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2012年3月25日日曜日

日本共産党演説会:加古川、伊丹

加古川(兵庫10区)
日時 3月25日(日)14時
会場 加古川市民会館小ホール
弁士 宮本岳志衆院議員、堀内照文党県副委員長

伊 丹(兵庫6区)
日時 4月7日(土)14時30分
会場 いたみホール大ホール
弁士 山下よしき参院議員、堀内照文党県副委員長、吉見秋彦兵庫6区国政委員長

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党の県予算組み替え提案:12年連続

中3まで医療費無料化、介護保険料減額など

日本共産党兵庫県会議員団は3月14日、県議会予算特別委員会で、12年連続となる予算組み替え提案を行いました。ねりき恵子県議(予算特別委員)は、「国がすすめる消費税10%引き上げと社会保障の削減で、県民の暮らしはますます苦しくなる」と述べ、県民の声を代弁。井戸敏三知事が、地方財源の充実のために消費税引き上げに期待を表明していることと、鮮やかな対比となりました。

東日本大震災から1年。日頃から福祉を充実しておくことが、自治体の役割として、いかに重要であるか、あらためて示しました。

日本共産党の「予算組み替え提案」は、高速道路やダムなど、不要・不急の公共事業、「大企業呼び込み型」補助金、国直轄事業などを見直し、下の表のように「県民の暮らし支援」へ振り向ける内容となっています。

2012年度県予算組み替え提案 「主な増額の内容」
福祉・医療・教育 中3までの医療費無料化
65億円
母子・父子家庭医療費
6.5億円
高齢者・障害者の医療費助成「行革」前に
24億円
35人学級を小学校5年まで広げる
7億円
私立高校授業料軽減、私学助成増額
2.2億円
介護保険 介護保険料の軽減(1人あたり月56円減額)
28億円
健康保険 国民健康保険、後期高齢者医療制度
5.7億円
地震・減災 住宅、保育所や私立学校の耐震化
2億円
再生エネルギ 太陽光発電補助単価を倍にするなど拡充
1億円
地域経済 住宅リフォーム、バリアフリー
3.3億円

財源も示し

今度の予算案で焦点の1つとなった「第5期の介護保険料の軽減」問題。

県は基金から取り崩す額をしぶり、市町からの要望にも応えていませんでした。

日本共産党は、保険料の上昇を最大限おさえるため、基金取り崩しを増やし、県拠出分も含めて28億円を増額することを提案しました。

先駆的な提案

「大企業呼び込みでは、雇用にも地域経済にも役立ってない」「住宅リフォームなどの中小企業の仕事おこしを」という提案や論戦は、大企業に甘い兵庫県を追い込み、パナソニックに対し、12億6千万円の返還を求めさせました。

昨年度の組み替え提案に盛り込んだ「太陽光発電設備補助」は、昨年6月に復活、3千5百件もの利用がありました。今回もさらに拡充を提案しています。

その他、少人数学級(35人学級)の実現や、超過課税を利用したこども医療費の充実、私立学校への耐震化補助、住宅バリアフリー改造助成の拡充など、日本共産党の提案が、県民世論と結びついた時、国や県を動かし、実現に道を切り開いてきました。

今後に注目

住宅リフォーム助成制度は、昨年12月に建設関係団体からの請願が採択され、県制度実現への期待が高まっていますが、県は「必要ない」との姿勢を変えていません。県民的な世論と運動を広げていくことが求められています。中学校3年生までの医療費無料化は、その後も県下市町でひろがっており、全県での実施へ、さらなる運動が期待されています。

与党会派が否決

日本共産党の「予算組み替え提案」に対し、与党会派と一部の無所属議員は、「公共事業は必要不可欠」(自民)、「但馬空港の見直しが必要との思いはあるが、県行革プランの否定になる」(民主)、「企業の撤退が続いているからこそ、積極的な企業誘致を」(公明)などと反対し、知事提案予算に賛成しました。


(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党兵庫県委員会で2回目の救援バザー

息長く被災地支援

東日本大震災救援バザーが3月18日、日本共産党兵庫県委員会事務所で行われました。実行委員会と党兵庫県女性後援会の共催で昨年6月につづき2回目。

県内各地から寄せられた衣料品、食器、手作りアクセサリーや高級カメラなどが1階から3階まで並べられ、新開地商店街の買い物客らで終日賑わいました。

売り上げと当日寄せられた募金が義援金として被災地へ送られます。また、党兵庫県委員会が福島県へのボランティア派遣を4月に再開するなど、兵庫県の党と後援会は、東日本被災地支援を息長く続けていくことにしています。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

橋下政治乗り越えるには

政治論議広げる革新懇運動が重要

兵庫革新懇は3月16日、総会後第1回目の代表世話人会を開き、橋下大阪市政について検討しました。

この日、特別出席した大阪革新懇の服部信1郎事務局長が橋下市政の現状について発言しました。服部氏は、「橋下市長が実施した職員の思想調査は市民からの厳しい批判を受けて凍結せざるを得なくなった。維新の会への市民の支持期待は依然高いが、維新の会の狙いが大企業本位の開発行政であり憲法9条の改悪をめざしていることが明らかになるにつれ、批判の声が強まってきている。橋下政治をどう乗り越えるかが課題だ」と発言しました。

服部氏はまた、「維新の会への期待が高いのは自民・民主の2大政党政治への不信の現れであり、橋下市長は公務員や労働組合、知識人、エリートをたたくことで新たな方向が開けるような錯覚を振りまき、幻想を広めている」「日常生活の中では政治を語ることを避ける傾向があり、これは体制批判を封じていることである。あらゆる機会に政治論議を広げることこそが大切だ。草の根からの革新懇運動の役割を発揮する時だ」と指摘しました。

討論では、橋下政治の矛盾・欺瞞的手法を様ざまな角度で解明。そうした実態を広く伝えていくとともに大いに政治革新の展望を語ることが事態打開の力になることが強調されました。

代表世話人会では、7月に選挙制度問題のシンポジウムを開催すること、8月の研修ツアーで風力発電の郷・高知県梼原町を訪問することなどを確認しました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

民青同盟 兵庫長田北地区委員会を再建

「社会を変えたい」「まともな生活を」——青年の願いに応えよう

民青兵長北地区委員会のメンバーと
日本共産党の森本市議(後列右)、
(1人置いて)党地区委員長の東氏ら
3月10日、日本民主青年同盟兵庫長田北地区委員会が再建されました。

再建代表者会議では、地区委員会決議案が提案されました。東日本大震災・原発事故をうけ、青年の「何かしたい」「どう生きるのか」という真剣な模索が広がり、一方で地域では三菱重工の商船部門撤退など、青年の雇用が悪化するという情勢のもと、「社会を変えたい」「まともな生活をしたい」という青年の願いに応える民青同盟の役割を強調。高校生班や学生班とともに、協同病院でも職場班をつくろうと提案。行政区ごとに地域班をつくることも提案されました。

討論では、「社会保険についてみんなで学んだのはよかった。社会保険入れるようにとりくみたい」「原発のことを知りたいという同盟員の声を出発点に学習できた。引き続きとりくんでいく」「無料塾をさらに発展させ、高校生班をつくりたい。4月7日に次回の無料塾を」など積極的に意見がだされました。

最後に、決議案を採択し、3人の地区委員を選出。地区委員長には橋本銀河さんが互選されました。橋本さんは、「討論では、『仲間を広げたい』思いも積極的に交流された。この地域で青年どうしがつながりあえ、元気になれるそんな民青をつくっていきたい」と語りました。

会議には、日本共産党兵長北地区の東俊哉地区委員長、森本真神戸市議らが来賓として参加、それぞれ激励と連帯のあいさつを送りました。神戸協同病院の井上徹事務長からは、メッセージが寄せられました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

新しい民青地区委員長2人の決意

この間、相次いで再建された二つの民青同盟地区委員会の新委員長の決意を紹介します。


兵庫長田北 一人でできないことでも
橋本銀河 委員長

3月10日に、民青同盟の兵庫長田北地区委員会を再建しました。

この間、班員からも「地区委員会を再建したい」と意見があり、地域協議会で議論を重ねました。

いま、青年は震災や原発事故、特に兵庫長田北の地域では、三菱重工神戸造船所の商船建造からの撤退や富士通テンの工場撤退など、将来に対する不安があり、これからどうするべきか真剣に考えています。

そんな今だからこそ、問題の根本から学び展望をつかむ民青の出番だということになり、再建へ向かいました。

再建の前に無料塾や原発学習会の企画などをみんなで協力して行いました。未結集の人・新しい人への声かけなどやる気はばっちりです。企画自体も未結集だった人が参加するなど、青年がつながりを求めている情勢を目の当たりにしました。

民青の学びと運動は広がる可能性、何よりも社会を変えられる可能性を秘めていると思います。

現状はまだまだ活動する人数も少ないですが、「一人ではできないことでも、民青ならできる!」を合言葉にがんばりますので、地域に気になる青年がいたら、ぜひ、兵庫長田北地区委員会へお知らせ下さい。今後ともよろしくお願い致します。


西宮芦屋 自然体でまったりと
M. M. 委員長

2月20日、民青西宮芦屋地区委員会が再建されました。その時に西芦地区の地区委員長になることも決まりました。

決まったからといって特別大きな抱負があるわけではなく「やってやろう」っていうぐらいで、地区委員長になった後、いろんな人から「地区委員長なったんやってなあ!」といわれますが、決まって「まだなんもやってへんけどな~」としか答えていません。

今は春休みでそれなりに活動してるけど学校が始まれば、学校・バトントワリング・活動と、とても忙しくなって活動のために割く時間が少なくなるのはわかってるから、気構えするより「自然体でまったりしていったらいいや~」みたいな気持ちです。

地区再建して「はじめの一歩」は友達が民青に入ってくれた事です。かといって、私はあまり尽力せず1:9で世話役さんが頑張ってくれたおかげだと思ってます。

西芦は三つ班があるので、まずは班会に、来れてない人たちに1回でも来てもらおうと勝手に目標にあげてやっていこうと思います。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

パンフで対話広げよう:党文化後援会

いつ国会が解散・総選挙になってもおかしくない、という情勢をふまえ、日本共産党兵庫県文化後援会は3月4日、第3回幹事会を開き、今度こそ兵庫から国会議員を出すために奮闘しようと決意、当面の活動について話し合いをしました。

幹事会の討論に先立って党県委員会の小林明男常任委員が発言し、いま、大きく歴史の転換期にある情勢について詳しく報告しました。

小林氏は、民主党政権が自公政権と同じ道を進むことによって国民との矛盾を深めており、国民本位の政治をめざし、アメリカと財界言いなりの政治と対決している日本共産党への注目と期待が高まっていることを数々の事例を挙げて解明しました。

幹事会では、総選挙勝利のために文化分野での活動を強化するために、①訴えと対話の武器となるパンフレットの発行②兵庫県赤旗まつりの取り組み③後援会活性化のための研修交流会の開催④定期総会の開催―などを検討・確認しました。パンフレットの発行では、広く「私の発言」を募集することにし、文化後援会機関誌「風を起す」76号を発行しました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

