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2012年7月1日日曜日

こども病院移転反対

日本共産党県議団 県民的な取り組みへ懇談会


日本共産党兵庫県会議員団は6月19日、「県立こども病院」の神戸・人工島(ポートアイランド2期)への移転問題について、懇談会を開きました。

県立こども病院は、現在須磨区の高速道路入口近くの高台にあり、全県的な小児救急の拠点(3次救急)、県下唯一の総合周産期センターとして役割を果たしています。西日本初の小児高度専門病院として1970年に開設した施設の老朽化のため、建て替えが計画されたのです。

なぜポーアイに? 津波・地震は大丈夫?

しかし、兵庫県は県民からの意見を聞くこともなく、ポートアイランドの神戸市立中央病院の隣に移転することを決めました。

これには、兵庫県医師会・神戸市医師会などから反対の声があがりました。産婦人科や小児科の医師が、阪神・淡路や東日本大震災の教訓から、海に近いところに医療機関の拠点を集中させることで災害時の医療に困難をもたらすことに警鐘をならしています。

きだ結県議からの報告

「ポートアイランドへの移転計画を撤回させるまで、がんばりましょう」と呼びかけた、きだ結県議。報告では、県議会での議論を紹介しながら問題点を指摘しました。

危機管理上は分散配置が鉄則なのに、神戸中央病院と隣接させて小児拠点病院を集中。今後の地震で、ポートアイランドが被災し、災害時に小児患者の受け入れができないおそれがあると指摘。兵庫県が、想定される津波高よりも移転予定地の地盤が高いことで、「大丈夫」と説明しつつ、建設費のなかに、12億円もの地盤改良費を上乗せして、液状化対策をしており、わざわざお金を余分にかけて危険なところに移転する計画の矛盾を浮き彫りにしました。

参加者から様々な意見

▽武村義人医師「今回の移転計画は、もともと国の病院統廃合の路線に沿ったもの。わたしたちが求める当たり前の医療を充実することにつながらない」

▽障害者団体「心臓病の子どもを守る会では、ずっと神戸市に手術や受け入れが可能な医療を求めてきたが、その対策を放置して、県立こども病院を誘致するのは、やるべきことを放棄しているのではないか?」

▽松本のり子神戸市議「県立こども病院の元センター長から、災害時に集中治療中の新生児を移送するのは本当に大変だ、という話を聞いた」

▽義村たまみ尼崎市議「保険医協会の陳情が出され、尼崎市医師会からも市議全員へ賛同を求める文書が出された」

運動をすすめるための連絡準備会も

日本共産党県議団からは、夏、秋の知事への署名提出や、県民的に取り組みをすすめるために、団体・個人の連絡会的なものを準備していくことも提起されました。




全県から患者があつまる「県立こども病院」(2010年度)
神戸市内から 4,098人
阪神から 858人
播磨から 1,729人
但馬・丹波から 103人
淡路から 75人
全国から 1,041人

(2012年7月1日付「兵庫民報」掲載)

6月県議会:請願採択に党県議団が奮闘

6月5日3日に開かれた定例県議会で、日本共産党県議団は、「大飯原発再稼働反対」など県民の声を届け、請願の採択などに奮闘しました。

原発再稼働―原因究明もつくさず安全対策も不十分なまま

県議会には、個人から「大飯原発再稼働に対して国の慎重な判断を求める」請願、新日本婦人の会兵庫県本部から「大飯原発を再稼働しないことを求める」請願が提出されました。

日本共産党県議団は、井戸知事が連合長を務める関西広域連合が、再稼働を進める政府を後押しする声明を発表したことを厳しく批判。

本会議討論では、ねりき恵子議員が、「福島原発事故の原因究明もつくされておらず、免震棟やフィルター付きベントも設置されておらず、万一の場合の避難計画も新たな規制機関もできていない状況で原発を安全に運転できる保障はない」「再稼働と電力不足は別の問題。関西電力は電力不足の根拠も十分示さず、それも需要は過大に供給は過小に見積もっていると指摘されている」と主張し、両請願の採択を求めました。

