Web版の発行はしばらく休止します

「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2011年11月13日日曜日

TPP反対の共同広げよう:丹波市革新懇の学習会に110人

JA専務、市議会議長、農業委員会会長代理も出席

開会挨拶をする高見啓二代表世話人と来賓の(右から)石塚、足立、荻野の各氏

丹波市革新懇が「どうなる農業や暮らし―TPP(環太平洋連携協定)緊急学習会」を十一月五日、氷上住民センターで開き、百十人が渡邊信夫立命館大学非常勤講師・農学博士を講師に学びました。

渡邊氏
同革新懇は八月に結成後、最初の企画として、農産物自由化で農業を崩壊させるばかりか、医療・介護、健康保険、公共工事への外国企業の参入など、丹波市民のいのちと暮らしを脅かすTPPについて本当の内容をつかみ、参加反対の運動を広げようと取り組みました。

当日は、荻野友喜JA丹波ひかみ専務理事、足立正典市議会議長、石塚和三市農業委員会会長職務代理者も連帯の挨拶をした後、参加者とともに講演を聴きました。

渡邊氏は、TPPが「例外なき貿易自由化」であり、食料危機と資源の争奪戦を深刻化させると指摘。TPP交渉参加を許さず、食料・エネルギーの地産地消で農村再生、ルールある貿易・食料主権確立こそ必要だと強調しました。


柏原の商店街を行く軽トラックパレード
終了後には軽トラックパレードで訴えました。













(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

いわき市へ救援・応援バスツアー:11月28~30日

厳冬の被災地に冬物を、子どもたちにクリスマスプレゼントを
参加者と救援物資を募集中

東日本大震災女性救援バザー実行委員会は、ことし六月のバザーに続いて、まだまだ続く被災地のご苦労に心をよせ、ボランティアを兼ねた観光バスツアーを計画しました。

被災地では、地震・津波・原発の三重苦はこれからも続きます。仮設住宅もまだ建設途中なのに、これから厳寒に向かいます。冬物衣料や防寒着などまだまだ不足しています。とりわけ、子どもたちが原発被害のため、外で遊べない・運動できず、成長期の発達・健康に支障がでないかと心が痛みます。

女性救援バザー実行委員会は、こうした現状に対し何かできることはないかと話し合い、「子どもたちにクリスマスプレゼント・お年玉を届けよう」と決めました。

子どもたちへのプレゼントとして「子ども用衣服・文具・楽器・おもちゃ」などを、大人むけには「冬物衣料・毛布・防寒着」などを提供していただくよう、県下のみなさんにお願いしています。みなさんの被災地への、とりわけ子どもたちへの「心」を持って現地に向かい、「無料バザー」をおこないます。

また、観光客激減で苦しむ観光地を、宿泊・観光・買い物で励ます二泊三日の「バスツアー」ともなります。十一月二十八日(月)から三十日(水)の日程でバス一台を借り切って「いわき市」に向かいます。参加費は一人約三万五千円(食事代は一部別途)。男性の参加も歓迎しています。

ツアー申し込みは十一月二十日までに、物資は二十五日までに県委員会に届けてください。

問い合わせ☎078・577・6255

(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

一コマまんが

国民の声に耳傾けず、食料・暮らし守る塀を壊す


間 康成


(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

憲法県政の会が第7回臨時総会

2013年知事選へ活動強めよう:政策・運動・候補者づくり

憲法が輝く兵庫県政をつくる会は六日、神戸市勤労会館で第七回臨時総会を開きました。会場にはシンボルカラーのオレンジのネクタイや上着、ハンカチなどを身に着けた加入団体、地域の会の代表ら七十人が参加しました(写真右)。

代表幹事の石川康宏さん(神戸女学院大学教授)が開会あいさつ。得票率で30%以上を獲得した前回二〇〇九年知事選の到達にたって一三年知事選で勝利する構えにたった奮闘を訴え、「国の悪政から県民を守る県政を実現しよう」と呼びかけました。

議案提案にたった北川伸一事務局長は、十一月末に発行する冊子『ウィーラブ兵庫⑤』の普及と学習、県政ミニパンフの発行、共同の県政学習会の開催など学習の強化、ニュース発行やIT活用の強化、オレンジのイメージカラーと結んだ街頭宣伝などの強化、候補者選考委員会の設置とその推進を報告しました。

田中耕太郎代表幹事が知事選にむけた政策づくりを報告。命と暮らしを守る自治体の役割りがいっそう鮮明となっていること、原発ゼロと自然エネルギーへの転換、災害につよいまちづくり、地域に根ざした産業振興への転換など積極的な政策提起を強調しました。

