Web版の発行はしばらく休止します

「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2011年9月11日日曜日

緊急募集 台風12号被害 和歌山救援ボランティア

第1派
9月13日(火)朝9時出発〜15日(木)夜帰着
第2派
9月17日(土)朝9時出発〜19日(月・祝)夜帰着


活動地域
和歌山県内(地域は調整中)
内  容
泥出し、がれきなどの撤去、被災家屋清掃など
車を出してくださるかたも募集
費  用
兵庫県委員会から現地までの交通費とボランティア保険以外は自己負担をお願いします
出発日の集合場所
日本共産党兵庫県委員会事務所(神戸市兵庫区新開地3丁目商店街)
申込方法
お近くの日本共産党事務所にある所定の申込用紙でご応募ください
受付後、県委員会から詳細をお知らせします


救援ボランティアレポート(第6回)福島県いわき市

東日本大震災6カ月:雇用促進住宅の被災者を訪問
日本共産党兵庫県副委員長 森勇治

「いつ、もどれるのか」

「原発ゼロ」署名を訴えるボランティア
日本共産党兵庫県委員会の第六次救援ボランティアは、台風12号の日本列島への接近・通過のなか、二十五歳から七十五歳までの男女十人が九月二日から五日まで、福島県いわき市内の共同センターを中心に、被災者が入居する雇用促進住宅の訪問・相談活動などをおこないました。

ボランティア十人は、暴風雨のなか二日朝、神戸からマイクロバス一台で名神・東名・常磐道など高速道路を北上。高波で水しぶきをあげる海岸線、視界がほとんどなくなるような豪雨にであいながらも、二人のベテラン運転手の安全運転で十一時間後の午後七時に到着しました。

ミーティングと夕食のあと、汗を流しに訪れた銭湯では、経営者の男性が「どちらからボランティアに」と質問。「神戸です」と答えると、深々とおじぎをして、「そんな遠くから。いただいた支援に、どう恩返しができるのか、いつも考えています」と話していたのが印象的でした。

翌日、飛び込みのように訪ねた、いわき市の下白神雇用促進住宅では、訪問にあたってあいさつにうかがった自治会長が「よくきてくださいました」と大歓迎。自治会としても個別に相談にのっている入居者もあることを紹介し、「よろしくお願いします」と依頼を受けました。

「放射能が心配」

四組に分かれて訪問しました。

「漁師をしていたが、仕事がなくなり、毎日不安」「いつ、もとの町にもどれるのか、早く見通しを示してほしい」「子どもがいるので放射能汚染が心配。細かく調査をして知らせてほしい」

――不安や要望などが堰を切ったようにだされました。

「原発ゼロ」の署名をしてもらうとともに、力をあわせて国や県にも働きかけていきましょう、と対話しました。

「クーラーも網戸もない」

第6次ボランティア参加者
同住宅はエレベータのない四階建てで六棟、百六十戸です。

「七人家族で住んでいる。もう一部屋あれば」「足が不自由だから一階に移してほしい」「駐車場がなくて困っている。空き地もあるので駐車場を確保してほしい」「まだクーラーがつかない。網戸もなくて困っている」

――など住環境の改善を求める要望が数多くだされました。地元の市議さんらとも連携をして一つひとつの要望の解決へ力を合わせていきましょうと話しあいました。

「罹災証明がどうなっているのかわからない」「被災後、すでに家主が解体している。借家でも支援金はでるのか」

――と支援制度についても質問が寄せられました。支援制度の「てびき」も示し、借家であっても必ず罹災証明をもらっておくことを説明しました。

どういう支援制度があり、だれに適用されるのかなど、十分な説明が被災者一人ひとりにゆきとどく行政のていねいな対応が求めらることを痛感しました。

「共産党に感謝」

「避難所のときにもきてくれたのは共産党だった」「共産党には感謝している」と期待の声も多くだされました。

党のボランティアの姿を見て、いわき双葉地区委員会が以前に配布していた「被災者アンケート」にびっしり書き込んだ用紙をもって届けてくれる人もあり、みずから被災しながらがんばる地元党組織と党員の奮闘ぶりと、党の救援・復旧活動への期待の強さを感じさせられました。

(2011年9月11日付「兵庫民報」掲載)

コラムS:同窓生のメーリングリストに助けられて

九月三日、県立芦屋高校同窓会の総会。卒業生で宮城県栗原市の介護老人保健施設「グレイスガーデン」施設長・小林恒三郎さんが「東日本大震災の経験から」と題して講演しました。

