Web版の発行はしばらく休止します

「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2012年7月15日日曜日

日本共産党の90年に生き様を重ねて

平和行進のなかで思う

西岡幸利

国民平和大行進太平洋コース・
兵庫での出発集会で激励しあう
筆者(左)と堀内照文衆院比例候補
=7月7日、川西市役所前

生存権奪われた戦前の小作農


私の父は但馬・村岡在の小作農の次男坊でした。次男のゆえに戦前、地主から小作も許してもらえず、大阪に丁稚奉公に出されました。父が28歳の時、生まれた私は両親の期待を一身に負いながら、苦学して、旧制中学から旧制高校にすすみ、終戦の年は一年生の17歳でした。

幼少時代から社会の矛盾に目覚める立場にあったといえるでしょう。物心ついたとき、すでに「活動家集団」のなかにあったのです。

「平和」こそ、活動の軸


「戦争」という集団暴力に対峙しながら、人間性を追求する、まさに「平和的生存権」確立のために、私はその後60余年を生き抜いてきました。

平和が単に戦争反対だけでなく、貧困、飢餓、疾病、差別、抑圧など、一切の戦争政策とたたかうものであることを実践的に学んできたのです。当然のことながら、平和は一人では守れないことも、経験しました。

社会保障を増進させる国の義務はSHALL


占領軍GHQの憲法草案には、現行の第25条はなかったそうです。誰かの奮闘でもり込まれたのでしょうが、背景に国民の強い要求があったに相違ありません。

だから、条文のなかに「文化的な」という法律の常識を破るファジーな表現が出て来るし、国の努力を義務づけた「ねばならない」は、GHQの訳でも「must」ではなく「shall」になっているのだと思います。物理的な強制力ではなく、倫理的な規範となっているのです。私は「shall」の方が好きです。

党創立90周年の歴史輝く日本共産党


日本共産党が、普通の人間集団としてますますその輝きを増していくよう、不合理な選挙制度を正しつつ、たとえ定数が2でも1でも、国民の選択が狂わずに日本共産党に向けられる、そんな日が来ている、としきりに思うこのごろです。

頑張れ! 共産党。



(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)

オキュパイ関電神戸支店行動

原発再稼働撤回!


ゼロこねっとがTwitter・facebookで呼びかけ7月6日、関西電力神戸支店前で「原発再稼働撤回!オキュパイ関電神戸支店」行動が行われました。呼びかけたのは「原発ゼロ!核兵器ゼロ!ゼロこねっと」です。

首相官邸前や関電本店前などの取り組みに呼応して神戸支店前でもやろうと決めたのが、3日前。「ゼロこねっと」に参加している個人や団体のほか、フェイスブックやツイッターで呼びかけを広げ、短期間の呼びかけにかかわらず100人以上が集まりました。


会社帰りの女性や、三宮のカレー店の店員、学生らが集まり、それぞれの思いをマイクで訴えました。「家族を守りたい」「琵琶湖の水を守って」「再稼働はやめて」「関電のみなさん、きいてください」などの訴えとともに、「再稼働撤回!」「再稼働反対!」「原発いらない」などのコールをラップにのせて、太鼓などでもりあげ、大きなアピールになりました。

終了後、参加者全員と次回の取り組みを相談。毎週金曜日の午後6:00~7:30に同支店前で行なうことを決めました。プラカードや鳴り物など、思い思いのものを持って参加を広げようと呼びかけています。




(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)

憲法県政の会:1年前集会と街頭宣伝

「増税・再稼働」知事ノー

1年前集会で報告する石川代表幹事

憲法が輝く兵庫県政をつくる会」(兵庫・憲法県政の会)は7日、神戸市内で「2013年知事選挙1年前の集い」を開き、加入団体や地域の会の代表ら70人が参加。終了後、参加者らが神戸・元町の大丸前で県政転換を訴えました。

