Web版の発行はしばらく休止します

「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2011年6月5日日曜日

救援ボランティア募集:6月9日~13日、いわき市へ

日本共産党兵庫県委員会が東日本大震災救援ボランティアを募っています。

被災から三カ月たつものの、人手不足のため高齢者世帯をはじめ、復旧・復興は進んでいないのが実態です。現地でのボランティア受け入れ体制も整ってきたことから、党県委員会として担当する福島県いわき双葉地区委員会の地域へのボランティア派遣を継続的に行うことになりました。

その第一陣の募集要綱は次のとおりです。

  • 期間=六月九日(木)~十三日(月) 夜行バスで九日夜に出発・十三日朝に帰着。発着は日本共産党兵庫県委員会事務所前。
  • 行き先=福島県いわき市。
  • 作業内容=民家の泥出し、片付けなど(マイクロバス運転手も募集)。
  • 費用=食費などは自己負担。ただし、神戸・現地間バス運行費とボランティア保険料は党負担。宿泊施設(旅館・ホテルなど)の利用、別途交通機関の利用の場合はそれぞれ自己負担。
  • 宿泊=現地センター(毛布もしくは寝袋は用意してあります)。センター周辺にスーパーやコンビニエンスストア、弁当屋、銭湯あり。センターにも簡単な調理設備あり。
  • 応募・問い合わせは☎078・577・6255、または各地区委員会・党事務所まで。



(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)

レッドパージ兵庫訴訟:控訴 たたかいは高裁へ

神戸地裁で不当判決——占領政策追認し請求棄却


「司法は憲法の守り手ではなかったのか!」、レッドパージ兵庫訴訟は五月二十六日、神戸地裁第六民事部(矢尾和子裁判長)で、請求棄却の判決が出ました。地裁前で、勝訴を確信し待っていた人たちから、驚きと怒りの声が起こりました。占領下の六十一年前、連合国総司令部と当時の吉田茂内閣が、日本共産党員とその支持者を、公務・民間の別なく職場から追放したレッドパージ。新憲法施行から六十四年たったいまも、占領政策を追認する判決内容です。原告らは六月九日、控訴します。

「生きながらえ、勝つまでたたかいつづける」
―神戸地裁前で出迎えた支援者に判決への怒りを込め挨拶する原告3人

原告は、川崎義啓さん(94)=旭硝子=、安原清治郎さん(90)=川崎製鉄(現JFEスチール)=、大橋豊さん(81)=神戸中央電報局=です。それぞれの職場で労働組合役員だった一九五〇年、「危険分子」の名で一方的に解雇されました。家族ともども困窮生活を強いられました。自殺した仲間もたくさんいます。

三人は名誉回復と損害賠償を求めて二〇〇九年三月、提訴しました。

判決は「連合国最高司令官の指示に、日本のすべての国家機関と国民は、誠実かつ迅速に服従する義務があった。原告の免職・解雇も、その指示に従ったもので、平和条約発効で指示が効力を失っても、影響を受けない」と三人の訴えを退けました。口頭弁論九回の弁護団意見陳述、三時間かけた原告尋問、明神勲北海道教育大学名誉教授が新資料をもとに証言した「連合国総司令部はレッドパージを『指示』ではなく『示唆』した」事実も、すべて門前払いしました。

また、レッドパージによって生じた損害については「立法府の政策的判断に委ねられている」としました。

神戸市婦人会館でひらかれた報告集会には約百人が参加しました。松山秀樹弁護士は「総合的判断のみで、具体的部分は逃げた、内容のない判決。裁判で原告側が主張した、解雇によって社会から排除された被害実態についても、まったく踏み込んでいない。思想信条の自由についても触れていない」と指摘しました。

