住み続けられるよう国として努力を
![]() |
中川大臣(右下)に要請する(左から)車谷さん、安田さんほか |
神戸市借り上げ住宅入居者連絡会の代表らが7月30日、中川正春防災担当大臣と面会。「このまま、公営住宅として住み続けられるよう、国として努力してほしい」と訴えました。
安田秋成氏、車谷美枝子さん、友光登美子さんら入居者、借り上げ住宅オーナーらが参加。日本共産党の山下よしき参議院議員、大かわら鈴子、味口俊之両神戸市議、喜田結県議、堀内照文衆院比例代表候補も参加しました。
安田氏らは、要請文とともに、入居者ら35人から寄せられた、中川大臣あての「私の願い」などを手渡し、直接要請しました。
全盲の車谷さんは「やっと 当たった住宅。住み続けられるよう、よろしくお願いします」と切々と訴え。
友光さんは「高齢者や障害者が助け合いながら生活しています。毎日、つらい夢をみています。今日、みんなが借り上げが継続できるよう、大臣にお願いしてきて、と送り出してくれました。よろしくお願いします」と、声を詰まらせながら要請しました。
安田さんは「仮設で4年半、生活。弱者といわれるが、40代の人が仮設住宅で仁王立ちで焼身自殺をした。希望を失うと、このようなことになる。悲劇を繰り返してはならない」と、震災後の17年間を振り返りながら、かたくなな神戸市の態度を批判。「先の大臣答弁を、厚い雲の中から光がさしたような気持ちで聞いた。今後、その実現が求められている」と、大臣に具体的な対応を求めました。
山下議員は、神戸市が行っている入居者への意向調査が転居しか選択がないことを指摘しました。
中川大臣は、入居者らの訴えに耳を傾け、時折、入居者に質問しながら対応。「東京まで出てきてもらい、貴重な意見を聞かせてもらった」「工夫できることがないか、神戸市や兵庫県と話をすることはできる」「国としても柔軟な対応を検討する」「時間をかけず、結論を出すことが大事」などと答えました。
参加した入居者らは「丁寧に話を聞いてもらって、本当によかった。継続できるよう、これからもがんばりたい」と話していました。
(2012年8月5日付「兵庫民報」掲載)