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2012年11月4日日曜日

ノーモア・ヒバクシャ近畿訴訟裁判傍聴記(10/24)

副島圀義

大阪地裁十月二十四日の法廷では、東神戸診療所長の郷地秀夫先生が証言台にたちました。朝から夕方までの証言を再現することは紙面上、到底ムリです。筆者メモのごく一部をご紹介します。当然、文責は筆者にあります。

―原告は全員、広島や長崎で相当量の放射線に被曝しているが、国は初期放射線(原爆炸裂時に放出されるもの)しか認めようとしない。それでは飛距離の短いα線、β線は無視されてしまう。放射性物質が体表面や衣服についた場合の外部被曝もある。残留放射性物質による被曝もある。内部被曝では飛距離の短い放射線の方が大きく影響する。半減期の短い核種はあとで測定してもその量が分からないが、その間に放射線を出して被曝させる。内部被曝には、チリやホコリについて肺に、食物・水を通じて消化器に、傷口から直接、など、さまざまな経路がある。

―原爆投下後に入市した方でも、負傷者の救護に従事したとか、爆心地周辺を歩き回ったとかで大量被曝する。原告の方々は、めまい、吐き気、下痢、下血など典型的な急性症状、あるいはずっと続く倦怠感などが共通している。

―原爆では核分裂物質がまるごと放出された。被爆者は高濃度で多種の放射性物質を浴びた。いっぽう福島では、環境に放出されたのはヨードやセシウムなど軽い核種が主。原爆による被曝量はケタ違いである。その福島で、内部被曝が重視されるようになったのに、国は、被爆者に対して今なお内部被曝の影響を否定している。

―などなど。

国側代理人質問の大半は「放射線の影響についての基礎知識」に関するものなので省略します。

(2012年11月4日付「兵庫民報」掲載)

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