Web版の発行はしばらく休止します

「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2012年9月9日日曜日

Occupy in the Bluemoon

原発なくせ 500人が関電神戸支店包囲

参加者全員で関電神戸支店を包囲
毎週金曜日にとりくまれている関西電力神戸支店前抗議行動。8月31日は「ブルームーン」と呼ばれるひと月に2回ある満月の日であり、この名にちなんでOccupy in the Blue Moonとしてとりくまれ、いつもの倍以上、500人の市民が参加しました。

行動は「再稼働反対」「大飯を止めろ」「子どもを守ろう」などを唱和、また途中で参加者自身の思いなども交流しました。


初めて参加したという大学1回生は「原発はよくない、反対だとずっと思っていて、今日知り合いに誘われて初めて来ました」と発言。また福島へのボランティアに参加した20代女性は「今回初めて福島県へボランティアに行きました。現地では放射能の問題で、日々葛藤がある中で生きている。そういう姿にふれて本当に原発はなくさないといけないと思いました」と発言するなど学生や青年も元気に参加していました。


また、介護施設から利用者といっしょに参加した人も。「若いころから平和運動をしてきた方で、今回、ぜひ参加したいということで車イスを押してお連れしました」と話しました。また、子ども連れでも気軽に参加できるようにとキッズスペースも開設され、子どもや若いお母さんたちでにぎわいました。


抗議行動はこれからも毎週続けられる予定です。

(2012年9月9日付「兵庫民報」掲載)

兵庫革新懇が梼原町に学ぶ

自然エネルギー活用の町

兵庫革新懇事務局長  堤隆二



小雨のなか、風力発電施設を見学
兵庫革新懇は恒例の夏期1泊研修で8月26日、27日の2日間、高知県梼原(ゆすはら)町を訪れ、自然エネルギー活用の現状を学び、施設を見学しました。

42名の参加者を乗せたバスで、往路、桂浜にある坂本龍馬記念館を見学、夕刻に着いた梼原町では地元の伝統芸能お神楽の歓迎を受け、夜は農家民宿に分宿しました。

2日目は、朝1番に1300mの山頂にある2基の風力発電施設を見学。600kW2基のこの風力発電で得られる電力を4国電力に売却し、その収益などを基金に、公共施設や民家の太陽発電施設の設置を促進しています。町役場や学校などの屋根に太陽光発電機を付け、民家への普及率は20軒に1軒、5.5%に達し全国平均1.6%を大きく上回っています。

一行は地元のボランティアのガイドに案内されて、水力発電施設や木材加工工場などを見学しました。水力発電所は、わずか6mの落差を利用して発電し、近くの小学校や街灯の需要をまかなっています。

小学校や街灯に給電する水力発電所

梼原町は人口4千人足らずで、人口減が今もつづいている町ですが、豊かな森林資源の活用を軸に「環境と共生のまちづくり」にとりくみ、若者が定着できる町にしていきたいと意気込んでいます。

復路のバス内研修では今年の原水爆禁止世界大会の模様が報告されました。

ツアーに参加した嶋田正義福崎町長は「憲法を大切にしない政府によって地方は苦しめられている。環境や条件は違うがまちづくりの精神を吸収して生かしていきたい」と感想を語っています。

(2012年9月9日付「兵庫民報」掲載)

青年ボランティア・南相馬市

取り返しのつかない原発災害


民青同盟兵庫県委員会などでつくる兵庫青年ボランティア実行委員会が募った福島県南相馬市でのボランティア活動(8月27、8日)に参加した東美智さん(25)のレポートです。

仮設住宅を訪問する東さん(左)ら

自分の目で何が起こったのかを見たいという思いと、子どものころに阪神・淡路大震災を経験し、全国のたくさんの方から物資などの支援を受け、その恩返しをしなければという思いがあり、参加を決めました。

南相馬市は地震、津波に加え、原発事故により甚大な被害を受けています。2日間、おもに仮設住宅を訪問し、物資配布・聞きとりを行いました。

あの日以来、たくさんの方が日常を失い、見通しのつかない先行きに日々不安を感じているのだと実感しました。家族一緒に住みたいけど住めない、家に帰りたいけど帰れない―など、する必要のない我慢もされていました。

