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2012年9月23日日曜日

観感楽学

「その夜は就寝介助のヘルパーさんも来ず、余震にふるえながら夜が明けるのを待つしかありませんでした」―先月、宮城県松島町で全国の障害者運動の活動家が集まった障害者の現状と今後の運動課題などについての学習会での車いす障害者の報告です▼この人は、翌日安否確認に来たヘルパーさんから「避難命令が出ている」と言われ、初めて自分だけ取り残されていると知ったそうです▼発達障害を持つ青年の父親は「240軒の小さな集落に住んでいるが、4人の役員が60世帯ずつを担当し、さらに小さな班に分けて班長が数世帯の状況を常に把握して訓練してきた。この度の地震の時、息子は1人だったがすぐに近所の方が来てくれた」と報告▼災害弱者にとって地域コミュニティの果たす役割が重要であることを改めて実感したが、障害者も参加して「災害弱者避難計画」をしっかり作り、地域での取り組みを支援する自治体の役割が重要だ▼姫路市は今年3月、「災害弱者支援2万人避難計画」を策定すると発表したが、阪神・淡路大震災で同様の経験を持つ県内各自治体の対応はどうだろうか?あまりの貧弱さに焦りと腹立たしさを痛切に感じる。 (N)

(2012年9月23日付「兵庫民報」掲載)

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