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2011年2月27日日曜日

県民のための県政へ切り替えを

兵庫県は十四日、来年度予算案と「第二次行革プラン」(最終案)を発表しました。

二〇一一年度県予算案:「厳しさ」を強調するが

予算案の規模は、一般会計で二兆一千二百八十五億円(前年比3・4%減)、特別会計八千七百十八億円(前年比10・3%減)、企業会計千七百億円(前年比2・0%増)、合計三兆一千七百三億円(前年比5・2%減)となっています。

法人の税収はのびるものの、地方交付税等が減額されており、県は「厳しさ」を強調。一般事業費を一割カットする「第二次行革」実行予算となっていますが、一部に運動の反映も見られます。

また、麻生自公政権と、政権交代後の民主党政権下で、国補正が連続し、その財源による事業や経済対策基金(八百二十六億円)も、様々な使途で活用されます。県民のための事業がすすむようにチェックも必要です。

県民の運動と日本共産党議員団の論戦の成果

日本共産党が県民と連携し署名など運動をすすめてきたこども医療費助成は、通院について小学校六年生まで拡大。

また、児童虐待などに対応する県こども家庭センターの体制強化、公営住宅へのLSA(高齢者の生活援助員)の二十四時間配置モデル事業も実施されます。

深刻な未就職者問題で、百人の臨時県職員採用の予算も計上されています。

「ダムの実質中止」となった武庫川では総合治水対策として、下流の築堤と新規遊水地事業が盛り込まれました。

大企業への補助金や不要不急の事業は温存

パナソニックなど大企業立地補助金は削減なく「聖域」として三十七億五千万円を計上。

日本共産党が不要・不急の事業として指摘をしている播磨臨海地域道路計画の調査費として、関連道路も含めて一千万円、東播磨南北道路は、八幡南以北の第二期事業のための環境調査の予算が計上されています。

現在十六ある県立高校の通学区の拡大をすすめるため検討委員会の最終報告を準備中で、説明会も開かれました。「新たな通学区」のための「リーフづくり」の予算も。

「通学が困難」「受験競争がますますひどくなる」など、各地での懸念の声を無視してすすめる姿勢です。


経済対策基金の主なもの
・安心こども基金
・妊婦健康診査支援基金
・緊急雇用就業機会創出基金
・社会福祉施設等対策基金
・介護職員処遇改善基金
・私立高校授業料減免基金


県「第二次行革プラン」:開発のツケ県民に押し付け

県議会に請願する西武庫公園の存続を
求める会の人々と日本共産党県議団
予算案と同時に発表された「第二次行革プラン」最終案は〇八年からすすめてきた「新行革プラン」三年目の点検をしてつくられたものです。

県民からの批判をあびている「こどもや障害者の医療費助成の所得制限強化」は、来年度以降に先送りとなりました。

しかし、西武庫・明石西公園などの県立都市公園の廃止方針は、撤回されていません。

財政難を理由に、県民にさらなる〝痛み〟を押し付けようとしていますが、県の五兆円を越える借金の中身をみると、41%が建設・農業などの土木事業、12%が学校や施設など、18%が臨時財政対策債(地方交付税の振り替え制度で、国が返済分を措置する)となっています(グラフ)。

よく「社会保障が財政を圧迫している」と言われますが、借金の肥大化の原因は、主に九〇年代に「自治体の開発会社化」がすすみ、兵庫県が大規模開発をすすめたせいです。

この借金の返済がふえ、財政が硬直化しているために、県民にツケを押し付けているのです。


グラフ=二〇一一年度末 県債残高の主な内訳
土木事業 41%
臨時財政対策債 18%
学校や施設など 12%
その他 29%



TPP加入想定の対策か

日本共産党県委員会・県議団は昨年末、「TPP(環太平洋連携協定)の兵庫県への影響調査と県民への公表、政府への反対申し入れ」を県に強く求めました。

これに対し県は、一月末にやっと影響試算結果を発表しました。農業生産額が半減するなど兵庫の農業に壊滅的な被害をあたえるものでした。

しかし、兵庫県の予算案では、取り組みを強めている農業関係者と連携して、政府にTPP参加反対を迫るのではなく、「国内外の競争に勝てるひょうごの農業」「輸出促進」「ブランド指導」「経営能力強化」など、TPP加入を想定して対策をするかのような新規施策が並んでいます。

兵庫県議会での「TPP加入の慎重な対応」を求める意見書にも逆行する予算案ではないでしょうか。


(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

赤穂市が国保税 一世帯当たり一万円引き下げ

兵庫県赤穂市では、市国保運営協議会が開催され、国保税額を一世帯当たり平均一万円引き下げる市長提案を了承しました。協議会の答申を受けて、条例改定案を三月定例会(三月七日開会)に提出します。

