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2012年2月26日日曜日

とんでもない県介護保険支援計画


3年ごとの介護保険事業計画の見直しが行われ、市町ごとに、来年4月から3年間の介護保険料額や施設などの整備目標を定める計画決定が大詰めにきています。保険料額や計画は各市町が決めますが、県も、市町を支援する「介護保険事業支援計画」(県老人福祉計画)を定め、市町に施設整備などの指針を示します。

保険料は大幅値上げ

のきなみ値上げ、5千円超え

65歳以上の介護保険料は、各市町でのきなみ大幅値上げの予定で、平均基準月額は5千円を超えています(表参照)。基準額は、世帯には課税されているが本人非課税の場合。課税されない低所得者にも月5千円以上の負担を強いることになります。

4分の1に満たない国庫負担の引き上げを国に求めるとともに、市町に対して、「介護給付準備基金」の取り崩しや、一般会計からの繰り入れ、減免制度の充実など、保険料抑制のための手立てを迫ることが必要です。

財政安定化基金取り崩しで値上げ抑制を県に要求しよう

今回は特に、県に対する運動も重要です。

昨年の介護保険改定で、来年度に限り、県の「財政安定化基金」(国・県・市町が3分の1ずつ拠出し、市町の事業運営が困難になった場合貸付を行う)を取り崩し、保険料引き下げに活用することが可能になりました。

介護保険事業は多くの市町で保険料を取りすぎ黒字になっているため、県の「財政安定化基金」貸付実績は近年少なくなっており、121億円もため込まれています。

今回、県は121億円のうち約72億円をとりくずし、3分の1ずつ国・県・市町に渡します。市町に渡す分は、保険料の引き下げに使われ、1人当たりの引き下げ額は、平均で月額約50円。(図参照)

県と国にわたる分は、昨年の介護保険改定時に、「介護保険に関連する事業に使うよう努める」とされています。もちろん保険料引き下げに使うこともできます。

ところが、兵庫県は、保険料引き下げには使わず、一部を別の基金にため込み、介護関連事業や介護給付費の県費負担金に使うとしています。

サービスは使えないのに高すぎる保険料をとられ、「100円でも10円でもいいから返して」というのが多くの高齢者の声。40市町から、県への返還分を保険料引き下げに使うよう県に要望書も出されています。

県への返還分を活用させれば、引き下げ額を2倍に(月額100円)、さらに取り崩し額を増やさせれば、3倍(月額150円)以上にすることが可能です。



【表】第5期介護保険料の見込み額
昨年12月2日、国への提出時点でのものであり、現在各市町で示されている金額と異なることがあります

自治体見込み額
県平均5,108円
神戸市5,438円
尼崎市5,257円
西宮市4,893円
芦屋市5,093円
伊丹市4,383円
宝塚市5,005円
川西市4,500円
三田市4,796円
猪名川町5,097円
明石市5,334円
加古川市4,982円
高砂市5,216円
稲美町5,009円
播磨町4,548円
西脇市5,215円
三木市5,210円
小野市4,800円
加西市4,836円
加東市5,600円
多可町5,301円
姫路市5,250円
神河町4,547円
市川町4,889円
福崎町4,495円
相生市4,448円
たつの市4,464円
赤穂市4,219円
宍粟市5,075円
太子町4,911円
上郡町5,330円
佐用町5,109円
豊岡市4,874円
養父市5,427円
朝来市4,897円
香美町4,705円
新温泉町4,622円
篠山市4,205円
丹波市4,812円
洲本市4,959円
南あわじ市5,000円
淡路市4,656円



【図】「財政安定化基金」の取り崩し


県財政安定化基金総額121億円(国・県・市町が各1/3ずつ拠出)

取り崩し総額72億円
内訳
(1)市町へ24億円。保険料の抑制に活用、引き下げ額は1人当たり50円。
(2)県へ24億円。「介護家族への講習」などや介護給付費の県費負担金。
(3)国へ24億円。使い道は明らかでない。
国、県分は、保険料引き下げに活用を!