福島原発から20km圏内で、今年4月に警戒区域から解除された小高地区にも足を運びました。小高地区は津波により、多くの建物が流され、今年7月ごろまで水没していた所もありました。津波被害のなかった区域でも、崩壊した建物が手つかずのままで、まさにあの日から時間が止まった状態でした。

原発事故がなければ、もっと早く復興にとりかかることができ、状況が違っていたことは明らかです。絶対に壊れないものなどない中で、壊れると人間の力では制御できない、取り返しのつかない原発は、そもそも生み出してはいけないものだったのだと感じました。

福島の方がたが一刻も早く日常を取り戻せること、安心して暮らせる社会になることを願います。

(2012年9月9日付「兵庫民報」掲載)

憲法が輝く県政へ(12)

中小企業振興条例で地域守ろう

兵庫県商工団体連合会事務局長 藤原紀嘉

地域経済を守る運動にとりくむ中小業者(昨年10月の決起大会)

長期の不況と国の中小業者切り捨て策の中で、地域経済と雇用を支えてきた中小業者の廃業・倒産が相次いでいます。その上、大企業や大型店の無秩序な進出・撤退もあいまって、地域経済は疲弊するばかりです。

各地で振興条例制定


こうした中で、中小業者の役割を見直し、地域経済を守るために、中小企業振興条例(地域経済振興条例)を制定する自治体が増えています。

現在、中小企業振興基本条例を制定している自治体は75自治体(全商連調べ=2012年4月)で、道府県でも17自治体あり、大阪府も10年に制定しています。このうち6割近い44自治体がこの5年間で制定されたものですが、県内では宝塚市のみとなっています。

中小企業基本法第6条は、地域産業を応援するのは自治体の仕事、責務と定めています。その趣旨に沿った条例制定は、地域産業政策だけでなく、都市計画、教育、住宅など様々な政策にも大きな効果をもたらすことになります。また自治体が中小業者と協力して地域経済振興にとりくんでいく基盤にもなり、自治体が地域産業に対する姿勢を一貫させていく担保にもなるのです。

地方自治体を舞台に構造改革を推進しようという動きが大阪などで強まる中、どのようにして地域経済を守っていくかが重要となっています。

大阪・吹田市では、09年に条例が制定されましたが、官公需による地元中小業者の仕事確保、市営住宅建設の地元優先発注、小規模工事登録制度の創設、リフォーム助成の実施などを盛り込んだ「請願」が採択されるなど、運動と条例が生きた力を発揮しています。

兵庫県は「条例制定は考えてない」と回答


兵庫県では、02年に兵商連など135団体が署名した「兵庫県地域経済振興条例制定を求める請願」が、日本共産党をのぞく会派の反対で否決されました。

その後も、民商・兵商連は毎年、中小業者施策の充実とともに、「地域経済振興条例」の制定を求める交渉を行なっています。しかし、県は「『ひょうご活性化プログラム』を策定し、理念をもってやっている」(10年度予算要望への回答)、「中小企業基本法の趣旨にそって施策を実施してきた。条例制定は考えていない」(12年度予算要望への回答)などとしています。

関西財界の意向にそって「海外展開支援」


しかし、こうした県当局の「中小企業支援も行っている」との回答とは裏腹に、12年度予算では、「海外事業展開支援」「世界に勝てる兵庫経済」など、関西財界の意に沿った方向を打ち出しています。地域産業を応援するのは自治体の責務としている中小企業基本法第6条とは程遠いといわざるを得ません。

また、昨年12月の議会で採択され制度実現への期待が高まっている「住宅リフォーム助成制度」を「必要ない」とする姿勢にも端的に現れています。「住宅リフォーム助成制度」は、地域経済に大きな効果を発揮しており、全国商工新聞の調査が始まったこの8年で6倍、全国の自治体の3分の1にあたる533自治体に広がっているものです。