長引く景気の低迷や、雇用情勢の悪化など、市民の生活は厳しさを増し、国保税について、「高すぎて払えない」の声が上がっているなか、日本共産党市議団は、繰り返し保険税の引き下げを求めてきました。

二〇一〇年度の診療報酬改定の影響や、団塊の世代の退職に伴う加入者数の増加により、今後、医療費の増大が予測されること、また、赤穂市の国保被保険者一人当たり医療費が、県下の市で一位となっているなど課題はあるものの、財政調整基金の活用などにより被保険者の負担軽減を図るとして、国保税引き下げが提案されました。

あわせて提案された課税限度額の見直し案は、一〇年度の法令で定められている額まで引き上げることになりますが、中・低所得者の負担軽減を図る内容となっています。
(小林篤二・赤穂市議)

(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

県春闘共闘 11春闘勝利決起集会

賃上げと雇用安定へ団結


兵庫県春闘共闘委員会主催「11春闘勝利決起集会」が2月17日、神戸市勤労会館でひらかれ、約100人が参加しました。

主催者挨拶で、兵庫労連の津川知久議長は「いよいよ春闘本番。誰でも月額1万円以上時給100円以上の賃上げを実現しよう。国民ぐるみ、県民ぐるみの春闘にしよう」と呼びかけました。

小田川義和全労連事務局長が「賃上げと雇用の安定は経済再生・活性化の中心課題」と題して講演しました。小田川事務局長は、国連の報告書を示し「輸出中心・外需依存の経済ではなく、内需拡大を求めているのが世界的状況。国際比較でも賃下げは日本だけ。ドイツのフォルクスワーゲン社は3%賃上げを実現している」「非正規労働は3人に1人。年収200万円以下が4人に1人。賃金の底上げで、格差と貧困をなくし、国民の懐を暖める政策を実現させよう」と述べました。

各組織が決意表明。「ことしを春闘再生元年にしよう。全労働者の賃上げと地域経済活性化めざし、リレーストライキを提起する予定」(JMIU兵庫地本)、「公務職場の半数以上が非正規。『市場化テスト』の名による丸投げもおこなわれている。運転業務は予定価格の約半額で落札され、年金受給者しか働けない賃金が実態」(県国公)と訴えました。

写真:春闘勝利へ「団結ガンバロー!」を唱和する決起集会参加者たち

(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

「子ども子育て新システム」反対パレード600人

保育の市場化 マジやばい!


保育の「新システム」に反対する「兵庫保育パレード」(実行委員会主催)が2月20日、神戸市中央区でおこなわれました。

政府は待機児童解消を理由に、保育を従来の認可制から指定制に変え、設備・人員基準も大幅後退させる「子ども子育て新システム」を13年度から導入しようとしています。

「守ろう保育制度、つくろう保育所、すべての子どもによりよい保育を」を合い言葉に神戸市役所花時計前に保育士や保護者、子どもたちら約600人が集まりました。

イメージカラーは黄色。スカーフや手作りの飾り、ゼッケン、プラカードも黄色。ピカチュウぬいぐるみも加わりました。

ラップ調「保育の市場化マジやばい」のシュプレヒコールや「ももたろう」の替え歌を歌いながら、センター街から元町大丸前までパレード。終結点で宣伝をおこないました。

神戸市須磨区から2歳3カ月の鈴蘭(れいら)ちゃんの乳母車を押して参加した作田菜津子さん(26)は「安心して子どもを預けられるよう、保育所を充実させてほしい。いまより悪くするのは反対です」と話していました。

写真:「保育制度を変えないで!」、パレード出発式で声を合わせる参加者

(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

兵庫県日本共産党後援会が総会


兵庫県日本共産党後援会の第三十三回定期総会が二月十九日、新長田勤労市民センターで開かれました。

総会では、すべての行政区で後援会を確立すること、地域・職場・学園などすべての党支部に対応した単位後援会をつくること、ニュースを定期発行し、得票目標にみあう会員数を得ること、などの方針を確認し、いっせい地方選挙を勝利し、国政選挙での巻き返しへスタートを切ろうと意志を固めあいました。

いっせい地方選挙候補者と堀内照文兵庫国政委員長も決意を述べました(写真)。

(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

兵庫革新懇が総会:閉塞する政治変えよう

兵庫革新懇は二月六日第三十一回世話人総会を開催。公開記念講演では二宮厚美神戸大学教授が「二〇一一年日本の経済の行方とくらし」をテーマに講演しました。

二宮氏は菅民主党内閣が完全に行き詰まっていることを指摘し、貧困と格差の広がり、内需不振に起因するデフレ不況、税制空洞化による深刻な財政危機などをくわしく解明。その上で所得の上下の再配分こそ重要であり、逆行する消費税の増税を許してはならないと強調しました。