旧安富町で合併後初めて「つどい」

姫路西北支部

つどいに向けての宣伝
姫路西北支部は3月17日、旧安富町で姫路市に合併後初めて、杉本ちさと県議、谷川まゆみ市議と語ろう―と「安富のつどい」を開きました。

支部としては7回目。予想以上の17人の参加者で大成功となりました。「自民党員だったけど共産党の話を聞きたくて来た」「周辺市町が子供医療費中3まで無料なのに姫路市は3歳までなのはなぜ?」など意見や疑問が沢山出され、素晴らしいつどいとなりました。(岸本守=同支部)



(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

大阪地裁、被爆の実相から認定命じる

原爆症訴訟
副島圀義

「8.6合意」以後の国の不誠意と怠慢に対する「事実上の第2次集団訴訟」の最初の勝訴―
     
2009年8月、当時の麻生首相が1連の「原爆症認定訴訟の判決を尊重し……今後、訴訟の場で争う必要のないよう…定期協議の場を通じて解決を図る」との「合意」に調印して以後の実態は、逆に審査滞留と大量却下でした。

これに対して、訴訟に踏みきらざるをえなくなった被爆者は、全国各地で、すでに「合意」までの集団訴訟の人数を超えています。
     
こうした状況のもと3月9日、大阪地裁での判決は「認定却下の取消し」にとどまらず、「原爆症と認定せよ」と国に命じました。(第1次)集団訴訟でも大阪地裁での勝訴が、被爆者側の連続勝訴のスタートとなりましたが、「事実上の第2次集団訴訟」もまた、大阪で最初の勝利判決となったのです。

原告のNさん、Mさんは、いずれも心筋梗塞で原爆症の認定申請をしていましたが、国は「放射線に因るものではない」と却下していました。

心筋梗塞は厚労省自身が「積極的に認定する疾病」としているにもかかわらず、爆心地から1.5km以内で直爆を受けた人以外はすべて却下してきています。内部被曝の危険性を否定し、機械的な「基準」に固執しているのです。

判決は、そのような審査の仕方を明確に否定しました。喫煙習慣など、被爆以外のあれこれを発病原因と言いがかりをつける国の「論理」も退けました。
     
また今回の判決は「却下取消し」だけでなく「認定を命ずる」という点で、画期的なものです。

Mさんの場合、申請して2年近くも放置され、早急な審査を求める裁判を起こしていました。国に審査を義務付ける判決がでそうになった矢先に、「却下」を通知するという国のやり方に対して、速やかに審査し認定するべきであった、と判断したものです。
     
原爆症裁判は、個々の被爆者の救済にとどまらず、放射線被害に対する国の姿勢を糺す場ともなっています。

厚労省が「原爆症認定制度のあり方に関する検討会」に提出した文書『行政認定と司法判断の乖離についての留意点』は、「司法判断は法的な判断をする場であり、科学的な真実を究明する場ではない」「行政認定はより科学的なベースでの判断うんぬん」といい、“裁判所より行政が科学的である”という思いあがったものです。

「科学的」とは、まず第1義的に「事実から出発する」ことであり、内部被曝についての「科学的知見」が未確立であればあるほど、被爆(被曝)の実相から出発することでしょう。原爆症であることを認定した1連の判決は、まさにそのような意味で「科学的判決」といえます。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

非核「神戸方式」決議37周年記念のつどい

核積載艦艇入港一貫し拒否

「核兵器積載艦艇の神戸港入港拒否に関する決議」が神戸市議会で全会一致により採択されてから37周年の3月18日、記念のつどいが神戸市勤労会館でひらかれました。

約180人が参加し、オーストラリアやニュージーランドなど5カ国31人から連帯メッセージが寄せられました。

開会挨拶で荒井学神戸港湾共闘議長は、名古屋市で非核決議を求める運動が起こっていると紹介。「全国の港に広げよう。私たちが37年間守り、毎年集会をひらく意義がここにある」と述べました。

梶本修史兵庫県原水協事務局長は基調報告で、アメリカ艦艇が昨年も日本の港に19回入港していると指摘。「神戸港に37年間入港していない事実を重視したい」と述べました。

広島市立大学平和研究所講師の高橋博子さんが「封印されたヒバク、広島・長崎・ビキニそして福島」と題し記念講演。公開公文書を元に、アメリカの核開発経過を説明。アメリカ政府が被爆者情報を隠し、それに日本政府が協力してきた過程を明らかにしました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

レッドパージ兵庫訴訟第2回控訴審弁論

国の不作為は悪質で意図的

「私は95歳、まだ若い。張り切っていく」と
報告集会で元気に挨拶する原告のひとり川崎義啓さん

レッドパージ兵庫訴訟の第2回控訴審弁論が3月16日、大阪高裁第2民事部(西村則夫裁判長)でひらかれました。支援者約80人が法廷内外で裁判を見守りました。

原告代理人の松山秀樹弁護士が口頭陳述。レッドパージ被害者を救済する機会があったにもかかわらず、政府が何の措置もとらなかったとし「行政不作為はきわめて悪質であり意図的」と述べました。

また公職追放者は講和条約発効とともに追放令が廃止になり、追放が解除され、全員が恩給・年金を受ける権利を回復した問題をとりあげ「レッドパージ犠牲者も同様に、理不尽な権利侵害状態から速やかに解放すべきだった」と指摘しました。

また佐伯雄三弁護団長は、嘱託調査への政府回答について「門前払いという不誠実な内容。国家機関としての責務を放棄するもの」と述べ、レッドパージ犠牲者の名誉回復と国家賠償を求める衆参議院合わせ173件の請願に対し、どう対応したのか、担当部署の回答を再度求めました。

被告・国側代理人が「回答は5月中旬」と答えると傍聴席から「えーッ」と驚き呆れる声があがりました。

報告集会で橋本敦弁護士は「国は軍国主義者や戦犯をいち早く救済しながら民主主義者には何の考慮も払わなかった」と語りました。

原告も挨拶。「被害者だけでなく全国民の権利の問題」(川崎義啓さん95歳)、「これは権力闘争。一生懸命働く人間が食べていける社会にしたい」(安原清治郎さん91歳)、「きょう裁判所に要請署名4600筆提出した。この力は大きい」(大橋豊さん82歳)と述べました。

次回弁論は6月6日です。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

姫路市夢前町 産業廃棄物処分場建設問題

党姫路市議団が住民学習会

参加者からの質問に答える入江市議(左)と奥谷さん
日本共産党姫路市議団が産廃問題学習会を3月17日、姫路市夢前町古知公民館でひらき、住民約100人が参加しました。

夢前町前之庄の南西部に、埋め立て容積500万立方㍍の産業廃棄物処分場建設計画がすすめられています。甲子園球場の約10倍で国内最大級規模。廃プラスチック、ゴムくず、金属くず、ガラスくず、がれき類の5種類を埋め立てる安定型処分場です。谷に位置し、流れは夢前川に通じています。

昨年12月姫路市議会で入江次郎市議の「住民説明会を十分に果たせ」の追及に、市環境局は「3自治会、計70人が参加した事業者説明会で十分」の判断を示しています。

学習会には、処分場計画を初めて知ったという夢前川下流域の住民も参加しました。

奈良県山添村の共産党村議、奥谷和夫さんが産廃処分場問題に住民とともにとりくんだ経験を紹介。「安定型という名称だが決して安全ではない。実際の処分場を現地で学んでほしい。一致点で共同することが大切」と語りました。

入江市議は「16自治会から住民説明会を求める請願が出されたが継続審議になった。住民へ説明のないことが問題」と述べました。

参加者からは「予定地は住宅から歩いて3分の場所だ」「焼却灰が夢前川に流れるではないか」の声が出ました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

郵政継続雇用裁判:和解決着

闘う労組の力を再認識

和解を喜ぶ郵産労の(左から)古跡和夫さん、
戎原昭治さん、中田健二さん、相楽寛さん

郵政事業会社で働き60歳をむかえた労働者が、年金支給開始年齢までの継続雇用を求めて、理由のない採用拒否は所属労組への恣意的差別と訴えた裁判は1月、和解しました。

訴えていたのは郵政産業労組の古跡和夫さん(神戸支店)、戎原昭治さん(姫路)、相楽寛さん(尼崎)、中田健二さん(新大阪)。4人はともに63歳。09年4月以降の継続雇用を希望し、面接を受けましたが不採用に。理由をただすため09年11月提訴しました。

裁判では、郵産労組合員に不採用が集中している事実、4人の真面目な仕事ぶり、悪意ある面接質問などが明になりました。提訴以降、継続雇用を希望する郵産労組合員の不採用は出ていません。

解決金による和解で職場復帰はできませんでしたが、4人の顔は晴れやかです。

「このまま頭を垂れるわけにはいかないとの思いで提訴した。生活は苦しかったが、みんなの支援があったから闘えた」(戎原さん)

「次の人への捨て石になるつもりで原告になった。和解は満足できる結果」(中田さん)

「闘う労働組合の力を再認識した。裁判で私たちが不採用になった真相を明らかにしたかった」(相楽さん)

「最高裁までいくと覚悟していた。会社が和解に応じるとは予想していなかった。私たち以後、誰も不合格になっていない。それだけでも闘った値打ちがあった」(古跡さん)


 4月5日報告集会


報告集会が4月5日、神戸市中央区のグリーンヒルホテル神戸でひらかれます。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

学区拡大ストップ!北播の会結成

地域の学校・子ども守ろう

学区拡大反対運動を報告する
兵高教組の福住書記長
高校学区拡大問題学習会が3月18日、小野市コミセンおおべでひらかれました。兵高教組北播支部と北播教職員組合が主催し、約30人が参加しました。

福住宏之兵高教組書記長が、15年度入試から普通科高校通学区を現行16から5へ統合しようとする県教委の基本方針に対し「反対・慎重」意見書が県下過半数を超える議会で採択された状況を報告しました。

県立高校教諭の稲次寛さんが「北播学区複数志願制の現状と問題点」を説明。「行きたい学校へ」と県教委が言っても、実態は多くの生徒にとって選択できない制度であり、公立高校へ行けない生徒が増えていると述べ「子どもは将来の地域担い手。地域の学校を守る運動にしていこう」と強調しました。

参加者は「学区拡大ストップ!アピール賛同署名をすすめる北播の会」を結成。代表に阿江善春さん(神戸女子大学講師、加東市在住)が選ばれました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

障害者自立支援法廃止求め尼崎集会に200人

政府の一部改正強行に対し

政府の基本合意違反に、参加者から怒りの発言がつづきました
民主党政府が障害者自立支援法の一部改正を強行しようとしている問題で「国は自立支援法を廃止し、骨格提言を基として新法をつくれ!尼崎集会」(実行委員会主催)が3月8日、尼崎市中央公民館でひらかれ、200人を超える参加で会場は熱気に包まれました。

自立支援法違憲訴訟の原告団と国が10年1月に合意した「13年8月までに支援法を廃止し、新たな総合福祉法を制定する」に違反する動きに対し、元原告の家族は「基本合意を無視することはあってはならない。総合福祉部会が11年8月に出した骨格提言を尊重してほしい」と訴えました。

