被災者支援に全力あげる
山下よしき参院議員が、三月十六日に宝塚ホテルで開かれた日本共産党大演説会で行った演説から東日本大震災に関連する部分を紹介します(文責編集部)
東日本大震災は、地震と津波に原発事故も加わり、経験したことのない複合災害という様相を見せています。
被災者にお見舞いと哀悼の意を表します。
現局面で一番大事なことは、行方不明者の捜索と救助、避難者の救援だと思います。
この任務の第一線にあたるべきは政府です。日本共産党はあらゆる協力を惜しまないと震災当日から表明しています。
同時に、不十分な対応がすでに現れていると言わなければなりません。
特に、原子力発電所の事故については、炉心溶融という非常に重要な事態が進行しているにもかかわらず政府の対応は後手後手です。多大な人々の命と健康に影響を及ぼしかねない事態が進行しているのに、当初、総理、官房長官は状況を把握できていませんでした。これは問題だと、率直に志位委員長から政府に問題を提起しました。
あらゆる原子力関係の科学者の知恵と力を結集し、事態の把握と、危険の除去、安全対策をはかるべきことも申し入れました。
いま、私たち国民みんなが力を合わせてこの問題を乗り切っていく必要があります。
阪神・淡路大震災の時に全国からボランティアに来ていただきましたが、私たちの党としても、現地の状況に応じたボランティアを募集して派遣をすること、そして救援募金はすでに取り組んでいますが、このように国民みんなが力を合わせて支援を強めたいと思います。ぜひご協力をお願いします。
もう一つ、今回の震災に関連して提案したことがあります。それは、これだけ未曽有の大災害なのだから、目前にせまっているいっせい地方選挙について、全国的規模で選挙の延期をするべきではないかと提案しました。
しかし、自民党は、選挙の延期は被災地だけにすればいい。公明党も、すでに準備を進めているから被災地だけ延期すればいい。いくつかの小さな党は、そのとおりだ、いま選挙をやっている場合ではないと賛同を得ることができました。しかし、民主党も、しかたがないということで、被災地だけの延期が昨日決まりました。
残念ながら被災地以外では延期しないと決まった以上、私たちは、被災地支援にも全力を尽くし、同時にいっせい地方選挙にも全力を尽くします。
被災者の支援をどの党よりも真剣に考えて提案している日本共産党がいっせい地方選挙で伸びてこそ、支援も本当に中身のあるものになると頑張っています。どうぞ、よろしくお願します。
(2011年3月27日付「兵庫民報」掲載)