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2012年10月14日日曜日

憲法が輝く県政へ(17)

輝け!子どものいのちと笑顔

兵庫県保育所運動連絡会会長 増田百代

国いいなりの保育制度「改革」を改めて


「子ども・子育て新システム」関連修正法案(以下修正法案)が8月10日に民自公3党合意で可決・成立しました。

しかし、新システムの基本法である「子ども・子育て支援法」(以下、支援法)はほとんど修正されておらず、市町村が保護者の申請に基づいて保育の必要性を認定し、認定と利用に応じて保護者に給付をする(直接補助)という新システムの基本構造は何ら変わっていません。認定においても短時間の区分を設けることで、子どもの保育が分断される問題もそのままです。総合子ども園法が取り下げられ、認定こども園法修正案が提案されましたが、施設の名称が変わっただけで、複雑化する施設体系は変わっていません。

しかし、兵庫県はこの保育制度「改革」を推進する立場を崩していません。

私たちは県に対し、子どもの権利を侵害する「子ども・子育て新システム」関連法案を廃案にするよう国に意見書を提出すると同時に、市町が保育実施の義務を果たせるよう県として補助金を創設することを求めています。

国基準上回る児童福祉施設最低基準を条例化


「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関連法案の整備に関する法律」の成立により、保育所最低基準も自治体の条例に委任され、9月県議会で議論が始まりました。

昨年、福祉4団体で、これまでの国の最低基準を下まわらない最低基準の条例化を求め請願を行い、採択されました。今年8月には震災の教訓を踏まえた私たちが理想とする最低基準案をつくり県と懇談しました。

しかし、その懇談でも県は、予算をともなう内容について非常に消極的な姿勢を示しました。県の責任として、国基準を上回る最低基準を制定し、必要な予算を積極的に組むことが必要です。

待機児と過疎への対策


都市部では保育を必要とする子どもが保育をうけられない状況が、ますます進行しています。定員を25%上回る子どもが入所した状態で、それでもなお待機児がいます。

低賃金で過酷な労働のために、保育士の確保がとても難しくなっています。抜本的な待機児解消には認可保育園の建設と人材確保が必要です。

一方、過疎地域では保育所の統廃合や認定子ども園化が進み、通園が広域化しています。地域の保育所がなくなれば、保護者の就労保障もできなくなり、いっそう過疎化がすすみます。

地域で子育てしている若い保護者は孤立しがちで、不安を抱えて子育てをしています。週1回の地域への保育所開放は参加者でいっぱいです。

県は子ども、子育ての予算を増し、少子化対策、待機児解消など積極的な政策を持つ必要があります。しかし、県は子育て支援事業等3事業を2011年度で打ち切り、7事業の予算を削減しました。未来を担う子どもたちの発達保障と保護者の労働保障を拡充し地域を活性化するための県として予算を増やし、保育所のいっそうの充実が求められます。


(2012年10月14日付「兵庫民報」掲載)

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