月に組合の書記長を就業規則の継続雇用規定に反して定年後継続雇用を拒否。同労組は現在この二つの事件を争っています。

集会での兵庫労連の報告では、この争議を①組合を嫌悪した組合潰しの攻撃である②仕事の取り上げでの退職強要・解雇予告③これらの背景にある映画産業の「非正規雇用化」④阪急・阪神ホールディングスの社会的責任の放棄―の四点であると位置づけました。

弁護団は、争議に至る経過とともに「団交で平気で虚偽の発言をする本当に不誠実な態度であり、労働委員会で調査中に就業規則違反の継続雇用拒否をするなど労働組合敵視が甚だしい。来年になれば証人調べも入るので、是非地域から傍聴などの応援を」と訴えがありました。

宝塚映像労働組合の赤星玄二郎委員長は「現職は二人になったが、こうして多くの方が応援してくれる事を力に再び映画を作る会社にするまで最後までたたかう」と決意を表明しました。

ねりき恵子県会議員が激励と連帯の挨拶をしました。

(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

民青同盟姫路班:美浜でフィールドワーク

「原発いらんわ!」


民主青年同盟西播地区の姫路班は十一月十一日、美浜原発へのフィールドワークを行いました。

十日には、姫路駅前でシールアンケートを行い、原発に対する意見も聞きました。たくさんの青年が、「無くせるなら、無くしたいけど…」と話し、模索を抱え、展望を求めていました。その後の班会で、日本共産党の即時原発ゼロの提言を学習して、翌日のフィールドワークに挑みました。

美浜原発のPR館に入って、「原発は素晴らしいんだよ」を見せつけられてきましたが、参加者一同呆れ顔。館内に未だに踊る「安全神話」に怒りを通り越してあきれてしまいました。PR館は、設備や展示されているものも、全体的に古く、原発も古いものなんだと感じました。

参加した同盟員は「原発のことはめっちゃ書いてあったけど、肝心な放射能のことは書いてなかった」「人をだまして、色んなことを犠牲にしてでしか動かせない原発ってホンマいらんわ」と感想を述べていました。あらためて脱原発の意志をかたくしました。

新たに生まれた疑問も含め、より学習を深めながら、これから脱原発の活動をどう進めるのか、模索を抱える青年に展望をどう示すのか、そして福島への支援も、話し合って班活動を進めていきます。

(竹國純一・民青西播地区委員長)
(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

ノーモア・ヒバクシャ近畿訴訟裁判傍聴記

副島圀義

十一月七日、大阪地裁でのNさんの意見陳述(広島・爆心地から三km、当時二歳、甲状腺機能低下症で申請)。

「父や母の姉妹一家を探す母に背負われて、爆心地近くに何度も入った。結婚が決まりかけたとき、相手の母から「被爆が遺伝するのでは」と反対された。国はなぜ私の病気を原爆と無関係だと言い張るのか。原爆の被害を覆い隠したいとしか考えられない…」

続いて河本一成先生(あさくら診療所所長)が、被爆と甲状腺機能低下症の関わりなどについて、実際の症例や研究文献などに即して詳しく証言しました。

国側代理人の反対尋問は、今までの裁判で破綻済みの議論を蒸し返したものでした。

―下痢は放射線以外の原因でも起こるではないか。(典型的な放射線被曝急性症状である、下痢、出血、脱毛などをすら、国はストレスや栄養不足などに解消して、原爆の影響を極力否定しようとしてきました)

―甲状腺機能低下症と放射線被曝とに有意な相関性はない。(甲状腺の場合、半減期の短い放射性ヨウ素の内部被曝の影響が大きいので、被曝線量測定値と発症率との相関性が確定しにくい。福島の今後にも関わる課題です)―などなど。

「仮に、爆心地から二・七kmで被爆し、爆心地に近づかなかったとしたら被曝線量は?」との反対尋問に至っては、初期放射線しか認めない立場からの、まったくナンセンスな質問でした。

「たとい一命をとりとめた被爆者にも、生涯いやすことのできない傷跡と後遺症を残し、不安の中での生活をもたらした。…高齢化の進行している被爆者に対する保健、医療及び福祉にわたる総合的な援助対策を講じ、あわせて、国として原子爆弾による死没者の尊い犠牲を銘記するため、この法律を制定する」

―被爆者援護法の前文ですが、厚生労働大臣の代理人たちは、この法律をどう考えているのでしょうか?