討論では十一人が発言。「パナソニックの撤退など大企業優先の産業政策の破たん、高校学区統合反対の世論の広がりなど県政と県民との矛盾がひろがっている。地域から政治を変えていこう」「財界が求める広域インフラなど関西規模で開発をねらう広域連合と道州制の動きにも警戒が必要」「中小企業決起集会を開き、対県交渉もおこなった。三菱重工神戸造船所の商船建造撤退問題でも、地域経済をまもる県政への転換が必要だと痛感する」「関西電力のこの冬10%の節電は、原発再稼動への世論づくりがねらい。同時に、自然エネルギーに本腰でとりくむ兵庫県にしていこう」など活発な発言がつづきました。

地域の会からの参加者も「八万人もの署名に寄せられた住民の願いにこたえて、新しい県立尼崎病院の充実と、二つの病院跡地への医療機関の誘致など地域の医療体制を充実させるために、ひきつづきがんばる」「上郡町で新しい町長が誕生するなど大きな情勢の変化が生まれている。県政、市政を大いに語ることを日常化していきたい」と語りました。

前回〇九年の知事選挙のたたかいと選挙後の各分野の県政にむけた運動、県政の実態を紹介したスライドを上映。一三年知事選にむけた決意を固めあいました。

「明るい民主大阪府政をつくる会」代表常任幹事の川辺和宏さんが連帯のあいさつ。大阪府知事、市長選で橋下前府知事の独裁を許さないたたかいの意義を強調しました。代表幹事の前田修さん(弁護士)が閉会あいさつを行いました。

(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

兵庫の学生たちが福井で原発フィールドワーク

学習会続け原発阻止した経験も学ぶ

渡辺町議(こちら向き)の説明で高浜を見学する参加者

十一月六日、兵庫県の学生たちが福井県で原発フィールドワークを行いました。

はじめに、福井県大飯原発のPR館を見学。立派な模型があり、原発の発電のしくみを映像とともに詳しく紹介していました。

次に高浜町議の渡辺孝氏の同行で高浜原発を見学。中には入れませんが外からでも冷却水の出入りの様子が確認できます。温排水の付近には漁船がたくさんとまっており、いかだを浮かべて釣りをしていました。

渡辺氏は「本当はあそこは近づいたらあかんところなんやけど、関電もおおめに見てるんや。現地の住民の反発をおさえこむためや」と話します。

中嶌住職(中央)から話をきく参加者
最後に、七〇年代からずっと原発の反対運動をしてきた、小浜市の明通寺住職の中嶌哲演氏に話をききました。

中嶌氏は「原発の立地の動きがでてきたときから辺境の地に建てることになっていた。このことからも“危ないから都会にはつくらない”という意味が読み取れる。私たちは反対署名を住民の過半数集めて小浜には原発はつくらせなかった。となりの高浜町でも町長選挙で原発慎重派がもうすこしで勝つところまでいったけど、推進派が住民票を六百人も大量に移すということをやった結果推進派の町長が誕生したという経過がある。福井県民は黙って原発を受け入れたのではない」と話しました。

学生からの「反対運動は自然発生的におこったんですか?」との質問に中嶌氏は、「三つのオブザーバー団体と六つの団体で“小浜市民の会”を結成して反対運動を展開。中でも大きな力になったのは青年三十人が集まっていた“原電研究会”という勉強会で、毎週二回集まり各新聞社の原発に関する記事などで学習していました」と説明。

「今日は若い学生のみなさんにお話しできてよかった。原発問題をのりこえるためには自然科学の領域ももちろん大事ですが、社会科学や人文科学といった分野の知識も大事だと思います。ぜひこれからも学んでいってください」と学生を激励しました。

原発フィールドワークで初めて民青のとりくみに参加した学生は「これまで原発はニュースでみているだけで自分の問題ではなかったけど、何も知らないまま重大な問題がすすめられるのが怖いなと思ったので参加しました。これからもいろいろ考えていきたいです」と感想を話しています。

(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)


*明通寺の中嶌哲演住職のお名前を間違えていました。おわびして訂正いたします。(2011年12月6日記)


