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2012年4月29日日曜日

神鉄粟生線:住民が存続へ取り組み

赤字を理由に存廃の岐路にたされている神戸電鉄粟生線を守ろうと「粟生線の未来を考える市民の会」「公共交通・神鉄粟生線/沿線住民の足を守る会」が相次いで結成されました。

粟生線の未来を考える市民の会

活性化につながる企画考え


「粟生線の未来を考える市民の会」の結成総会が4月14日、小野陶遊館アルテで開かれ、36人が集まりました。市民の会は昨年11月に準備会を立ち上げ、会員が100名を超えたところで「準備会」の文字をはずし発足。その後、月2回程度の世話人会を開き、活性化につながる企画などを考えてきました。現在会員は166名で300名の会員を目指しています。

結成総会会場へは、あらかじめ申し合わせた粟生行き列車の1両目に参加者のほとんどが乗り合わせ、わいわい語らいながら粟生駅に向かいました。このように市民の会の企画は粟生線を利用することを前提にしています。

総会ではNPO法人公共の交通ラクダ(RACDA)の岡将男理事長が「粟生電車の未来は日本の未来だよ」と題して記念講演。『脱原発の市民戦略』という著書もある岡氏は、「公共交通を使うことが脱原発への近道だ」と指摘。ドイツで行われている脱原発の流れの中で、省エネルギー社会の実現に、公共交通が必要不可欠になっていることも紹介しました。

その後、ワークショップとして、「粟生線が廃線になった時の最悪のシナリオ」「粟生線が存続して町が活性化していく最高のシナリオ」「活性化のための自分が出来る勇気ある行動」という項目で参加者全員で、ディスカッションを行いました。

総会終了後の交流会は再び粟生線に乗って三木市まで戻り、花見弁当を食べながら。時間いっぱいまで交流・討論を行いました。
(板東しょうご・三木市議)



公共交通・神鉄粟生線/沿線住民の足を守る会

「住民が主役」の活動で


神戸市西区で「公共交通・神鉄粟生線/沿線住民の足を守る会」が結成され、総会を4月21日、桜が丘ジョイフル集会室で行い、48人が集まりました。

この会を準備した呼びかけ人代表の村主重太郎さんが挨拶、三木市、北区の住民の会から連帯の挨拶、ふるさと線を守る東日本連絡会からも挨拶があり、呼びかけ人で準備した、経過報告、会則、役員、当面の行動方針が提案され、質疑・討論の後承認されました。

経過報告では、粟生線“廃線”危機の経過や、1936年開業の粟生線敷設に用地を無償提供して住民が協力したこと、自治体や神鉄、学者、住民代表でつくられている「活性化協議会」が、自治体主導で運営され限界が見えること、神鉄が駅トイレ撤去や志染・粟生間のダイヤを1時間1~2本に削減しようとしている姿勢を批判、粟生線を守る活動を「住民が主役」でおこない、便利で利用しやすい公共交通を望む声にこたえようと訴えられました。

当面の行動計画では、神鉄や兵庫県、神戸市に住民の要望を伝え、要望が強い「敬老・福祉パス」の神鉄への適用、利用促進のための駅前整備や、駅までの足として福祉バス、コミュニティバス運行の検討を求めること、他の住民の会との連係・交流、専門家との連係などを決めました。

参加者からは「敬老パスを神鉄でも使えるように要望を強めてほしい」「海上アクセスに158億円も投入するなら、毎日利用する神鉄にもっと支援をすべきだ」「神鉄の姿勢に疑問を感じる」「バス輸送では代替できない」など活発な意見が相次ぎました。
(松本勝雄)

(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)

衆議院兵庫9区―予定候補発表

日本共産党兵庫県委員会と東播地区委員会は4月19日、衆院兵庫9区の予定候補を発表しました。

◎衆議院兵庫9区


新町みちよ(65)=新=1965年明石南高校卒業後、国際電信電話㈱入社。99年県議会議員当選、3期、党県議団政調会長など歴任。現在、党兵庫9区国政対策委員長、東播地区副委員長。