* * *

阪大医学部を卒業後、秋田県立脳血管研究センターを皮切りに、東北の地で脳卒中やリハビリに取り組んで三十数年。あえて医局に入らず博士号もとらず、自由な立場の臨床医の道を歩み続けた、と言います。
「効率優先」の「小泉改革」とは対極的に、「一人の患者さんと長く付き合っていきたい」と、グレイスガーデン施設長に就任して、「3・11」に直面しました。
  • 建物は被害を免れ、入所者も無事だったが、情報も交通も遮断され、仙台にいる家族の安否も分からない。ところが芦屋高校同窓生有志のメーリングリスト(ML)を経由して家族の無事が確認できた。
  • 元同僚で妊娠七カ月の女性の避難先もMLで紹介され、その後、無事に出産できた。
  • MLを通じて義捐金も寄せられ、七月三十一日には芦屋高校同窓生有志による支援コンサート「絆」を栗原市総合文化センターで開くことができた。
などなど迅速な救援を受けることができた同窓生のありがたさを紹介した後、大震災・原発災害への思いを語りました。
  • 歴史から学ばねばならぬ。歴史に目を閉ざした先に大災害があった。
  • 放射能に汚染され肉牛や乳牛を殺処分…。生命の連鎖を断ち切る無残さ。
  • 大都市のエネルギーを遠隔の農村が支える「人柱の発想」の打破を。沖縄基地の問題も同じだ。
  • 東北ほんらいの自然・暮らし。そこにある「里山の知恵」こそ文化だ。その復興を。
* * *

広がる田んぼに群れる白鳥や雁…。がれきに覆い尽くされた被災地…。スクリーンに映しだされた、あまりにも対照的な光景が、強く印象に残っています。

(2011年9月11日付「兵庫民報」掲載)

兵庫革新懇が軟硬織り交ぜ一泊研修

『江』ゆかりの地に歴史訪ね
水質・原発の問題学ぶ

兵庫県革新懇は八月二十八〜二十九日、恒例の一泊研修旅行を行いました。今回は、NHK大河ドラマ『江』ゆかりの地を訪ねる歴史散歩と、琵琶湖の水質問題・敦賀原発問題の学習など、軟硬織り交ぜた企画となりました。

行きのバス車中では岸本友代代表委員(新日本婦人の会兵庫県本部会長)が挨拶。東日本大震災で被災した友人を訪ねて現地入りし、友人家族の葬儀にも参列した体験、子どもの遠足先が福島第一原発で親子で一緒に見学した体験などにふれつつ、有意義な研修旅行となることをよびかけました。

深刻化する琵琶湖の水環境

一行は、姉川の合戦の古戦場に建てられた浅井歴史民俗資料館を見学後、琵琶湖の水を守る会の西田清会長から琵琶湖の水と環境の現状の講演を受けました。

西田氏によると、合成洗剤が問題になって後、リンを減らす努力で富栄養化の改善は進みましたが、近年は地球温暖化で冬場におきるはずの琵琶湖の水循環の機能が弱まって、深底部の溶存酸素が低下しスジエビの大量死などが発生していること、水位の低下による水草の繁茂、砂防ダムや圃場整備の影響で砂が供給されなくなり、湖底の泥質化が進んでセタシジミが激減。また外来魚の増加などの問題があります。さらに滋賀県政は、そのことを認識しながら逆に研究費を削減していると指摘しました。


その後、一行は戦国の戦火を逃れた国宝の渡岸寺十一面観音を拝観した後、宿舎の敦賀市に向かい、「赤旗日曜版」八月二十一日付でも紹介された元原発労働者で日本共産党嶺南地区委員長の山本雅彦・原発問題住民運動全国連絡センター代表委員から福井原発の現状について報告を受けました。


関電などの強引な原発推進に驚きと怒り

山本氏は、若狭に原発が誘致された経緯や反対運動の経過、敦賀原発直下の活断層を推進勢力がいかに隠蔽してきたかなどを鋭く告発しました。道路もない陸の孤島だった小さな漁村に一戸あたり二千〜三千万円の補償、漁業権買い取りに一件五千万など、現金で地元合意を取りつけたこと、原発交付金で地域の産業構造がゆがみ、原発マネーによるハコモノ建設をあてにする建設業者が集中する一方、原発被害を恐れて食品加工業等製造業の撤退や、温泉地に十軒あったホテルが一軒になるなど観光業にも大きな影響が出ていることが紹介されると驚きの声があがりました。

