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2012年3月25日日曜日

日本共産党演説会:加古川、伊丹

加古川(兵庫10区)
日時 3月25日(日)14時
会場 加古川市民会館小ホール
弁士 宮本岳志衆院議員、堀内照文党県副委員長

伊 丹(兵庫6区)
日時 4月7日(土)14時30分
会場 いたみホール大ホール
弁士 山下よしき参院議員、堀内照文党県副委員長、吉見秋彦兵庫6区国政委員長

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党の県予算組み替え提案:12年連続

中3まで医療費無料化、介護保険料減額など

日本共産党兵庫県会議員団は3月14日、県議会予算特別委員会で、12年連続となる予算組み替え提案を行いました。ねりき恵子県議(予算特別委員)は、「国がすすめる消費税10%引き上げと社会保障の削減で、県民の暮らしはますます苦しくなる」と述べ、県民の声を代弁。井戸敏三知事が、地方財源の充実のために消費税引き上げに期待を表明していることと、鮮やかな対比となりました。

東日本大震災から1年。日頃から福祉を充実しておくことが、自治体の役割として、いかに重要であるか、あらためて示しました。

日本共産党の「予算組み替え提案」は、高速道路やダムなど、不要・不急の公共事業、「大企業呼び込み型」補助金、国直轄事業などを見直し、下の表のように「県民の暮らし支援」へ振り向ける内容となっています。

2012年度県予算組み替え提案 「主な増額の内容」
福祉・医療・教育 中3までの医療費無料化
65億円
母子・父子家庭医療費
6.5億円
高齢者・障害者の医療費助成「行革」前に
24億円
35人学級を小学校5年まで広げる
7億円
私立高校授業料軽減、私学助成増額
2.2億円
介護保険 介護保険料の軽減(1人あたり月56円減額)
28億円
健康保険 国民健康保険、後期高齢者医療制度
5.7億円
地震・減災 住宅、保育所や私立学校の耐震化
2億円
再生エネルギ 太陽光発電補助単価を倍にするなど拡充
1億円
地域経済 住宅リフォーム、バリアフリー
3.3億円

財源も示し

今度の予算案で焦点の1つとなった「第5期の介護保険料の軽減」問題。

県は基金から取り崩す額をしぶり、市町からの要望にも応えていませんでした。

日本共産党は、保険料の上昇を最大限おさえるため、基金取り崩しを増やし、県拠出分も含めて28億円を増額することを提案しました。

先駆的な提案

「大企業呼び込みでは、雇用にも地域経済にも役立ってない」「住宅リフォームなどの中小企業の仕事おこしを」という提案や論戦は、大企業に甘い兵庫県を追い込み、パナソニックに対し、12億6千万円の返還を求めさせました。

昨年度の組み替え提案に盛り込んだ「太陽光発電設備補助」は、昨年6月に復活、3千5百件もの利用がありました。今回もさらに拡充を提案しています。

その他、少人数学級(35人学級)の実現や、超過課税を利用したこども医療費の充実、私立学校への耐震化補助、住宅バリアフリー改造助成の拡充など、日本共産党の提案が、県民世論と結びついた時、国や県を動かし、実現に道を切り開いてきました。

今後に注目

住宅リフォーム助成制度は、昨年12月に建設関係団体からの請願が採択され、県制度実現への期待が高まっていますが、県は「必要ない」との姿勢を変えていません。県民的な世論と運動を広げていくことが求められています。中学校3年生までの医療費無料化は、その後も県下市町でひろがっており、全県での実施へ、さらなる運動が期待されています。

与党会派が否決

日本共産党の「予算組み替え提案」に対し、与党会派と一部の無所属議員は、「公共事業は必要不可欠」(自民)、「但馬空港の見直しが必要との思いはあるが、県行革プランの否定になる」(民主)、「企業の撤退が続いているからこそ、積極的な企業誘致を」(公明)などと反対し、知事提案予算に賛成しました。


(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党兵庫県委員会で2回目の救援バザー

息長く被災地支援

東日本大震災救援バザーが3月18日、日本共産党兵庫県委員会事務所で行われました。実行委員会と党兵庫県女性後援会の共催で昨年6月につづき2回目。

県内各地から寄せられた衣料品、食器、手作りアクセサリーや高級カメラなどが1階から3階まで並べられ、新開地商店街の買い物客らで終日賑わいました。

売り上げと当日寄せられた募金が義援金として被災地へ送られます。また、党兵庫県委員会が福島県へのボランティア派遣を4月に再開するなど、兵庫県の党と後援会は、東日本被災地支援を息長く続けていくことにしています。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