総会では入山明代表世話人が、発足三十年となった二〇一〇年度の活動報告と一一年度の運動方針案を提案、閉塞状態の国政を国民本位の政治に変えるため革新三目標に基づく幅広い革新懇運動の発展がいまこそ重要であると呼びかけました。

討論では岡正信日本共産党兵庫県委員長がいっせい地方選挙をめぐる情勢と意義について発言、つづいて兵庫労連など参加団体代表が活動報告を行いました。

最後に四人の新代表世話人を含む役員を選出、新たな事務局体制を確認し閉会しました。

(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

青年の雇用確保を:青年ユニオン、民青同盟、日本共産党が兵庫県と神戸市に要請


兵庫青年ユニオン~波~と、民青同盟兵庫県委員会、日本共産党兵庫県委員会は、大学門前やハローワークなどで集めた学生・青年の雇用の実態三百十二人分をまとめ、学生の就職難打開、若者の雇用確保・生活改善などをもとめ二月十四日に兵庫県に、十七日に神戸市に要請しました。

県要請には、姫路市や尼崎市など県内各地から十人の青年・学生が参加。日本共産党のねりき恵子県議団長、堀内照文兵庫国政委員長らが同席しました。参加した青年からは、「七十社受けても受からず傷つけられ、引きこもり状態になっている大学四年生もいる。実態を調査し、改善につとめてほしい」(関西学院大学学生)「ハローワークでは二年以上定職につけていない青年、いじめにあい退職を余儀なくされた青年などもいた。労働者の権利パンフを学校などにも配ってほしい」(姫路の青年)など実態をまじえ要請しました。

市要請には、西ただす市会議員が同席。介護職場で働く青年や生活保護を受けながら仕事を探している青年が、実態を話し、雇用拡大などを求めました。市担当者は、「寄せられている声を受けとめ、改善へ努力したい」と答えました。

写真:神戸市に要請する青年たち

(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

住民の足・神鉄粟生線守れ:日本共産党が国、県、神戸市、神鉄に要請

日本共産党は、神戸電鉄粟生線問題で兵庫県、神戸市、近畿運輸局、神戸電鉄に要請を十五日から十八日にかけて行いました。

三木、小野、神戸の三市を中心に「粟生線活性化協議会」を設立、三カ年の事業を二〇一〇年度からはじめた矢先、補助を約束していた国が打ち切りを決定。神戸電鉄が廃止も含めて今年度中に判断するとの新聞報道で地元では大変な衝撃と不安が広がっています。

同線は、減っているとはいえ七百万人近くが利用。通学では三木、小野両市内の県立高校だけでも三千人。神戸市域では小学生も通学手段として利用しています。

もし廃線となれば、バスなどの代替機関ではとうてい無理な規模であり、交通渋滞も懸念されます。

行政も「通勤・通学の足など重要な生活路線だと認識している」(県)「大事な路線だ。この点は三木、小野両市と共通している」(神戸市)との回答ですが、独自の支援策は行っていません。

日本共産党は今回の要請で、京都など他府県では活性化協議会に財政支出している例も示し、兵庫県も支援の強化をと訴えました。国には公共交通の果たすべき役割にふさわしい支援を行うこと、神戸電鉄には維持への努力を行うことを求めました。

▽この要請には星原さちよ・新町みちよ両県議、南原富広・金沢はるみ両神戸市議、大まゆ均三木市議、鈴垣元小野市議、森ひろし北区県政対策委員長、松本勝雄西区県政対策委員長、花房ふみこ西区市政対策委員長、藤原あきら小野市政対策委員長、板東しょうご三木市政対策委員長らが参加しました。

(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党神戸市議団が予算懇談会

日本共産党神戸市会議員団は二月十八日、新長田勤労市民センターで予算懇談会を開き、約八十人が参加しました。

挨拶に立った松本のり子団長は、市議団と民主団体が協力して市政を変えるために運動してきたことを強調。昨年、多くの団体が協力して開いた市民集会などの成果をうけて、今日の懇談会を計画したと報告。市民の運動が新年度予算案にも反映されていることを紹介しながら「春の市議選でどうしても勝利し、市政を変える運動をさらに広げたい」と、支援を訴えました。

森本真政調会長が、新年度神戸市予算案の特徴について報告。「市民の安心と暮らしを守る」などといいながら、実際は空港や医療産業都市構想に多額の予算をつぎ込んでいる姿勢を批判。同時に、市民の運動の成果として、西区・井吹北小学校(仮称)建設や、子どもの医療費助成制度の拡充、小規模事業所向けの信用保証料補助について、融資額五百万円以下の全額を公費負担とする制度が継続されることなどを紹介しました。