また、活断層を隠すために航空写真に修正を加えて偽装し展示していたことや、福島原発事故後も関電、原電、開発機構が十回以上も商業新聞折り込みで原発安全キャンペーンを繰返しているなど卑劣な姿勢を告発。福井原発撤去のために兵庫からもぜひ連帯をとよびかけました。

参加者らは、夜は交流を深め、二日目は敦賀市内の魚市場、滋賀に戻って賤ケ岳古戦場、長浜市内を散策し、帰路につきました。

松田隆彦=日本共産党県書記長)

(2011年9月11日付「兵庫民報」掲載)

各町から幅広く呼びかけ人募り丹波市革新懇を結成

農業委員、元市職員、医師、絵手紙講師…

八月二十七日、「丹波市革新懇」を結成しました。(前号参照
丹波市でも、市民の多様な要求をとりまとめ、「国民が主人公」の社会づくりを進める組織が久しく求められていました。

「革新懇」結成の話は、二〇〇八年八月、日本共産党丹波地区委員会が高橋ちづ子衆院議員やJAたんばひかみの常務をパネラーとして招いて開いた「農業シンポジウム」の取り組みの中でも出ていました。また、毎年四月には九条の会が中心になって「愛と平和の手づくりコンサート」が開かれるなど、様々な団体の共同の輪の広がりが市内で進んでいました。

昨年九月には、兵庫革新懇の藥師寺勝郎氏を講師に「革新懇とは」の学習会を開きました。これには約二十人の参加で、いよいよ「丹波市革新懇」結成かと思われました。しかし、なかなか結成の日取りが決まりません。

そこで実際の活動にも学ぼうと今年六月、「三田市革新懇」から松岡信枝事務局長を招いて、「準備会」を開きました。その場で、各町から幅広く「呼びかけ人」を募り、準備を進めていこうということになりました。また、女性をかならずメンバーに入れる事を確認しました。

それから五回の「呼びかけ人会議」をへて、女性を含む二十二人の「呼びかけ人」が集まりました。メンバーは、農業委員や元市職員、医師や絵手紙講師、労組幹部、元市町会議員、年金者組合役員、農民組合組合長など多彩。様々な団体に呼びかけるなどして結成への準備を進めました。

結成総会では、いま一番関心の高まっている「原発問題」についての記念講演を行いました。講師に招いた年金者組合県本部事務局次長の阪井保宏氏の話は具体的でよく分かったと大変好評でした。

総会参加者は七十人を超え、「丹波市革新懇」への入会は当日分も含め五十人を超えました。

「丹波市革新懇」は、九月中に世話人会議を開き、消費税増税反対や原発撤退署名、国民健康保険税引き下げ、TPP参加反対など、幅広いとりくみを具体化します。そして、それを進めていくため、年内に百名を超える「丹波市革新懇」をつくることをめざします。

丹波路はもう秋の風情が漂い、実りの秋を迎えようとしています。

(平山和志=日本共産党丹波地区委員長代理)

(2011年9月11日付「兵庫民報」掲載)

元関電労働者が原発問題講師の活動交流

原発・自然エネルギー問題正確な知識と展望かたろう

電力労働運動近畿センターに結集する元関電労働者たちは、三月十一日の東京電力福島原子力発電所の事故以来、事故の状況や今後の動きについて各地で講演活動を行ってきています。
九月一日、そうした講師経験のある人たちが、神戸市兵庫区の「電力兵庫の会」事務所に集まり、経験交流会を行いました。この交流会には、地域でそうした役割を発揮されるよう求められている人を含め十五人が参加し、活発な交流が行われました。

参加者からは、「原発問題は重要な政治課題だと思い、いっせい地方選挙の時から、街頭や個人演説会場で話をしてきた。もう二十回以上になる」「原発と原爆の違いとか、『建屋』とはどんなものか。といった質問が出されたり、節電問題や、自然エネルギー問題も聞かれ、資料作りに苦労している」「パソコンを使って電子式スライドを活用して話をしているが、どの会場も大盛況で、関心の大きさを感じている」「当初の地震・津波・原発事故の状況から、より高度な放射能や自然エネルギーへと関心も変化しており、表現の方法を含めて苦労している」など経験が報告されました。

