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2012年12月2日日曜日

SNS活用のすすめ[1]

広げよう! 結びつき

関西共同印刷所メディア企画室

「プリン誤発注事件」拡散のはじまり

大学生協のピンチを救ったのは…


十一月、ある大学の購買部でプリン二十個を発注するつもりが誤って四千個も発注した、というニュースが報じられました。慌てて他の学校に販売協力を要請し、値引して販売するなどの対応に動いたそうですが、消費期限が短いプリン四千個を前に、関係者は青ざめたに違いありません。

ところが、事情を知った学生たちがツイッターなどに「買ってあげて」と書き込んだところ、状況は一変します。あっという間に「プリン誤発注事件」が共有・拡散され、たったの二時間で約二百個ものプリンが飛ぶように売れました。また、協力要請に応えた京大では、なんと一日で千四百個を完売したそうです。

SNSは、小さな力の増幅器?


今や若者を中心にすっかり日常生活の一部と化した「ツイッター」や「フェイスブック」。いずれも、ユーザー登録(無料)をするだけで、簡単に文章や写真をインターネット上に公開できるウェブ・サービスです。

また、誰かが公開した情報に対して賛同の意を表したり、コメントを付けたり、他の人にも広めたり、あるいは個別にメッセージを送ったり、といった便利な機能を利用することもできます。

こうしたサービスは「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」()と総称されます。

広義でとらえれば、ブログも「SNS」の一部です。コメント欄などを通じて、新しい結びつきが生まれることもあるからです。ただ、ブログはあくまでも「個人が情報を発信・蓄積する」というコンセプトです。一方のツイッターやフェイスブックは、「社会的な結びつきを構築すること」により秀でています。

私たちがよく使う「草の根」という言葉は、「一般大衆、民衆、ひとりひとり」という意味です。

冒頭に紹介した「プリン事件」などは、学生たちの発信した情報がまたたく間に拡散され、信じられないような結果を生みました。これってまさに「草の根」の力を感じさせる事例だと思いませんか?

たかがプリンかもしれませんが、賞味期限切れのプリンを大量廃棄する事態を回避できたことは事実です。そして、それは無名の個人による小さなつぶやき(ツイート)から始まったのです。

草の根からの情報を発信できるツール


SNSはときに驚くような結果を生み出すことがあります。利用料金が必要なわけでもなく、特別に難しい知識が必要なわけでもありません。そんなSNSは、「草の根」の運動にとって持ってこいのツールと言えるでしょう。

ただし、それはあくまでも可能性の話です。

SNSを活用すれば、常に自動的に情報が拡散できるというわけではありません。ツイッターを始めたからといって、勝手に入党希望者が集まってきてくれるなんてことは、絶対にありません。フェイスブックのおかげで、集会やイベントに簡単に物凄い数の参加者が集まるなんてことも、絶対にありません。

次回以降は、その辺りのことについて触れたいと思います。(四回連載)



]ソーシャル・ネットワーキング・サービス:「SNS」とは「インターネット上に社会的な結びつき(ソーシャル・ネットワーク)を構築するためのサービス」です。「ネットワーク」ではなく「ネットワーキング(結びつき作り)」こそがSNSの肝です。


(2012年12月2日付「兵庫民報」掲載)

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