橋下政治乗り越えるには

政治論議広げる革新懇運動が重要

兵庫革新懇は3月16日、総会後第1回目の代表世話人会を開き、橋下大阪市政について検討しました。

この日、特別出席した大阪革新懇の服部信1郎事務局長が橋下市政の現状について発言しました。服部氏は、「橋下市長が実施した職員の思想調査は市民からの厳しい批判を受けて凍結せざるを得なくなった。維新の会への市民の支持期待は依然高いが、維新の会の狙いが大企業本位の開発行政であり憲法9条の改悪をめざしていることが明らかになるにつれ、批判の声が強まってきている。橋下政治をどう乗り越えるかが課題だ」と発言しました。

服部氏はまた、「維新の会への期待が高いのは自民・民主の2大政党政治への不信の現れであり、橋下市長は公務員や労働組合、知識人、エリートをたたくことで新たな方向が開けるような錯覚を振りまき、幻想を広めている」「日常生活の中では政治を語ることを避ける傾向があり、これは体制批判を封じていることである。あらゆる機会に政治論議を広げることこそが大切だ。草の根からの革新懇運動の役割を発揮する時だ」と指摘しました。

討論では、橋下政治の矛盾・欺瞞的手法を様ざまな角度で解明。そうした実態を広く伝えていくとともに大いに政治革新の展望を語ることが事態打開の力になることが強調されました。

代表世話人会では、7月に選挙制度問題のシンポジウムを開催すること、8月の研修ツアーで風力発電の郷・高知県梼原町を訪問することなどを確認しました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

民青同盟 兵庫長田北地区委員会を再建

「社会を変えたい」「まともな生活を」——青年の願いに応えよう

民青兵長北地区委員会のメンバーと
日本共産党の森本市議(後列右)、
(1人置いて)党地区委員長の東氏ら
3月10日、日本民主青年同盟兵庫長田北地区委員会が再建されました。

再建代表者会議では、地区委員会決議案が提案されました。東日本大震災・原発事故をうけ、青年の「何かしたい」「どう生きるのか」という真剣な模索が広がり、一方で地域では三菱重工の商船部門撤退など、青年の雇用が悪化するという情勢のもと、「社会を変えたい」「まともな生活をしたい」という青年の願いに応える民青同盟の役割を強調。高校生班や学生班とともに、協同病院でも職場班をつくろうと提案。行政区ごとに地域班をつくることも提案されました。

討論では、「社会保険についてみんなで学んだのはよかった。社会保険入れるようにとりくみたい」「原発のことを知りたいという同盟員の声を出発点に学習できた。引き続きとりくんでいく」「無料塾をさらに発展させ、高校生班をつくりたい。4月7日に次回の無料塾を」など積極的に意見がだされました。

最後に、決議案を採択し、3人の地区委員を選出。地区委員長には橋本銀河さんが互選されました。橋本さんは、「討論では、『仲間を広げたい』思いも積極的に交流された。この地域で青年どうしがつながりあえ、元気になれるそんな民青をつくっていきたい」と語りました。

会議には、日本共産党兵長北地区の東俊哉地区委員長、森本真神戸市議らが来賓として参加、それぞれ激励と連帯のあいさつを送りました。神戸協同病院の井上徹事務長からは、メッセージが寄せられました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

新しい民青地区委員長2人の決意

この間、相次いで再建された二つの民青同盟地区委員会の新委員長の決意を紹介します。


兵庫長田北 一人でできないことでも
橋本銀河 委員長

3月10日に、民青同盟の兵庫長田北地区委員会を再建しました。

この間、班員からも「地区委員会を再建したい」と意見があり、地域協議会で議論を重ねました。

いま、青年は震災や原発事故、特に兵庫長田北の地域では、三菱重工神戸造船所の商船建造からの撤退や富士通テンの工場撤退など、将来に対する不安があり、これからどうするべきか真剣に考えています。

