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2011年3月13日日曜日

兵庫労連、県過労死弁護団が「110番」

過酷な労働実態 法の不備

労働者の解雇や賃金不払い、長時間労働などの問題について、専門家が無料で応じる相談活動が先週末、おこなわれました。労働団体と弁護士らが主催。それぞれ深刻な事例が寄せられました。

労働相談ホットライン

「解雇・雇い止め、賃金・残業不払い、全国一斉労働相談ホットライン」が3月4日、兵庫労連と東阪神、西播の、計3カ所の労働相談センターでとりくまれました。

9時間で計18件、電話と来所による相談を受けつけました。

兵庫労連労働相談センターの窓口では、兵庫県民主法律協会の弁護士延べ6人が座り、対応しました。

相談者は男性11人、女性7人でした。年齢層は、30代、40代が中心でした。雇用形態は正社員が半数以上でした。

来所した女性は「服飾業の営業で働き1年。残業代がきちんと支払われない。社会保険や年金、雇用保険もなく不安。その上会社から契約書にサインを求められている」と相談。持参した書類から、実態は直接雇用でありながら「1人事業主」扱いの委託契約へ変更する内容です。

対応した白子雅人弁護士は「この契約は今後、従業員として扱わない、雇用ではない、委託契約の解消であって解雇ではない、というもの。脱法的と言わざるをえない」と説明し、1人加入できる労組を紹介しました。

電話では「会社が倒産。社員30人が2月分の給料を受けとっていない」もありました。

この日、相談してきたなかで、福祉施設で働く2人が、地域労組神戸と福祉保育労組に加入しました。

写真:相談を受ける弁護士と兵庫労連役員


長時間労働の電話相談

過労死自殺の原因になる、長時間労働・職場ストレス問題の相談を受けつける「110番電話」が3月5日、神戸合同法律事務所内に設けられました。

兵庫県過労死弁護団の弁護士、精神保健福祉士ら10人が対応。約5時間に8人(男性5人、女性3人)から相談がありました。年齢は30代から50代です。50代の息子の健康を心配する90代父親からの電話もありました。

看護助手(パート)の女性は「常勤にするという約束で働きだしたが、夜勤をしないならクビと言われた。母子家庭なので困っている」と相談。弁護士は「労働条件の一方的な変更はできない」と説明しました。

トラック運転手の男性は「長時間勤務で、休ませてもらえない。睡眠は平均1日2、3時間。常に眠い。組合をつくって職場をよくしたい」と訴えました。

事務局の増田祐一弁護士は「過酷な労働を強いられている実態がわかった。危険な働かせ方は使用者の責任。非正規労働者の立場の弱さは法体制不備が問題」と語っています。

写真:職場の状況を聞き、対応策を助言する弁護士たち
(2011年3月13日付「兵庫民報」掲載)

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