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2012年12月9日日曜日

公契約条例をめざす会発足:尼崎

改めて運動強化へ



「尼崎市公契約条例の制定をめざす会」が十二月一日、シンポジウムと発足集会を開き、労働者、行政関係者、企業関係者ら百人が参加しました。

公務労働に従事する民間労働者が増えるなかで、入札での低価格競争の結果、「賃金が上がらない」「雇用が不安定」などの問題が起こっています。こうした状況に対して、自治体の行う契約では一定の労働条件を確保しようとするのが公契約条例です。

同「めざす会」は、尼崎市で四年前に公契約条例が議員提案されたものの否決されたことから、改めて運動を強めるため、結成されたものです。

集会では、代表世話人の一人でもある在間秀和弁護士が、「大阪市の交通局の清掃下請け業者で最低賃金を下回っていた」など、公務労働の実態を紹介し、「条例化したのは東日本ばかり、尼崎で公契約条例を」と挨拶しました。

記念講演にたった神奈川県地方自治研究センターの勝島行正主任研究員は、「自治体発注の仕事でワーキングプアをつくらない」「公共サービスの安全と質の確保」など、公契約条例の意義をのべ、「持続可能な新しいまちづくりの発想が必要だ」と強調しました。

シンポジウムでは、元東洋精機社長の渡邊申孝氏が、尼崎市の保育所清掃業務の契約金額が二年前に比べ軒並み減り、一八%にまで落ちている実態もあることは「経営者としてもおどろきだ」と述べました。

また、元県立尼崎病院MC労組の西川雅之氏は、「時給七百九十円の一年契約社員で、二十年働いても同じ条件だ」と実態を報告しました。

全国ではじめて公契約条例を制定した千葉県野田市の今村繁総務部長は、「一自治体に解決できるものではなく、国が法整備を行なうことによってのみ解決できるもの」との見解を述べた上で、野田市では最初の条例は「シンプルかつ実効性の確保できる実務的な条例」としたこと、その後、職種別最低基準の設定、継続雇用の確保、条例の適用となる工事の範囲を予定価格一億円以上から五千万円以上に引下げたこと、工事の最低基準の二省単価の八五%への引上げ、指定管理者に条例を直接適用するなど、毎年改正をしていることを紹介しました。

(2012年12月9日付「兵庫民報」掲載)

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