県財政安定化基金
残り49億円
もっと取り崩しを!



特養ホームは大幅減

「施設から在宅へ」を名目に

施設整備については、県が、特別養護老人ホームの入所者をさらにしぼりこむとともに、「在宅への移行」を見込んで建設数を減らす、とんでもない方針をつくろうとしていることがわかりました。

県の試算では、現状の入所状況を反映すれば、2025年末までに、3万8千床の整備が必要。それを、現在要介護1~5の入所対象者を、原則、要介護3~5にしぼりこみ、さらに、「在宅サービスの充実による整備必要数の1割削減」を行うことにより、3万床の整備に減らそうというのです。

この方針でいけば、県全体で、年平均で550床しか増えません。

現状でも、県は、待機者数を「緊急度の高い人」に絞り込み、低く見積もっていますが、実際には、都市部では「200人、300人待ちはざら」という状況です。

また、代わりになるとしている「在宅サービスの充実」とは、国も目玉にしている「24時間定期巡回・随時対応の訪問介護看護サービス」ですが、朝・昼・夜に10~15分程度の訪問と随時対応で「これで在宅介護がやりやすくなるとは思えない」と関係者から疑問視されているもの。それをあてこんで特養建設数を減らすのは筋違いです。

県は、こんな指針をつくって市町に押しつけるのはやめるべきです。

パブリックコメントも活用して声あげよう

第5期介護保険事業支援計画(老人福祉計画)に対するパブリックコメントが2月末から開始されます。これも活用し、県に声をあげましょう。



(2012年2月26日付「兵庫民報」掲載)

後期高齢者医療保険料6.1%値上げ

兵庫県後期高齢者医療広域連合は、2月10日の後期高齢者医療制度懇話会で、2012年度から2年間の保険料についての考え方を示しました。

それによると、75歳以上の1人当たりの平均保険料は本年度より年額4,310円(6.1%)引き上げられ、7万5,027円(月額6,252円)になります。

同広域連合は、2012年度末の剰余金見込み額30億6千万円を全額活用するとともに、県の財政安定化基金約89億円(2013年度末見込)から68億円を取り崩し、保険料の伸び率を抑えたとしています。

しかし、現在でも、保険料が払えない高齢者が多数おり(低所得者は天引きでなく自ら納付)、正規の保険証でない短期証の交付件数は兵庫県内で3,662件(昨年12月現在)にのぼります。

さらに、政府の「社会保障と税の一体改革」のなかで、4月から、年金の段階的引き下げ、介護保険料の大幅値上げなどが高齢者を待ち構え、「年寄りは死ねということか」と声があがっています。

保険料額を含む予算案は、2月28日の後期高齢者医療広域連合議会で審議される予定です。

後期高齢者医療制度の即時廃止や、負担増をおさえるための自治体の支援を求める運動が急務です。

(2012年2月26日付「兵庫民報」掲載)

借り上げ県営住宅検討委員会の公開と説明会開催を要請

日本共産党 堀内候補ら

要請書を手渡す(右から)ねりき県議団長、堀内候補ら
借り上げ県営住宅について県は「検討委員会」の報告をもとに2012年度中に方針を決める予定ですが、すでに第1回検討委員会が非公開で開かれています。

これに対し、日本共産党の堀内照文衆院比例候補と兵庫県委員会、県議団は2月17日、井戸敏三知事あてに緊急要請を行いました。

要請では①検討委員会メンバー、議事録など全情報を直ちに公開すること②県民の傍聴を認め、入居者の「個別事情も配慮」するため関係者の意見表明・聴取などを行うこと③説明会は全住宅や要望がある箇所で開き、実状や要望を直接聞くこと④2月の住み替え案内の郵送は止めること―を求めています。