また障害者ら約20人も発言。口ぐちに「自立支援法を一部改正だけにとどめることは裏切り行為」と語気を強め訴えました。

実行委員会の1人は「障害者自立支援法には制定前から一貫して反対運動をつづけてきた。きょう、この会場に来られなかった仲間たちと『改正でなく廃止』を確信し、心をひとつにできた集会」と語っていました。

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

劇団どろ:朗読劇「核・ヒバク・人間」

学生や社会人も出演:3月31日・4月1日


劇団どろ(合田幸平代表)が朗読劇「核・ヒバク・人間」を3月31日から2日間、神戸長田の劇団アトリエで上演します。福島原発事故から数カ月後に上演された「非戦を選ぶ演劇人の会」(相馬杜宇ほか)の構成台本を合田さんが演出。出演は公募を含む15人です。

「フクシマ」「原発と地域振興」「安全神話」「原発労働者」「ウラン鉱山」「劣化ウランとプルトニウム」「核管理社会」「エピローグ」の8章で構成。福島原発の周辺住民、行政、医療関係者、原発推進の国会議員や研究者、東京電力社員、下請け労働者、ジャーナリスト、アメリカ大統領など、大勢の証言を縦横に重ねることによって、核兵器と原発の繋がり、危険性、被曝の怖さが浮き彫りになります。

「僕らの知らない事実がいっぱい。これまでで最もむずかしい作品。読み手もきちんと自分の言葉にして聞き手に届けてほしい」と合田さんは言います。


ピースリーディング「核・ヒバク・人間」/非戦を選ぶ演劇人の会・構成台本、合田幸平演出/3月31日(土)①13時30分②18時30分、4月1日(日)①13時30分②17時/劇団どろアトリエ(神戸市長田区二葉町アスタくにづか5番館)/一般1,500円、学生1,000円、当日各300円増/☎090・6662・8477

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

3月13日「障害者総合支援法」が国会に上程された▼「障害者自立支援法を廃止して新しい障害者総合福祉法を」と障害や思想の違いを超え全国の障害者・家族・関係者が結集して運動に取り組み7年余▼2年前、国と訴訟団が「歴史的」和解。長妻厚労大臣が涙を流して謝罪し、基本合意文書を交わしたのに、約束をことごとく「反故」に。自立支援法の一部「改正」で済ますのか▼水俣病・ハンセン病・薬害肝炎・HIV・中国「残留孤児」国家賠償・生存権などの訴訟団が共同で「明らかな約束違反。基本合意は政権や政治情勢の如何に関わらず国家として遵守すべき法的文書である」と抗議声明。「民主党は確信犯的に詐欺をやっていたのか」(神戸新聞)とまで書かれている▼訴訟団をはじめ全国の関係者はそれでもあきらめずたたかいを続けている。国会へ向けての度重なる動員行動にも。京都で開かれた「全関西集会」には兵庫から150人以上。県内でも聴覚障害者が神戸東遊園地で集会。尼崎の障害者団体も幅広く結集して大集会▼地方議会から国への意見書は、伊丹・宝塚・尼崎に次ぎ西宮・明石でも採択▼正義は必ず勝利する。信じて意気高くたたかいは続く。(N)

(2012年3月25日付「兵庫民報」掲載)

2012年3月18日日曜日

震災復興原発ゼロ:3.11 各地で集会

東日本大震災から1年の3月11日、全国で犠牲者を悼み、復興と原発ゼロへの誓いを新たにする集会や行事が行われました。

「あれから1年」集会


「震災復興・原発ゼロの社会へ 兵庫から被災地へ想いを寄せて」をスローガンに、原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会と阪神・淡路大震災救援・復興県民会議が神戸・東遊園地で開いた「『あれから1年』集会」には2千5百人が参加。リレートークでは画家の増山麗奈さんが、幼子を連れ東京から西宮に避難してきた経緯や原発への怒りを訴え、芦屋市被爆者の会会長の千葉孝子さんが広島での被爆と子どもへの影響を恐れたつらい思いなどを語りました。被災地でのボランティアにとりくんだ青年の報告もありました。

神戸大学のよさこいソーランサークルも被災地への思いを歯切れのいい踊りにこめ、注目を集めました。

集会後は2コースに分かれて三宮の繁華街でパレードを行いました。

復興と希望の集会 in 西播


姫路市大手前公園での「復興と希望の集会 in 西播」集会(実行委員会主催)には3百人が参加。後藤剛志福島県労連事務局次長が福島県の現状と課題を訴えました。

丹波地域集会


「震災復興・原発なくせ丹波地域集会」は柏原自治会館で行われ70人が参加し、集会後には17台の軽トラックパレードで市民に訴えました。

ZEROこねっと


青年らでつくる原発ゼロ! 核兵器ゼロ! ZEROこねっとも神戸市勤労会館で集会を開き、50人が参加。兵庫での原発誘致反対のたたかいを、学者として住民を支えた金持徹神戸大学名誉教授から聞きました。

但馬から舞鶴集会へ

但馬からは、1,200人を集めた舞鶴市での集会に大型バス2台で92人が参加しました。

淡路で学習会

洲本市では淡路島平和委員会と淡路原水協が福島からの避難者を講師に学習会を開催。70人が参加しました。

原発なくす西宮の会結成


西宮では前日10日、西宮市役所東館で開かれた「原発をなくす西宮の会」の結成総会に3百人が詰めかけ、結成が確認されました。

総会では中川和道神戸大学教授が講演し、原発事故による放射能の人体、とくに子どもたちへの影響について解説しました。総会後はデモで市民に訴えました。


(2012年3月18日付「兵庫民報」掲載)

県議会予算特別委員会:ねりき恵子議員の質問

県民にではなく大企業にこそ負担を

ねりき県議
3月2日から3月12日の県議会予算特別委員会で、日本共産党のねりき恵子議員が委員として、新年度予算について質問しました。

生活困窮者への徴税強化、自動車税の障害者減免縮小やめよ

ねりき議員は、県が、個人住民税の滞納整理回収チームを市町に派遣し、共同で徴収を進めていることについて、「収納率向上ありきでは、生活困窮者に対する無理やりの取り立てが増えかねない」と指摘。

国保税、市・県民税合わせて123万円の滞納者が、生活の実態把握なしにわずか3,892円の預金が差し押さえられた宝塚市での事例をあげて、こうしたやり方を県が後押ししないよう強く求めました。

「行革」により、4月から障害者の自動車税免除を重度者に限定するなど1万8千人が負担増となる問題について、「わずか1千百万円の増収のため、障害者の生活に欠かせない自動車の税減免制度削減は許されない」と中止を求めました。

大企業優遇・大金持ち減税こそ見直しを

ねりき議員は、県が、障害者からわずか1千百万円を取り立てる一方、パナソニック尼崎工場の生産縮小に見られるように、雇用拡大にも役立っていない大企業への数十億円の補助金は続けていることを厳しく批判。

また、株の配当や売却益に対する税率を半分にし、大資産家を優遇する証券優遇税制による県への影響額について質問。新年度の県の減収は、配当割・譲渡益割あわせて35億5千万円になることが明らかになりました。制度が始まってからの減収額は、443億円にものぼります。

ねりき議員は、すぐにでも本来の税率に戻し、さらに引き上げることを国に求めるべきだと主張しました。

:国の証券優遇税制で県税収入8年間合計443億円減(県税では税率は5%のところ3%に)
県税収入 (配当割・株式等
譲渡所得割の合計)
もし本来どおり5%なら
入っていたはずの収入
影響額
ABB-A
2005128億円213億円85億円
2006146億円243億円97億円
2007149億円249億円100億円
200851億円85億円34億円
200945億円75億円30億円
201041億円69億円28億円
201150億円83億円33億円
201253億円89億円36億円
2005~2009年度は決算、2010~2012年度は予算ベース





消費税増税では県の財政再建もできない

また、政府の「社会保障と税の一体改革」により消費税率が10%とされた場合、兵庫県の影響額は5,287億円にのぼる試算を示し、兵庫県の個人住民税の総額5,155億円(2010年度)に匹敵し、「住民税が倍になるのと同じほどの県民負担増になる」と指摘。

97年の5%アップ時のような個人消費の落ち込み・景気の冷え込みによる税収の悪化が起これば、県の財政再建もできないとして、消費税増税に反対するよう強く求めました。

介護保険料の引き下げを

ねりき議員は、来年から県平均で16%の値上げになる介護保険料について質問しました。

県が「低所得者は保険料や自己負担額が軽減されている」「市町の判断で保険料が減免できる」と述べたのに対し、「1番低い段階の人で、保険料が2千5百円。利用料上限額が1万5千円。年金5万円の人が保険料と利用料で2万円近く使ったらどうやって生活するのか」「減免は、全県の保険料663億円に対してたった4千3百万円(2010年度)。基準が厳しくほとんど使えていない」と反論。

財政安定化基金の取り崩し額を増やし、県に返還される財源も使って保険料を引き下げるよう強く求めました。

県立こども病院の移転計画、柏原・淡路看護学校の廃止は撤回を

県立こども病院の、人工島であるポートアイランド2期地への移転計画について、移転候補地を隠したまま計画を進めてきた県をきびしく批判。

阪神・淡路大震災時に2期地でも液状化が発生していた事実や、道路が浸水で寸断される可能性が当局資料でも指摘されていることを示し、「東日本大震災の教訓を生かすべきだ」と計画の撤回を迫りました。県立淡路病院の移転についても住民の不安に答えるよう求めました。

また、県立柏原・淡路病院付属の看護学校を廃止する計画について、学費の安い専門学校として応募人数は減っていないのに「大学を志向する学生が増えている」などと説明している県を批判。地域医療にも重要な役割を果たしているとして、廃止撤回を求めました。

住宅用太陽光発電補助の拡充、住宅リフォーム助成制度の実現を

新年度予算案で、県が「設置費用が安くなったから」と住宅用太陽光発電補助の単価を1kW当たり2万円から1万円に引き下げ、件数も2千2百件分しか用意していないことについて「昨年の補助実績だけでも3千5百件あったのに、自然エネルギー普及にブレーキをかけるものだ」と批判。予算増を求めました。

また、原発抜きの地球温暖化対策のために、「CO<sub>2</sub>などの事業所ごとの排出量を明らかにし、総量削減を義務付けよ」と迫りました。県は、事業所ごとのデータ公開について「検討する」と約束しました。

ねりき議員は、住宅リフォーム助成制度について、県内で明石市・福崎・稲美町に加え、西宮・篠山・赤穂・相生・養父・宍粟市などが新年度から新たに創設すると指摘し、県として制度をつくるよう強く求めました。

少人数学級拡大、高校奨学金拡充を

県教委が少人数学級を小学校4年生までしか実施せず、高学年では「兵庫型教科担任制」を進めていることについて、「複雑な時間割作りで大変」「子どもたちに系統的にかかわれない」と学校現場から声があがり、県教委自身も柔軟な運用を指示するなど矛盾を認めていることを指摘。少人数学級こそ必要だと高学年への拡大を求めました。

高校生の奨学金について、授業料無償化のもとでも、学費負担は引き続き重く、特にもともと減免されていた家庭では、民主党の年少扶養控除・特定扶養控除の廃止の影響で負担増だけがかぶさっていると指摘し、給付制奨学金をつくるよう要求。また、貸与制の奨学金も、せめて収入がないときは返済を猶予できる制度にするべきだと強く求めました。

