2011年11月6日日曜日

県議会決算特別委員会

子どもや暮らし守る県政を

杉本ちさと議員
9月県議会決算特別委員会で、委員の杉本ちさと県議は、災害対策とともに(前号参照)、くらしの願いを取り上げ奮闘しました。

児童虐待―市町の体制強化と県センター充実を

杉本県議は、6月に姫路市で2歳の男児が頭部のけがで緊急入院し、母親の交際相手が児童虐待容疑で逮捕された事件について質問しました。

県の児童相談所(県立姫路こども家庭センター)や姫路市が、数回にわたって保育所からの通報を受け、家庭訪問などの調査をしていたものの、県・市・保育所などの連携が十分でなく、本来行われるべきだった「要保護児童対策協議会」でのケース検討会議も行われていなかった問題を指摘。児童虐待対応の「第1次的対応」を行う市町窓口の人的体制が不十分なままであることを指摘し、姫路市をはじめとする市町の職員の育成・充実と、児童相談所の専門職員の抜本的増員などを県に求めました。

ギュウギュウづめの姫路特別支援学校は改善を

県下最大の規模となっている姫路特別支援学校の過密状態。「教室が足りずに、阪神淡路大震災のときの仮設プレハブ倉庫まで教室に利用」「隣接の市の空き地の活用を求め実現したが、まだまだ運動場がせまく、直線8十㍍のコースがとれない」と困難な実態を指摘。

他の学校の空き教室などを利用した「分教室」でごまかそうとする県教委に対し、根本的な過密解消のためには、「新たな知的障害の特別支援学校を姫路市でつくる必要がある」と強調しました。

姫路特別支援学校在籍者数
年度 人数
2007 271
2008 288
2009 323
2010 375
2011 388

兵庫県の補助金で、派遣会社が“農業人材”育成?

県が「ふるさと雇用再生事業」として民間事業者を募り、人材派遣会社であるパソナが、淡路島で農業人材をつくるとして3億5千万円で受託した事業について質問。

杉本県議は、「200人のふるさと雇用」の中身は、全国各地から最長1年の契約社員を募集し、1カ月の給与は10万円で「農業実習」などをさせ、「空き時間にはレストランなどでのアルバイトも紹介する」というものであることを暴露。

「3億5千万円もの税金をつかって不安定雇用を増やすのが本当にふるさと雇用といえるのか」「パソナは、小泉内閣のとき不安定雇用を広げた竹中平蔵氏が会長をつとめる会社であり、結局、派遣労働者を増やすことにしかならないのではないか」と追及しました。

県当局のあいまいな答弁に、他党議員からも「おかしいなあ」と声があがっていました。

復興増税、消費税増税は、県民と自治体に悪いことばかり

「財政状況の審査」で、杉本ちさと県議は、「税と社会保障の1体改革」で質疑。

「社会保障の目的税化で地方財源が確保できるのか?」と問題提起し、現行の消費税で国税に入る分の地方交付税原資(29.5%)が廃止される危険性があり、年金の支給年齢の引き上げや介護・医療の改悪など、社会保障は改革どころか改悪そのものが用意され、「目的税化によって、地方への配分の保障もなく、口実とされている社会保障も改悪のみ。これでは地方にとっても、県民にとっても、悪いことばかり」と批判し、「地方財源のために、消費税の増税を求めるべきではない」と主張しました。

県当局は「目的税化による地方への配慮を要望」「税制の抜本改正は必要」との従来からの姿勢に固執しました。

滞納徴収の民間まかせ、「一括返済」迫るやり方はやめよ

「県行革」による職員減らしの一方で「民間まかせ」方式が広がり、高校奨学金や県営住宅の滞納などの徴収業務も民間企業が行っています。

杉本県議は、「母子寡婦福祉資金で、徴収業務を請け負っている債権回収株式会社が、毎月小額返済している生活保護需給中の70代女性に、『一括返済』を迫っている」と指摘しました。

もともと低所得者向けの貸付金にもかかわらず、回収に成功した資金の3割という「成功報酬」で民間の金貸しのような取り立てをさせるのは間違っているとして、対応の改善を求め、「少額返済の人は約束通りの支払いで」と認めさせました。

杉本県議は、「東日本大震災でも、災害対応や、復興における役所や公務員の重要な役割が再認識されている。『効率』『コストカット』のみの観点で職員削減や民間まかせをすすめては、公共の役割は果たせない」ことを強調しました。


(2011年11月6日付「兵庫民報」掲載)