しかし、他党は―

「原発の再稼働にかかる安全性の判断基準について国が責任をもって進められていると認識できる」「大飯原発再稼働については、現時点で考えられる安全性を最大限配慮した中でのとりくみが行われる」(自民)

「近日中にも、福井県及び大飯町の同意をえて関係閣僚会合で再稼働を正式に決定される可能性が高い」「大飯原発再稼働については、現時点で考えられる安全性を最大限配慮した中でのとりくみが行われる」(民主)

「いまの時点では、あらたな安全基準の考え方が明確でなく、再稼働の是非について賛否の判断ができないため不採択とせざるをえない」(公明)

―とのべ、(いずれも6月11日 総務常任委員会での意見表明)3党ともすべて採択に反対しました。

こども病院移転―災害時の安全性に懸念

災害時の安全性が懸念され反対の声が強い「県立こども病院移転計画」について撤回を求める請願については、「浸水しない十分な地盤高を擁し、災害リスクに備えた対策がとられている」「医療関係団体や県民への情報提供もはかられている」(自民)、「基本的に様々な防災対策をされていることを基本に撤回はありえない」(民主)、「液状化の可能性は低く地盤改良を行うと聞いている」(公明)などと、県当局と同じ理由で他党が反対したため不採択となりました。

(2012年7月1日付「兵庫民報」掲載)

芦屋市で革新懇結成

一人ひとりが生活のなかでとりくもう


平和・民主・革新の日本をめざす芦屋の会(略称・革新芦屋の会)」が結成されました。6月23日、山村サロンで行なわれた結成総会と記念イベントには150人が参加しました。

結成総会では小栗秋利事務局長が報告。全国革新懇が提唱する「3つの共同目標」の実現をめざして、時々の課題と安保条約を絡めた学習会や共同行動、会員と「革新懇ニュース」の拡大、世話人と事務局体制、「申し合わせ」などの提案をめぐって意見交換のうえ、拍手で結成を確認しました。

「あすなろ」の先駆的な運動に学び


記念イベントでは、「会」の世話人でもある笠間順子さんが、芦屋で戦後いち早く革新的な立場で活動した女性グループ「あすなろ」の歴史を、今日の課題と重ね、次のように語りました。

戦争が終わってホッとしたとともに、もう2度とそんな時代が繰り返されないことを心から願った芦屋の女性たちが「あすなろ」(友の会)をつくりました。公衆電話や郵便ポストの増設、保育所や高校の増設、ポリオワクチン接種など、身近な問題も、安保、教育、ベトナム反戦など、戦争と平和の課題も、一所懸命勉強しながら取り組んだのです。

ビキニ水爆実験の後いち早く、原水爆禁止運動をはじめ、第1回世界大会には「あすなろ」から二人の代表を送り出しました。市会議員選挙に取り組み、代表が当選。市民の共感を実感できました。

いま、脱原発の声が広がって、ツイッターで呼びかけあって、4万5千人が首相官邸を包囲した。若い世代のたたかいに、熱い喜びを感じます。

人類と地球滅ぼす愚行を改める政治へ


続いて、作曲家の池辺晋一郎氏が「音は生きている。わたしたちも生きている」と題して、ピアノ演奏を交えてトーク。概要次のように語りました。

合唱組曲『悪魔の飽食』全国縦断コンサートがずっと取り組まれている。戦争体験、加害の記録と被害の記録。それは車の両輪として語り継がねばなりません。思いを共有する映画人ともたくさんの仕事をともにしてきました。

「3.11」の記憶。大自然の脅威を、あらためて思い知らされた。同時に大自然にはすばらしいものがある。音楽も大自然の一部です。「大自然を畏れ、大自然と共に、大自然の裡に、生きる」このことをいつも考えています。

ほんらい、生き延びようとするのが生命。人類を、地球を滅ぼしてしまうような愚行、それを改めようとしない政治に立ち向かい、変革しようとするのは、生き物としての自然な営みです。