原発ゼロめざす西宮集会・パレード

――この熱気さらに広げよう

十一月四日の昼休み、西宮市役所前の公園で「原発ゼロをめざす西宮集会・パレード」が日本共産党西宮芦屋地区委員会の呼びかけで開催されました。

党各支部や地域の団体から、それぞれ手作りの「集会グッズ」をもって百五十名を超す方々が参加。集会では、主催者を代表して、庄本けんじ地区副委員長のあいさつに続きリレートーク。金持徹神戸大学名誉教授、西宮市原爆被害者の会元事務局長の壷井進さん、環境ジャーナリストの志葉玲さん、党市議団の杉山たかのりさんらがスピーチ。新婦人西宮支部のみなさんが詩の朗読をしました。最後に、原発ゼロの日本をめざしてがんばろうと「集会アピール」が大きな拍手で採択されました。

集会後は阪神西宮駅前のエビスタまでパレード、シュプレヒコールと集会グッズで、沿道のみなさんに大きくアピールしました(写真左)。

「みんな、原発なくしたいという熱気があったね」と参加者から感想がありました。党西宮芦屋地区委員会は、この熱気をさらに次につなぎ「原発ゼロをめざす西宮の会」(仮称)結成にむけ、より広い層に呼びかけ、輪を広げて行くことにしています。(上田さち子西宮市議)

(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

但馬で「原発・エネルギー問題と国政を語る会」

震災、原発、TPP―山下参院議員が縦横に語る

「東日本大震災で苦しんでいる中小企業の二重ローンの解消で、日本共産党の提案した債権買取法が、民主党も自民党も賛成して実現しようとしています」「エエことはみんなでやりましょう」―日本共産党の山下よしき参院議員が力強く報告しました。

これは、十一月五日、豊岡市の、じばさん会館で開かれた日本共産党但馬地区委員会主催「原発・エネルギー問題と国政を語る会」での講演です。

この「語る会」には但馬各地から約二百人が参加。はじめに村岡峰男但馬地区委員長が「高浜原発から三十㌔圏の地域もある但馬で、すべての政党の中で初めて原発問題を正面から考える会を開催しました。雨の中をご参加いただき感謝します。集会後の『さよなら原発ウオーク』にもご参加を」と主催者挨拶しました。

講演で山下議員は、大震災復興は被災者が主人公であり、阪神・淡路大震災の教訓を生かして、「水産特区構想」など財界の「上から目線」の策動を許さない日本共産党の復興政策が、農漁業者・団体にも賛同を広げていることを報告しました。

また、玄海原発再稼働のたくらみを、現場からの内部告発、「しんぶん赤旗」のスクープ、県議会・国会での追及連携プレーで阻止した例を紹介し、日本共産党への信頼と草の根の党組織の強みを強調しました。

また、一九六〇年代から七〇年代、香住・下浜原発建設計画に対し住民とともにたたかった党但馬地区委員会の歴史をたたえ、参加者を激励しました。

緊迫するTPP問題について山下氏は、すべての関税撤廃で全国の農漁業を壊滅のふちに追いやるばかりか、東日本被災地の復興への努力を妨害する点でも許せないと述べ、参加阻止へ国民的な共同を訴えました。

「語る会」では谷口功但馬地区副委員長から、県立高校学区統合、公立病院産科の集約・「周産期センター」計画、広域ごみ焼却施設など、但馬地域の重要問題について住民運動や党の政策が報告されました。(安治川敏明豊岡市議)

(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

豊岡で「さよなら原発ウオーク」:運動発展の第一歩に

山下議員も「さよなら原発ウオーク」の先頭に
但馬原水協などが中心となった実行委員会の呼びかけで十一月五日、豊岡市で「さよなら原発ウオーク」が行なわれ、約七十人が参加しました。

出発に際し、じばさん会館前広場で福井茂夫実行委員長が挨拶。岡本英樹新温泉町長から寄せられた「但馬初の原発ウオークの成功を」とのメッセージが紹介されました。

高教組、年金者組合をはじめ但馬労連の組合員、「脱原発うちわ」をもった新日本婦人の会会員、但馬民商や、たじま医療生協の組合員・職員、弁護士など多彩な顔ぶれに、直前まで行なわれていた「原発・エネルギー問題と国政を語る会」の参加者、山下参院議員も加わり、豊岡市の中心街をJR豊岡駅前まで、小雨をはねとばし、にぎやかに行進して市民に訴えました。

同実行委員会は、「これは但馬の行動の第一歩」と、脱原発へ運動の発展をめざすと述べています。

(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

神戸憲法集会:「国家権力から人権守る憲法」

集会後「政府は憲法9条を守れ」とパレードする参加者
憲法公布65周年の11月3日、神戸憲法集会(実行委員会主催)が神戸市勤労会館でひらかれ、約300人が参加しました。