(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

県平和委員会基地調査 通信基地・軍事産業

六甲山頂にも神戸港にも

兵庫県平和委員会事務局長 高橋正明

兵庫県平和委員会は十一月四日、毎年秋に行っている陸上自衛隊六甲山通信基地と神戸港の軍事化の現状についての調査を行いました。六甲山通信基地は陸上自衛隊の全国の通信網(IDDN通信網)の重要な中継基地の一つで、伊丹駐屯地(中部方面総監部)と広嶺山通信基地(姫路駐屯地)とを結ぶための基地です。この基地の建物は六甲山最高峰の傍に建てられており、基地としては珍しい「山小屋」風の外観をもっています。

今回、道路から基地への通路沿いに真新しい赤で塗られた木杭が打たれているのを見つけました。通路拡幅のためか、目的は不明ですが、基地の厳重な監視装置と手入れが行われていることをみると、この基地が重要な基地として強化されていることを改めて確認することができました。

神戸港では建造中も含め7台の潜水艦がみられた

神戸港では、海上自衛隊阪神基地隊と軍事産業の実態を調査しました。

阪神基地隊(神戸市東灘区魚崎浜町)にはこの日は掃海艇一隻が岸壁に係留されていました。ここには掃海艇二隻が常駐していますが、有事の際瀬戸内海を通過する船舶のコントロールを行う任務をもっているといわれ、外観からは見えない重要な役割を担っています。

軍事産業では、救難艇US‐2をつくっている新明和工業、日本で唯一の海上自衛隊潜水艦の建造所である川崎造船所・三菱重工を調査しました。

新明和工業はこの日は格納庫(製造工場)は扉が固く閉ざされており、中をうかがい知ることはできませんでした。

潜水艦建造現場では、この日、建造中のものを含め、七隻の潜水艦を確認することができました。

毎年一隻ずつ潜水艦は建造されており、人殺しの道具として税金のムダ遣いが行われ、この日、四千億円余りのムダ遣いを見たことになります。

平和委員会としては、真に平和な神戸港にしていくために今日の現状について広く県民に知らせて必要を感じています。

(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

党文化後援会が維新の会テーマに学習会

第三極だなどとんでもない:元大阪城天守閣館長が報告

日本共産党兵庫県文化後援会は十一月十一日、こうべまちづくり会館で「大阪の文化と橋下維新の会」をテーマに学習講演会を開催、二十人が参加しました。

講演では、元大阪城天守閣館長の渡辺武氏が、大阪の現状について詳しく報告しました。

▽橋下徹氏が府知事になり、大阪市長になったいきさつについて、自公政治、これにかわった民主党政権に対する不満、憤りのはけ口として、歯切れよくマスコミ受けする橋下氏に期待が集まったこと▽府議会でも維新の会が議席の過半数をしめ、大阪市議会では公明党が加担して過半数になって橋下氏いいなりの行政を進めようとしているが、実態は文化予算をはじめ府民・市民生活予算の切り捨てであること▽その手法は独裁的で支持者の熱気は冷めつつあること▽職員の思想調査は世論に押されて取りやめたが実施の誤りを認めようとしない市長に対して謝罪を要求する裁判も始まった―「第三極」などとんでもないことであると指摘しました。

(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

芦屋「あたたかい会」が総会

大阪のたたかいに学ぶ

「あたたかく民主的な市政をめざす芦屋市民の会」が十日、総会を開きました。

前半では、「大阪市をよくする会」事務局次長の成瀬明彦さんを講師に、「橋下イズム」とのたたかいの到達点や教訓を学びました。

成瀬さんは「職員思想調査」や「入墨調査」の用紙を示し、捏造や密告も交えて弱者同士を際限なく戦わせ、独裁体制に導く橋下手法を解明。その政策が府・市民のための施策を徹底的に削り財界にぼろ儲けさせるものであることを、市営地下鉄の民営化など、さまざまな実例で紹介しました。

橋下氏に期待感をもつ人々に対してもきちんと事実を知らせていけば、状況は変えられることを、三十八万筆の署名で学童保育補助金削減を撤回させた経験もまじえて語り「大阪式の独裁・強権政治を乗り越えることができれば、新しい日本の方向に変化をあたえ、本格的な流れにしていける」と結びました。

議事では、「安心安全な街づくり」「中学校給食実施」「子ども医療費無料化」などの運動を前進させ、「会」活動の日常的な強化をはかる方針と、田中恵美子・中西厚子両代表幹事ら新役員体制を確認しました。

(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

ひなたぽっころりん(504)


(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

映画『放射線を浴びたX年後』が上映中だ(大阪・シアターセブンで二三日まで)。一九五四年三月一日のビキニ水爆実験は第五福竜丸にとどまらず千隻に及ぶ漁船、日本を含む世界中に汚染を広げた。その実態は闇に隠されていたが、高知県の高校生たちが被爆船を捜し歩くことから始まり、汚染の実態が映像で明らかになった▼被災船は船体と漁獲物を検査され汚染マグロは廃棄処分された。しかし、第五福竜丸以外の漁船員は検査もされず漁獲物の放射能検査も年末には打ち切られ、放射能に汚染されたマグロなどは市場に出回ったのだ。同年五月には政府調査船が出向いたが水しぶきを浴びるだけでも危険というほどの汚染状況で、乗組員に白血球減少症が多発した▼漁船は操業中止を指示されることもなく、その海域の危険性も知らされなかった。米政府が行っていた水爆実験の世界的影響の調査報告書も発見され不都合な結果を隠し通そうとした日米政府の策謀が告発された▼日米政府はどれだけの漁船と漁船員がどれだけ被爆したか調べようとしなかった。広島・長崎の原爆被害でも福島原発事故でも被害実態を隠そうとする策謀との闘いが決定的だ。(K)

(2012年11月18日付「兵庫民報」掲載)