日本国憲法は地球憲法ともなるべきすばらしいもの。音楽を通じて、異なる宗教・対立しあう民族が和解する場面をみてきました。

平和というのは、メンテナンスが必要なのです。わたしは音楽を通じて『何か』をしていく。一人ひとりが生活のなかで何かをしていきましょう。「革新懇」というのはそのようなものではありませんか。
参加者からは「笠間さんのお話が聴けてよかった」「信念があったから、敗戦のなかで人間としての自覚を育ててこられた」「すばらしい芸術の力を感じた」「加害のことも忘れてはならない」「3目標のなかで『安保をなくす』に主眼をおいて活動してはいかが」など、たくさんの感想や、入会と「革新懇ニュース」購読の申し込みが寄せられています。(革新芦屋の会・副島圀義)

(2012年7月1日付「兵庫民報」掲載)

姫路革新懇:消費税増税反対:シンポと緊急宣伝

各分野から消費税増税の問題点を指摘するパネラー
姫路革新懇は6月13日、消費税大増税に反対する講演とパネルディスカッションの集会を行いました。

はじめに岡本毅一さん(税理士・兵庫県年金者組合委員長)が講演しました。消費税を増税しても、売り上げが下がり消費支出が減って、税収が上がらない仕組みを説明。基幹税である所得税と法人税を報酬に応じて徴収することが、国家財政を立て直す基本であると強調しました。

シンポジウムでは、年金生活者の実態を鎌谷隆男さんが、労働者の声を谷口善弘さんが報告。主婦の久保田由紀子さんは「昨年の食費は月平均6万1189円。消費税を年間3万4392円支払った。これが10%になると消費税は6万円以上となり、1カ月分の食費が消えていくことになる。増税は絶対反対」と述べました。青年代表の竹國純一さんが、「僕たちの未来のために消費税に頼らない税制を確立してほしい」と訴えました。

フロアーからの発言も続き、「世界でもまれにみる経済成長が止まったままの国になっている。原因は大企業がため込んでしまっているからだ。大企業のため込んだ260兆円を還元させなければ」「大企業の社会保障負担を欧米並みに」などと活発な意見が続きました。

説明を25日夕の緊急宣伝(左が大脇市議)
最後に、消費税増税法案が可決されても、実施させない運動を広げようと主催者から呼びかけられ、法案採決が予定されている6月26日に、山電姫路駅前で大宣伝することを決めて終わりました。この集会には、日本共産党の杉本ちさと県議、大脇和代・谷川真由美・入江次郎各市議が参加しました。

消費税増税反対で緊急宣伝


6月25日夕、山電姫路駅前で、姫路革新懇が消費税増税反対の緊急署名宣伝行動を行いました。この行動には大脇和代姫路市議をはじめ2人が参加しました。勤め帰りの人や買い物客に「消費税の大増税をやめさせよう」と訴えました。この緊急宣伝は翌26日、早朝にも取り組まれました。(姫路革新懇・本行清)

(2012年7月1日付「兵庫民報」掲載)

みんなで乗って残そう神鉄粟生線・北区連絡会

新署名で行動開始:

①神戸電鉄でも敬老パス・福祉パスを
②粟生線存続への国の支援強化を

6月16日の鈴蘭台駅前での宣伝
みんなで乗って残そう神鉄粟生線北区連絡会は4月に総会を開き、①神戸電鉄でも神戸市の敬老パス制度・福祉パス制度を利用できるようにすること②粟生線存続のために国による支援策強化を求めること―を神戸市に対して求める署名を9月議会までに1万人分集めることを確認。駅頭やショッピングセンターなどで宣伝行動を開始しています。

また、幅広い市民運動としていくために地域の老人会などにも団体加盟を呼びかける他、個人会員の募集を行っています。

6月15日の年金支給日に鈴蘭台駅前で行った宣伝では2時間で260人分を越える署名が集まりました。

「神戸電鉄に対し兵庫県と神戸市が40億円の無利子貸付を行ったことは、市民の世論が行政を動かした一歩。でも残念ながら粟生線の赤字解消の特効薬とは言えず、利用者を増やしていくために神鉄・行政・住民でとことん知恵を出し合う時です」と訴えると、「存続が決まった訳じゃないんですね」と署名に協力してくれる人もありました。