「集い」では、代表幹事の石川康宏さん(神戸女学院大教授)が報告。石川さんは、政治の激変のなかで来年、知事選挙を迎えると指摘。国民は二大政党を乗り越えており、首相官邸前行動にみられるように自分の力で政治を動かそうとする流れが起きていると強調しました。井戸敏三知事について「大飯原発再稼働を容認した関西広域連合の声明をつくった中心人物」と告発。こども病院の移転や高校学区改革などで県民との矛盾をいっそう広げていると指摘しました。

前回県知事選とそれ以降のとりくみをふまえ、地域の会の再開をはじめ活動の抜本的な強化をよびかけ、「県知事選まで1年、走り切ろう」と訴えました。

田中邦夫事務局次長が、これまでのブログやツイッターに加えて、7月から新設したホームページを紹介。会の集会や宣伝などの動画配信などインターネット活用の強化を報告しました。

各加入団体の代表らは「子どもの医療費無料化を実現する県政の実現を」「知事は、消費税増税でも大飯原発再稼働でも県民の願いを裏切った。知事を変えよう」「TPP反対をつらぬき、農林漁業など第一次産業を大切にする県政実現を」などと訴えました。

代表幹事の松山秀樹さん(弁護士)が閉会あいさつ。尼崎市の「日の丸条例」にもふれて「大阪の橋下・維新の動きは、対岸の火事ではない」とのべ、憲法が輝く地方自治の実現と住民のたたかいを強調しました。

元町・大丸前で県政転換を訴える憲法県政の会役員ら

「集い」終了後、参加者は、オレンジののぼりやプラスター、ビラや署名などをもち、買い物客らでにぎわう元町・大丸前で宣伝しました。これには、全日本民医連会長の藤末衛さんも弁士として参加しました。

(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)

憲法が輝く県政へ(6)

こども病院をなぜポーアイに〈中〉

兵庫県保険医協会副理事長 武村義人

前号からの続き)

当会は、県がポートアイランド移転計画を国に申請したことを、昨年8月5日付「兵庫保険医新聞」に掲載して会員に知らせたところ、不安の声が多数寄せられた。そこで、8月末に会員にFAXアンケートを実施したところ、千件を超える回答が寄せられ、高い関心が示された。結果は「反対」「どちらかといえば反対」が最多の45%で、「賛成」「どちらかといえば賛成」22%の倍であった。しかし「わからない」とする意見も22%を占めた。

当会は、こうした会員の意見を受けて、会員への情報提供につとめることにし、関係者へのインタビューを行っている。

県産科婦人科学会会長も断固反対


元こども病院周産期医療センター長で兵庫県産科婦人科学会会長の大橋正伸会長は、「こども病院は安全な場所になければならない。移転には断固反対」とし、阪神・淡路大震災のとき「病院は停電し、NICUなどが使えなくなり……微妙なコントロール下にある新生児を他医療機関に移すのは本当に大変。大人を移すのと訳が違う」と当時の苦労を語っている。

県が移転の理由としている中央市民病院と隣接することによるメリットについても「病院を隣り合わせにしても単純に相乗効果があるとは思えません」とし、むしろ「大災害時に市民病院もこども病院も機能停止になれば、兵庫県の周産期医療は崩壊してしまう」と警鐘を鳴らした。

申請が国に受理されてから他案を検討


しかし、厚労省は2011年10月に、地域医療再生計画の申請に対する審査結果を県に通知。再生計画を承認するとともに、こども病院の建替え構想に対して30億円を交付するというのが、国の回答であった。

県は、これを受けてポートアイランド案のほか、現地建替え、神戸テクノロジスティックパーク、北区の住宅他の3案を加え、4案の比較検討資料を作成。今年1月に「総合事業等審査会」で審議した「結果」、ポートアイランド移転を決定したとしている。

しかし、国に申請して受理されたものを、今さら他案と比較検討してひっくり返すなどということがあるはずもなく、このような比較検討が形式的なものにすぎないことは明らかである。