ねりき議員はほかに、借上げ復興公営住宅からの追い出しをやめ、契約延長や買いとりとすることや、障害者小規模作業所への補助・支援の拡大、子ども家庭センターの充実、すでに民間を下回っている県職員給与削減を止めることなどを求めました。

(2012年3月18日付「兵庫民報」掲載)

がんばります!衆院小選挙区候補:3区

勝利への自力つけ
兵庫3区 おおすぎ鉄夫候補

演説会で訴える、おおすぎ氏=3月2日
衆院兵庫3区の候補者に決まりました、おおすぎ(大椙)鉄夫です。

私は、これまで3回総選挙をたたかい、今回は4回目の挑戦になります。今度の選挙は、「2大政党づくり」が破綻に直面し、「一点共闘」が広がる中で、頑張れば日本共産党が躍進できる情勢の中でのたたかいです。これまでの経験を生かし、やるべきことをやりきって、比例選挙での得票目標を達成し、勝利を勝ちとる決意です。

いま、民主党3代目の野田政権の正体が国民の前にはっきりしてきました。1代目と2代目が失敗したのをみて、野田政権は国民が拒否した自民党政治の二つの害悪―財界・アメリカいいなりの政治に逆戻りしています。

その最たるものが、いま大問題になっている「税と社会保障の一体改革」です。国民は怒っています。街頭での宣伝・署名活動でシール投票を行うと、「反対」が圧倒的多数です。

消費者からは「『5%ポイント日』を選んで買い物をしているのに、消費税10%になんてとんでもない」、商店主からは「10%になったら、バーゲンなんてできなくなる。子どもに跡を継がせられないし、店を閉めるしかない。商店街がシャッター通りになってしまう」と悲鳴があがっています。「年金を削るとは、『改革』ではなく『改悪』だ」との怒りの声も寄せられます。

私は、国民の皆さんの怒りの声をしっかりと受け止め、消費税に頼らなくても社会保障を再生・拡充し、財政再建もできることを明らかにした、日本共産党の「提言」の実現へ全力を尽します。

2006年から党神戸西地区委員長をしていますが、この間、国政はじめ各種選挙をたたかって痛感するのは、党の自力の不足です。財界・アメリカいいなりの政治をおおもとから正すホンモノの改革の方針を大いに語り、強く、大きな党をつくって、今度の選挙で日本共産党を勝利させるため、先頭に立って頑張ります。


(2012年3月18日付「兵庫民報」掲載)

追悼:友久裕美さん

日本共産党姫路市議3期、兵庫県議3期を務め、2月27日、72歳で逝去された友久裕美さんをしのび、毛利りん元県議に追悼のことばを寄せていただきました。

播磨空港白紙撤回させた迫力と
やさしい“ひろみスマイル”
毛利りん(元県議)

初当選、抱負を語る(左から)友久、毛利、流目の各氏
=1991年5月
友久ひろみさん、貴女の突然の訃報に接し、いま驚きと悲しみでいっぱいです。

思い起こせば1991年4月、県議会史上はじめて、私たち日本共産党は代表質問のできる6人の交渉会派に躍進。その半数が貴女と尼崎の流目ひさ子さんと私、3人の女性議員でした。

4月8日付の「神戸新聞」は、「共産党にマドンナトリオ 苦しい状況はね返す」の大きな見出しとともに3人を紹介してくれています。貴女の欄には―
友久 裕美さん
  姫路市 共新
「住民が主人公の地方自治を、という訴えがみなさんのおかげで届きました」姫路市琴岡町の事務所に集まった支持者らの握手攻めに、友久さんは気さくな“ひろみスマイル”でこたえた。
…中略…
「貝原県政は弱者を切り捨て、各種基金として三千二百億円もためこんできました。それらを福祉や教育、医療に回し、長寿が喜ばれる社会づくりのために働いてきます」―前回失った共産の議席奪回を祝う声が渦巻く中、友久さんは力強く宣言した。
―と書かれています。

その日から、貴女は、兵庫県議会議員として華々しく歩みはじめました。早速、議会の中に自民党や当時の社会党の女性議員を巻き込んで超党派の「のじぎくの会」をつくり、女性センターの設置や女性施策の推進に奮闘。

特筆すべきは、ムダな公共事業の典型・播磨空港建設に対して、「過大な需要予測、環境破壊につながる」と繰り返し繰り返し中止を求めました。県民・市民の声を代表するその迫力はすごいもので、とうとう白紙撤回に持ちこませたのです。神戸空港をはじめ、赤字空港が全国で問題になっている今、この素晴らしい成果は誰もが認めるところです。

また、貴女は「絶対に不正は許さない、どんな権力にも堂々と戦う」ことには定評があり、共産党が14名に躍進し、やっと警察常任委員会に参加できるようになったとき、初めての警察常任委員として持ち前の力を発揮してくださいました。

不正を許さない勇気は、人々への限りないやさしさがあるから、貴女はそんな人でした。

友久ひろみさん、常に前向きに挑戦するファイトと“ひろみスマイル”は今も私たちの心に残っています。

ひろみさん、長い間、ほんとうにご苦労さまでした。どうぞごゆっくりお休みください。

さようなら、そして、ありがとう。

(2012年3月18日付「兵庫民報」掲載)

3・13重税反対統一行動 県下24カ所

大増税阻止へ団結

増税反対の決意を込め団結ガンバローを三唱する尼崎集会参加者
=3月12日、アルカイックホール・オクト
43回目になる重税反対統一行動が3月12日から14日にかけ、県下24カ所でとりくまれました。ことしは野田政権が打ち出した弱者に高負担を強いる「税と社会保障の一体改革」への強い怒りが参加者共通の思いです。

尼崎集会(同実行委員会主催)は12日、アルカイックホール・オクトでひらかれ、約500人が参加しました。

基調報告で尼崎民商の畠山和雄事務局長は「これ以上の庶民負担増加や消費税増税は、ぎりぎりに追いつめられている国民各層の暮らしと営業の息の根を止めるものでしかない」と強調しました。

つづいて3団体代表が決意表明。「税制の根本原則、応能負担で財政と経済の健全化を」(尼崎民商)、「労働者には賃上げが必要。労働者、市民、中小業者が笑顔で暮らせる社会にしよう」(尼崎労連)、「消費税増税は景気を底から冷え込ませる」(尼崎医療生協)と述べました。

日本共産党の堀内照文衆院比例候補、庄本えつこ兵庫8区候補も出席しました。

(2012年3月18日付「兵庫民報」掲載)

障がい者の文化つどい こんにちはまつり

太鼓や歌 練習成果を披露

演奏する尼崎あぜくら作業所のみなさん
歌や踊りの大好きな障がいのある人たちが日ごろの練習成果を披露する、第24回「こんにちはまつり」が3月10日、生田文化会館でひらかれました。各作業所の仲間や家族、職員ら約100人が参加しました。

開会挨拶で柳田洋実行委員長は、昨年のまつり開催が東日本大震災翌日で、支援募金の呼びかけに参加者から多くの善意が寄せられ、被災地へ届けたことを報告しました。

ことしは、いかり共同作業所の平正男さんと片山真也さんが司会を担当。「楽しく盛りあげていきましょう」の元気な声で開幕しました。

幕開けは、尼崎あぜくら作業所の和太鼓演奏「そらこいだいこ」。仲間の1人が「箱折りや袋詰め作業は首や肩がこるけど、みんなと一緒の仕事は楽しい。太鼓は毎月、先生の指導を受けて練習している。もっとうまくなりたい」と挨拶。「そらこい!」の掛け声で、息のあった演奏を披露しました。

いかり共同作業所の男性たちが女装し、AKB48の歌を振り付きで演奏。会場を沸かせました。

(2012年3月18日付「兵庫民報」掲載)

国際女性デー兵庫県集会

教育、保育、雇用で運動交流

和田武さんの講演
国際女性デー兵庫県集会(同実行委員会主催)が3月8日、神戸市勤労会館でひらかれ約100人が参加しました。

岸本友代新婦人県本部会長は挨拶で「福島では子どもの放射能汚染が深刻。野田政権の政策は被災者の思いを汲みあげていない」と述べました。

丹波の学校教諭で手づくり楽器演奏家の足立晃一郎さんがアンデス音楽や小学唱歌などを披露。ホースやほうき、スキーストックに手を加えた楽器を奏でると、爆笑と拍手が沸き起こりました。

運動交流では4人が発言。「中学校給食実現へ神戸市全区に会を立ち上げ、署名にとりくんだ。お母さんたちが給食を望んでいると実感。子どもたちのため自校方式の実現をめざす」(稲波悦子さん)

「子ども子育て新システム反対の意見書を全自治体から出すため運動。待機児童がなくなるのではなく、待機児童の概念がなくなるだけ」(増田百代さん)

また高校学区拡大反対署名運動、郵政期間雇用裁判支援も呼びかけられました。

日本環境学会会長で自然エネルギー市民の会代表の和田武さんが「原発はいらない」と題し記念講演。デンマークやドイツ、インドのとりくみを紹介し「再生可能エネルギーを市民主導で推進すれば、雇用を生みだし、農山村が豊かになり、国際貢献にもなる」と語りました。

姫路や西宮でも集会がひらかれました。

(2012年3月18日付「兵庫民報」掲載)


新聞版では記念講演講師のお名前が、編集時の過ちで「武田進」となっていました。正しくは「和田進」さんですので、おわびして訂正します。

網干たんぽぽ祭り

春恒例、第11回たんぽぽ祭りが3月11日、網干市民センターでひらかれ、市民ら1千人以上が集いました。

回を重ねるごとプログラムも豊かです。ことしも網干各地のサークル、演奏家が出演。踊りだけでも沖縄民謡、フラダンス、バレエ、ヒップホップ、カントリーダンス、よさこいと多彩です。

また姫路工業高校の3年生男子3人組「さびた釘」が初出演。詩のボクシング全国大会決勝戦まで進んだ作品を披露し、大喝采を受けました。

「たんぽぽ祭り」ステージ最後に登場した純大恋と播州櫻組のよさこい踊り

(2012年3月18日付「兵庫民報」掲載)

ハンセン病記録映画「もういいかい」:神戸で上映会

国の医療政策を告発:映画製作者 鵜久森 典妙さん

チラシ
兵庫県映画センターの技術者、鵜久森典妙さん(63)がハンセン病患者の証言を集めたドキュメント映画「もういいかい」を製作しました。26年前発表の原子力発電所放射性廃棄物問題を告発した映画「24000年の方舟」もいままた注目を集めています。新作について聞きました。

戦前・戦後に渡り日本政府は「癩予防ニ関スル件」(07年)、「癩予防法(旧)」(31年)、「らい予防法(新)」(53年)の3つの法律で、ハンセン病患者を隔離してきました。

発病力が弱いにもかかわらず「ハンセン病は恐い」という偏見と差別を国民に植え込んできました。隔離は、列強に肩を並べるための国策でした。

法律が廃止されたのは96年。16年前です。患者のみなさんはいま80歳、90歳代。もう帰る故郷もありません。国は「自由ですから出て行ってください」とほったらかし。何も解決していません。