地域住民と地域経済にとって商店街は生活に密着した公共の施設です。町工場はものづくりの力そのもの、建設業は快適な空間をつくる知恵と技能をもっています。

地域を守る自治体の重要な役割を


この中小業者と地域経済を守り発展させることは、地域を守る自治体の重要な役割のひとつです。そのためにも、中小企業振興条例(地域経済振興条例)の制定を強く求めます。


(2012年9月9日付「兵庫民報」掲載)

三田市議選9月23日告示・30日投票

市民の目線で提案・実行する日本共産党の3議席を


中田はつ美氏
長谷川よしき氏
長尾あきのり氏
三田市議選(定数22)は9月23日告示・30日投票で行われます。

日本共産党はいずれも現職の、中田はつ美(60)、長谷川よしき(61)、長尾あきのり(34)の3氏をたて、現有3議席確保をめざします。

三田市は「行革」として、長寿祝い金廃止、障害者福祉年金の削減、手数料・使用料値上げなど市民サービス切り捨て・負担増を行っています。

日本共産党以外の議員は、こうした予算案にすべて賛成。日本共産党議員団は組み替え提案などを行い、「市民の暮らしと福祉を守る自治体本来の役割を果たせ」と迫ってきました。三田プラント跡地購入などのムダ遣い、再開発ビル・キッピーモール建設にかかわる疑惑なども市民の目線で追及してきました。

一方、日本共産党議員団は、アンケートや訪問で市民の声を聞き、市政に届け、実現に尽力。国保税の値上げストップ、こども医療費無料化拡大などを実現してきました。

選挙にあたっては、国保税1万円引き下げ、中学3年生まで通院・入院とも医療費無料化、小児救急の休日・夜間体制整備、コミュニティバス・福祉タクシー実現、水道基本料金値下げ、住宅リフォーム助成制度創設、農業振興・鳥獣被害対策拡充、不公正な同和行政終結などの政策を発表しています。

また、三田市は大飯原発から80km圏内。日本共産党の3氏は、「原発ゼロ」、自然エネルギーへの転換を政府に決断させようと訴え。消費税、TPP参加など国政の問題についても展望を示し共同を広げています。


(2012年9月9日付「兵庫民報」掲載)

上郡町議選9月25日告示・30日投票

工藤町政支え住民の声届ける小原氏


小原じゅんいち氏
上郡町議選(定数12)は9月25日告示・30日投票で行われます。

日本共産党は現職の小原じゅんいち氏(67)をたて、町民の声を届け、工藤崇町長を支える、現有議席の確保をめざします。

小原氏は、昨年10月、町長に立候補・当選した工藤崇氏の議席を補欠選挙で引き継ぎました。それ以来、中学3年までの入院医療費無料化(今年4月から)、学校給食(来年度2学期から)などを工藤町長とともに実現しています。

ごみ処理の広域化に伴い住民のごみ持ち込みが不便になる問題について議会質問でとりあげ、町内に一時預かり所的な場所の設置、年末の収集日拡大の検討をさせるなどの成果もあげています。

小原氏は、さらに、通院も含めたこども医療費無料化の拡充など子育て支援の前進、千種川災害復旧・改修など防災対策の強化、安全安心な学校給食へ米はじめ地元産食材の活用、公正な議会運営などの政策を掲げ、工藤町長のもとはじまった住みよい町づくりを進める議席を必ずと訴えています。

(2012年9月9日付「兵庫民報」掲載)

フレッシュ ヴォイス(1)

貧困と格差の社会変えたい

Kさん(東灘・灘・中央地区)

国際社会での児童労働の問題に私は関心があり、将来はILOの職員になりたいと考えていた中で入党のお誘いを受けました。私にとって党に入るのは何の違和感もなくごく自然なことでした。

入党してからはものごとの背景にある貧困と格差の問題について思いをはせることが多くなりました。

例えば先日家族で長野県へ行く途中、渋滞にまきこまれました。渋滞の原因はトラックの事故でした。時間も早朝だったので、深夜から走っていた長距離トラックでしょう。長距離トラックはよく事故を起こしていますがやはりその背景には過酷な労働条件があるし、なぜそうなるかというと価格競争の中で人件費を下げるから。

また、大阪の町を歩いているとホームレスの方が多い。ふと「この人にもかつて家族がいてあたりまえの生活があったんだろうな」と考えるとすごく泣けてきて、これは本当に変えないといけないと思うようになりました。