ちなみに、4案の比較では―①面積は、現地の約3万1千平方mに対し、ポートアイランド2期地は約2万6千平方mで84%に縮小。他の2候補地も約2万2千平方mで、現地がもっとも広い。

②用途地域は、現地が「第1種住居地」で良好な環境であるにもかかわらず、ポートアイランド2期地は「商業地域」。

③大規模災害のリスク状況としては、ポートアイランド2期地は「大規模災害の影響がある恐れは低い」とし、「兵庫県南部地震発生時に広範囲で液状化が発生したが、主な道路の車での通行に支障はなかった」などとしている。

④費用については、現地であれば170億円で可能だが、ポートアイランド2期地の場合は、用地取得費が必要となるため、総額で214億円と最も高額。国の交付金30億円が入るものの、神戸市に土地代として24億円を支出しなければならない。

―など、実態も明らかになってきた。
(次号に続く)

(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)

神戸高塚高校事件・慰霊のつどい

犠牲強いる教育とのたたかいつづく

事件現場での「慰霊のつどい」

神戸高塚高校事件から22年の7月6日朝、校門前で市民たちによる慰霊のつどいが今年も開かれました。

学校に遅刻しないようにと駆け込んだ1年生の女生徒が教師の閉めた門扉で亡くなった、この事件から生徒を人間扱いしない「管理主義教育」が大問題になりました。

つどいでは、当時2年生だった女性が、子を持つようになって、亡くなった石田僚子さんの無念、親の悲しみを考えると怒りが湧くと語りました。親たちで結成した高塚高校事件を考える会の鈴木英樹さんは、「時間がたったがどうしても許せない。こんな事件を2度と繰り返してはいけない。ささやかでもたたかいを続けていこう」と語りました。

県高教組の中村邦男書記長は、教師が生徒の命を奪った事件への反省、学校や教師を管理するやり方とのたたかいをすすめてきたことを報告。高校学区統合など生徒に犠牲を強いるなど事件を反省していない兵庫県の姿勢を批判しました。

兵庫労連、新婦人など民主団体でつくる兵庫の教育をよくする県民会議(兵庫教育共闘)は、先立って、最寄り駅の西神中央駅前で宣伝をおこない、県教育委員会に要請もおこないました。

この宣伝には味口としゆき神戸市議も参加しました。

(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)

UR借上げ西宮市営住宅:延長・買い取りを

まつお議員が迫る


まつお議員
西宮市では阪神・淡路大震災被災者向けのUR借上げ市営住宅が5棟447戸あります。市当局は、20年の契約期限でURへ返還するとして、居住者への説明会をことし2月から6月にかけて行いました。

まつお正秀議員は6月議会の一般質問(6月27日)でこの問題を取り上げ、居住者らが多数傍聴しました。

まつお議員は市が借上げ期間20年分のURへの支払いを101億円だと説明していることについて、国の補助金や他の市営住宅でも必要な費用も含まれていることを示し、「多大な負担」という根拠がないことを明らかしました。

市が住み替え用市営住宅をあっせんするとしていることに対してまつお議員は、すでに2回行われた県の住み替え募集では、1部の住宅に応募が集中したものの4割の住宅には応募がなかったことをあげ、実際には希望する住宅に入れない状態だと指摘。また、「高齢で転居は無理」との住民の声も紹介し、借上げ延長や買い取りを真剣に検討するよう求めました。

これに対し市は、「期限での返還の方針は変わらない」「転居が困難とされる人たちには福祉部門の協力を得て不安のないようにきめ細やかに対応する」との答弁に終始しました。

まつお議員はさらに、3月議会で「国に特段の支援を求める」と答弁があったことをあげ、口頭だけの要請では不十分であり、6月20日の参議院災害対策特別委員会での山下よしき議員の質問で、災害公営住宅は国が関与した制度であることが確認されていると指摘。あらためて文書で国に対して支援を求め、住民が住み続けられるよう対応すべきだと強く求めました。

(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)