橋本敦弁護士は「あまりに人間として情がなさ過ぎる。法を預かるものには法の正義感がなければならない。良心のひとかけらもない、むごい判決だ」と評しました。

川崎さんは「まったく予想と逆の判決になり、驚いている。こんな不当判決を認めるわけにはいかない。長生きしなければ」と述べました。

開廷直前、呼吸が荒れ、まわりを心配させた安原さんは「まじめに働き普通に生活し、メシが食えたらいい。法治国家である以上、思想信条を守ってほしい」と言います。

大橋さんは「憲法の休眠は法治国家ならあり得ない。勝訴を確信している」と控訴への決意を語りました。
六月九日(木)午後二時、三人は、神戸地裁に控訴書類を提出します。裁判資金への支援も呼びかけています。

(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)

レッドパージ兵庫訴訟:日本共産党兵庫県委員長の談話

被害者の名誉回復と補償の実現へ奮闘する決意
日本共産党兵庫県委員長 岡 正信

レッドパージ国賠訴訟の訴えを棄却した神戸地裁判決は、「占領軍司令は超憲法的効力を有する」として、日本国憲法を無視したかつての最高裁判決にしがみつき、「戦後史の汚点」というべき暴挙を今日なお容認した、不当判決です。

日本弁護士連合会は二〇〇八年に、レッドパージは特定の思想・信条を理由とする差別的扱いであり、憲法と世界人権宣言が定める思想・良心の自由、法の下での平等、結社の自由の侵害であること、少なくともわが国が主権を回復して以降、被害回復が容易であったにもかかわらず、これを放置してきた国の責任を指摘し、すみやかに適切な措置を講じることを総理大臣に勧告しています。

さらに、この裁判を通じて、「連合国最高司令官の指示」は単なる「助言」「示唆」にすぎず、主たる責任は日本政府にあったことが明らかになりました。

今回の三氏による、レッドパージ被害者の名誉回復と補償を求めるたたかいは、自由と民主主義をわが国に確立する上で画期的意義を持っています。三氏の革命的楽天性と不屈性に対して敬意を表明するとともに、兵庫県党はその実現に向けて奮闘する決意です。

(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)

レッドパージ国賠訴訟:弁護団声明

「辛酸耐え抜いた3人の苦労を少しも推しはかることのない判決」と
報告集会で語る橋本敦弁護士
神戸地方裁判所は5月26日、レッドパージ被害者3名が国を被告として提訴していた国家賠償請求事件について、原告らの請求を全面的に棄却する判決を言い渡した。

原告らは、1950年に日本共産党員であることをただひとつの理由として解雇、免職処分を受け職場から追放されるとともに、社会から排除され、現在に続くまで継続的な人権侵害を被ってきた。このレッドパージは違憲違法なものであることは明白であった。

このことは08年10月24日付日本弁護士連合会「勧告」、10年8月31日付同「勧告」及び各地弁護士会「勧告」によって繰り返し認定されてきたにもかかわらず、神戸地裁はこれらを一顧だにしなかった。

判決は、原告らが、被告国の責任について、被告国はレッドパージの実施を回避することができたにも関わらず、自ら積極的にレッドパージを実施したのであるから、これら一連の行為を先行行為として、条理上、52年4月28日の講和条約発効後に、日本政府が自ら積極的に推進したレッドパージの被害者らに対して、その被害を救済するべく作為義務が認められることは当然であるとの主張に対し、マッカーサー書簡の趣旨はレッドパージを指示したものであると解釈した上で、原告らに対する免職・解雇は有効であり、講和条約締結後もその効力を失わない旨の旧来の最高裁決定(52年、60年)をそのまま踏襲したものである。

本判決は、明神勲証人(北海道教育大学名誉教授)が実証した「新事実」、すなわち、60年4月18日最高裁決定(中外製薬事件)において判示された「顕著な事実」()がまったく存在しなかったこと、レッドパージが49年7月22日の閣議によって決定されたものであったことについて、まったく顧みようとせず、被告国の責任を認めなかったのは、司法の人権救済機能を放棄したに等しいものである。

