10月の町長選挙で初当選した日本共産党員の工藤崇町長(62)が12月6日、同日開会された町議会で行った就任後初めての所信表明を紹介します。(本文・見出しとも文責編集部)
町民一人ひとりが主役のまちに
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工藤崇町長 |
本日は、初めての定例議会でございますので、私自身の行政運営の姿勢について申し上げさせていただきたいと存じます。
このたびの選挙を通じまして、私が訴えてきましたことは、誰もが納得できる町民一人一人が主役のまちづくりということであります。
議員時代におきましても、町民の幸せを第一に考え務めさせていただき、思想・信条を超えた「町民党」を掲げて取り組んでまいりました。
今後もその姿勢に変わりなく、町民の皆様との対話を大切にし、また、声なき声にも耳を傾けるとともに、多くの方々に町政への参画をお願いしたいと考えております。
今後の町政の取り組みとしましては、前町長の施策を継承しつつ、より効果的かつ将来を展望した施策の充実を図ってまいりたいと考えております。
厳しい財政状況においては、事業の優先順位があることは致し方のないところでございますが、若い人たちが上郡町に愛着をもって定着できるよう、子育て支援の拡充を最優先の施策としたまちづくりを推し進めていきたいと思っております。
これは、町の将来を活性化させるとともに、高齢者や障がいがある方を支援するためにも、重要な裏付けとなる施策として位置づけてまいりたいと考えております。
そして、学校給食の早期実現はもちろんですが、「食」をとおして、子どもたちがさまざまな文化・伝統に出会う場としての給食を充実させたいと考えております。
それには、地産・地消で生産者の皆様や高齢者との交流も体験できる情操教育にもつなげ、何と言っても上郡らしさが感じられる学校給食の実現に向けて取り組みたいと思っております。
また、千種川河川改修を推進し、安全・安心な環境基盤の整備とともに、地域の防災コミュニティづくりを進め、災害に強いまちづくりにも取り組んでまいります。
さらには、公共交通事業につきましても、年明けの2月末からコミュニティバスの運行実験を行うこととしております。
特に、買い物や通院に必要とされる方々の立場を考えながら、現在、試行しております予約型乗合タクシーも含めまして、経済性や利用状況を検証し、より効果的・効率的な公共交通を目指してまいりたいと考えております。
もとより、このような町政を進めるには、議会と町民の皆様の信頼とご協力がなによりも重要であります。
皆様とともに汗を流しながら、私たちの生活の舞台である上郡町が、より豊かで活力あふれるものとなるよう全力を傾注して精一杯がんばる決意でございます。
今後におきましても、議会のご協力を重ねてお願い申し上げて、私の所信並びにごあいさつとさせていただきます。
(2011年12月18日付「兵庫民報」掲載)