第2回長田区借上住宅入居者連絡会

山下よしき参院議員の国会質疑に勇気もらう

会場いっぱいとなった長田区借上住宅入居者連絡会

7月8日、第2回長田区借上住宅入居者連絡会が行われました。

第1回は会場に入りきれない参加者で、今回は大きな会場に移して開催。約50人が詰めかけました。

集会では、6月19日の市議会都市消防委員会で「借上げ継続」の陳情が13件、陳情者が6名も思いを述べたこと、その陳情を再現したビデオや報道番組を紹介。

また、翌6月20日の参議院・災害対策特別委員会で日本共産党の山下よしき議員が、この問題を取り上げたビデオも上映しました。

山下議員の追及に中川正春防災担当相が答弁―「期間満了に際して入居者の居住の安定確保を図っていくということが重要な課題であると認識している」

「自治体の対応としては、入居者に複数の選択を示していくことも大事なことではないかと思う。入居者の意向を確認していく作業が大切だ」

「残れる選択肢がないのか、現状を確認しながら、できることをしてみたい」

「被災者の立場に立って対応していくことが重要だ。国としても自治体としっかり相談して、入居者の居住の安定確保に向けて必要な支援を構築していくべきと考える」

「人と人とのつながりを持って生活していくということは、被災者の心身の健康とともに自立に向けた意欲の維持向上にもつながっていく。そうしたことを踏まえて重要な問題として対応していきたい」

―これをみた参加者から、「元気が出た」「がんばろう」と声があがりました。

議会への陳情や傍聴、街頭での署名行動などの計画もたてました。「安心して住み続けたい」思いを力を合わせて実現しようとこれからもがんばる決意がみなぎる集会となりました。

(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)

クラブのダンスをなぜ規制?

民青西播地区が学習会

民青同盟西播地区委員会は7月8日、京都の中村和雄弁護士を迎えて学習企画「『風営法』って何やねん?」を行いました。

この企画は、レゲエが好きでクラブに通っている青年たちが「クラブでのダンスに対する規制が強まり、警察に検挙されるところもある」ということを知って、「許せない!」と署名などの運動に立ちあがり、企画したものです。

中村弁護士は、なぜこうした運動がはじまったのかを、自身の京都市長選(ことし2月)のたたかいと重ねて紹介。「台を10cmうごかしただけでも、検挙される。こんな異常なやり方を見過ごすわけにはいかない」と市長選の政策にもかかげてたたかったことを紹介しました。「クラブ経営者らとの交流のなかで、文化の発信地になっていることを実感。呼びかければ、こたえられる面白い運動です。ぜひ、さらに一緒に広げましょう」とよびかけました。

「風営法」だけでなく、若者の仕事の問題なども活発な議論になり、「次回は、クラブを会場にしよう」と、次回の企画への相談ともなりました。

(Web版のみ)

広島めざし平和行進

兵庫入り核兵器廃絶とともに、原発ゼロ・自然エネルギーへの転換を訴え、広島をめざして歩く国民平和大行進が、ことしも兵庫県入りしました。

日本海コース(富山~広島):沿道から千羽鶴託され

城崎の町で千羽鶴を託される日本海コース行進団

日本海コースは7月4日、河梨峠で兵庫県へ引き継がれました。

豊岡市旧城崎町での出発集会で、古池信幸共産党豊岡市議が「町並みと温泉を大切にしてきた観光のまち城崎。平和でなければ成りたたない」と挨拶。

通し行進者の五十嵐成臣さん(68)は、東京出身、元JMIU労働者。「核兵器廃絶の運動は着実に広がっている」と述べました。

平和行進をJR城崎駅近くで待っていた細口ていこさん(88)は、1年かけて折った千羽鶴の束を一行に託しました。受けとった五十嵐さんたちは「広島まで持っていきます」と約束しました。


太平洋コース(東京~広島):川西から岡山へ10日間

川西市役所を出発した平和行進太平洋コースの隊列

太平洋コースは7月7日、大阪から兵庫へ入りました。

川西市役所前で出発集会がひらかれ、兵庫県実行委員会の西岡幸利員長は「あなたの1歩で何かが変わる。核兵器なくせ。欠陥だらけのオスプレイ配備反対。頑張って歩いていきましょう」と挨拶。

