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2012年10月7日日曜日

反貧困全国キャラバン 兵庫県入り

人間らしい生活と労働の保障求め


「反貧困全国キャラバン」が9月25日から5日間、兵庫県入りしました。シンポジウムや電話相談、街頭宣伝などがおこなわれました。全国クレ・サラ問題対策協議会や反貧困ネットワークをはじめ8団体による実行委員会主催で、4年に1度とりくまれています。

今回のスローガンは「人間らしい生活と労働の保障を求めて、つながろう!地域から餓死・孤立死を生まないために」。兵庫実行委員会の代表は、松崎喜良神戸女子大学教授と辰巳裕規弁護士です。


パネルディスカッション



パネルディスカッション「生活保護バッシングと広がる貧困・餓死孤立死を考える」が9月26日、あすてっぷ神戸でひらかれ、約80人が参加しました。

元日本テレビ解説委員の水島宏明法政大学教授が基調講演。誤ったデータを基に「不正受給」報道が大量に流れた問題は「消費税増税の下地づくり」と指摘。「厚労省調査でも不正受給は0・4%。受給資格があるのに見落とされている人が約2000万人いることこそ大きな問題」と述べました。

辰巳弁護士が進行役を務め、水島教授ら4人が発言しました。

「社会的扶助が世界の流れ。日本は生活保護制度そのものを改悪しようとしている」(松崎喜良教授)

「なぜいま生活保護が叩かれるのか。日本が岐路に立っているから。必要とする人が受けられるようになれば低賃金や社会保障に問題があると国民も気づいてくる」(小久保哲郎弁護士)

「貧困問題の恐さは自殺や犯罪、ホームレス対策、医療、子どもの貧困などにつながること。社会にはね返ってくる。生活保護手前のセーフティネット整備が必要」(永田豊隆朝日新聞記者)

「2000万人の貧困、相次ぐ餓死・孤立死、『水際作戦』で受給できなかった人の声、それらをいかに可視化するか。可能なら、それが防波堤になる」(水島宏明教授)などが出されました。


なんでも電話相談会



反貧困全国キャラバンの兵庫のとりくみとして「なんでも電話相談会」が9月27日、神戸市中央区の司法書士会館に仮設電話3台を設置し、10時の受付け開始から7時間おこなわれました。

弁護士や司法書士、学者・専門家ら延べ16人が、さまざまな相談に対応しました。

相談者は男性6人、女性9人、計15人。年齢構成は20代から70代です。

内容の最多は「生活保護」「労働・雇用」。「損害賠償」がつづき、「離婚」「年金制度」「賃金」「依存症」がありました。

「会社から退職金の一部を返還するよう連絡があり、振り込んでしまったが、あれでよかったのか」など、長時間にわたる深刻な相談もありました。

松崎喜良教授は「実に多方面に及ぶ相談が寄せられた。すべて社会の住みにくさが反映している。日常的に相談できる相手がいないことも問題で、孤立死の背景になっている」と語っていました。


(2012年10月7日付「兵庫民報」掲載)

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