鵜久森さん
5年かけ、22人の証言を撮りました。ハンセン病とは何か、療養所の中で何がおこなわれたのかを記録しました。医者の証言は出てきません。予断はすべて排しました。

国は、入所者に子どもをもつことを禁じ、堕胎を強制しました。長島愛生園に行き、ホルマリン漬けの胎児標本が並んでいるのを見たときのショック。決して忘れません。

「人間回復はできたが、名誉回復はない」、証言者のひとり谺雄二さんの言葉です。

病気は誰でもかかります。国民みなが安心して治療できるようにするのが国の責任、とるべき施策です。B型肝炎、イタイイタイ病、水俣病などとも共通する国の医療政策を問う映画です。国のやることはいまも一緒です。ぜひ多くの人に観て考えてほしいと願っています。



完成記念上映会「もういいかい―ハンセン病と三つの法律」鵜久森典妙製作、高橋一郎監督、語り・鈴木瑞穂/3月24日(土)①10時30分②14時、25日(日)14時/県立美術館ミュージアムホール/中学生以上1,000円/☎078・331・6100


チラシの写真は、故郷に帰れず、多くのハンセン病患者が眠る熊本・長島愛生園納骨堂です。

(2012年3月18日付「兵庫民報」掲載)

張雨均さん切り絵・書展(加古川)

被災地へ届けます「千字鶴」

張雨均さん(中央)の指導で切り絵を楽しむ参加者たち

日中友好協会加古川支部は、姫路市在住の書家・切り絵作家、張雨均さんの作品展を3月9日から3日間、東播磨生活創造センター「かこむ」でひらきました。延べ270人が会場を訪れました。

切り絵実技体験には約50人が参加し、張さんの指導で「蝶」に挑戦しました。

展示作品は、形も色彩もさまざまな「蝶五態」、中国の「干支」、「観世音菩薩像」など切り絵と、書の「絆」「一衣帯水」「漢詩」他。中国の書道仲間から寄せられた友情出展5作を含め70余点です。

河南省出身の張さんは残留日本人孤児だった妻ますみさんの「東日本大震災で被災した人たちの心に届けば」の願いをもとに「鶴」の文字を1千字切り抜いた「千字鶴」を制作しました。展示会場で集まった募金はチャリティ売上金とともに、近く東北に届けます。

(2012年3月18日付「兵庫民報」掲載)

北はりま教育9条の会:飛行場戦跡学ぶ

北はりま教育9条の会の平和市民講座「三木飛行場をさぐる」が3月10日、コミセン小野でひらかれ15人が参加しました。講師は三木市文化財保護審議会委員の宮田逸民さん。

強制連行の朝鮮人労働者や学徒らを動員し戦時中、陸軍練習用として造られた三木飛行場を説明。戦後の開拓経過と、滑走路や格納庫、兵舎など現存する遺跡を紹介しました。

(2012年3月18日付「兵庫民報」掲載)

ひなたぽっころりん(488)


(2012年3月18日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

非核「神戸方式」は3月18日、誕生から37周年を迎える。核兵器を積んでいないとの証明書を提出しないと入港を認めない神戸港の手続きは、国是とされる非核3原則を厳格に実行する措置だ▼非核3原則を理由に時の首相がノーベル平和賞を受賞した。後にノーベル賞委員会は平和賞創設100周年記念の出版物で「受賞は日本では歓迎されず不信、冷笑、怒りを招いた」とし、著者の一人は、「ノーベル委員会が犯した最大の誤り」とまで批判した。ワシントン・ポストは、ノーベル賞委員会が日本の陳情にだまされたと論じた▼他方、非核「神戸方式」は、世界中から注目され、国連の取り組みの中に取り入れられるようになった。国連NGOミレニアム・フォーラム(2000年5月)「最終宣言」が「政府に対して」の提言として「非核地帯をすべての地域にまで拡大」し「艦船が核兵器を積載していないことを証明しないならば入港を拒否するという沿岸部の措置によって補強されるべきである」とされた▼37周年記念集会(18日・神戸市勤労会館)を、日本政府のニセモノの非核政策でなく、非核「神戸方式」を全国に広げる出発点にしたいものだ。(K)

(2012年3月18日付「兵庫民報」掲載)

2012年3月17日土曜日

東日本大震災 あれから1年救援バザー:3月17日

3月17日(土)
午前10時~午後4時
日本共産党兵庫県委員会事務所にて

共催 東日本大震災救援バザー実行委員会
日本共産党兵庫県女性後援会

(2012年3月4日付「兵庫民報」掲載)

2012年3月11日日曜日

3月11日・東日本大震災から1年 各地で集会

「あれから1年」集会―いっしょに考えよう震災復興・原発ゼロの社会へ/14時/神戸・東遊園地/リレートーク=増山麗奈(画家)、青年代表、被爆者代表/被災者支援物品販売/集会後パレード/プレ企画「5分間アピール」13時から/原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会、救援・復興県民会議☎078-335-3770

復興と希望の集会/14時/姫路・大手前公園/被災地からの声(福島県在住被災者)、原田義雄(シンガーソングライター)他/実行委員会☎079-222-0684(姫路総合法律事務所)

震災復興・原発なくせ丹波地域集会/13時30分~15時/柏原自治会館/ボランティア報告、リレートーク/軽トラックパレード/実行委員会☎0795-76-1804(西脇)

兵庫にもあった!原発誘致反対のたたかい/10時/神戸市勤労会館403-404号室/講演=金持徹(神戸大学工学部名誉教授)/特別ゲスト=増山麗奈/原発ゼロ!核兵器ゼロ!ZEROこねっとmailto: zeroconet@gmail.com

南海トラフ大地震―市民目線で津波を考える/10時~12時/神戸市勤労会館大ホール/講演「東日本大震災の津波」栗山善昭(港湾空港技術研究所)、「地震・津波に備えて」西川定(神戸市中央区役所まちづくり推進部)/津波集会実行委員会☎078-371-0258(中央区労協)

▼(10日原発をなくす西宮の会(仮)結成集会/10日14時/西宮市役所東館8階大会議室/講演「原発事故と放射線の話」中川和道(神戸大学教授)/準備会FAX0798-66-4594

(2012年3月4日付「兵庫民報」掲載)

衆議院兵庫3区に大椙鉄夫氏

日本共産党兵庫県委員会と神戸西地区委員会は3月2日、衆議院選挙兵庫3区に大椙鉄夫氏を擁立することを発表しました。

おおすぎてつ(63)=新=


1972年岡山大学工学部卒。1977年日本共産党東播地区委員会勤務。96年・00年衆院兵庫10区、05年兵庫9区立候補。06年から党神戸西地区委員長。県委員。






(2012年3月11日付「兵庫民報」掲載)

神戸で演説会:日本共産党躍進を

消費税大増税ストップ! 社会保障充実、財政危機打開で
希望ある日本へ

声援にこたえる(左から)金田、宮本、堀内、大椙の各氏

日本共産党兵庫県委員会と神戸市内3地区委員会は3月2日、神戸文化大ホールに宮本岳志衆院議員・比例候補を迎えた演説会を開催しました。

宮本氏は、『エコノミスト』誌の全国県民幸福度ランキングで、大阪府が最下位47位、兵庫が45位であり、両方とも完全失業率、正社員比率など「労働・企業部門」の指標が悪いことを紹介。大企業いいなりの政治を告発しました。

野田政権による「税と社会保障の一体改革」や維新の会の反民主主義的な動きを批判。また、多くの国で大学授業料は無料、奨学金は返さなくてもよい給付型であることを紹介し、日本の教育制度を批判しました。

その根底にある「アメリカいいなり、財界中心の政治」と正面からたたかう日本共産党を大きくし、総選挙で伸ばしてほしいと訴えました。

同日、党県委員会と神戸西地区委員会が衆院兵庫3区候補として発表した大椙鉄夫氏は「4回目の挑戦となる今度の選挙は、二大政党づくりが破綻に直面し、1点共闘が広がるもとで、頑張れば大いに日本共産党が躍進できる。私はこれまでの経験を生かし、やるべきことをやりきって、比例選挙得票目標を達成し、勝利を勝ち取る」と決意を表明。

また、街頭シール投票などで寄せられた市民の声を紹介し、「国民の皆さんのこの怒りの声をしっかりと受け止め、消費税に頼らず、社会保障を再生・充実し、財政危機を打開する道を明らかにした日本共産党の「提言」の実現へ全力を尽くすと訴えました。

堀内照文衆院比例候補は「近畿で必ず比例4議席を獲得し、兵庫から国会に出るため、たたかいぬきます」と強調。金田峰生参院兵庫選挙区候補も決意を表明しました。

(2012年3月11日付「兵庫民報」掲載)

兵庫県議会:宮田しずのり議員が一般質問

大企業に社会的責任を
防災・医療・福祉充実こそ

宮田議員
兵庫県議会で2月27日、日本共産党の宮田しずのり議員が一般質問を行いました。

身勝手なパナソニック生産停止
大企業誘致補助は廃止せよ

宮田議員は、県がすでに80億円もの補助金を支払ったパナソニック尼崎工場が、たった2~6年で生産停止・縮小し、千人ものリストラを行っていることを、厳しく批判。リストラにあった労働者の声を紹介し、大企業への誘致補助は「雇用に効果がある」との県の主張は破綻したとのべ、廃止を要求。パナソニックにリストラ計画の全容を明らかにさせ、雇用と中小企業に対する社会的責任を果たさせよと井戸敏三知事に迫りました。

知事は、「(誘致補助金)制度に効果があった」と固執しつつ、今回の問題について「地域経済と雇用への影響の把握につとめ、必要に応じて相談窓口を設ける」とのべました。

福井の原発再稼動させるな

宮田議員は、全てが停止中の福井県の14基もの原発について、政府がコンピュータ解析のみの「ストレステスト」結果を妥当として再稼動させようとしていることを批判。知事に対し、国と関西電力へ再稼動反対を申し入れるよう要求しました。

知事は、「立地県である福井県の同意をもとに、国が判断するもの」と県としての働きかけは拒みました。

安心して住める県土に
津波対策の強化を

宮田議員は、海抜ゼロm地帯が多く、標高5m以下の所に数十万人が住む尼崎での津波対策の強化を県に要求。

39カ所の水門等の開口部を地震発生直後にいっせいに閉めらられなければ想定の2倍の津波が襲来した場合、JR線まで浸水することなどを指摘し、①劣化や構造の弱さが心配される防潮堤の本格的点検②水門等の電動化・遠隔操作化の促進③武庫川の津波の遡上対策―などを求めました。

県は、「防潮堤の当面の機能保持に必要な補修工事を行う」、手動の水門等の「順次電動化をすすめ、遠隔操作化も検討」などと約束しました。

武庫川―流域対策の強化で将来もダムなしの総合治水を

武庫川の治水対策について、学校の校庭・公園・ため池などの雨水を1時的に貯めて流域からの流出を減らす「流域対策」の不十分さを指摘。「田んぼダム」などの整備、民家の雨水貯留タンクへの助成事業などダムに頼らない治水対策の強化を求めました。