開会挨拶で兵庫県憲法会議の津川知久代表幹事は、衆参両院の憲法審査会が設置から4年の先月21日、役員選出を強行し、参院の会長に自民党改憲論者、小坂憲次議員を選んだ問題を指摘し「いま憲法に求められているのは改憲ではなく活かすこと。憲法ないがしろが職場民主化と思想・良心の自由を押さえ込み、原発神話を生みだした」と述べました。

文化行事では「志舞の会」が琉球舞踊を舞いました。


水島朝穂早大教授が講演


早稲田大学法学学術院の水島朝穂教授が「憲法から現在を診る」と題して講演。大震災の津波と原発事故に襲われた地域は「官から民へ」をうたう小泉構造改革により公的な病院や鉄道施設などが破壊された地方自治体だと述べました。

そして「復興を憲法に則してやろう。憲法は、私たちが守るのではなく、国家権力から国民の人権を守ってくれるもの。権力者が変えようと言うときは、彼らに優しい憲法にしようとしている。疑ってかかろう。9条と99条をセットで守らせよう」と強調しました。

(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

学習協「『資本論第3部』講座」開講(11/26〜)

「第3部」の魅力:直面する問題を理解できる
平野さん
三重大学名誉教授・兵庫県学習協講師 平野 喜一郎さんに聞く

兵庫県勤労者学習協議会(藤田和夫会長)の「資本論講座」第2弾が11月26日開講。第3部を11回かけて勉強します。講師を務める平野喜一郎三重大学名誉教授(73)に、どんな内容か聞きました。

基本的なものづくりを論じた「資本論第1部」を昨年7月から13回講義しました。第2部(恐慌)をとばし、資本の仕組みを解明した第3部に入ります。ギリシャ危機をはじめ、世界が金融資本に振りまわされている、まさに直面する問題です。

資本家が人間より機械を大切にし、安い賃金、安いコストを追求する資本の論理が、第3部の初めに出てきます。いま日本は、37歳以下の200万人が失業しています。また400万人が非正規で働いています。この600万人を正規の仕事に就かせれば「年金を払えない、もらえない」といった問題も解決します。

そんな資本論理へのしっぺ返しがタイの洪水です。日本企業が進出したアユタヤは以前、蛇行する川のダムの役目を果たす豊かな田園地帯でした。日本企業が現地の環境と雇用を破壊したのです。

けしからんのは、日本の資本が、儲けのためには主権を放棄していることです。原発技術など日本のエネルギー主権はアメリカに押さえられたままです。

米倉弘昌経団連会長が大震災2日後、原発の「健闘」をたたえた発言も言語道断です。

第3部は、農業が資本主義化する問題も書いています。日本がTPP(環太平洋連携協定)に加わったらどうなるかがわかります。食料自給率は、その国の独立、民族主権の基本です。

また、資本を滅ぼす資本、資本家同士の闘いも第3部に出てきます。「資本論」の全貌が明らかになります。

ぜひ若い現役労働者に勉強してほしい。「資本論」を学べば、社会の中で自分の立ち位置がわかります。いまの格差社会1%対99%が、若い人の自己責任ではなく、資本の責任だという事実も理解できます。


「資本論第3部」講座/講師=平野喜一郎三重大学名誉教授/11月26日(土)~毎月第4土曜日、全11回/13時30分~16時30分/神戸市勤労会館/テキスト=新日本出版「資本論」(新書版)⑧分冊「剰余価値の利潤への転化」~⑬分冊「諸収入とその源泉」/2万円(一括)/FAX078・361・1998

(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

兵庫県高齢者主張大会:「無縁社会を問う」

記念講演で「小泉政権以降、政治に
福祉の理念がなくなっている」と語る
暉峻淑子さん
第6回兵庫県高齢者主張大会が11月5日、神戸市勤労会館大ホールでひらかれました。兵庫県高齢者生活協同組合(塚口伍喜夫理事長)が主催、約300人が参加しました。

6年ぶりの今回は「無縁社会を問う」をテーマに主張を募集。41人から応募があり、その中の5人が自作を壇上で読みあげました。

「近隣との声掛けが不時の災難で支え合いになる」(坂本正剛さん・77歳・姫路市)

「高齢者が高齢者を支えるキーワードは、地域コミュニティの再生」(入江一恵さん・81歳・明石市)など発言。

暉峻淑子埼玉大学名誉教授は記念講演で、「国が国民の生命の尊厳を守ると約束したのが新憲法であり、国民の権利。いまの自由主義的価値観による自己責任論や勝ち組・負け組の考え方を、社会的に変革していく必要がある」と強調しました。