宣伝終了後には神鉄の社員から「ありがとうございます」と声がかかるなど、共感が広まっています。

6月22日には北神地域のショッピングセンター2カ所で宣伝、年金生活者のみならず、若い世代からも数多くの署名の協力がありました。

(みんなで乗って残そう神鉄粟生線・北区連絡会事務局長・森浩司)
(2012年7月1日付「兵庫民報」掲載)

年金者:増税反対、高齢者に安心を訴え東京まで

かがやけ命の行進 大阪~東京:近畿ブロック年金者組合


5月30日大阪を出発し6月20日、東京日比谷公園に到着した行進団

消費税大増税に国民の怒りが高まるなか、近畿ブロック年金者組合は「少年に夢を、青年に雇用を、障害者に光を、高齢者に安心を」をスローガンに、大阪から東京まで「かがやけ命の行進」をとりくみました。

大阪城公園を5月30日出発。国会特別委員会で「税と社会保障の一体改悪法案」が審議最中でした。隊列は通常国会最終盤の6月20日、東京日比谷公園めざし歩き出しました。

行進者たちは「消費税上げるな!」「年金下げるな!」と訴えて行進。通過府県の知事、各自治体首長に要望書を提出しました。

沿道では若い人や子どもも「頑張って」と声援。三重県では宿の主人が「自公に愛想をつかし民主党に投票したが裏切られた、いまの政治を変えんといかん」と行進団に賛同、激励しました。浜松では「野田首相は嘘つきや」と行進に加わる人もいました。

三重県では町長自ら出迎え「国が言う『税と社会保障の一体改革』は眉に唾をつけて見んといかん。後期高齢者医療制度のとき、反対意見を表明したら議論がストップした」と語っていました。

連日約50~60人が行進し、延べ参加者は2千人参加。兵庫県からは9人がリレーでつなぎました。

最終日の東京都内は中央区水谷橋公園をスタートし、銀座→数寄屋橋→東電本社前→内幸町交差点→日比谷公会堂→日比谷野外音楽堂まで行進。集結集会では1千人が集まり行進団を出迎えました。

集会は、99%の国民の連帯を呼びかけるアピールを採択。行進団を先頭に、国会まで歩きました。

(2012年7月1日付「兵庫民報」掲載)

借上げ公営住宅住民が神戸市議会で陳述

阪神・淡路大震災被災者が暮らす「借上公営住宅」の住み替え問題で、神戸市議会に東灘、灘、中央、兵庫、長田、須磨の各区から13人が入居継続を求める陳情書を提出。神戸市都市消防委員会で6月19日、6人が口頭陳述し、それぞれに「転居すればコミュニティが壊れ生活できない」「高齢や病弱、障害があり転居できない」「当初約束と違う」と実情を訴えました。

震災で夫を亡くし、盲導犬と周囲に支えられ、マッサージ業で細々と生活している東灘区の女性(60)は「転居すれば新しい道を覚え、盲導犬に教えなければならず、不況下で新しい地域では顧客もなく、生活できなくなる」と訴えました。

神戸市都市計画総局長は、あくまでも「転居が基本」と述べました。陳情に対し各党派は質疑で「兵庫県と同じように検討委員会を設けよ」など前向きな意見を出しながら、陳情書の採択主張は日本共産党のみで、他党は審議打ち切りを表明しました。

岩田伸彦復興県民会議事務局長は「神戸市の悪政をチェックする議会本来の役割を、共産党以外果たしていないことに怒りを覚える」と語っています。

(2012年7月1日付「兵庫民報」掲載)

生活保護:家族ぐるみの相談急増

芸人の母親が生活保護を受けていた報道を発端に、生活保護が必要な人まで攻撃にさらされ、政府が制度改悪も言及しているなか、近畿生活保護支援法律家ネットワーク(代表=竹下義樹弁護士・辰巳裕規弁護士、事務局=神戸合同法律事務所内)が「憲法25条に基づき、より使いやすい制度にこそすべき」と訴えています。