県は、雨水の民家貯留について、「流域全体で取り組みがすすむよう普及拡大に努める」とのべました。

塚口病院跡地に医療機関を
介護保険料軽減、特養ホーム増設を

統廃合される県立塚口病院について、県の計画に「跡地に医療機関や福祉施設等の誘致に努める」と明記されていることから、地域医療の空白を作らないよう、1定の病床を備えた医療機関を県の責任で必ずつくるよう強く求めました。

宮田議員は、来年度からの介護保険料見込みが県内の平均基準額で5,000円を超え、「負担は限界に来ている」と高齢者の声をもとに指摘。財政安定化基金の取り崩し額を増やすとともに、県に返還される財源も使って保険料を引き下げ、県として減免制度をつくるよう求めました。

県は、低所得者に対しては「介護保険で保険料や自己負担額の軽減が図られている」「市町の判断で保険料が軽減できる」などと冷たい答弁をおこないました。

園田競馬場ナイター計画の中止を

今年9月からの園田競馬場でのナイター競馬計画について、15,500世帯・33,000人が住む住宅街を来場者が行き来するため、住環境の悪化が心配され、十分な住民合意もないことから中止を求めました。

(2012年3月11日付「兵庫民報」掲載)

神戸市議会:日本共産党 森本・赤田両議員が代表質疑

市民不在・無駄遣い改めよ

神戸市の3月議会で日本共産党の森本真議員と赤田かつのり両議員が2日、新年度予算案に対する代表質疑を行いました。

森本議員
森本議員は、阪神・淡路大震災後、市民不在、無駄遣いの市政が進められてきたが、新年度予算案でもその流れが続いていると批判しました。

●借上住宅

借上災害公営住宅について森本議員は、神戸市の住宅政策を世界に紹介する文書(2010年)のなかで、「被災者に対し借上住宅を提供したこと」を、市みずから評価しながら、今、その借上住宅から高齢者・障害者を追い出そうとしていることを厳しく批判。

「入居者の多くが最期まで住み慣れたここで暮らしたいと思っている」と入居者の気持ちを代弁。市長が予算提案のなかで強調している「絆」をなぜ壊すのかと問いつめ、「追い出し計画はきっぱりと止めるべきだ」と迫りました。

これに対し矢田市長は答弁に立たず、中村副市長が「契約に従って返還する」と従来どおりの答弁を繰り返しました。

●商店街への支援

阪神・淡路大震災による火災で消滅した地域に、震災からわずか2カ月後に再開発と区画整理事業の網をかけ、住民が元いた地域に戻れなくし、また、再開発では震災前以上の商業床をつくった結果、多くのシャッター街をつくり、商店主を苦しめていると森本議員は指摘。

何とか元気な地域を取り戻したいと頑張る事業者への直接支援を求めました。

●空港・医療産業都市

神戸市は、過去の開発利益を積み立てた、市民の財産ともいえる新都市整備事業会計基金を廃止するとしています。

森本議員は、神戸空港にたいする同会計からのさらなる支援をすすめようとするものだと批判。支援金1,100億円も返還されくなるとして、同会計からの空港支援は中止するよう求めました。

医療産業都市構想について森本議員は、阪神・淡路大震災の教訓からも東日本大震災の教訓からも、拠点病院をはじめ病院群の集積は中止すべきだと迫りました。

矢田市長は「液状化や津波に関しての危険性は低い土地だ」などと答弁しました。

●中小業者支援

赤田議員
新年度予算案では中小業者支援について目新しい施策はなく、逆に地元大手企業の海外進出の支援に積極的に力を入れようとしています。

これに対し赤田議員は、公契約条例の制定、住宅リフォーム助成の実施など、中小業者の仕事づくりのための施策を実施するよう求めました。

●こども医療費

市民の運動が反映し、新年度予算案で、こども医療費は通院が3歳未満児まで無料が拡充されました。

しかし、相生市・赤穂市・小野市・たつの市・西宮市・市川町・佐用町・福崎町などは中学校3年生まで無料。神戸市は依然として、県下では遅れた自治体となっています。赤田議員は、神戸市独自に助成制度を拡充し、通院でも中学校卒業まで無料とするよう求めました。

●中学校給食

赤田議員が、群馬県高崎市の給食の取り組みを紹介し、地域の特色を生かし、きめ細やかな食の指導ができるなどの利点をあげ、自校方式の採用を求めたのに対し、永井教育長は「お金がない」など否定的な答弁を繰り返しました。

赤田議員は、「検討委員会で論議が始まった段階で、教育長が自校方式は論外と決めつけては議論を狭める。海上アクセスなどに使う金があるなら、市民のために使える」と厳しく批判しました。

●海上アクセス

神戸市が破綻した海上アクセス社への債権放棄を断行すれば、市自身が158億円の負債をかかえることになります。赤田議員は「運行再開に踏み切った市長自身の責任であり、市民に謝罪すべだ」と批判し、運行の中止を迫りました。

矢田市長は「企業としての立場で存続していく」と答えました。

(2012年3月11日付「兵庫民報」掲載)

「受け皿住宅」追い出しやめて

神戸市灘区・ウエルブ借り上げ住宅連絡会

借上住宅の住み替え問題について、神戸市灘区6甲道再開発地域の「ウエルブ借り上げ住宅連絡会」は3月4日、懇談会を開き23人が参加しました。

借り上げ住宅・灘区連絡会の西下勝氏が、再開発事業と借上住宅との問題点について報告しました。

ウエルブ再開発地域には、3棟120戸の「受け皿市営住宅」が建設され、そのうち2棟79戸がURからの借上住宅、残り1棟41戸が通常の市営住宅となっています。

第2種再開発事業では、行政が、事業地域内で土地や住宅を持っていた人からそれらを買い取り、公園用地などを確保します。事業に協力した住民は、権利者として「受け皿住宅」に入居できる仕組みになっています。

しかし、いま神戸市は借上契約期間終了をたてに、市内各地の借上住宅からの転居を住民に迫り、ウエルブ再開発地域の「受け皿住宅」のうち借上住宅部分の79戸に対し、一般の借上住宅同様、転居を迫っています。

1方、受け皿住宅入居者のうち通常の市営住宅部分の住民(41戸)は住み続けられる世帯としており、こうした市のやり方は、再開発事業に同じく協力した住民の間に差別を設けるものとなっています。

懇談会では、「入居契約書」に20年の契約期間が明記されていないという入居者数人も参加。神戸市はこれまで「契約書に明示が無くても問題はない」と主張してきました。「こんな言い分は社会的に通じない」との声があがりました。

近々開かれる住民説明会で、受け皿住宅は「借上」から外させ、継続して住みつづけられるよう、頑張ろうとの懇談となりました。

この懇談会では、日本共産党の味口としゆき、西ただす両神戸市議も挨拶し、住民を激励しました。

(2012年3月11日付「兵庫民報」掲載)

民青神戸西地区第2回代表者会議

再建2年間の活動を確信に大学、高校に班をつくろう
青年の願い実現、堀内さんを国会へ

大椙3区候補(前列左から2人目)を囲み決意を固めあう同盟員
民青西神戸地区委員会は3月3日、第2回代表者会議を開催しました。

冒頭、日本共産党の衆院兵庫3区候補として、前日、発表されたばかりの大椙鉄夫党神戸西地区委員長が、「みなさんのこの間の努力に敬意を表します。情勢の激動のなか、模索と関心を強める青年結集を強め、希望ある未来をともにきりひらきましょう」と決意をこめ挨拶しました。

山本哲也民青地区委員長は、地区委員会再建後2年間の活動をふりかえり報告。原発学習会や全国青年大集会、原水爆禁止世界大会や新入生歓迎のとりくみなどをつうじて仲間をひろげてきたことを紹介しながら、「2年間の活動を確信に新たな前進をつくろう」とよびかけました。

討論では、民青同盟に入ってよかったことなどを交流。「原発学習会で、地域の方と1緒に学べ、仲間をふやせたことがよかった」「京都ツアーやバーベキューなどの交流も楽しかった。花見がしたい」など語り合いました。

代表者会議は、新歓で大学と高校に班をつくることを目標に奮闘することを確認。来るべき総選挙では、青年の願い実現のためにも堀内照文衆院比例候補を国会へ送ろうと、大椙候補とともにたたかうことを確認しました。新たに地区委員5人を選出し、地区委員長には山本哲也氏が再任されました。

(2012年3月11日付「兵庫民報」掲載)

好評!「無料塾」

安心して学べて、おもしろい

明石市で中高生を対象にした「無料塾」が好評です。日本共産党の西川あゆみ明石市議や民青同盟東播地区委員会などがよびかけ月1回のペースで行っている「無料塾」は、2月25日で3回目を迎えました。

初回に参加した中学生らが、「これはおもしろい」と次つぎ友だちを誘い、3回目のこの日は、9人が参加しました。

この日は、高校の理科の先生が参加。学校ではなかなか質問できないようなことも、ここでは気軽に聞け、ていねいに教えてくれます。

また中学生どうしが教えあうということも自然にやられています。また勉強以外にも、サポーターと1緒に粘土遊びや卓球なども楽しみました。休憩時間には差し入れのおやつもみんなで食べています。

西川市議は「子どもたちが安心して学べる『無料塾』みたいな場所が身近にできたのはすごく大事なこと。毎月1回のペースで今後も続けていきたい」と話しています。

(2012年3月11日付「兵庫民報」掲載)

レッドパージ兵庫訴訟:国が嘱託調査結果を回答

名誉回復請願すべて門前払い

レッドパージ兵庫訴訟の第2回控訴審弁論が3月16日、大阪高裁でひらかれるのを前に昨年12月20日の第1回弁論で、原告側申立を大阪高裁が採用した調査嘱託の政府回答が公表されました。

衆参両院に繰り返し提出された「レッドパージ犠牲者の名誉回復と国家賠償を求める請願」への政府対応を、すべて明らかにするよう求めたものです。

衆議院、参議院とも2月1日付回答です。それによると衆議院は90年11月から昨年6月までに計103件、参議院は05年から昨年6月までに計70件の請願を受理しています。

すべて内閣委員会に付託されましたが、いずれも結果は「審議未了」、理由は「一致した結論を出すに至らなかった」としています。

また内閣官房内閣総務官室は2月22日付で「本訴訟に関係する事務を掌握しておらず、おたずねの検討の有無については承知していない」と回答しました。

共産党員であることだけで「破壊分子」として突然職場を追われ、極貧生活を強いられた人たちの173件の叫び声は、ことごとく退けられていました。

兵庫訴訟の原告のひとり大橋豊さん(82)は「回答は国がレッドパージにとった事実を示す初めての公式文書。国の立法不作為を実証した」と語っています。

(2012年3月11日付「兵庫民報」掲載)

兵庫教職員組合定期大会

学区拡大反対署名を提起

信任された新役員がそれぞれ自己紹介し抱負を語りました

兵庫教職員組合の第48回定期大会が3月3日、神戸市勤労会館でひらかれました。

岸本和人書記長は、高校普通科学区拡大反対の運動で、県交渉のなかで「学校間格差が広がる」と指摘する兵庫教組に対し、県教委高校教育課参事が「学校間格差が何か理解できない。学区が広がれば自分の合格可能な学校が増えるので、より特色による選択が可能になる」と答えたと紹介。「県下半数以上の自治体が反対ならびに慎重な対応を決議しているなかで、県教委の考え方が明らかになった」と述べました。