そんな今だからこそ、問題の根本から学び展望をつかむ民青の出番だということになり、再建へ向かいました。

再建の前に無料塾や原発学習会の企画などをみんなで協力して行いました。未結集の人・新しい人への声かけなどやる気はばっちりです。企画自体も未結集だった人が参加するなど、青年がつながりを求めている情勢を目の当たりにしました。

民青の学びと運動は広がる可能性、何よりも社会を変えられる可能性を秘めていると思います。

現状はまだまだ活動する人数も少ないですが、「一人ではできないことでも、民青ならできる!」を合言葉にがんばりますので、地域に気になる青年がいたら、ぜひ、兵庫長田北地区委員会へお知らせ下さい。今後ともよろしくお願い致します。


西宮芦屋 自然体でまったりと
M. M. 委員長

2月20日、民青西宮芦屋地区委員会が再建されました。その時に西芦地区の地区委員長になることも決まりました。

決まったからといって特別大きな抱負があるわけではなく「やってやろう」っていうぐらいで、地区委員長になった後、いろんな人から「地区委員長なったんやってなあ!」といわれますが、決まって「まだなんもやってへんけどな~」としか答えていません。

今は春休みでそれなりに活動してるけど学校が始まれば、学校・バトントワリング・活動と、とても忙しくなって活動のために割く時間が少なくなるのはわかってるから、気構えするより「自然体でまったりしていったらいいや~」みたいな気持ちです。

地区再建して「はじめの一歩」は友達が民青に入ってくれた事です。かといって、私はあまり尽力せず1:9で世話役さんが頑張ってくれたおかげだと思ってます。

西芦は三つ班があるので、まずは班会に、来れてない人たちに1回でも来てもらおうと勝手に目標にあげてやっていこうと思います。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

パンフで対話広げよう:党文化後援会

いつ国会が解散・総選挙になってもおかしくない、という情勢をふまえ、日本共産党兵庫県文化後援会は3月4日、第3回幹事会を開き、今度こそ兵庫から国会議員を出すために奮闘しようと決意、当面の活動について話し合いをしました。

幹事会の討論に先立って党県委員会の小林明男常任委員が発言し、いま、大きく歴史の転換期にある情勢について詳しく報告しました。

小林氏は、民主党政権が自公政権と同じ道を進むことによって国民との矛盾を深めており、国民本位の政治をめざし、アメリカと財界言いなりの政治と対決している日本共産党への注目と期待が高まっていることを数々の事例を挙げて解明しました。

幹事会では、総選挙勝利のために文化分野での活動を強化するために、①訴えと対話の武器となるパンフレットの発行②兵庫県赤旗まつりの取り組み③後援会活性化のための研修交流会の開催④定期総会の開催―などを検討・確認しました。パンフレットの発行では、広く「私の発言」を募集することにし、文化後援会機関誌「風を起す」76号を発行しました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

旧安富町で合併後初めて「つどい」

姫路西北支部

つどいに向けての宣伝
姫路西北支部は3月17日、旧安富町で姫路市に合併後初めて、杉本ちさと県議、谷川まゆみ市議と語ろう―と「安富のつどい」を開きました。

支部としては7回目。予想以上の17人の参加者で大成功となりました。「自民党員だったけど共産党の話を聞きたくて来た」「周辺市町が子供医療費中3まで無料なのに姫路市は3歳までなのはなぜ?」など意見や疑問が沢山出され、素晴らしいつどいとなりました。(岸本守=同支部)



(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

大阪地裁、被爆の実相から認定命じる

原爆症訴訟
副島圀義

「8.6合意」以後の国の不誠意と怠慢に対する「事実上の第2次集団訴訟」の最初の勝訴―
     
2009年8月、当時の麻生首相が1連の「原爆症認定訴訟の判決を尊重し……今後、訴訟の場で争う必要のないよう…定期協議の場を通じて解決を図る」との「合意」に調印して以後の実態は、逆に審査滞留と大量却下でした。

これに対して、訴訟に踏みきらざるをえなくなった被爆者は、全国各地で、すでに「合意」までの集団訴訟の人数を超えています。
     
こうした状況のもと3月9日、大阪地裁での判決は「認定却下の取消し」にとどまらず、「原爆症と認定せよ」と国に命じました。(第1次)集団訴訟でも大阪地裁での勝訴が、被爆者側の連続勝訴のスタートとなりましたが、「事実上の第2次集団訴訟」もまた、大阪で最初の勝利判決となったのです。