堀内照文衆院比例候補も連帯の挨拶をしました。

通し行進者は3人です。東京から歩いてきた渡邊正郎さん(横田基地の撤去を求める西多摩の会・64歳)と山口逸郎さん(被爆者の声を受けつぐ映画祭実行委員会・80歳)、和歌山から広島をめざす竹田昭彦さん(平和遺族会・71歳)が紹介されました。

代表し挨拶した渡邊さんは「東京では反原発の運動が首相官邸を取り囲んでいる。その運動の原点は核兵器廃絶」と述べました。

16日、岡山県へ引き継ぎます。


中央区・神戸港網の目平和行進:商店街に響く「核廃絶」

元町商店街を歩く中央区・神戸港網の目平和行進

日本海コースと太平洋コースに呼応して県下各地域でも平和行進が始まっています。

その先陣を切って中央区・神戸港網の目平和行進(実行委員会主催)が7月4日から3日間、三宮や元町、ポートアイランドでおこなわれました。

5日昼は、元町商店街東と西の入口から2コースに分かれ約70人が行進。「日本政府は非核3原則を守れ」「核兵器廃絶を実現させよう」と訴えながら、3丁目で合流しロータリーで解散しました。

中央区に住む織田よしゑさん(96)も参加。「戦争体験は忘れられない」と語りました。


関西網の目反核・平和マラソン:沿道に声かけ明石まで


神戸市役所を出発するランナーたち

第31回関西網の目反核・平和マラソン兵庫コースが7月8日、神戸市役所~明石市役所の24㌔間でおこなわれました。

天候に恵まれ、「核兵器廃絶」「9条は世界の宝」などと書いたゼッケンやノボリを胸や手に56人が参加、沿道に手を振り、声をかけながら走りました。

3年ぶり2回目の西中須彩香さんは高校1年生。双子の瑛さんと参加。「前回とても楽しかったので、また走りに来ました」と笑顔で話していました。

(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)

オスプレイ配備反対:平和団体が県知事に要請



欠陥が指摘され、事故も起こしている新型輸送機オスプレイの沖縄普天間基地配備をアメリカ軍がすすめている問題で、平和団体は7月6日、井戸敏三兵庫県知事に、配備中止を国に申し入れるよう要請しました。

安保破棄兵庫県実行委員会、兵庫県原水協、兵庫県平和委員会の各代表と、いそみ恵子共産党県議が同席。兵庫も飛行訓練区域に入る危険性があり、県民の命と生活を守るため配備中止を申し入れるよう、求めました。

要請に対し県企画財政局の是川哲秀総務課長は「配備は国の安全保障上の問題」と答えました。

(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)

尼崎公害患者・家族の会定期総会

43号線大型車通行規制が前進

「裁判12年、その後12年、命がけの運動の成果」と語る松光子会長

尼崎公害患者・家族の会(松光子会長)の第41回定期総会が7月8日、尼崎市総合文化センターでひらかれ、患者や家族ら約80人が参加しました。
同会は、尼崎南部の大気汚染による健康被害対策を求め41年前結成。24年前、国や道路公団、関係企業を訴えた裁判はすべて和解が成立しました。和解条項に基づき現在、国道43号線の大型車通行規制などの対策を、国と阪神高速道路会社、患者会でつくる連絡会で話し合っています。

尼崎公害訴訟弁護団長の中尾英夫弁護士は「青い空を子孫に伝えるために闘ってきたみなさんの活動は揺るぎなく、誇れるもの」と挨拶しました。

弁護団の羽柴修事務局長は連絡会での協議内容を報告。国道43号線の神戸市灘区から尼崎まで約20㌔間に、大型車を規制する環境レーン設定がことし4月から始まっていると述べ「次回7月30日の第44回連絡会は、施行状況を検証し、最終的な方向性を追求するための重要な会議」と語りました。