近畿法律家ネットに寄せられる相談数は以前1日平均20件でしたが、最近は50件です。職がなく生活に困窮し家族ぐるみで保護を求める30、40代からの相談が増えています。

父母と娘3人それぞれの家族ら計8人で暮らすAさん(41)は、全員の給料と母子手当を合わせても月13万5千円。役所にことし5月生活保護を相談しましたが「みんなで両親の面倒をみなさい」と申請を拒否されました。

脳溢血の手術を受けた母親(65)と30代の息子3人の一家は、首切りによる失業と鬱病のため無収入です。家賃滞納は16カ月。役所窓口で「求職しても職がない」と訴えても「働ける。受け付けられない」と言われました。

Bさん(55)は、生活が苦しく、統合失調症で昨年10月から入院中の弟(53)の紙オムツ代月2万1千円が負担できないので助けてほしいと訴えてきました。

行政が「水際作戦」で切り捨てた相談を、近畿法律家ネットが誠実に受け止め、保護開始まで見守ります。

相談員の泊満春さんは「本当に困っている人が生活保護を受けられなくなるのが心配」と語ります。

(2012年7月1日付「兵庫民報」掲載)

安保破棄県実行委員会:総会とパレード

米輸送機配備するな


安保破棄兵庫県実行委員会(桂仲二郎会長)の幹事会(総会)が6月23日、神戸まちづくり会館でひらかれ、幹事団体代表始め約50人が参加しました。

今年度の行動計画として、普天間基地の即時・無条件返還、米軍基地再編・強化反対の闘いを柱にかかげ、特に墜落事故が多発している新型輸送機オスプレイの沖縄配備撤回に全力を挙げます。

報道写真家の森住卓さんが「福島と世界の核汚染」と題し講演。半世紀以上経っても内部被曝被害が深刻な旧ソ連セミパラチンスクと、福島の放射能汚染の実態を語りました。総会後、米軍輸送機オスプレイ沖縄配備に抗議パレード

(2012年7月1日付「兵庫民報」掲載)

DCI兵庫が講演会:子どもの叫び受け止めよう


DCI兵庫(子どもの権利条約をすすめる兵庫の会)の講演会「見えますか、子どものシグナル」が6月23日、神戸市勤労会館でひらかれ、約100人が参加しました。

井山和重事務局長は開会挨拶で「子どもたちが子どもらしく育つ社会めざし、ともに努力しよう」と呼びかけました。

講師の広木克行神戸大学名誉教授は、少年事件を徹底して子どもの立場に立って考える必要性を強調。「子どもは子どもとして生かされているか。子どもの叫びは大人たちに届いているのか」と語りました。また保守勢力の主張する「子どもに足りないのは耐性。だから体罰が必要」では問題は解決せず、子どもたちが言語や行動、症状で発するシグナルを大人がしっかり受け止め、問題の本質を自らに問うことが重要だと述べました。

(2012年7月1日付「兵庫民報」掲載)

第31回兵庫県赤旗まつり川柳

6月10日、会場での投稿作品
主催・川柳ひとつ火
選者・島村 美津子

(特選)

歳時記になぜまだのらぬ沖縄忌 古賀哲夫

橋の下軍国主義の風が吹く 吉田利秋

アンポってイイ事だってだまされた 竹國 純一

(入選)