GHQの指令が超憲法的効力を有するとした、かっての最高裁大法廷の決定は、日本国憲法を無視するもので、その判断は司法の歴史に一大汚点を残すものと指摘されている。本件訴訟で、この汚点をぬぐうべき判断が裁判所に求められていたのであるが、本判決が、これにまったく答えることなく誤った判断に終始したことは厳しく批判されるべきである。

原告らは、すでに90歳以上の高齢の者もおり、レッドパージで侵害された名誉を回復をする最後の機会として、本件訴訟を提起したが、本判決の結果は、原告らの人権の最後の砦たる司法に対する期待をまたもや裏切るものとなった。原告らの憤り、深い悲しみはいかばかりか、弁護団はこの裁判所の不当極まりない判決に強く抗議する。

弁護団は、国に対し本判決如何にかかわらず、日弁連勧告の趣旨に従い、レッドパージ被害者救済のための然るべき措置をとることを強く求める。

弁護団は、引き続きレッドパージ被害者の権利・名誉回復に向け、全力を尽くす決意である。


】60年4月18日最高裁決定(中外製薬事件)

「所論連合国最高司令官の指示が、所論の如く、ただ単に『公共的報道機関』についてのみなされたものではなく、『その他の重要産業』をも含めてなされたものであることは、当時同司令官から発せられた原審挙示の屡次の声明及び書簡の趣旨に徴し明らかであるばかりでなく、そのように解すべきである旨の指示が、当時当裁判所に対しなされたことは当法廷に顕著な事実である」

(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党神戸市会議員団の4人が東日本大震災の被災地訪問

被災者の気持ちに寄り添った活動を
神戸市議団 山本じゅんじ

薄磯地区で被災の様子を聞き取り
五月二十三~二十七日の五日間、日本共産党神戸市会議員団の四人が、福島県いわき市で活動しました。参加したのは、西ただす議員、赤田かつのり氏、味口としゆき氏と私・山本じゅんじ。地元県議や党組織の方々、兵庫のボランティアの方なども加わって、避難所や被災した個人の住宅などを訪問し、被災の状況や要望などの聞き取りや情報提供などの活動を行いました。

私たちが活動したのは勿来地区と小名浜地区の二つの地域。この地域が位置するいわき市南部では、三月の大震災に加えて、四月十一、十二日の二度にわたる大きな余震で、さらに被害が広がっているのが特徴です。

「生活のめどたたない」の声多数

勿来地区では、避難所も訪問しました。地区内三カ所の避難所で、いまも合わせて百人以上の方が生活。津波の被害に遭った方、地震で家を失った方など、被害は様々。

避難所では、長期にわたっての生活で、食事やプライバシーの問題、これから暑くなるにしたがって入浴や洗濯、食品の保存など暑さ対策が求められていました。津波被害で自家用車が流出し、残った車でお互いにやりくりしながら何とかしのいでいるという声も聞きました。また、避難所からは入浴施設も遠く、入浴も十五分という時間制限も。すでに避難所生活も二カ月。住居に住めなくなったうえ失業、原発による被害も加わって、これからの生活のめどが立てられない、そういう声が多数でした。

個人の住宅への訪問は、勿来地区、小名浜地区ともに行いました。地域によって被災の状況は違うものの、どちらの地域も津波による被害を受けていました。家屋の流出にまでは至っていませんが、床上・床下浸水が相当な規模まで広がっていました。

薄磯地区で被災の様子や要望を
聞き取る赤田氏(右)
小名浜の神白地区では、すぐ近くに海岸があり、海に接して建てられていた高校は津波の直撃を受け大破。川を逆流した津波によって、周囲の家屋が浸水しました。この地域はこれまでにも大雨などで年に数回浸水を繰り返しているとのことで、土地のかさ上げをしている家屋もありました。それにもかかわらずの床上浸水。渦を巻いて水が流れ込み、まさかここまでくるとは思わなかったと地元の方々は話していました。