県側は「説明会は要望があれば可能な限り対応する」「希望の住み替え先がなければ無理に出る必要はない」と答えました。



(2012年2月26日付「兵庫民報」掲載)

がんばります!衆院小選挙区候補:6区

展望を語って
兵庫6区 吉見秋彦予定候補

街頭で訴える吉見氏
21歳のときに阪神淡路大震災を経験してそのボランティアを通じて社会の仕組みと政治・経済に興味・関心を持つようになって民青同盟に加盟、翌年日本共産党に入党しました。

日本共産党宝塚市議団事務局、伊丹民主商工会事務局での勤務を通じて地方自治体問題、地域経済の問題にふれて、地区党の専従活動家になりました。

最初に、小選挙区の候補者にとの話があったとき、「なんで俺が?」との思いもありましたが、第4回中央委員会総会決定の「国政選挙を自らの選挙としてたたかう」「(日本社会の)閉塞打開と日本改革の展望を示してたたかうことは責務」から「いま引き受けなくてこの6区で共産党が選挙をたたかえないなら引き受けるしかない。やってやろう」と立候補を決意しました。

いまの国政をみると、大企業・富裕層とアメリカが政治と経済のルールをゆがめて、政治本来の役割である富の再配分どころか、国民から吸い上げた税金を財界・アメリカのために使っていると言わざるを得ません。

国民の暮らしとこれからの日本経済を考えると財界・アメリカいいなりを打開して、国民が自分たちの生活を豊かにするための消費行動が起こせるよう、累進課税を基本とし、生活不安をなくすために思い切った社会保障への予算の配分が必要と考えます。

街頭や訪問でも消費税増税の問題で訴えや対話をしていてもマスコミの影響で「消費税しかたがない」と言われる方が少なくありませんが、消費税の目的がそもそも暮らしを守るためのものでなく、財界の税負担を減らすことを目的とされ導入されたことを話すと、消費税に頼らない税金の集め方と使い方の提案に納得をしてくれます。

世論調査で「増税反対」が過半数を占めるようになったのも、全国で行われている演説や対話、署名運動の反映です。

いつ解散・総選挙がおこなわれるかわかりませんが、財界・アメリカいいなりの日本の政治をおおもとから変える展望をおおいに語って国政転換の先頭に立ちたいと考えています。

(2012年2月26日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党兵庫県女性後援会が総会

多彩な活動で勝利へ

挨拶する岸本会長と(その右から)堀内、庄本、ねりき、金田の各氏

日本共産党兵庫県女性後援会は2012年定期総会を2月18日、こうべまちづくり会館で開き、各地・各分野の女性後援会から40人が出席しました。

岸本友代会長の挨拶に続き、ねりき恵子県議、衆院兵庫8区の庄本えつこ候補、参議院選挙区の金田峰生候補が挨拶し、衆院比例近畿ブロックの堀内照文候補が記念講演しました。

堀内氏は、講演の冒頭、阪神・淡路大震災の被災地の実態を国会に届ける重要な役割である兵庫の国会議席を必ずとるために頑張る決意を表明。

続いて、昨年の「厚労省交渉」の経験から、災害援護資金の返済期限の延長問題や中小企業融資問題で、実態をみない政府の冷たい態度を紹介し、この間の民主党政権による国民への裏切りの焦点となっている普天間基地と、消費税増税・「社会保障の1体改革」の問題点を告発しました。

堀内氏は、日本共産党の「消費税大増税ストップ!社会保障充実、財政危機打開の提言」は、社会保障の再生と充実・将来的な財政・経済の再建の2つの柱を一体ですすめる提案になっていることで、消費税の増税はしなくても財政と経済の再建に希望がもてる内容であることを事例も示してわかりやすく解説し、総選挙で必ず勝利して新しい希望のもてる政治の実現をと訴えました。