そのためにも仲間を増やして頑張りたいと思います。


(2012年9月9日付「兵庫民報」掲載)

レッドパージ控訴審勝利へ新署名展開

兵庫県レッドパージ反対懇談会の月例懇談会が8月31日、神戸市婦人会館でひらかれ、11人が参加しました。

62年前、強権的に職場を追われ、現在に至るまで何の救済策もないため、国に名誉回復と損害賠償を求めて裁判係争中の、川崎義啓さん(95)、安原清次郎さん(91)、大橋豊さん(82)の3人も、揃って出席しました。控訴審判決は10月24日に迫っています。

懇談会では、7月末神戸市垂水区でひらかれた国民救援会第56回全国大会に、川崎さんと安原さんが参加したこと、レッドパージ被害を知らない若い代議員からも共感が寄せられ、会場で100筆を超える署名が集まったことが報告されました。

また勝利判決を勝ちとるために、大阪高裁あての新しい署名「被害の甚大さを直視し、法の良心にもとづいた正しい判決を」のとりくみが話し合われました。

大橋さんは「どんな判決が出ても、広く世間に知らせたい。大きな問題提起になるだろう。レッドパージ犠牲者は高齢になったが、新しい世代が出てきている」と述べました。

参加者からも「公職追放された戦犯ら20万人が講和条約締結直後に名誉回復、年金や恩給50兆円を受けている一方で、レッドパージ犠牲者4万人が放置されている矛盾は大きい」「組織的に継続してカンパを寄せてくれる労働組合がある」などの発言がありました。次回は9月28日です。


(2012年9月9日付「兵庫民報」掲載)

福祉4団体が署名出発集会

税一体改革反対の大運動


福祉団体が共同で、国と県に法改正を求める署名の出発集会が9月2日、神戸市勤労会館でひらかれ、約120人が参加しました。

主催は兵庫障害者連絡協議会、兵庫県学童保育連絡協議会、全国福祉保育労組兵庫地本、兵庫県保育所運動連絡会の4団体です。

井上義治代表(兵障協事務局長)は開会挨拶で、ほとんどの公約を実行せず、公約にない消費税増税を強行した民主党政治を批判。福祉切り捨てをすすめてきた井戸県政の姿勢も示し、署名運動に力を合わせてとりくもうと呼びかけました。

二宮厚美神戸大学名誉教授が「社会保障・税一体改革のもとでの保育・福祉」と題し講演。「民主党の自立、共助、自己責任の社会保障制度は福祉をゆがめる。子ども子育て新システムに児童福祉法24条の公的保育義務を守らせた運動の力で、消費税増税を凍結させ一体改革をつぶすことができる。憲法の原点に立ち戻って社会保障を守る国民連合型の運動を盛りあげよう」と語りました。

つづいて各団体が発言。「高齢者介護現場の、時給でなく分給で働く実態を厚労省はわかっていない。福祉はその国の文化。血の通った福祉に変えていけると信じている」(福祉保育労)、「17年前震災で機能しなかった神戸中央市民病院の問題や、東日本大震災の教訓に学ばず、県立こども病院をポートアイランドに移転しようとしている。反対署名にとりくんでいる」(兵障協)、「学童指導員の平均年収は150万円。生活できず、3割が5年で辞めていく。ダブルワークで頑張っている指導員もいる」(県学保連)、「全国保育合研を1万人を超える参加で成功させた力で、新システムを実施させない運動にとりくむ」(兵保連)。

まとめでは、個人署名26万、団体署名500の目標が提起され、自治体キャラバンのとりくみも確認しました。

(2012年9月9日付「兵庫民報」掲載)