(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)

「経済懇談会」:運輸会社社長も参加考える

消費税増税されたら会社がなりたたない


兵庫長田北地区委員会は、「消費税増税ストップ!社会保障充実、財政危機打開へ」の提言をもとに、小池晃政策委員長がお話しする「経済懇談会」(題字横広告参照)の案内とともに「提言」を持っての訪問・対話を4月16日~22日、集中的に取り組みました。

21日は、千本勇三地区常任委員、前田みさ子地区委員と浜本信義県常任委員が兵庫区内の食品、運送、流通関係の十四社を訪問しました。

神戸市中央卸売市場本場のビルに入っている運送会社では社長自ら応対。党側から「提言」の中身を紹介すると、「消費税が増税されたら会社が成り立たなくなる」「運送関係者は消費税、燃料代の高騰など支払いのために汲々としている。そのために人件費の削減につながり、正規雇用でなくやむなく派遣に置き換えなくてはならなくなる」「ますます景気が回復どころか悪化していく。その上にTPP参加すればもっと雇用破壊がすすみ、日本経済が深刻になる」と実態や思いを率直に語りました。

さらに、「共産党にがんばってほしい。5月8日の『経済懇談会』は考えてみます」と応えました。

(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)

がんばります!衆院小選挙区候補:9区

希望もてる社会へ

兵庫9区 新町みちよ予定候補


神戸大空襲で焼け出され、疎開していた母の実家(家島町真浦)で、1947年3月、私は生まれました。父は国鉄労働者だったので間もなく、西明石の国鉄官舎に入り、花園小学校、望海中学校、明石南高校で学びました。

小学校5年生の時、器楽クラブに入部し、中学校もマリンバを、高校ではフルートに熱中しました。

高校卒業後、国際電信電話株式会社(現KDDI)大阪支社に入社、同社は当時、日本電信電話公社から別れた国際通信の独占企業でした。

労働組合は社会党一党支持のいわゆる「御用組合」。新入社員は試用員期間に、「民青に入るな」「民青と口をきくな」と訓練され、近づけば尾行がつきます。そんななか初めて、「社会がどうなっているのか?」「政治とは?」など反面教師的に考えさせられました。日本共産党の人たちとの出会いがあったからです。

1970年、「日本共産党は正しい、と分かったのに入党しないのは卑怯だ」と入党しました。結婚後も働き続けながら5人の子育てをし、ゼロ歳から入れる保育所づくりや学童保育の運動、新日本婦人の会の子どもと教育を考える活動などにかかわってきました。

そして、子育てに少しだけ余裕ができたころ、県議会議員立候補のお話がありました。「なんで私に」と思いましたが、入党の初心に返って「前を向いて生きよう」と決意。91年、95年、3度目の99年に、明石で初めての日本共産党県議会議席を得ることができました。以降3期12年間、みなさんに支えられ、がんばることができました。

今回、衆院小選挙区への立候補は、国民の怒りを受けとめ、未来への展望をひらく役目と考えています。比例近畿ブロックでの4議席獲得で、堀内照文さんを必ず国会へ送るため、その一翼を担うとともに、悪政や逆流に対峙し、希望のもてる政治を語りに語り、その実現へ、淡路と明石を結び力いっぱいがんばる決意です。

(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党近畿ブロック後援会連絡会結成

近畿はひとつ、兵庫から衆院議員を


日本共産党後援会近畿ブロック連絡会が4月22日、大阪市内で結成総会を開きました。同総会での兵庫県後援会の森原健1会長の発言を紹介します。(文責編集部)

兵庫県の党と後援会は、衆院近畿ブロックで現有3議席を4議席に増やし、兵庫の堀内照文候補を国会に送ろうと、得票目標を従来の35万票から40万票に引き上げその実現をめざしています。