交流会では、電力職場で働き、長年たたかいつつ蓄積してきた知識やデータを今こそ発揮し、正確な知識を普及する必要性や、地球温暖化問題とも結合させ、エネルギー政策の未来へも足を踏みだすことの重要性が確認されました。

そして今後、原発下請け労働者の実態の把握や、諸外国の労働者の労働条件を調査したり、自然エネルギーや原発廃炉を含めた電気料金問題の解明などにも取り組むことになりました。

近畿センターとしては初めての取り組みでしたが、参加者からは「非常に勉強になった」「みなさんが資料作りに苦労されていることがわかった」といった感想が出されましたが、今後も状況の変化をとらえ、引き続いて交流会をやって行くことになりました。

本行清=電力兵庫の会)

(2011年9月11日付「兵庫民報」掲載)

西播の民青同盟と日本共産党「若者ための原発学習会」

日本民主青年同盟西播地域協議会と日本共産党西播地区委員会は九月四日、「若者のための原発学習会」を姫路市内で開催し、青年ら十九人が集まりました。

はじめに関西電力元職員の西川佳信さんが、原発の構造と福島原発事故、自然エネルギーの展望について語り、杉本ちさと県議が、日本の原発が広がった政治的背景とあわせ、原発建設を阻止した西播のたたかいを紹介しながら、原発ゼロへの展望を語りました(写真)。

参加者からも、党の東日本大震災救援ボランティアに参加した青年が「避難してきた人が『もう帰れない』と悔しい思いを話していた。原発ゼロにしたい」などの発言がありました。

また、がれき撤去のあり方や、太陽光など具体的な自然エネルギーの可能性についても討論しました。

終了後、同盟員からのよびかけにこたえ、一人が民青同盟への加盟を決意しました。

(2011年9月11日付「兵庫民報」掲載)

「子ども・子育て新システム」反対!保育パレード

新制度では子どもを守れない

子どもたちも参加した兵庫保育パレード
「♪保育制度を変えないで/絶対絶対変えないで/どの子も日本のたからもの/たからものイエイ!」

ラップ調メロディにのったシュプレヒコールが9月4日、神戸三宮に響きました。賑わう日曜日の午後、買い物客や商店主らが、一瞬ビックリ。説明を聞くと、納得した表情でパレードを見守りました。

「待機児解消」をうたいながら、実態は保育内容の劣悪化、公的責任放棄、市場化が明らかになった「子ども・子育て新システム」に反対する、兵庫県よりよい保育!実行委員会が主催しました。ことし2回目です。

台風12号による雨のなか、約300人が参加しました。イメージカラーは黄色。Tシャツやリボン、スカーフも黄色。手には「新システムでは子どもを守れない」と書いた、ひまわり型のプラカード。

保育士や保護者らが、乳母車を押し、小さな子どもの手を引きながら、神戸市勤労会館から大丸前までパレードしました。

(2011年9月11日付「兵庫民報」掲載)

福祉4団体署名スタート

講演で「子育て新システムは必ず阻止しよう」と強調する伊藤周平教授

福祉4団体署名出発集会が9月4日、神戸市勤労会館でひらかれ388人が参加しました。

兵庫障害者連絡協議会、兵庫県学童保育連絡協議会、全国福祉保育労働組合兵庫地方本部、兵庫県保育所運動連絡会の4団体が共同で、国と県に福祉予算増額を求める署名運動がスタートしました。

伊藤周平鹿児島大学大学院教授が「子どもの権利と『子ども・子育て新システム』」と題し記念講演。公的保育の充実こそが求められていると語りました。4団体の代表が、労働実態や保育所の現状を報告しました。

つづいて、①署名を25万筆目標でとりくむ②「新システム」反対の県議会あて団体請願署名③県下全自治体訪問キャラバンの実施―などの行動提起を確認しました。

(2011年9月11日付「兵庫民報」掲載)

ネスレ・INAX争議の勝利をめざす報告集会

正常な労使関係構築へ

「団結ガンバロー」を唱和する集会参加者
兵庫労連(津川知久議長)が「ネスレ・INAX争議の勝利をめざす報告集会」を9月2日、神戸市勤労会館でひらき、16団体55人が参加しました。

多国籍企業ネスレの労働組合つぶしと闘うネッスル日本労組。労働条件改善を求める技術労働者を「個人事業主」として団体交渉を拒否する会社と闘い、ことし4月、最高裁で勝利した建交労INAXメンテナス分会。2つの争議です。