命賭け口先だけで再稼働 安東克也

野田倒せいいタイミング旗まつり 田川滋

旗まつり日本の心爆けてる 川上俊智

原発は科学じゃなくて金儲け 吉川昇平

祭り晴れこのまま行こう選挙戦 藤井勝代

曇空でも天を突く旗まつり 加藤恒夫

ベビーカーも参加する原発いらない 山本和子

杖をつく友とまつりでハグをする 松尾美恵子

久しぶり同志誰もが晴れ晴れと 熊谷敏子

みどりひえほしみえぬよにはたくばり 渋谷真

赤旗のまつりにウツの甲羅干し 玉山歳子

六年ぶり懐かし仲間まだ元気 楠本武

孤立死が話題になって趣味増やし 小林尚子

ワッハッハまつり曇りを吹き飛ばす 小西正綱

梅雨空も雨遠慮せり旗まつり 坂本柏

梅雨の雨まつりに遠慮よい兆し 渕圭子

老母ととも活力もらう旗まつり 塩谷涼子

赤旗の風で広がれ脱原発 山原和子

模擬店で友と再会背筋伸ぶ 矢部正三

なつかしき顔に出会うや旗まつり 伊藤マツ子

まつりきてみんなのえがお元気つく 柴田勝治

責任が死語になりゆく原発で 三好陽子

にぎやかに干したり春の女子病棟 上坂朱人

嫁に来て六〇年目のハタまつり 菅尾いく子

粗鋤きの音をうしろに旗まつり 蔭山恵美子

まつりの日なつかしい顔ほっこりと 作者不明

風そよぐ赤旗まつり初参加 菊地智恵子

思い出と友に触れ合うメリケンパーク 山田潔

皆老けて昔思いて名が出ない 中野裕恵

ハタまつりつどう仲間に力わく 吉野孝子

どん天の赤旗まつり皆笑顔 坂本典子

にぎわってまつりだまつり赤旗まつり 鈴ヶ峯輝美

久しぶり会う人たちの明るさよ 岩見清

ゴーヤ買う沖縄の色赤旗まつり 瀬戸野照子

赤旗まつり友と喜び未来へと 淀川晃泰

閣内で決めた安全不安全 豊川圭司

赤旗のまつりうれしや人の波 越智哲夫

今に見る日本共産党あっぱれで 宮本秋雄

雨やんでやれ嬉しやな旗まつり 田中明兵衛

まつりにてなつかしき人あいまみえ 石田幸恵

赤旗のまつりは食べるまつりなり 池田和恵

この力原発ノーとひびきあう 高橋恵美子

決意込め増税首相倒すノダ 坂本保直

模擬店のおまけは元気山盛りに 渡辺三角

子の手品大人手玉に楽しそう 星宏

くもり空日焼け半分にげたかな 須古幸代

子や孫に脱原発のプレゼント 板谷純子

六月の空颯そうと旗のたなびく 菅野利行

思い出がはじけているよこのまつり 三菱電機労働者

わぁー元気思わずはずむまつりの輪 堀口順子

梅雨空もみんな寄り合い晴れ晴れと塩見 進

赤旗を読んで知ってくこの世界 太田晃

原発と共存なんてできないよ 青木勇樹

旗まつり汽笛に乗せて九条を 山本尚代

ざわめきの中にあの人この人も 笹直美

(選者吟)

生きていてよかったなあと赤旗まつり 島村美津子


(2012年7月1日付「兵庫民報」掲載)

ひなたぽっころりん(495)


(2012年7月1日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

7月15日は日本共産党が1922年に結成されて90年になります▼密かに結成されたのですが、天皇制政府は23年6月5日に治安警察法による最初の弾圧を加えます。同年9月1日関東大震災発生。布施辰治弁護士は獄中の人たちの身を案じて刑務所に駆けつけます。獄庭に避難させられており安心します▼獄中にいたから安全だったと逆説を言う人もいます。震災の混乱に乗じて軍隊と警察が大杉栄を虐殺しますが、川合義虎など共産主義者も虐殺されているからです▼24年に間庭末吉が来神、海員の組織化に着手し、25年1月、海員刷新会結成。26年1月、労働組合神戸地方評議会の幹部を含め5人で日本共産党神戸市細胞がつくられます▼28年2月の普通選挙による第1回総選挙前には主な工場と海員の中に組織を確立し神戸地方委員会を結成していました▼総選挙戦終盤の2月18日、日本共産党名入りのビラ約千枚が神戸の工場地帯に張り出され、日本共産党が初めて神戸市民の前に公然と姿を現したのでした▼大きな衝撃を受けた天皇制政府は3月15日に全国1斉検挙を行ないます。これが治安維持法を本格適用した最初の弾圧でした。(TS)

(2012年7月1日付「兵庫民報」掲載)