神白地区には雇用促進住宅があり、五十世帯分の二次避難用の住戸が確保されていました。すでにいくつかの世帯が入居していたものの、本格入居はこれからといったところ。ある住宅では、とても狭く、三人で入居したうち一人は押し入れで寝ているとのこと。別のお宅では、夜に酸素吸入しているので家族の眠るスペースが確保できない、大人四人で無理やり生活している家もあるとも聞きました。

支援や制度など必要な情報が不足

被災の規模からすると訪問したお宅はわずかです。しかしその中からも様々な問題点を知ることができました。

特に必要な情報が不足しているということ。どんな支援があるのか、どこに相談したらいいのか、聞かれることもしばしばありました。制度をまとめたパンフレットなどを手渡し説明するととても喜ばれました。また、被害が小さかったからと罹災証明の申請をしていない方や、罹災証明をとることを知らない方も中にはおられました。被害の大小にかかわらず申請することや、罹災証明がないとあとでいろいろ困るからと申請を促すなど、直接訪問してお話をお聞きすることで必要な対策が見えてきます。私たちの訪問活動は、「地元の議員は姿を見せない」と住民の方々が不満を募らせている中で「よく来てくれた」「共産党さんだけです。まわってくれるのは」と大変歓迎していただきました。

地元の党県市議をはじめ党組織の奮闘を生かしていくためにも、訪問活動で被害の状況調査をすることや要望を聞く活動は、非常に大事な活動だと感じました。聞き取った内容は、市や県への要望にも反映され、すでに改善へとつながったものもあります。

震災の話のあとには必ず、原発の今後への不安が語られました。自らの生活や子供たちの将来に直結するだけに非常に不安な思いも抱えておられました。

原発問題も含め、地元の方々の気持ちに寄り添った活動がとても望まれていると実感した五日間でした。

(左から)味口氏、宮川えみ子福島県議、
(以下1人おきに)赤田氏、西氏、山本氏

(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)

なんでもフェスタpart Vに50人

大人への飛躍へ学びあう

日本民主青年同盟兵庫県委員会が五月二十九日、新入生歓迎企画「なんでもフェスタ・パートV」を開催し、五十人が参加しました。「巨大ギョーザづくり」「AKB48とマルクス」「ハローワーク調査から見えてきた就職難の実態」「原発問題・危機打開の方向性」「被爆者の体験談」「震災ボランティア報告会」という六つの分科会と、石川康宏神戸女学院大学教授によるメイン講演の二本立てで行われました。

分科会:就職難・被爆・震災な どリアルな報告

ワーキングプーさんのクイズで就職難の実態を討論
「ハローワーク調査から見えてきた就職難の実態」では、“ワーキングプーさん”が「日本の残業時間は月平均どれくらいか」「最賃はいくらか」など四択クイズを出題し参加者と討論。

「最賃は六百四十二円だと思っていた。うちは七百三十四円(兵庫県の最賃)ももらってない!」と怒りをあらわにする参加者もいました。

「被爆者の体験談」では、神戸市在住の被爆者・貞清百合子さんが体験談を話しました。

参加者からは「ひいおじいちゃんが長崎で被爆したけど最後病気で苦しんでいたのであまり話を聞けなかった。きょう聞いて被爆の体験はそれぞれの人で色々あるけど、リアルな思いや、つらさを聞けて良かった。こういう話をあとの世代につなげていきたい」と感想が語られました。

「震災ボランティア報告会」では、四月二十九日から五月五日まで宮城県へボランティアに行った震災ボランティアツアー実行委員会からスライド写真を交えながら現地のリアルな様子が報告されました。

参加者からは「私の友達も被災して大変な様子を聞いた。必要な情報が知らされていない実態がある中で要望を聞き取りに行ったりとても大事な活動をされてきたんだなと思いました」などの感想が出されました。