1970年代の第1の躍進の時期には、兵庫1区で、うらい洋、兵庫2区で木下元二の2人の衆院議員と、安武ひろ子参院議員を誕生させました。1区の「うらい洋後援会」では、毎年、船を借りきり、千名規模の瀬戸内クルージングを行い、単位後援会同士の交流を深め、選挙戦に大きく貢献しました。今日、発足した後援会近畿ブロック連絡会でも色々なアイデアを出して交流しましょう。

90年代の第2の躍進の時期には、藤木洋子衆院議員と大沢たつみ参院議員を国会に送りました。衆院比例で33万票・得票率13〜14%を獲得、参院選では定数2の兵庫選挙区で58万票を獲得し、勝利しました。

残念ながら、2000年代には、22〜23万票・得票率8%前後に後退しましたが、今回は、最高時の回復をめざします。現在、党支部の約6割に対応する後援会がありますが、これを限りなく百%に接近させます。職場と階層別の後援会を活性化に努めます。会員数は現在16万人ですが、6月10日の「兵庫県赤旗まつり」までに、得票目標に見合う会員の獲得をめざします。

今、兵庫県内の多くの後援会で「後援会ニュース」発行が活発に行われています。交流の中で、内容も立派になってきました。選挙の時、電話などの対話で、後援会ニュースを読んでいる人と、読んでいない人では、反応が全く異なるとの報告が各地から寄せられています。「赤旗まつり」では「後援会ニュースコンクール」を行い、交流をいっそう深める計画です。

「近畿は一つ。兵庫から衆院議員を」めざして奮闘する決意です。

(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)

新入生:『資本論』、学費に高い関心

民青同盟と党が新歓企画を宣伝


民青同盟兵庫県委員会は、学生新歓企画「3.11後の日本と大学の学問」と題した講演会を開催(講演は石川康宏神戸女学院大学教授)。その成功へむけ、民青県委員会と党県委員会は、全同盟員と青年学生党員、つながりのあるすべての学生を対象に参加をひろげようと奮闘しました。

神戸大学では、企画に向けて連日宣伝。対話になった発達科学部の1年生は、「石川先生の書いた『若者よマルクスを読もう』を読んだ。『資本論』など古典などにもふれてみたい。自分が読んだ本の著者ということで興味がある。ぜひ行きたい」と話しています。

兵庫区・長田区・北区では、青年支部と民青地区委員会が中心になって5月20日に「学費問題のつどい」(中央区の海外移住と文化の交流センターで14時開会)を開きます。4月21日は、神戸常磐大学前で、この企画とあわせて28日の「石川講演会」を知らせる宣伝(写真右)にとりくんだところ、対話になった学生のほとんどが奨学金を借りていました。

神戸市看護大学の新入生Tさんは、「石川先生の話はいつか聞いてみたいと思っていた。『資本論』の第1巻を読んだけど、難しいところだらけ。その勉強のヒントにもなると思う。震災復興の問題とマルクスの学問がどう関連があるのか興味がある。あらためてマルクスを深めたいです」と話しています。

(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)

篠山市議選:前田えり子氏再選

篠山市議選(定数18、立候補21人)は4月22日、投開票が行われ、日本共産党の前田えり子氏(61)=現=が、1,085票(得票率4.72%)、9位で当選し、再選を果たしました。

有権者減と投票率低下もあり、得票数は前回の90%、2010年参院選比例票の95%に留まりましたが、前田氏は、水道料金の引き下げや同和行政の完全終結などを訴え、支持を広げました。

(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)

中央区革新懇が「橋下市政」緊急シンポ

“橋下市長の狙いはどこに”


中央区革新懇は、橋下徹大阪市長・「維新の会」の本質をとらえ、危険な動き食い止める世論をつくろうと、緊急シンポジウムを4月21日、あすてっぷ神戸で開催。会場いっぱいの47名が参加しました。

