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2012年9月23日日曜日

憲法が輝く県政へ(15)

災害時、職員のマンパワーが重要

日本共産党兵庫県会議員団事務局長 児玉憲生

南海トラフ巨大地震の被害想定結果が発表されました。今後、県の地域防災計画の修正や津波防災インフラ整備5カ年計画など、専門家の知見や住民の意見をより反映したものにしていく必要があります。

津波への対策では、避難する時間を確保する上でも、防潮堤がきちんと締められるか、津波で能力を発揮できるかということも問題です。

また、学校や公共施設の耐震化はもちろん、保育所で現在59%に留まるなど福祉施設の耐震化が遅れており、民間住宅の耐震化とあわせて促進が求められています。

東日本大震災の直後、宮城県などに調査に入った時、町長ほかに「どんな支援が求められているか?」とお聞きすると、「土木や福祉の職員が必要」という意見が多く聞かれ、「市町合併で、職員を減らして大変」という話も聞きました。

今も県財政むしばむ開発型復興


阪神・淡路大震災は、バブル後に景気対策と称して大規模開発がすすめられつつあるなかでの大震災で、空港や再開発など、住民無視のムダな開発が大問題となり、「空港よりも住宅を」は、政策スローガンにもなりました。

この開発型の「創造的復興」は、いまも兵庫県財政をむしばんでいます。

職員不足に悩む被災自治体


しかし、東日本大震災は、市町合併や「構造改革路線」がすすみ、地方が疲弊させられてきたなかでの大震災です。そのせいで、被災地はどこでも「職員が足らない」との声が聞かれるのです。

「災害時のマンパワー、特に専門職員が重要」ということは、全国共通の問題であり、今後の南海トラフ巨大地震への備えについても、大きく問題にしていかなければなりません。

豪雨災害時、佐用町の中心部に到達できず


その点で兵庫県の現状はどうなっているでしょうか。

憲法が輝く兵庫県政をつくる会は、「2013年知事選挙に向けた政策アピール(第1次)」で「地方公務員の削減は、自治体の防災部門や消防体制の職員不足の常態化をもたらし、初動態勢の遅れなどにもつながってい」るとし、「保健所や土木事務所など県内各地にあった事務所は、4割近くが減らされました」と井戸県政の「行革」を批判。「この結果、2009年の豪雨災害時には、大きな被害がおきた佐用町には当日、県職員はだれ一人『町の中心に到達できなかった』」と告発しています。

国がすすめた集中改革プラン期間によって、2005年には県下の市町で3万286人いた一般行政職員は、7年間で7492人(24.7%)も削減されています。

消防職員も、全県で国の定めた基準の76%(5673人、09年時点)の低い水準なのに、「広域化推進計画」で、消防本部の統合により、「スリム化」しようとしています。

さらに、市町が心配しているのが、国出先機関の「原則廃止」「丸ごと移管」です。国の安心・安全の責任・機能が後退する危惧が指摘されています。井戸知事が連合長をつとめる関西広域連合がこの先頭にたって、国に迫っています。

このような状況で、県民を守るための行政としての責任が果たせるでしょうか。防災、災害への備えからも、井戸県政、「県行革」路線は、転換が求められています。


(2012年9月23日付「兵庫民報」掲載)

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