メイン講演:社会良くする取り組みに身を置きながら

石川教授のメイン講演
石川教授のメイン講演は「大学時代と震災とマルクスと」というタイトルで、学生時代とは大人への飛躍の最終段階であり、その時代に自分を成長させるためには自分だけのカリキュラムを持たなければならないということ、社会をより良くしていくとりくみに身を置きながら学ぶことが大事だということから話は始まり、原発事故の問題点や震災復興の問題点、そして自分を成長させるためにもマルクスを読むことが大事だという話まで講演はすすみました。

参加者からの感想では「粘り強く学習を試みたい」「さっそく明日から自分で考え行動したい」「大学の夏休みは二カ月あって“無駄な休みだな”と思っていたけど“自分と向き合って考える時間なんだ”と思って納得しました」など感想が出されました。


(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)

兵庫県原水協 核兵器廃絶めざし総会

新国際署名は県目標50万

原水爆禁止兵庫県協議会の今年度第1回理事会(総会)が5月28日、兵高教組会館でひらかれました。地域・団体代表ら約70人が参加しました。

開会挨拶で代表理事の和田進神戸大学教授は「昨年5月の核不拡散条約(NPT)再検討会議を受け、私たちが具体的に局面をどう切りひらくか問われている」と述べました。

梶本修史事務局長が運動計画を提案。①「核兵器全面禁止のアピール」新国際署名の県目標50万筆②国民平和大行進の成功③原水爆禁止世界大会(長崎)代表300人派遣④非核「神戸方式」を守り全国に広げる⑤原爆症裁判に勝利、被爆者援護・連帯活動の強化―などを提起しました。

なかでも新署名は、全県民対象にあらゆる分野・団体へ呼びかけて追求し、国連総会要請団に、署名を託した兵庫県代表を送ることも確認しました。

討論では地域や団体の代表が発言。「被爆者から寄せられた募金を基金に、昨年のNPT会議へ2人を代表派遣した。被爆者に励まされている」(姫路)、「NPT会議に代表1人を送った。夏に平和行進や戦争展を計画、被爆者訪問を年内に予定している」(淡路)

「約70人の被爆者が地域に在住。7月2日、郷地秀夫医師を講師に集会を予定している」(但馬)、「NPT会議に代表2人派遣した。1万を超える署名と募金60万円が寄せられた。8月26日から3日間、戦争展を開く」(伊丹)、などの発言がありました。

(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)

長田区女性後援会が原発問題学習会

日本共産党長田区女性後援会は五月二十八日、学習会「そうだったのか、原子力発電」を新長田勤労市民センターで開き、四十人が参加しました。長田区だけでなく兵庫、北、須磨など近隣区からも参加があり、この問題への関心の高さを示しました。

講師を務めたのは電力運動近畿センター幹事の高馬士郎氏。スライドショーで分かりやすく原子力発電の仕組みや、ベクレル・シーベルト・半減期などの関連用語、基礎知識を解説。また、地震大国である日本には自然エネルギーがふさわしいと指摘しました。

質疑応答の時間には、子どもが受ける線量を二十シーベルトまでとした政府発表に新婦人の若いお母さんたちが抗議していること、原発をなくす運動にとりくみたいのに夫が原発関連の仕事なので悩んでいること、など様々な発言が参加者から次々と出されました。

長田区女性後援会では、これからも地域でもっと多くの学習会を開き、県や神戸市にも働きかけ、自然エネルギー利用への転換をすすめていく運動を進めたいとしています。

(同後援会・木下清子)

写真:高馬氏の説明を熱心に聞く40人の参加者

(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)

三菱電機革新懇がエネルギー問題学習会


未来をひらく三菱電機革新懇は五月二十九日、伊丹市内で学習会「東電の原発事故と今後のエネルギーを考える」を開催しました。

学習会では、和田武・元立命館大学教授が「原発過酷事故を踏まえてー今後のエネルギーのあり方を考える」と題して講演しました(写真)。

和田氏は、地球温暖化問題と関連し、「原子力立国計画」、「原子力は基幹電源」とする政府のエネルギー政策の危険性、原発推進政策の背景などを解明。世界に広がる再生可能エネルギーの実例を紹介し、脱原発・再生可能エネルギーへの転換が重要であると指摘しました。