(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

第17回兵庫収穫祭:東日本3県の食料品も販売

TPPより被災地復興を

「散歩で通りかかった」という親子も新鮮な野菜を購入
兵庫収穫祭(同実行委員会主催)が11月6日、神戸市西区の西神高塚公園でひらかれました。阪神・淡路大震災の年、全国の生産者に支えられ始まった祭はことし17回目です。

前日からの雨も、朝にはほぼあがり、薄日が射すなか、約2千人が参加しました。

会場には「食べて支援しよう」と東日本被災3県から取り寄せた食料品を販売するテントも設けられました。

開会挨拶で兵庫農民連の永井脩会長は、被災地復興後回しで、アメリカと大企業に有利なTPP(環太平洋連携協定)に突き進もうとしている野田政権を厳しく批判。「参加反対」の声を大きくしようと呼びかけました。

特産の山芋や黒豆などを販売した篠山農民連の生産者たちは「鹿や猪、猿に悩まされながらも共存し農業をつづける」と語りました。

(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

兵高教組北播支部 教育研究集会

卒業生が東日本支援を報告

現地の写真を示し説明する鈴木さん
兵高教組北播支部教育研究集会が「平和」をテーマに11月5日、三木協同学苑でひらかれ教職員や市民、学生ら30人が参加しました。

県立三木高校卒業生で神戸外国語大学を休学し、NPO団体スポアート・サポートかんさい事務局長の鈴木あゆみさんが、東日本被災地支援を報告しました。

仲間と何度も往復し、子どもたちに笑顔が戻るよう寄り添い、キッチントレーラーを持ち込み現地の人と一緒に調理する活動などを紹介。「子どもたちもみんな懸命に生きている」と語りました。


(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

劇団かすがい公演「監視カメラが忘れたアリア」

11月23日~12月4日

若い役者たちが難役に挑戦
劇団かすがい(樋口伸廣代表)が、鴻上尚史作「監視カメラが忘れたアリア」を上演します。演出は関西芸術座の門田裕さんです。

舞台は東京。「犯罪防止」を理由に、いたる場所で防犯(監視)カメラが作動。警察はモニター画面から顔認証システムを使い個人を特定します。都教委は全教室のカメラで毎日生徒たちの国歌斉唱をチェック。大学構内では「監視カメラを監視する会」の学生がカメラをにらんでいます。

「事件報道での防犯カメラ映像は当たり前になったが、管理される怖さを考えてみたい」と門田さんは言います。



(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

東播地域 2市2町9条の会:沖縄の闘い連帯し集会

「愛と平和のコンサート」で演奏する
フリーダム、合唱団・希望、東播センター合唱団

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町の地域や各界でつくる「9条の会」が、第6回2市2町9条の会「平和と文化のつどい」(実行委員長=幹栄盛鶴林寺住職)を11月4日、加古川市民会館でひらきました。米軍基地撤廃を求める沖縄の闘いに連帯し、合い言葉は「命(ぬち)どう宝」。450人が参加しました。

第1部「愛と平和のコンサート」で演奏したボーカルグループ・フリーダムの原田義雄さんは、住まいのある岡山県蒜山に、岩国基地から米軍機が頻繁に低空で飛来している実態を語りました。

前宜野湾市長の伊波洋一さんが「沖縄と憲法9条」と題し講演。いまなお占領下状態にあり、沖縄県民の安全よりアメリカの戦争のための基地づくり優先を変えない日本政府の政策を示し「日本全体の問題」と述べました。


(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)

エコールKOBEわくわくフェスティバル

学生たちが新喜劇に挑戦

生徒たちの個性とアドリブを活かし演出する砂川一茂さん(左端)
特別支援学校高等部卒業生の、自立へむけ学ぶ場として神戸長田に今春開校した「エコールKOBE」(河南勝学園長)の「わくわくフェスティバル」が11月23日、ひらかれます。

注目のプログラムは学生15人全員が出演する「えこ~る新喜劇SOS!鉄人銀行」。吉本新喜劇や舞台、テレビの演出家、砂川一茂さんがボランティアで脚本・演出を担当しています。長田の鉄人銀行にやってくる商店主や地元サッカーチームの選手たち、そこに紛れ込む銀行強盗…。

各学生の個性を把握した砂川さんが、ボケとツッコミ、アドリブ満載の劇を構成します。「喜劇はチームワーク。みんなで面白い劇にする過程も味わってほしい」と話しています。(集会案内参照)


(2011年11月13日付「兵庫民報」掲載)