はじめに、服部信一郎大阪革新懇事務局長が現地報告(写真)。憲法・人権を守ることができるかどうか政治史にのこる局面にあると強調しました。

既成政党と官僚、公務員組合、文化、インテリ、新聞記者(庶民から特権階層とみえるもの)への攻撃が「喝采」を受けているが、現実には、新自由主義者、ナショナリストがブレーンとして取り巻き、大阪府知事4年間の実績は、暮らし、雇用、地域経済の後退をつくり出したと指摘。

今、府民、市民の反撃が始まっており、2条例に反対する地域連絡会結成は22カ所、36万人の署名が寄せられていると報告し、政治の転換の大義は私たちにあると訴えました。

次に、中神戸法律事務所の萩田満弁護士が、橋下市長の思想統制―現代の自治体ポピュリズムについて豊富な資料を基に講演しました。

橋下ポピュリズムの三つの柱として①公務員・教職員たたき②住民の熱狂的支持③「白紙委任」論の活用―をあげました。また、橋下市政の特徴は、㋐内にあっては思想統制㋑外に対しては排外主義㋒新自由主義(競争モデル)だと分析。

その上で、今後のたたかいの展望として、ⓐこの間の運動の成果に確信を持つことⓑ些細な政策論争ではなく大局で勝負することⓒ憲法理念の実現を本当の対決点と位置づけること―と強調しました。

最後に、大前雅裕氏から5月3日の「憲法9条守れ」の連続百回宣伝行動の参加と「全国革新懇ニュース」購読が呼びかけられました。
(漁島国弘・中央区革新懇)

(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)

きょうされんまつり 神戸長田

障害あっても地域でともに


体にどんな障害があっても、地域でともに暮らし、学んでいこうと、活動をつづけている、きょうされん(全国共同作業所連絡会)兵庫支部の「きょうされんまつり」が4月21日、青空の広がる神戸市長田区鉄人広場でひらかれました。結成34年、3年後の全国大会兵庫開催にむけた初の手づくり企画です。参加者は1千人を超えました。

作業所ごとのテントでは、焼きそばやイカ焼き、カレー販売に列ができ、ステージでは地元長田の沖縄舞踊団や空手グループらが熟練を披露しました。

実行委員長の中村好孝さんと事務局の松原健二さんは「政府の障害者施策は自民党時代に逆戻りで約束破り。地域の協力で実現したこのまつりのように、たくさんの要求を集めて政治を変えていきたい」と語っていました。

まつりの広場中央では演奏を楽しみながら、交流の輪が広がりました

(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)

兵庫県女性9条の会6周年のつどい

JAL原告が支援訴え


兵庫県女性9条の会6周年のつどいが4月21日、あすてっぷ神戸でひらかれました。

同会は丹波焼作家の石田陶春さんら27人が呼びかけ人になって発足。つどいには約60人が参加しました。

オープニングは、呼びかけ人の山本春美さんと堀口冨士子さんがハーモニカとオカリナで「花」などを演奏しました。

不当解雇と闘う日本航空客室乗務員の原告団のひとり、西岡ひとみさんが支援を訴えました。パイロットと客室乗務員の165人が解雇撤回を求めている訴訟は、東京地裁で3月29日と30日「解雇有効」の不当判決が出ました。原告団は控訴しています。

西岡さんは、国内に98カ所も空港をつくり赤字でも飛行機を飛ばしてきた、国の歪んだ航空政策が経営難の背景にあると説明。ベテランを大量解雇したため、トラブルが続出している現状を述べ「安全軽視の体質はひどくなるばかり。安全で安心なJALに戻って働きたい」と支援を呼びかけました。

新婦人須磨支部のコーラスグループが、JAL争議団の闘いから生まれた「あの空へ帰ろう」を歌いました。

東神戸診療所の郷地秀夫所長が「被爆者医療から見た原発事故」のテーマで記念講演をしました。

不当解雇撤回裁判の支援を訴える西岡ひとみさん

(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)

エコパークあぼし事故損害賠償裁判

裁判長が疑問点を提示


姫路市ゴミ処理施設エコパークあぼし建設現場爆発事故で負傷した下請け作業員らが、発注した姫路市と元請けの神崎組に損害賠償を求めている裁判の第4回弁論が4月18日、神戸地裁姫路支部民事合議部(浅井隆彦裁判長)でひらかれました。

