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2011年9月3日土曜日

兵庫生存権訴訟 大阪高裁が文書提出命令否定

原告が最高裁に不服申立

生活保護の老齢加算廃止は生存権を保障した憲法に違反すると、国と自治体を相手どり9人が神戸地裁へ提訴した兵庫生存権訴訟で大阪高裁が8月5日、神戸地裁の文書提出命令を否定する決定をおこないました。

07 年5月提訴した兵庫をはじめ、全国8カ所で審理中の生存権裁判は、「高齢者は老齢加算に見合うだけの特別な出費をしていない」と、国が老齢加算廃止の根拠 にした「09年度全国消費実態調査特別集計」のデータ開示を原告側が要求。必要性を認めた神戸地裁は昨年8月、国に文書提出を命じました。

こ れに対し国は、大阪高裁に不服を申し立てました。決定で大阪高裁は、理由の第1に「調査協力者のプライバシー」、第2に「調査票データがなくても、原告は ほかの争点で老齢加算廃止の違憲性を主張できる。福岡高裁の勝訴判決も調査データを利用していない」と指摘しています。

原 告弁護団の松山秀樹弁護士は「老齢加算廃止の唯一の根拠が特別集計。その集計が信用できないとなれば、原告勝訴のはず。重要証拠を調べずに『ほかの争点の 主張を原告ができているから、文書提出命令は不要』という大阪高裁の判断は明らかにおかしい」と述べています。原告側は8月10日、最高裁に不服申立をし ました。

(2011年9月4日付「兵庫民報」掲載)

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