参加者からは「原発依存から、自然エネルギーへの転換への展望がつかめた」「原発事故をきっかけに、自然エネルギーについて考えるようになった。ドイツやインドの自然エネルギーの現状を知ることができてよかった」などの感想が寄せられました。


(同革新懇・山本博昭)


(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)

丹波市農業委員選挙に日本共産党4氏

日本共産党丹波地区委員会はこのほど、丹波市農業委員選挙(6月12日告示・19日投票、定数40)の党公認候補を発表しました。

第一選挙区(柏原・山南)定数10
 西田幸男(67)=現=

第二選挙区(氷上)定数10
 細見昭文(63)=新=

第四選挙区(春日)定数9
 秋山佐登子(57)=現=

第五選挙区(市島)定数7
 荻野一三(64)=新=


(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)

なまの舞台をごいっしょに:東京ヴォードヴィルショー「アパッチ砦の攻防」

いかめしい題名ですが実は、高級マンションの名前。その部屋で繰り広げられる、言葉の攻防です。

96年初演で、3回目の再演です。再演のたびに作者・三谷幸喜が加筆し、登場人物が増える、不思議な舞台です。

鏑木研四朗は、4日前までフォートネスアパッチ301号に住んでいました。事業に失敗し人手に渡っています。

ところが、娘が大学教授の息子と結婚することになり、その両親が挨拶に来るといいます。さあ大変、4畳半のアパートに迎え入れることはできません。そこで考えました。電気屋になりすまし、301号に居ればなんとかなるだろうと。

ちょっとした見栄がとんでもない事態を引き起こします。佐藤B作扮する研四朗の嘘が周りの人たちを巻き込み、大騒動に。新しい住人役、角野卓造との丁々発止は、笑っても笑っても、収まりません。喜劇俳優たちの底知れない言葉の攻防と演技は、会場を笑いのるつぼに。そして、ちょぴり悲しい人情が残るでしょう。

(小谷博子)


神戸演劇鑑賞会6月例会

東京ヴォードヴィルショー公演「アパッチ砦の攻防」/三谷幸喜作、永井寛孝演出、佐藤B作・角野卓造・あめくみちこ/6月19日(日)15時、20日(月)18時30分、21日(火)13時30分/神戸文化中ホール/会員制(会費2カ月前納)、入会金1,000円、月会費3,500円、大学生2,000円、高校生以下1,000円/☎078・222・8651


(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)

ひなたぽっころりん(469)



(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

三月十一日に「関西空港と大阪空港の経営統合法案」が閣議決定され、四月一日に国会提出、五月十七日には成立しています▼関空の赤字を伊丹の黒字で埋め、国は関空に金を出さずに済まそうというもの。橋下大阪府知事の「関空ハブ化」発言を契機に、国交省の成長戦略会議が取り上げた構想です▼別に土地保有会社をつくり運営会社から地代を取り、関空の累積赤字を償却。早々に完全民営化―すなわち伊丹の国有地を約一兆三千億円で売り渡して国庫を潤す予定です▼しかし、民間会社が伊丹空港の騒音公害などに責任を持てるのかなど疑問。運営が計算どおり運ばないと橋下氏の言うように伊丹を廃港、土地を売り払うという事態も予想されます▼一方、四月になって石井一氏を会長とする「超党派議連」が会合、東京有事に備えて首都機能をバックアップする副首都建設を急ぐべきだとし、予定地として伊丹空港跡が最適と発表▼副首都については既に法律も存在しますが、候補地をめぐって頓挫したままの状況で、石井氏らの符合する話は大変な利権の匂いがします。大震災に国民の目が向けられている際に進められていい話なのか疑問です。 (Ts)

(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)

お知らせ

連載「生存権裁判と憲法」は休みます。


(2011年6月5日付「兵庫民報」掲載)