関西大学大学院の川口美貴教授が「労働者性をめぐる情勢」と題して講演。INAX裁判で、原告を労働組合法上の労働者と明確に認めた最高裁の判断を評価し「労働者を不当に限定させない運動が必要」と強調しました。

北島隆兵庫労連事務局次長がネスレ争議を報告。これまで交渉を拒否してきたネスレが昨秋以降、兵庫労連の要請行動を受け入れる姿勢へ変わってきたと紹介しました。

小舟一夫INAX分会長は「労働者を粗末に扱う会社に鉄槌を下すことができた。これまで会社と3回団体交渉をおこなった」と報告しました。

播戸夏樹ネッスル日本労組姫路支部長は「正常な労使関係をつくるまで全力で闘う」と決意を述べました。

(2011年9月11日付「兵庫民報」掲載)

はたらく女性の県集会

格差社会を阻止——集会アピールで確認

さくら弦楽四重奏団も出演しました
第30回はたらく女性の兵庫県集会(同実行委員会主催)が9月4日、神戸市婦人会館でひらかれ、約90人が参加しました。

午前は3つの分科会がおこなわれました。「チューブ体操」には16人が参加。全身をゆっくりほぐす運動を楽しみました。また「母性保護」「しゃべり場」分科会では、生理休暇取得や、健康と切り離せない食の問題などを話し合いました。

全労連女性部長の柴田真佐子さんが「誇りを持って人間らしく働くために」と題して記念講演。「多様な働き方」の名で、国の政策として、女性を非正規労働に置き換えてきた経過と、それに対する闘いを述べました。

参加者は「震災を口実にした労働条件や雇用環境悪化、格差社会進行の阻止。徹底した情報公開と市民の立場に立った復興策」などを掲げた集会アピールを拍手で確認しました。

(2011年9月11日付「兵庫民報」掲載)

尼崎アスベスト訴訟(環境曝露)弁論

次回から証人尋問に

クボタ旧神崎工場の周辺住民が、石綿飛散による健康被害を訴え、国とクボタの責任を追及している尼崎アスベスト訴訟(環境曝露)の第23回弁論が9月2日、神戸地裁第5民事部(小西義博裁判長)でひらかれました。

原告弁護団は産業政策優先で公害対策が後回しだった国の対応を歴史経過から証明。特に石綿に対しては無策だったと追及しました。

また原告側提出の、神崎工場から飛散した石綿の濃度が高いほど中皮腫死亡率が高いと結論づけた「車谷・熊谷論文」を「信用できない」とするクボタに対し、「相関関係を科学的に明らかにした論文であり、クボタの反論は統計学に反する」と述べました。

報告集会が近隣でひらかれ、約50人が参加しました。

次回10月27日から証人尋問が始まることから、いっそうの傍聴支援が呼びかけられました。

(2011年9月11日付「兵庫民報」掲載)

劇団四紀会:常打ち小屋めざし公演第1弾

神戸元町賑わい座「お伊勢参り幽霊道中」

稽古風景
創立55周年の劇団四紀会(村井伸二代表)が、神戸元町の劇団稽古場を小劇場に改造。芝居の面白さを、間近で、しかも通年、味わってもらう「常打ち小屋」にしようと、とりくんでいます。

名づけて「神戸元町賑わい座」。地域文化活性化にもなると、ビルオーナーも全面協力しています。また、芝居好きが緞帳の寄贈を申し出てくれました。場内をたくさんの提灯で飾り、観客を出迎える計画です。

来年12月までに、新作と再演、6作品を予定しています。会員制を基本に、入会も随時受け付けます。

公演第1弾として今月23日から「お伊勢参り幽霊道中」を上演します。原作は松竹新喜劇の茂林寺文福、演出は岸本敏朗さんです。

江 戸末期。大坂から伊勢へ向かう旅の一行が、さびれた宿に泊まります。聞くと幽霊が出るとの噂で、宿が売りに出ているといいます。これは儲け話、「よっしゃ 買おう」とその気になる旅人。しかし欲が欲をうみ、幽霊も登場…。「抱腹絶倒の笑いを追求したい。お客さんが、ほんとうに面白いと感じてくれる芝居をつく りたい」と岸本さんは言います。

(2011年9月11日付「兵庫民報」掲載)