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2012年8月26日日曜日

石綿公害訴訟:クボタの責任を認定

神戸地裁判決


尼崎のクボタ旧神崎工場が、周辺地域に大量飛散させた石綿粉塵が原因で中皮腫を発症し死亡した住民の2遺族が、クボタと国に謝罪と損害賠償を求めた裁判は8月7日、神戸地裁第5民事部(小西義博裁判長)で、原告の訴えを一部認め、クボタに総額約3195万円の支払いを命じる判決が出ました。しかし国の責任は否定する内容です。

裁判所がクボタの責任を認めた山内孝次郎さんは、クボタから約600㍍の工場で働き、胸膜中皮腫で苦しみ抜き96年1月死亡。80歳でした。息子で原告の康民さん(64)は「クボタ石綿被害者救済の小さな一歩になれば」と語りました。

住居とクボタの距離が約1㌔で「クボタの石綿が原因と特定できない」として、因果関係が認められなかった保井綾子さん(07年死亡時85歳)の娘で原告の祥子さん(60)は「腹が立ち情けない思い。母がなぜあれほど苦しんで死んだのか、高裁で認められるまでがんばる」と述べました。

八木和也弁護団事務局長は「クボタの責任を認めた画期的判決。保井さんについての誤った判断、従前判決を踏襲した国責任の誤りを、控訴審で改めさせたい」と語りました。


写真:神戸地裁前で報告する弁護団と原告の山内康民さん(右から3人目)、保井祥子さん(車椅子)

(2012年8月26日付「兵庫民報」掲載)

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