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2012年9月2日日曜日

憲法が輝く県政へ(12)

子どものいのち守る県政に!

新日本婦人の会兵庫県本部事務局長 桜井文子

広がる女性と子どもの貧困


「構造改革」による貧困と格差がひろがり、「女性の貧困」「子どもの貧困」が深刻な社会問題となって、国連子どもの権利委員会、女性差別撤廃委員会からも厳しい指摘がされています。

子どもの貧困率は2009年には前回より増加して14.9%、先進国35位中ワースト9位と、先進国の中では、際立った高さです。

年収2百万円以下・ワーキングプアが1千百万人、そのうち女性が7割をしめています。全年齢階層で女性の方が男性より高い貧困率で、格差は年齢とともに上昇、女性は安い賃金、不安定な非正規雇用…と自立や社会参加することができないように追い込まれていますし、夫も妻も非正規で働いている場合も、めずらしくありません。とりわけ、子どもを持つシングルマザーの多くは大変な経済的困難を抱えています。

毎日報道される子どもの虐待事件の背景には、必ず生活困難が見えかくれして、政治の貧困、無策に強い怒りを感じます。

子どもの医療費無料が各地で拡充


「安心して子育てしたい!」「お金の心配なしに、いつでもどこでも病院にかかりたい」と子育て世代にとって、子どもの医療費無料化は切実な要求です。

「大型公共事業にお金をかけるのでなく、子どもの医療費を無料にしてほしい!」と2001年から12年間、10回もの対県交渉を続けてきました。赤ちゃんを抱きながら、子育て世代たちが直接県に声を届けるとともに、地域と1緒に、請願や「子ども署名」にとりくんできました。

この間、全国では運動と市町村の努力もあって、中学校卒業まで子どもの医療費無料化が広がっており、高3まで無料とする自治体も次々と出ています。県内では、25市町で入院費が中学3年生まで無料に、通院費は小学6年生まで助成が拡充されました。西宮、小野、相生などでは、入院・通院とも中3まで無料化が実現しています。神戸市では、ママたちが国会要請や署名・請願にとりくみ、ついに3歳児未満まで無料化(今年12月から実施)しました。

「世帯合算」で2万人切り捨て


しかし、兵庫県は今年7月から、「第2次県行革プラン」で先送りしていた「こども・障害者医療費助成制度」を改悪、所得制限に「世帯合算」を導入し、約2万人が削減されています。

「世帯合算」導入は全国でも山口県と兵庫県の2県だけです。県内すべての中学3年生までの医療費無料化には、県予算のわずか約0.32%で実現できるのに、「ここまでするかー!」「兵庫県は本当に子育てを応援する気があるの?」と、多くの女性たちの強い怒りとなっています。

ママたちが直接訴え、政治かえる力実感


今年6月に行った県庁プチデモ・対県交渉には、「兵庫県内どこに住んでも中学校3年生まで無料にしてほしい」「世帯合算しないで」と求め、県内各地から子連れで参加、子育て世代たちが次々と発言しました―

「窓口1回8百円。さらに院外薬局でまた8百円」「アトピーや、アレルギー、複数の病院通いも大変」「保育料、医療費や家計を考えると、どうしても二人目は産めない」「子育て支援が行きとどいている相生市へ引っ越すことも考えている」などと訴えるとともに、署名4千人分と子育て世代の願いを書いたカード百人分を手渡しました。

参加したママたちからは、「直接声を出すことが大事」「こうして、私たちの願いを実現させていくんですね」の感想が寄せられ、暮らしと政治が結びついていること、私たちの運動が政治を変える力になることが、若い世代たちにも、しっかりと見えてきています。

連帯・行動して、県政変えよう


子どものいのちは、一人ひとり、かけがえのないものであり、自治体は憲法に保障された生存権、平和に生きる権利、住民のいのちに責任を持つ役割を果たしてほしい、子どものいのちを最優先する県政であってほしい!と切実に願っています。

いま、3.11以降、全国が「いのち守る社会」実現に、真剣に考え、連帯し、行動しています。

県民の暮らしや願いをかえりみず、原発再稼働容認に加担し、大企業優先路線と福祉・教育を削減する井戸県政に、未来の子どもたちを守ることはできません。

来年の知事選挙では、憲法が輝き、生きる兵庫県政の実現に、女性たちとしっかり手をつなぎ、がんばりましょう。

(2012年9月2日付「兵庫民報」掲載)

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