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2012年12月2日日曜日

こども病院連絡会がシンポジウム

川島県医師会長も「一緒にたたかっていきたい」と



「県立こども病院のポーアイ移転計画を撤回させ周産期医療の拡充を求める会」が十一月二十四日、兵庫県医師会館でシンポジウムを開催。医師や市民百五十人が、防災と周産期医療などの観点から移転計画の問題点を検討しました。

呼びかけ人を代表して兵庫県保険医協会の池内春樹理事長が、「移転撤回・周産期医療の拡充を求める署名三万二千人分を県に提出した。世論を高め、県の態度を変えるため五十万人の署名を集めるつもりで頑張ろう。このシンポを力に、さらにとりくみを広げよう」と開会挨拶で呼びかけ。

挨拶する川島県医師会長
来賓挨拶で兵庫県医師会の川島龍一会長は、「老朽化による移転はわかるが、なぜ一番地震や津波の危険のあるところに移転なのか。医師会として一貫して反対を表明してきた。石巻日赤病院などの貴重な教訓を学ぶべきだ。移転を撤回させるために一人一人の署名が大事。一緒にたたかっていきたい」と述べました。

基調報告で兵庫県医師会の橋本寛理事が経過を解説。「日本で二番目の子ども医療の専門病院として開設。子どもと母体の出産リスクに対応する総合周産期医療の最終の砦の役割を果たしてきている。移転計画は医師会の合意もなく、県民にも知らされないまま、『地域医療再生計画』として国に申請されているが、国の計画作成指針でも医師会や幅広い関係者の意見聴取を求めていることにも反している」と異常さを指摘しました。

シンポジウムは県保険医協会の西山裕康理事がコーディネート。

地質学・防災が専門の田結庄良昭神戸大名誉教授は「南海トラフ巨大地震では、液状化により護岸は一㍍も沈下、ライフラインが損傷。長周期地震動への共振、津波火災なども発生。病院機能は維持できない」と指摘。

宮城県塩竈市の坂総合病院の村口至名誉院長は、「東日本の津波浸水域は山手線内側の九倍。高台の病院だけが機能を発揮できた」と痛苦の体験を語り、埋立地への移転を厳しく批判しました。

心臓病の子どもを守る会の米澤美左子さんは、「親の働きかけでできた病院だ、よい病院にしたいと一緒に努力してきたのに、何の説明も事前にない」「心臓病の薬は特殊なので阪神・淡路大震災当時、一般の病院ではもらえず困った。移転は絶対に困る」と訴えました。

山下よしき参院議員がフロアー発言。国会質問で国は中央防災会議中間報告を踏まえる必要を認め、その後、県に、計画の変更もありえ、医師会の納得を得るよう求めているが、県が様々な理由で遅らせていると報告。「撤回へ、みなさんや医師会とも連携していく」と決意を表明しました。

(2012年12月2日付「兵庫民報」掲載)

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