松会長は、バリアフリー化対策で東本町交差点の西側陸橋にもエレベーターが完成したことを報告。「小さな力がここまで大きくなった」と述べました。

(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)

いのち、平和、希望を歌に:兵庫のうたごえ祭典

兵庫のうたごえ祭典が7月16日、神戸でひらかれます。合い言葉は「被災地にエールを、原発に怒りを、いのち、平和、明日への希望を歌い交わそう」。三木市での前回から9年ぶり。実行委員長は二宮厚美神戸大学名誉教授です。

県下の各地域や職場の合唱団、歌声サークルが合同で「女性のうたごえ」「高齢者・年金者のうたごえ」「保育士と教員のうたごえ」「青年のうたごえ」「労働者のうたごえ」などに出演します。また没後50年の荒木栄「地底のうた」も合同で演奏。松平晃さんがトランペットで伴奏に加わり、祭典オープニングでも演奏します。

ゲストは作曲家で指揮者の池辺晋一郎さんと新実徳英さん、ウクライナ出身歌手ナターシャ・グジーさん。池辺さんは実行委員会リクエスト曲「生きる」(谷川俊太郎詩、武義和曲)も指揮します。

写真:「合唱の醍醐味を客席でぜひ味わってほしい」と語る兵庫うたごえ協議会の松本英治会長



兵庫のうたごえ祭典/7月16日(月)14時30分/池辺晋一郎指揮うたごえ合同、新実徳英指揮つぶてソング、保育士と教員・青年・労働者のうたごえ、荒木栄没後50年記念ほか/松方ホール/一般2,500円、大学生2,000円、中高生1,500円、小学生・障がい者1,000円、当日各300円増▼合唱発表会/15日(日)13時/垂水レバンテホール/一般500円/

(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)

日中友好協会兵庫県連が大会

不再戦掲げ会員拡大へ


日中友好協会兵庫県連合会(前田清会長)は第58回大会・日中国交回復40周年記念講演会を7月1日、東灘区民センターでひらきました。

大会では、支部組織強化と不再戦平和、友好を基本に多彩な文化交流をすすめる運動方針を採択しました。

矢崎光晴本部事務局長が「中国は脅威か」と題して講演(写真)。軍備増強や尖閣諸島など、日本国民の多くが不信を抱く中国問題について、日中友好の観点から解説しました。

また協会がすすめる草の根の活動を、いまは中国側も理解していることを紹介。「2万人の組織をめざし、積極的に賛同者を広げ、協会に迎えてほしい」と訴えました。

(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)

ひなたぽっころりん(496)



(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

米海兵隊の最新鋭輸送機オスプレイが沖縄・普天間基地への配備に向け米軍岩国基地に陸揚げされる。墜落事故を繰り返す欠陥機に沖縄の全自治体が反対決議をあげている▼米軍は沖縄県内だけでなく本土各地で夜間を含めた低空飛行訓練の計画も通告。兵庫県で繰り返されてきた低空飛行の空域も対象にあがっていることが明らかになった。兵庫県が同機の配備・低空飛行訓練中止を要求するのは当然だ。記者会見でも「訓練空域についての詳細な概要説明とか情報収集を県としてされているか」と繰り返し質問された▼県は「もし訓練が行われるなら申し入れがあるはず」「申し入れがないのは、ないということ」との態度。これまで県施設で県職員が配属されている生野ダムを対象に低空飛行攻撃訓練されてきた事実が県議会でも追及されてきた。住民の被害も報告され、県自身も中止要請してきた。低空飛行で事前通告が行われたことはない▼今回初めて低空飛行エリアと訓練実施を通告してきた。訓練空域にかかわる愛媛、徳島、秋田、和歌山など次々と反対を表明している。住民の安全・平和を守るために米軍・国にきっぱりとした態度を示すべきだ。(K)

(2012年7月15日付「兵庫民報」掲載)