非核の政府を求める会 豊下楢彦教授講演

憲法を軸にした外交を


非核の政府を求める兵庫の会(風呂本武敏代表世話人)が市民学習会「北東アジアの非核平和の展望」を9月1日、県保険医協会でひらき、約80人が参加しました。

講師は、国際関係論と外交史が専門の豊下楢彦関西学院大学教授で、ロシアや韓国、中国との間でおこっている領土問題を中心に、日本がとるべき外交の道を語りました。

豊下教授は、尖閣諸島購入問題で、政府も石原東京都知事も、米軍管理下の久場島にまったく触れない点を指摘。アメリカに領土問題で何の主張もできない両者を厳しく批判しました。「沖縄のアメリカによる信託統治自体が国連憲章78条と矛盾。安全保障のジレンマから脱却するためには、憲法体制を信頼関係の軸にした日本外交が重要」と述べました。

閉会挨拶で風呂本代表は「私たちの、非核の政府をつくる課題はますます緊急性を増している」と語りました。


(2012年9月9日付「兵庫民報」掲載)

兵民教研究集会 神戸で

ほんものの教育を追求


兵庫県民間教育団体連絡協議会の第51回研究集会が9月1日、神戸市勤労会館でひらかれ、教職員や保護者約50人が参加しました。

主催者を代表し元全教神戸委員長の觜本格さんが問題提起。子どもと教職員を統制する一方的、画一的な教育改革がすすめられ、誰のための教育なのかがいま問われていると指摘し、自主的教育サークルを再興させ、ほんものの教育を創造しようと呼びかけました。

加東市の元小学校教諭で兵庫県立人と自然の博物館地域研究員の岸本清明さんが「ほんものの教育を求めて」と題し講演しました。

若いころ民間教育研究集会で先輩の実践報告に多くを学んだと言う岸本さんは、学級崩壊した6年生のクラス担任になったとき、子どもが発した質問「何のために勉強するんや」がヒントになり、身近な川の環境問題をとりあげることで、劇的に変わっていった子どもたちの姿を紹介。「生きていくための学習、未来を変えていく学習で、子どもたちが変わり、社会が変わる」と語りました。


(2012年9月9日付「兵庫民報」掲載)

西神NT9条の会 祝島へ

反原発運動学び伝統行事を観賞

祝島を訪れた西神NT9条の会

神戸市西区の西神ニュータウン9条の会は8月19日から20日、山口県の祝島を訪れる旅を企画し、23人が参加しました。

祝島は瀬戸内海の小さな島で、中国電力が1982年に建設計画を発表した山口県上関町四代田ノ浦の上関原子力発電所予定地からわずか4km沖です。

初日「原発を作らせない山口県民の会」の田中照久代表と会い、島民たちが、貴重な自然を守ろうと、地域が分断されるなかでも、体を張ってきた30年の闘いを聞きました。

4年に1度の神舞最終行事の出船

翌日は、千年以上前に始まり、4年に1度8月におこなわれる祝島伝統の祭り「神舞(かんまい)」を観賞しました。この祭りも原発建設反対運動の影響で2回中止になったと知りました。20日は、5日間にわたる祭りの最終行事「出船神事」でした。

参加者からは「船のパレードは美しく勇壮で感動した」「次の世代のことを大事に思う姿勢が印象に残った」などの感想が寄せられました。
(2012年9月9日付「兵庫民報」掲載)

劇団四紀会「熱海殺人事件」

つかこうへい作を被災地舞台に

暑さも吹き飛ぶ「熱海殺人事件」の稽古風景

劇団四紀会(村井伸二代表)が「神戸元町賑わい座」企画第5回、つかこうへい原作「熱海殺人事件~鎮魂歌」を今月15日から週末・祝日6日間、劇団スタジオで上演します。

脚色・演出は、くるひたかしさんです。若い劇団員で構成し、最前線の演劇活動をめざそうと名づけた「バンガードオブ四紀会」班の第1回公演です。

東日本大震災2カ月後、宮城県石巻市にボランティアで入ったくるひさんは、17年前体験した阪神・淡路大震災の焼け野原とまったく違う津波被害の惨状に衝撃を受け、芝居にしたいと考えました。地方劇団の改作上演に寛容だった、つかこうへいさんの代表作「熱海…」を、原作の東京から石巻に舞台を変え2カ月で書きあげました。つかさんは震災の前月に死亡。「つかさんが震災を目の当たりにしたなら」の思いも込めて書きました。

一コマまんが

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段重喜

(2012年9月9日付「兵庫民報」掲載)