当面の運動方針では▽国民春闘勝利▽「日の丸・君が代」押しつけに反対し学校教育の自由を守る闘い▽学区拡大反対アピール署名運動、などが提起されました。

討論では25人が発言しました。「市議会開会直前の2月13日、保守系会派新政会が『日の丸条例』を提出。日数のない厳しい闘いだったが、組合員や教職員に状況を知らせるため『尼教組新聞』を発行しつづけた。新聞折り込みで市民にも知らせた。議員に働きかけ市民集会をひらいた。継続審議になったが、また6月出てくるだろう。取り下げさせるまで運動する」(尼崎)

「学区拡大に反対する北播の会を3月18日たちあげる。北播各地の全議会が反対している。市民の関心も高まっている」(北播)

大会では「原発ゼロをめざすとりくみの全国的な連帯」「学区拡大反対」などを掲げた大会決議と「教育と民主主義破壊を許さない運動」を呼びかける特別決議を採択しました。

新役員は次の通りです(敬称略)。委員長=桑原敦文、副委員長=大下浩・竹上道邦、書記長=岸本和人。

(2012年3月11日付「兵庫民報」掲載)

兵庫生存権裁判:弁論再開

5月に原告本人尋問、最終弁論結審は7月

裁判経過と今後の方向を説明する松山秀樹弁護団長
生活保護の老齢加算廃止は憲法違反と訴えている兵庫生存権裁判(原告9人)の第14回弁論が2月28日、神戸地裁第2民事部(栂村明剛裁判長)でひらかれました。

原告側は、国が老齢加算廃止の根拠にした99年度全国消費実態調査特別集計結果の開示を提訴当時から要求。この申し立てを裁判所が認め10年8月、国に文書提出を命じました。しかし国の不服申立を認めた最高裁決定が昨年12月に出されたため、中断していた神戸地裁での弁論が約2年ぶりに再開しました。裁判支援の会の約60人が法廷内外で見守りました。

弁論に先立ち進行協議がおこなわれ、原告側は近藤克則日本福祉大学教授を証人申請。また原告3人の本人尋問と原告1人宅の検証を申し立てました。協議で5月24日に原告本人尋問・証拠調べ、7月19日に最終弁論・結審と決まりました。

報告集会が神戸市総合福祉センターでひらかれました。

裁判支援の会代表世話人の松崎喜良神戸女子大学教授は、東日本被災者の生活困窮と札幌・埼玉で相次いだ餓死事件について「貧困にとりくむと言った民主党が前政権以上に貧困をすすめている」と指摘しました。

松山秀樹弁護士は「原告たちの生活が、老齢加算廃止により健康で文化的な生活が維持されていないと裁判所に判断させることが重要。本人尋問成功へ裁判を盛りあげてほしい」と述べました。

この日、東京生存権裁判の最高裁判決があり、原告の訴えを棄却する不当判決が参加者に伝えられました。

(2012年3月11日付「兵庫民報」掲載)

民意に反する比例削減自由法曹団と兵庫労連が街頭宣伝と学習会

「1票の格差」是正を口実に民主党が衆院比例定数の80削減をねらっている問題で、自由法曹団兵庫支部と兵庫労連の街頭宣伝が2月29日、神戸大丸前でおこなわれました。弁護士や労組代表ら約20人が参加しました。昨年10月から毎月1回実施、今回5回目です。

「課税府のノダ」「切り捨てられるのは国民の声」と書いたミニパンフ付きポケットティッシュを市民に配布。佐伯雄三弁護士らが小選挙区制による1票格差の違憲状態を説明し「私たち国民の声を国会に届けるなら比例代表制にするしかない。『身を切る』と言うなら80議席56億円の削減ではなく、政党助成金320億円の廃止こそが最も効果的」と訴えました。

また同日、国会議員の比例定数削減問題を考える緊急学習会が兵高教組会館でひらかれました。自由法曹団兵庫支部と兵庫労連が主催し、約40人が参加しました。

北川伸一兵庫労連事務局長が挨拶し「民意を反映した比例制度に変えるべき。学んで確信をもち、多くの人に訴えよう」と呼びかけました。

上脇博之神戸学院大学大学院教授が「何を招く?比例定数削減」と題し講演。財界が、敵とする政党議席を減らすために比例定数削減を要求しており、小選挙区「0増5減」は自民党案丸のみと説明。「比例定数削減では50%程度の得票率で3分の2の議席をとり、膨大な死票がうまれる。有権者の声が半分しか生かされず、狙いは明白。国民主権の意識に欠けている」と厳しく批判しました。

自由法曹団の佐伯雄三弁護士は「学習会に講師を送るのでぜひ各地で計画してほしい」と呼びかけました。

「議員定数を削減するほど民意が削られる」と説明する上脇博之教授

「定数削減が正しいような宣伝に惑わされてはいけない」と訴える佐伯雄三弁護士

(2012年3月11日付「兵庫民報」掲載)

憲法九条の会・岩岡 5周年のつどい講演とシャンソンで交流

神戸西区の憲法九条の会・岩岡(堀口照美会長)が結成5周年「平和とシャンソンのつどい」を3月4日ペレーネホールでひらき、約60人が参加しました。

同会は07年3月発足し、平和をテーマにした講演会、映画会などをひらいてきました。

挨拶で堀口さんは4年前84歳で亡くなった義母スゑ子さんの思い出を語り「家族が出兵した体験から、戦争は嫌と言いつづけた。私も息子が戦争で殺されるのも殺すのも嫌。それが憲法9条の根幹」と述べました。

フリージャーナリスト西谷文和さんが「戦争はなぜ起こるのか、原発はなぜ造られたのか」と題し講演(写真)。森岡怜子さんのミニコンサートがひらかれました。

(2012年3月11日付「兵庫民報」掲載)

3・2全国一斉労働相談ホットライン 兵庫労連

「理由なく解雇」など17件

全労連全国一斉労働相談ホットラインが3月2日開設され、県下では兵庫労連はじめ東阪神、東播、西播の各地域労連がさまざまな相談に対応しました。

兵庫労連では労連役員5人と兵庫県民主法律協会の弁護士11人が午前10時から9時間、計17件の相談に答えました。

相談者は男性10人、女性7人。年齢は50代5人、40代4人とつづき、約半数が非正規です。内容は「労働契約違反」「パワハラ」「労災」が最多でした。

「パートで働き3カ月。理由なく解雇され賃金未払い。就業規則や雇用契約書を見たことがない」(30代女性)

「昨春から保育所勤務。欠勤遅刻なく、サービス残業をしているのに『成長がない。退職してほしい』と言われた」(20代女性)

「働いて5年。会社の労働組合は連合加盟で経営者寄り。定期昇給、ボーナスともカット。休日出勤も増加。助言がほしい」(40代男性)などでした。

次回は年末に開設予定です。

(2012年3月11日付「兵庫民報」掲載)

2012年3月4日日曜日

増山麗奈さん:安心できる地球を子どもに

増山麗奈さん
東日本大震災を東京で体験。自主避難し、いまは「西宮が第2のふるさと」と言う、画家・ジャーナリストの増山麗奈さん(35)。以前から戦争・原発反対の姿勢を貫いてきました。2月21日には自ら主催し「いのちを守る脱原発~ドイツ×日本から世界へ」を大阪市北区で開催しました。震災1周年の3月11日、神戸東遊園地でひらかれる集会リレートークでも発言します。いまの思いを聞きました。

新宿にアトリエとギャラリーがあり、3月11日は仕事中でした。グラッという大きな揺れに、夫と外に飛び出しました。その後何度も揺れがきました。小学校と保育園にいる娘たちをすぐに迎えに行きました。

07年7月の新潟県中越沖地震で、柏崎刈羽原発放射能漏れ事故があり、以前から福島の原発が心配でした。子どもたちを守るため、自宅に閉じこもるか、避難するしかないと考えました。

2日後、関西の友人を頼り、新幹線に飛び乗りました。1週間くらいの予定でしたが、その後の報道で、深刻化するばかりの福島原発と海洋汚染を知り、4月には西宮への転居を決めました。

いまは東京と関西を往復しながら、仕事をしています。被災3県をダイレクトに支援する運動もつづけています。日本赤十字社を通さず、直接被災者に絵の売上げなど募金を届けています。

いのちを守るお母さん全国ネットワークもつくりました。原発を使わない、子どもたちが安心して暮らせる社会にしよう、放射性物質を正しく理解しようを活動目的にした、緩やかな繋がりです。

「愛を食べさせたい」(パステル画)
まずは原発を止めること。そして子どもたちの食の安全を守るお母さんになりたいと考えています。安心できる地球の恵みと愛を子どもたちにあげたいのです。そう願い「愛を食べさせたい」の絵を描きました。人間がいろんな動物と共生できたらいいですね。娘は2人とも自分がモデルだと思っています。

いま関西電力の原発稼働はゼロ。再稼働には絶対反対です。福井が福島になったら日本は終わりです。2月19日にはドイツの反原発活動家ドロテー・メンツナーさんと原発の並ぶ若狭湾へ行き、ライブペイントをしてきました。

イラクの画家など違う国のアーティストと一緒に絵を描き、アートで世界を繋ぐとりくみも計画しています。そして、広島・長崎で被爆した方たちの思いを引き継いでいきたいと考えています。

経済成長をつづけ、大量の物をつくって売る時代は終わりました。これから新しい価値観を一緒につくっていきましょう。

「3月11日を生き方を変えるきっかけにしていきましょう」と話す増山さん

(2012年3月4日付「兵庫民報」掲載)

2012年度兵庫県予算案

暮らし守る財源はある:基金652億円など活用を

県下の様々な団体を訪問して、意見を聞く
日本共産党県議団の5人(1月18日)
予算案の規模は、1般会計で2兆159億円(前年比5.3%減)、特別会計9,741億円(前年比11.7%増)、企業会計1,780億円(前年比4.7%増)、合計3兆1,681億円(前年比0.1%減)となっています。

井戸県政「行革」の10年

県民にとって「井戸県政の10年」はどのようなものだったでしょうか。

兵庫県の「行革」のはじまりは貝原俊民知事時代の1999年でした。そのころ現在知事の井戸敏三氏は副知事。そして、知事になって、「行革」を引き継ぎ、さらなる改悪(新行革プラン)、現行の「第2次県行革プラン」と、井戸県政は「行革」とともに歩んできました。

こども医療費助成7月からカット

来年度の予算案のなかでも、「行革」は貫かれています。

先送りしていた「こども・障害者医療費助成制度」の改悪、所得制限を、「世帯で最も給与の高い人」から「夫婦の合計」に変更し、5万人以上の補助を打ち切る内容を7月から強行しようとしています。

