記事を検索

2012年8月12日日曜日

こども病院移転反対へ連絡準備会

県立こども病院は安全な場所で建て替えを


“県立こども病院のポートアイランド移転計画を撤回させ、安全な場所での建て替え・充実を求め、兵庫県の周産期医療を拡充させることをめざし共同で運動をすすめよう”と医療、社会保障、障害者、女性などの関係団体代表・個人が呼びかけ、運動母体結成をめざし準備会が発足しました。

8月4日、兵庫県学校厚生会館で開かれた発足集会には、諸団体や各地域から30人あまりが集まりました。呼びかけ人らから経過、会則案、当面のとりくみ方針など提案され、参加者からはそれぞれの取り組みや実情が報告されました。

今後の進め方については、医療や患者団体の運動から県民運動に高めるため、①県民に問題点を早急に知らせ、9月ごろには幅広い層の結集でシンポジウム・結成総会を行う②5万人以上を目標に請願署名運動にとりくみ、10月に第1次分として知事に提出する―ことが確認されました。

ご一緒に移転を撤回させましょう:「連絡準備会」の呼びかけ


兵庫県民の皆さん。須磨区の高台にある県立こども病院がポートアイランドに移転されようとしていることをご存知でしょうか。

県立こども病院は、産科と新生児科の両方が組み込まれており、集中治療管理室などを備えた高度な周産期医療を担う「総合周産期母子医療センター」と位置づけられており、兵庫県には一つしかありません。母子のための医療を行なう最後の砦です。

この大切な病院が築40年となり建て替えが必要となっていますが、兵庫県は沿岸地であるポートアイランド2期地に移転して建て替えようという計画なのです。

私たちは、このような基幹病院を沿岸地に移転させることには反対です。

東日本大震災で、石巻の市立病院は、沿岸地にあったために、津波に襲われ、完全にその機能を失いました。一方、石巻赤十字病院は、高台に移転して整備されたために、被災を免れ、被災者救援に大活躍しました。また、阪神・淡路大震災でも、ポートアイランドにあった中央市民病院は機能しませんでした。市民のための市民病院が、あの大災害時に役に立たなかったことを思い出してください。そして今、南海トラフによる巨大地震が迫りつつあるとして、中央防災会議は、沿岸地にある公共施設、病院などは高台への移転も含めて対策をとるよう求めています。

県民の皆さん。東日本大震災でも、阪神・淡路大震災でも、基幹病院を沿岸地に整備すべきではないということの教訓は明らかではないでしょうか。

兵庫県は、予想される津波高では心配ない、液状化もたいしたことはない、阪神・淡路大震災のときも問題はなかったかのように言っていますが、そのような「想定」で、あえてリスクの高い地域に移転させてよいのでしょうか。

また、「総合周産期母子医療センター」を複数に増やすことは、医療関係者、県民の願いで、「神戸市立新中央市民病院が手上げの意向(同センターを引き受ける意向=編注=)を示した状況」(平成24年3月1日付、県医師会から井戸知事への要請書より)にあったことからすれば、2カ所に増えるはずのものが1カ所になってしまうことにもなります。

しかも、兵庫県は昨年8月、建て替え計画についてのパブリックコメントを実施しましたが、すでに厚労省に申請していたポーアイ移転については、何の記載もありませんでした。「正式決定ではなかったから」が県のいいわけですが、それなら何のためのパブリックコメントでしょうか。このような情報隠しのもとでの移転計画は、到底認められるものではありません。

私たちは、ポーアイ移転計画を撤回させ、周産期医療の拡充を求めるために、連絡会を結成し、共同で運動することをよびかけるものです。団体・個人を問わず、ご参加いただき、ご一緒に移転計画を撤回させましょう。

2012年8月4日

池内春樹(小児科医、兵庫県保険医協会理事長)
岸本友代(新日本婦人の会兵庫県本部会長)
木村彰宏(小児科医、いたやどクリニック院長)
森口眞良(兵庫県社会保障推進協議会神戸市協議会議長)
森下順彦(小児科医、元のじぎく療育センター小児科部長、兵庫県保険医協会理事)
柳田洋(兵庫障害者連絡協議会会長)

(2012年8月12日付「兵庫民報」掲載)

日付順目次