原告のNさん、Mさんは、いずれも心筋梗塞で原爆症の認定申請をしていましたが、国は「放射線に因るものではない」と却下していました。

心筋梗塞は厚労省自身が「積極的に認定する疾病」としているにもかかわらず、爆心地から1.5km以内で直爆を受けた人以外はすべて却下してきています。内部被曝の危険性を否定し、機械的な「基準」に固執しているのです。

判決は、そのような審査の仕方を明確に否定しました。喫煙習慣など、被爆以外のあれこれを発病原因と言いがかりをつける国の「論理」も退けました。
     
また今回の判決は「却下取消し」だけでなく「認定を命ずる」という点で、画期的なものです。

Mさんの場合、申請して2年近くも放置され、早急な審査を求める裁判を起こしていました。国に審査を義務付ける判決がでそうになった矢先に、「却下」を通知するという国のやり方に対して、速やかに審査し認定するべきであった、と判断したものです。
     
原爆症裁判は、個々の被爆者の救済にとどまらず、放射線被害に対する国の姿勢を糺す場ともなっています。

厚労省が「原爆症認定制度のあり方に関する検討会」に提出した文書『行政認定と司法判断の乖離についての留意点』は、「司法判断は法的な判断をする場であり、科学的な真実を究明する場ではない」「行政認定はより科学的なベースでの判断うんぬん」といい、“裁判所より行政が科学的である”という思いあがったものです。

「科学的」とは、まず第1義的に「事実から出発する」ことであり、内部被曝についての「科学的知見」が未確立であればあるほど、被爆(被曝)の実相から出発することでしょう。原爆症であることを認定した1連の判決は、まさにそのような意味で「科学的判決」といえます。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

非核「神戸方式」決議37周年記念のつどい

核積載艦艇入港一貫し拒否

「核兵器積載艦艇の神戸港入港拒否に関する決議」が神戸市議会で全会一致により採択されてから37周年の3月18日、記念のつどいが神戸市勤労会館でひらかれました。

約180人が参加し、オーストラリアやニュージーランドなど5カ国31人から連帯メッセージが寄せられました。

開会挨拶で荒井学神戸港湾共闘議長は、名古屋市で非核決議を求める運動が起こっていると紹介。「全国の港に広げよう。私たちが37年間守り、毎年集会をひらく意義がここにある」と述べました。

梶本修史兵庫県原水協事務局長は基調報告で、アメリカ艦艇が昨年も日本の港に19回入港していると指摘。「神戸港に37年間入港していない事実を重視したい」と述べました。

広島市立大学平和研究所講師の高橋博子さんが「封印されたヒバク、広島・長崎・ビキニそして福島」と題し記念講演。公開公文書を元に、アメリカの核開発経過を説明。アメリカ政府が被爆者情報を隠し、それに日本政府が協力してきた過程を明らかにしました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

レッドパージ兵庫訴訟第2回控訴審弁論

国の不作為は悪質で意図的

「私は95歳、まだ若い。張り切っていく」と
報告集会で元気に挨拶する原告のひとり川崎義啓さん

レッドパージ兵庫訴訟の第2回控訴審弁論が3月16日、大阪高裁第2民事部(西村則夫裁判長)でひらかれました。支援者約80人が法廷内外で裁判を見守りました。

原告代理人の松山秀樹弁護士が口頭陳述。レッドパージ被害者を救済する機会があったにもかかわらず、政府が何の措置もとらなかったとし「行政不作為はきわめて悪質であり意図的」と述べました。

また公職追放者は講和条約発効とともに追放令が廃止になり、追放が解除され、全員が恩給・年金を受ける権利を回復した問題をとりあげ「レッドパージ犠牲者も同様に、理不尽な権利侵害状態から速やかに解放すべきだった」と指摘しました。

また佐伯雄三弁護団長は、嘱託調査への政府回答について「門前払いという不誠実な内容。国家機関としての責務を放棄するもの」と述べ、レッドパージ犠牲者の名誉回復と国家賠償を求める衆参議院合わせ173件の請願に対し、どう対応したのか、担当部署の回答を再度求めました。