総会議事では、松吉由美子事務局長が活動報告と方針案を提案。各後援会からも「毎月後援会ニュースを発行」(東灘区)、「毎週の宣伝カーでの宣伝や年4回の学習会、バスツアー、サークル活動や文化活動、財政活動、中学校給食実現など、多彩にとりくんでいる」(長田区)、「候補者の朝立ちを応援」(西区)、「初めて出石へのバスツアーをおこなった」(姫路)、「リズム小組など若い女性をターゲットに『子育てカフェ』、保育園や幼稚園前宣伝」(新婦人内後援会)―などの活動が報告されました。

最後に、選挙での勝利をかちとるために全力で頑張ることを誓い合いました。

(2012年2月26日付「兵庫民報」掲載)

原発・エネルギー問題で2つの講演

非核の政府を求める兵庫の会
今中哲二京大助教授が記念講演:原発は利権の温床

非核の政府を求める兵庫の会(代表世話人=風呂本武敏元神戸大学教授)の第26回総会が2月19日、生田文化会館大ホールでひらかれました。

同会は市民学習会を継続して開催。昨年4月から原発問題を中心にとりあげています。この日の総会では京都大学原子炉研究所の今中哲二さんが「放射能汚染調査から見た福島とチェルノブイリ」と題して記念講演。約200人が参加しました。

チェルノブイリ原発事故調査をつづけている今中さんは「原発で大事故が起こると周辺の地域や社会が丸ごとなくなってしまう。日本の原発開発40年は国が『安全』のお墨付きを与え、田舎に押しつけてきた。利権の温床だった」と述べました。

「福島の事故は起こるべくして起こった第2のチェルノブイリ。涙の出る思い」と語る今中哲二さん


九条の会・ひがしなだ
和田武さん講演:再生可能エネルギー普及を

「九条の会・ひがしなだ」の第2回総会2月18日、東灘区民センターでひらかれ140人が参加しました。

05年10月設立の同会は、休眠状態から09年9月活動再開。学習会や映画会を企画し、昨年は東灘在住の人が語り部になる「シリーズ私の戦争体験」を4回ひらきました。

総会では、日本環境学会長で自然エネルギー市民の会代表の和田武さんが「原発をなくし、再生可能エネルギーの飛躍的な普及を」と題し記念講演。「戦争はすべて資源紛争。市民・地域主導による再生可能エネルギー普及は平和に貢献する。9条の会の活動と同じです」と語りました。

「地震の危険性が高い国で、原発を推進してきたのは日本だけ」と強調する和田武さん

(2012年2月26日付「兵庫民報」掲載)

第65回解放運動無名戦士合葬者

平和と民主主義、国民の生活と権利、政治革新をめざす運動なかばで昨年亡くなった方がたを顕彰する第65回解放運動無名戦士合葬追悼会が3月18日、東京新宿の日本青年館と青山霊園「解放運動無名戦士の墓」前でおこなわれます。兵庫からは51人が合葬されます。合葬者の氏名、享年、住所、おもな活動歴は新聞版に掲載しています。


解放運動無名戦士合葬追悼兵庫県実行委員会は、中央実行委員会分担金や宿泊費、オルグ活動、諸費用にあてるため募金を呼びかけています。☎078・351・0677、郵便振替01140・7・3866国民救援会兵庫県本部(通信欄に「合葬募金」と明記してください)

(2012年2月26日付「兵庫民報」掲載)

劇団四紀会「今甦る金子みすゞ」

神戸元町賑わい座第3弾:3月10日から2週末公演

「今、甦る金子みすゞ」の稽古風景

劇団四紀会(村井伸二代表)が昨年9月から始めた、年間通し公演企画「神戸元町賑わい座」の第3弾として「今、甦る金子みすゞ―言魂(こだま)でしょうか?」を3月10日から週末2週にわたり、劇団スタジオで上演します。

