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2012年12月9日日曜日

「明石駅前再開発の是非を問う」住民投票条例案否決

法定数の4倍の直接請求に背向け 保守系・民主党系・公明党が反対


「明石駅前南地区市街地再開発事業」の是非を住民投票で決めるための条例案は十一月二十日、市議会本会議で採決が行われ、賛成少数(賛成八、反対十九、退席二)により否決されました。日本共産党は、市民の市政参画権を保障する「明石市自治基本条例」の趣旨にてらし住民投票を実施すべきと主張し、条例案に賛成しました。


「明石駅前南地区市街地再開発事業」は、明石駅南側の旧ダイエーのビル群と周辺の建物を解体し、再開発ビルを建設するものです。総事業費は約二百六十六億円で、そのうち二百二十億円(約八三%)を国・県・市からの補助金で賄います(明石市の負担は九十八億円)。

昨年就任した泉房穂市長は、「再開発事業は税金の無駄遣い」と選挙期間中に抜本的見直しを明言していました。ところが、選挙が終わると市の負担額等を一部見直しただけで事業を進めると方針転換しました。

市民の「公約違反では?」との声に市長は「私が就任する以前から決まっていたこと」と居直りの姿勢を示し、反対の声には「いまさら遅い」と敵視する発言を繰り返したため、住民投票で事業の是非を決めるべきとの声が一気に広がりました。

住民投票条例案は、地方自治法に基づく直接請求により提案されたもの。請求要件は有権者の五十分の一(明石市では四千七百七十二人)の連署を添えることとされていますが、八月二十四日から一カ月間行われた直接請求署名活動で二万百九十六人の連署が集まりました。


街頭での直接請求署名呼びかけ(9月9日、明石駅前)


これを受け市長は十一月十九日開会の臨時市議会に条例案を提案しましたが、その際市長は、法定数の四倍を超える署名数を重く受け止めるとして同条例案に賛成の意を表明しました。

しかし、事業を推進する保守系会派は「住民投票を実施し再開発が中止になれば多方面に迷惑がかかる」(公明党)「事業の是非は議論し尽くされた」(民主党系)などとして住民投票に反対しました。

日本共産党は、「再開発計画に反対なら住民投票に賛成、再開発計画に賛成なら住民投票に反対という論理的な関係に立つものではなく、それぞれが別個に検討可能なテーマ」とした市長意見を支持。市民の市政参画権を保証した明石市自治基本条例がある限り、住民投票に反対する理由は何ら見当たらないとして条例案に賛成しました。

(2012年12月9日付「兵庫民報」掲載)

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