被告・国側代理人が「回答は5月中旬」と答えると傍聴席から「えーッ」と驚き呆れる声があがりました。

報告集会で橋本敦弁護士は「国は軍国主義者や戦犯をいち早く救済しながら民主主義者には何の考慮も払わなかった」と語りました。

原告も挨拶。「被害者だけでなく全国民の権利の問題」(川崎義啓さん95歳)、「これは権力闘争。一生懸命働く人間が食べていける社会にしたい」(安原清治郎さん91歳)、「きょう裁判所に要請署名4600筆提出した。この力は大きい」(大橋豊さん82歳)と述べました。

次回弁論は6月6日です。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

姫路市夢前町 産業廃棄物処分場建設問題

党姫路市議団が住民学習会

参加者からの質問に答える入江市議(左)と奥谷さん
日本共産党姫路市議団が産廃問題学習会を3月17日、姫路市夢前町古知公民館でひらき、住民約100人が参加しました。

夢前町前之庄の南西部に、埋め立て容積500万立方㍍の産業廃棄物処分場建設計画がすすめられています。甲子園球場の約10倍で国内最大級規模。廃プラスチック、ゴムくず、金属くず、ガラスくず、がれき類の5種類を埋め立てる安定型処分場です。谷に位置し、流れは夢前川に通じています。

昨年12月姫路市議会で入江次郎市議の「住民説明会を十分に果たせ」の追及に、市環境局は「3自治会、計70人が参加した事業者説明会で十分」の判断を示しています。

学習会には、処分場計画を初めて知ったという夢前川下流域の住民も参加しました。

奈良県山添村の共産党村議、奥谷和夫さんが産廃処分場問題に住民とともにとりくんだ経験を紹介。「安定型という名称だが決して安全ではない。実際の処分場を現地で学んでほしい。一致点で共同することが大切」と語りました。

入江市議は「16自治会から住民説明会を求める請願が出されたが継続審議になった。住民へ説明のないことが問題」と述べました。

参加者からは「予定地は住宅から歩いて3分の場所だ」「焼却灰が夢前川に流れるではないか」の声が出ました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

郵政継続雇用裁判:和解決着

闘う労組の力を再認識

和解を喜ぶ郵産労の(左から)古跡和夫さん、
戎原昭治さん、中田健二さん、相楽寛さん

郵政事業会社で働き60歳をむかえた労働者が、年金支給開始年齢までの継続雇用を求めて、理由のない採用拒否は所属労組への恣意的差別と訴えた裁判は1月、和解しました。

訴えていたのは郵政産業労組の古跡和夫さん(神戸支店)、戎原昭治さん(姫路)、相楽寛さん(尼崎)、中田健二さん(新大阪)。4人はともに63歳。09年4月以降の継続雇用を希望し、面接を受けましたが不採用に。理由をただすため09年11月提訴しました。

裁判では、郵産労組合員に不採用が集中している事実、4人の真面目な仕事ぶり、悪意ある面接質問などが明になりました。提訴以降、継続雇用を希望する郵産労組合員の不採用は出ていません。

解決金による和解で職場復帰はできませんでしたが、4人の顔は晴れやかです。

「このまま頭を垂れるわけにはいかないとの思いで提訴した。生活は苦しかったが、みんなの支援があったから闘えた」(戎原さん)

「次の人への捨て石になるつもりで原告になった。和解は満足できる結果」(中田さん)

「闘う労働組合の力を再認識した。裁判で私たちが不採用になった真相を明らかにしたかった」(相楽さん)

「最高裁までいくと覚悟していた。会社が和解に応じるとは予想していなかった。私たち以後、誰も不合格になっていない。それだけでも闘った値打ちがあった」(古跡さん)


 4月5日報告集会


報告集会が4月5日、神戸市中央区のグリーンヒルホテル神戸でひらかれます。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

学区拡大ストップ!北播の会結成

地域の学校・子ども守ろう

学区拡大反対運動を報告する
兵高教組の福住書記長
高校学区拡大問題学習会が3月18日、小野市コミセンおおべでひらかれました。兵高教組北播支部と北播教職員組合が主催し、約30人が参加しました。

福住宏之兵高教組書記長が、15年度入試から普通科高校通学区を現行16から5へ統合しようとする県教委の基本方針に対し「反対・慎重」意見書が県下過半数を超える議会で採択された状況を報告しました。

県立高校教諭の稲次寛さんが「北播学区複数志願制の現状と問題点」を説明。「行きたい学校へ」と県教委が言っても、実態は多くの生徒にとって選択できない制度であり、公立高校へ行けない生徒が増えていると述べ「子どもは将来の地域担い手。地域の学校を守る運動にしていこう」と強調しました。