作・演出は岸本敏朗さん。劇の構成を「読み聞かせ活劇編」と名づけました。「生誕・熟成」「激動・悶絶」「甦る金子みすゞ」の3篇構成です。1903年山口県仙崎の漁村に生まれたみすゞの、家族、詩作との出会い、結婚、西条八十への憧れ、そして26歳で亡くなるまでを、朗読と弁舌で描き出します。

出演は、有志で朗読劇の勉強をつづけている梶武史記念言葉の勉強会メンバーと劇団員たち。上田しげ子ジャズトリオが劇中歌を演奏します。

関係資料を調べ、通説とは違い、自分の生き方を貫いたみすゞを知った岸本さん。「朗読の基本はサイレント映画の弁士。語りだけで聴く人を引き込みたい。目をこらして観てもらいたい朗読劇です」と言います。


神戸元町賑わい座③読み聞かせ活劇編「今、甦る金子みすゞ―言魂でしょうか?」/桜井敏構成、岸本敏朗演出/3月10日(土)・11日(日)・17日(土)・18日(日)13時・18時、16日(金)19時/元町プチシアター(劇団スタジオ・元町プラザビル6階)/一般1,800円、学生・身障者・シルバー1,500円/☎078・392・2421(20時以降)

(2012年2月26日付「兵庫民報」掲載)

兵庫多喜二・百合子の会発足10周年記念集会

伊勢崎奪還事件は何だったか

伊勢崎奪還事件の経過を語る大田努さん
兵庫多喜二・百合子の会発足10周年記念集会が2月16日、神戸まちづくり会館でひらかれました。

元新日本出版社編集長で多喜二・百合子研究会副代表の大田努さんが「伊勢崎奪還事件と小林多喜二」と題して記念講演、40人が耳を傾けました。

大田さんは、年譜をもとに、多喜二がいかに生き、困難を極めた作家活動をつづけたかを、淡たんと語りかけました。

あまり知られていない伊勢崎奪還事件は1931年9月6日、群馬県伊勢崎町の文芸講演会場へ向かう多喜二たちを、トラック2台で乗りつけた伊勢崎警察署員が検挙。怒った聴衆が伊勢崎署を取り囲み、多喜二らを奪還した事件です。

大田さんは、当時の国内外の時代背景や、多喜二に影響を与えたショーロホフ、ディケンズ、バルザックなど欧米の作家たちの話も交えて語りました。

関連し「橋下大阪市長の言動は、暗黒の時代を思わせ、許せない」とも述べました。

講演後は市民バンドのトーフレンズが演奏。歌声で参加者の心を和ませました。

前日15日には、同じく大田さんを講師に、第10回阪神北小林多喜二祭が、いたみホールでひらかれました。

(2012年2月26日付「兵庫民報」掲載)

一コマまんが

やっぱり「ハシズム」だったか

段重喜

(2012年2月26日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

視覚障害者誘導用ブロック(点字ブロック)は1967年岡山県立岡山盲学校の近くに世界で初めて敷設された。尼崎障連協が結成された80年の尼崎市への要望では「誘導ブロックは、誘導には線ブロックを使い、位置確認には点を使うように統一して下さい」とある。当時は形状も色もバラバラ。「行く先々で違っていては安心して外出も出来ない」との声をよく聞いた▼危ないのは駅のホーム。点字ブロック設置を要求しても聞いてくれず転落事故が後をたたなかった。今ではどこの駅でも黄色い点字ブロックが…▼06年に「バリアフリー新法」が施行され、「どこでもだれでも自由に使いやすく」とユニバーサルデザインの考え方が主流である▼しかしホームからの転落事故は現在も解消していない。ホームに駅員がいないことが最大の原因であるが、「転落防止柵」を設置することが求められている。国交省は、鉄道事業者に乗降客1日5千人以上の全国2800駅に設置するよう呼び掛けていると言うが、本県では新幹線とポートライナー、六甲ライナー以外には設置されていない。障害を持った方たちが安心して利用できるようになるのはいつの日か。(N)

(2012年2月26日付「兵庫民報」掲載)