原告は、負傷した10人のうち症状固定した5人で、近く2人が加わる予定です。

同事故被害者支援の会など約20人がラウンドテーブルでの審理を傍聴しました。

移動で今回から担当になった浅井裁判長が疑問点を出すかたちで進行。神崎組が姫路市に文書40余の提出を求めている点や、地下ピット内のメタンガス充満について姫路市と神崎組で認識が一致しているのか、被告双方にただしました。また市現場監視員の職務権限の責任追及について原告側に尋ねました。

次回は7月23日です。

(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)

神戸須磨・共産党神の谷支部がつどい

市政のムダ遣い実態説明


神戸市須磨区の日本共産党神の谷支部が4月18日、「しんぶん赤旗」読者宅を借り、つどいをひらきました。近隣住民ら14人が参加しました。

山本じゅんじ市議が神戸市政のムダ遣いの実態と、それに対する共産党の対案を説明。参加者から「とんでもない実態だ」と驚きの声があがりました。

「舞子ビラはなくなるのか」「先進医療センターづくりの何が悪いのか」などの質問も出され、山本市議が1つひとつ答えました。

最後に支部の党員が「市政、県政、国政の場で共産党議員がもっと増えなければ、日本は変わりません」と協力を呼びかけました。

「初めて共産党の行事に参加した」「共産党が身近になった」という2人から党にカンパが寄せられました。

「福祉の充実にこそ税金を使うべき」と説明する山本議員

(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)

地域経済・中小企業学習会

守るべきは暮らしと雇用


「地域全体の経済力引き上げを」と指摘する岡田教授

地域経済の発展を担う、中小企業の振興策を考える学習会が4月21日、神戸市勤労会館でひらかれました。

兵庫労連、兵商連、兵庫自治研、兵庫公務共闘の4団体が実行委員会を構成。約150人が参加しました。

自治体問題研究所理事長の岡田知弘京都大学教授が「地域経済再生の道を探る」と題し講演。大企業誘致や、立派な空港、道路、港ができても、地域経済全体の底上げに結びついていない現状を示し「地域住民の暮らしを活性化し、雇用を守ることが重要。それは東日本の被災地でも実証されている」と強調。

またTPP(環太平洋連携協定)参加は「いまでもひどい経済状況をもっと悪化させる」と述べました。

小寺倫明兵庫県立大学准教授は、地域循環型の経営基盤確立へ、大学と兵商連が09年5月発足した兵庫県中小商工業研究所の活動を報告。「学びの場、自ら切り拓く場になっている」と紹介しました。

(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

5月の緑と風はさわやかですが、自然はいったん狂うと怖いもの。地震と津波はその最たるものでしょう▼昨年末に政府の「南海トラフの巨大地震モデル検討会」が、巨大地震の規模・津波高の想定を2倍程度に引き上げる「中間取りまとめ」を発表(その後、ことし3月末に「第1次報告」を発表)▼「中間とりまとめ」を受け、「中央防災会議」も「防災基本計画」を修正。「地方防災計画」もこれにならって修正され、5分程度で避難できる街づくりや防災広報・教育に取り組むことになっています▼兵庫県は3月下旬に「津波被害警戒区域図」を発表しましたが、それは暫定的に津波高をこれまでの想定の2倍程度引き上げ津波高と同じ標高線を示したものです▼これによれば神戸市中央区なら津波高3.2~4m、到達時間は90~110分となります。地域はほぼJR高架線から下と考えてよいでしょう▼地震対策・避難準備は国・県・市にしっかりやってもらうのは当然ですが、個人の備えも必要です。どこへ逃げるかも考えておくことです▼「災害は忘れたころに来る」と言われたものですが、昨今は忘れないうちに来ています。台風・洪水も来ます。(TS)

(2012年5月6日付「兵庫民報」掲載)