県下では、こども医療費の中学校までの無料化がさらにすすむなか、県が足をひっぱる形です。神戸や明石、芦屋、宝塚市などは、県にあわせず、対象者削減をしない方針です。

消費税アップ「ぜひとも実現して欲しい」―知事

さらに重大なのは、井戸知事が、国に「消費税大増税」をせまっていることです。予算発表時の記者会見では、「社会保障と税の一体改革はぜひとも実現して欲しい。ただ、社会保障制度を今のまま続けるのではなくて見直しも消費税のアップの前に十分に進めながら一体改革を進めて欲しいと私自身も願っている」と強調。

消費税の増税による地方の「収入増」を見込み、社会保障の改悪で、地方の「支出減」を願う、県民の暮らし無視の姿勢と言わざるをえません。

運動や質問の成果も

「天井知らずの218億円の補助金」「違法な雇用でなく、正社員化を」「地域経済に役だっていない」…

日本共産党が県議会で、1貫してとりあげ、論戦してきた成果として、パナソニック工場への補助金について、県が12億6千万円の返還を請求しました。

大企業誘致中心の産業施策から地場・中小企業へ力を入れるべきときですが、来年度予算案では、あらたに「海外事業展開支援」「世界に勝てる兵庫経済」など、関西財界の意に沿った方向も打ち出しており、注意が必要です。

その他には―▽住宅用太陽光発電設備設置補助・融資など再生可能エネルギー関連▽多子世帯保育補助の増額▽介護保険料の1部軽減▽住宅バリアフリー(人生いきいき80年)の対象者拡大―などが実現します。

私学授業料軽減に足踏み

安心こども基金など、国の交付金が延長、積み増しが312億円あり、2011年度末で「国経済対策基金」の残高が652億円になります。

公立高校の授業料が実質無償化され、私学の授業料が問題となっていますが、県は、国から交付される「高等学校授業料減免等基金」の一部をつかったのみで、2011年度末で20億円も残高があり、今年度も2億円ほどしか活用する予定になっていません。私学の授業料軽減を足踏みしているのは県の責任です。

私学授業料の軽減も含め、県がやる気になれば、様々な県民の要求が実現できます。

借金の内容は…

県の借金は5兆円を越え、大きな額と思われますが、借金の種類・中身をよくみてみると(グラフ参照)、4割が公共事業、約2割が臨時財政対策債(地方交付税の振り替え制度で、国が返済分を措置するもの)です。

よく「社会保障が財政を圧迫している」と言われますが、借金肥大化の原因は、主に90年代に「自治体の開発会社化」がすすみ、兵庫県が大規模開発をすすめたせいです。阪神・淡路大震災の「創造的復興」も借金を増大させました。

このため、財政が硬直化し、県民にツケを押し付けているのです。


グラフ:全会計の起債の主な内訳
土木債:2兆1千億円=41%
ハコモノ(施設など):6千億円=12%
臨時財政対策債:1兆円=20%
その他:1兆4千億円=27%


広域化の一方で、市町に仕事移管・県の責任後退

関西広域連合では、国の出先機関の「丸ごと移管」をめざし、広域化計画などをすすめます。

その一方、「地域主権改革」で、この4月から福祉法人の監査など、様々な仕事が市町に移ります。さらに、来年度予算で、「県から市町への権限移譲検討会議」を設置し、県の責任を後退させる危険な動きも加速させています。


(2012年3月4日付「兵庫民報」掲載)

2012年度神戸市予算案

空港関連38億円な どムダづかい継続
こども医療費3歳未満児まで通院無料に

神戸市が発表した2012年度当初予算案は、
1般会計 7,344億3,400万円(前年度比107億9,500万円、1.4%減)、
特別会計 7,040億2,600万円(同316億3,700万円、4.3%減)、
企業会計 3,615億2,800万円(同39億7,300万円、1.1%減)、
合計1兆7,999億8,800万円(同464億500万円、2.5%減)
―となっています。

市民サービスは抑制

予算案について矢田市長は「すべての市民の暮らしを守り、安心して生活できる社会を実現するとともに、神戸のまちを『ともに分かち合い、新たな価値を創造する、希望にあふれた絆のまち』にするという決意」で編成したとしています。

しかし、今後も「行財政改革をさらに一歩推し進める神戸市行財政改革2015を断行」するとしており、従来どおりの政治姿勢を継続するとしています。

予算案の中身は、市長自身が「最重要課題」とする保育所の待機児童解消は、民間任せの姿勢を変えていません。

災害公営住宅からの入居者追い出しをすすめる「第2次市営住宅マネジメント計画」も推進するとしています。

生活保護世帯に対する「就労支援」「長期入院患者への退院支援」という名目で、受給抑制を図ろうとしています。

また、福祉パスをICカード化することと合わせて「制度のあり方を検討する」としており、敬老パスに続いて改悪される可能性もあります。

介護保険料基準額は560円アップの5,200円とされています。

暮らし守る資金を空港に

他方、医療産業都市構想に30億円、神戸空港事業促進に38億円、新長田駅南地区復興市街地再開発事業に6億円、国際コンテナ戦略港湾関連に63億円など、市民から強い批判が出ているムダづかいはそのまま継続しています。

神戸空港の運営は新年度も赤字です。開港前には「雇用も神戸経済も潤う」などとバラ色の宣伝をしていましたが、現実は全く逆。新年度予算案でも、新都市整備事業会計から空港事業に9億円もの支援をしています。空港島の土地は全く売れず、借金返済のめどは立っていません。新都市整備事業会計の資金も減少しています。本来、この資金は、市民の暮らしを守るために使うべき貴重な財源です。空港の存続経費ではありません。

大企業に社会的責任求めず

また、早急な改善策が求められている雇用問題でも、国の「緊急雇用創出事業臨時特例交付金」などの活用が中心です。

産業振興策でも、医療産業都市関連企業の誘致策がメイン。中小企業支援は、融資がほとんどです。市内製造業への設備投資を支援して「市内製造拠点の空洞化、市外流出を防ぐ」としながら、一方で、中小企業の海外展開支援事業を新設して、産業の空洞化につながるとりくみをすすめようとしています。

神戸経済を活性化するためには、市内の中小企業の仕事づくり、安定雇用を増やす対策が欠かせません。そのためにも、三菱重工神戸造船所の商船部門存続、富士通テンの撤退中止などが求められますが、企業に社会的責任を求める姿勢は見えません。

外郭団体見直しについても、莫大な累積赤字を抱え市民から「運行中止を」と強い批判が出ている海上アクセスについては、民事再生法によって、神戸市からの出資金・貸付金156億円を「紙くず」にしてまでも存続させるとしています。他方、住宅供給公社は解散させるという矛盾した対応をとっています。

市民の運動の成果も反映

一方で、市民の切実な要求も、いくつか予算化されています。

中学校給食を求める声に押されて「中学生ののぞましい昼食のあり方」について検討が進められます。

こどもの医療費無料化は3歳未満児に拡大され所得制限も緩和されます。

生活道路改修などの予算も増額されています。小規模事業者向け融資の信用保証料について融資額5百万円以下の全額公費負担が継続されます。

神鉄粟生線存続にむけて無利子貸し付けなどの支援、地域住民による自主運行バス等の調査もするとしています。

全小学校の図書を拡充します。学童保育では、過密・過大規模施設の解消と同時に、スペースに余裕のある学童保育クラブでの4年生の受け入れも進めるとしています。

(2012年3月4日付「兵庫民報」掲載)

日本民主青年同盟西宮芦屋地区委員会を再建

日本民主青年同盟の西宮芦屋地区委員会が2月26日、再建されました。

再建代表者会議では、はじめに地区委員会の決議案を参加者みんなで読み合わせ、討論(写真)。「原水爆禁止世界大会に地区の仲間で参加できたのがよかった。国際社会の大きな流れにふれられて、あらためて自分たちの立ち位置がみえた」「原発問題や平和の話ができるのが民青の魅力。ふだんそういうことを話せる友だちがいないので」など民青でこれまでやってきた活動をふりかえり、確信にしました。

また、「学生のなかで大きな民青をつくりたい」「学生新歓の企画も考えよう」と大きな民青同盟をつくる展望も確かめ合いました。

決議案を全会一致で採択し、4人の地区委員を選出しました。

日本共産党西宮芦屋地区委員会からは有川清次郎委員長が来賓として参加し、「今、西宮では原発のとりくみで、他党派とも一点共闘がひろがり、幅広いとりくみになってきている。党と民青のかつてない前進の条件が生まれている。学生新歓のとりくみなど大きな民青をともにつくろう」と挨拶しました。

(2012年3月4日付「兵庫民報」掲載)

党と民青、国公立大学受験生励まし各地で宣伝

日本共産党兵庫県委員会と民青同盟は2月25、6日、国公立大学受験生を励ます宣伝を全県4大学・6カ所でのべ9回行いました。59人が参加し、受験生282人と対話、154人からアンケートを集め、55人とつながりました。県立大学工学部の受験生が民青同盟に加盟しました。

原発・消費税―“行動する民青同盟ってすごい”

JR六甲道駅前で宣伝する清水比例候補
神戸大学受験生を対象に六甲道駅前での宣伝には、清水ただし衆院比例近畿ブロック候補も参加(写真)。雨のなか、「日本共産党と民青は、みなさんを応援し学費の負担のない日本をめざします」と訴え注目を集めました。26日は、医学部の受験生108人と対話。「ボランティアに行きたい」という声が多数寄せられ、原発、TPPや医療・社会保障への関心も語られました。

学園都市駅前では、党神戸西地区委員会と地元の5つの支部、民青西神戸地区委員会から参加するなど、のべ25人でとりくみました。朝の宣伝には、堀内照文比例近畿ブロック候補も参加、マイクで訴えました。わざわざチラシを受け取りに来る保護者もあるなど、大きな注目を集めました。

明石市の県立大学看護学部前では、西新町支部と民青東播地区委員会がとりくみました。受験生は学費や消費税のシール投票、アンケートに次々と回答。「ドイツの学費は、日本の学費の20分の1の1万8千円なんだ」と話すと驚き、学費負担のない社会をつくろうとの呼びかけに共感が広がりました。税と社会保障の「一体改革」は、結局、社会保障水準を引き下げるだけという話をすると、「ほんとですか。知らなかった。もっと知りたい」と関心を寄せていました。

姫路市の県立大学工学部を受験、民青同盟に加盟した受験生は、「ボランティアに行きたいと思っていたけど、思ったことを実際に行動に移している民青同盟ってすごい。やりたいことにとりくみ、原発や消費税のことなどもっと知りたい」と話しています。

(2012年3月4日付「兵庫民報」掲載)

党西北支部:民青同盟と県立大学工学部で入試宣伝

兵庫県立大学工学部の2次試験の2月25日、民青同盟と地元の日本共産党西北支部が1緒に民青を知ってもらうビラを配りました。雨模様の朝でしたが1時間ほどで約150枚を配れました。

民青西播地区委員会が再建され、門前ビラ配布も出来るようになってきました。まだまだ関心は薄く民青そのものもほとんど知られていないけれど、続けて行く中できっと芽が生えてくると思います。居住地の大学に民青班がつくられたら…いいなあと思いを巡らせています。




西北支部は、2月23日には安富町で地元安富支部と協力してハンドマイク宣伝にとりくみました。(岸本守・日本共産党西北支部)

(2012年3月4日付「兵庫民報」掲載)