参加者は「学区拡大ストップ!アピール賛同署名をすすめる北播の会」を結成。代表に阿江善春さん(神戸女子大学講師、加東市在住)が選ばれました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

障害者自立支援法廃止求め尼崎集会に200人

政府の一部改正強行に対し

政府の基本合意違反に、参加者から怒りの発言がつづきました
民主党政府が障害者自立支援法の一部改正を強行しようとしている問題で「国は自立支援法を廃止し、骨格提言を基として新法をつくれ!尼崎集会」(実行委員会主催)が3月8日、尼崎市中央公民館でひらかれ、200人を超える参加で会場は熱気に包まれました。

自立支援法違憲訴訟の原告団と国が10年1月に合意した「13年8月までに支援法を廃止し、新たな総合福祉法を制定する」に違反する動きに対し、元原告の家族は「基本合意を無視することはあってはならない。総合福祉部会が11年8月に出した骨格提言を尊重してほしい」と訴えました。

また障害者ら約20人も発言。口ぐちに「自立支援法を一部改正だけにとどめることは裏切り行為」と語気を強め訴えました。

実行委員会の1人は「障害者自立支援法には制定前から一貫して反対運動をつづけてきた。きょう、この会場に来られなかった仲間たちと『改正でなく廃止』を確信し、心をひとつにできた集会」と語っていました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

劇団どろ:朗読劇「核・ヒバク・人間」

学生や社会人も出演:3月31日・4月1日


劇団どろ(合田幸平代表)が朗読劇「核・ヒバク・人間」を3月31日から2日間、神戸長田の劇団アトリエで上演します。福島原発事故から数カ月後に上演された「非戦を選ぶ演劇人の会」(相馬杜宇ほか)の構成台本を合田さんが演出。出演は公募を含む15人です。

「フクシマ」「原発と地域振興」「安全神話」「原発労働者」「ウラン鉱山」「劣化ウランとプルトニウム」「核管理社会」「エピローグ」の8章で構成。福島原発の周辺住民、行政、医療関係者、原発推進の国会議員や研究者、東京電力社員、下請け労働者、ジャーナリスト、アメリカ大統領など、大勢の証言を縦横に重ねることによって、核兵器と原発の繋がり、危険性、被曝の怖さが浮き彫りになります。

「僕らの知らない事実がいっぱい。これまでで最もむずかしい作品。読み手もきちんと自分の言葉にして聞き手に届けてほしい」と合田さんは言います。


ピースリーディング「核・ヒバク・人間」/非戦を選ぶ演劇人の会・構成台本、合田幸平演出/3月31日(土)①13時30分②18時30分、4月1日(日)①13時30分②17時/劇団どろアトリエ(神戸市長田区二葉町アスタくにづか5番館)/一般1,500円、学生1,000円、当日各300円増/☎090・6662・8477

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

3月13日「障害者総合支援法」が国会に上程された▼「障害者自立支援法を廃止して新しい障害者総合福祉法を」と障害や思想の違いを超え全国の障害者・家族・関係者が結集して運動に取り組み7年余▼2年前、国と訴訟団が「歴史的」和解。長妻厚労大臣が涙を流して謝罪し、基本合意文書を交わしたのに、約束をことごとく「反故」に。自立支援法の一部「改正」で済ますのか▼水俣病・ハンセン病・薬害肝炎・HIV・中国「残留孤児」国家賠償・生存権などの訴訟団が共同で「明らかな約束違反。基本合意は政権や政治情勢の如何に関わらず国家として遵守すべき法的文書である」と抗議声明。「民主党は確信犯的に詐欺をやっていたのか」(神戸新聞)とまで書かれている▼訴訟団をはじめ全国の関係者はそれでもあきらめずたたかいを続けている。国会へ向けての度重なる動員行動にも。京都で開かれた「全関西集会」には兵庫から150人以上。県内でも聴覚障害者が神戸東遊園地で集会。尼崎の障害者団体も幅広く結集して大集会▼地方議会から国への意見書は、伊丹・宝塚・尼崎に次ぎ西宮・明石でも採択▼正義は必ず勝利する。信じて意気高くたたかいは続く。(N)

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)