参加者からは「紙芝居で、要求書き込み運動をしている。子育て世代では、子どもの医療費無料化と中学校給食の要求が強い。高齢者は敬老パスの改善を求める声が多い」(新婦人)「市民との約束を破って新都市会計から神戸空港への繰り入れを始めた。このお金は市民のために」(ストップ!神戸空港の会)「市長は借り上げ住宅に十五億円を負担するのがいやだとして、高齢者の命を削るのか。入居者の命を守るためにも頑張る」(借上げ災害公営住宅入居者)など、神戸市政に対する多様な意見、要求が出されました。

(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

一コマまんが

まさかマニフェストも「方便」?

段 重喜


(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

県平和・友好団体有志後援会:「世界の流れをどうみる」学ぶ

兵庫県平和団体・国際友好団体有志日本共産党後援会のつどいが2月18日、神戸まちづくり会館でひらかれました。約70人が参加しました。

地方選挙候補者を代表し、井村ひろ子兵庫区県議候補が挨拶。8人以上の県議団になるよう、さらなる支援を訴えました。

森原公敏党国際委員会事務局長が「世界の流れをどうみるか」と題して講演。チュニジア、エジプトはじめ中東で、人間の尊厳をかけた国民の闘いが、歴史を動かしている状況を述べました。

また、09年9月のG20首脳会議で「経済発展・繁栄には異なるアプローチがある」と確認した点を「違いを初めて認めた画期的なもの」と評価。世界の構造が変化し、武力を紛争解決の手段にせず、地域の共同による発展に積極的な東南アジア諸国連合や中南米諸国の姿を紹介しました。

行動提起では、党候補者の政策や実績、経歴を1人でも多くの人に知らせようと話しあいました。

写真:「『アメリカの時代』は終わった」と語る森原さん

(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

兵庫県民法協11春闘学習会:貧困・格差社会の是正へ

兵庫県民主法律協会の春闘学習会が2月16日、神戸市勤労会館でひらかれ、約40人が参加しました。

二宮厚美神戸大学教授が「春闘をめぐる情勢と労働運動の課題」と題して講演しました。

二宮教授は、内政外交とも支持率回復の兆しがまったくない菅・民主党政権を評し「明らかに自滅過程に入った。いまこそ政治的力関係を変える必要がある。どういう形で民主党政治を終わらせるのか、はっきりさせる運動が今春闘の課題」と語りました。

また、消費税の増税ではなく、大企業や富裕層から税金を吸い上げる垂直型再配分へ、税制再構築の闘いを突破口に「貧困・格差社会の是正へ、国民や労働者の目が一致して向くような運動をおこしていこう」と強調しました。

写真:「福祉・教育を正す闘いを」と語る二宮教授

(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

アスベスト行政訴訟 原告尋問

神戸港で石綿を扱う船内荷役に22年間従事した労働者が、肺ガンを発症。健康管理手帳を発行しても、時効を理由に労災申請を認めない国を相手どり、休業補償不支給処分取消を求めている裁判の第7回弁論が2月17日、神戸地裁第6民事部(矢尾和子裁判長)でひらかれました。

原告・松本博さん(77)への本人尋問がおこなわれました。

「なぜ労災は時効なのか」

五嶋組、神戸荷役など下請け会社の労働者だった松本さんは、当時の状況を説明。「職場のホコリが危険だと会社からの説明はなかった。マスク着用の注意もなかった。手鉤を使って運び、袋が破れることもあった。看貫が袋に『石綿』と書くのを見たが、綿の一種と思った。作業着は家で家族が洗濯した」「97年肺ガン手術。息苦しく咳が出ると止まらず働けなくなった。06年健康管理手帳を取得。医師から石綿が肺ガンの原因と言われた。休業補償の時効は、何が理由なのか納得できない」と述べました。

最終弁論は5月12日です。


(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

社会保険神戸中央病院を守る住民の会総会

公的病院として存続・充実を

社会保険神戸中央病院を守る住民の会(田中章之代表)第3回総会が2月19日、神戸市北区すずらんホールでひらかれ、約60人が参加しました。

社会保険病院・厚生年金病院などの「公的存続法」は昨年の174通常国会で審議未了、廃案になりました。再度、住民たちが全国連絡会をつくり、国の責任による公的医療機関として存続と充実を求める署名運動をとりくんでいます。

一方、施設の売却・譲渡を進める健康保健福祉施設整備機構法は175臨時国会で2年延長されました。

開会挨拶で田中代表は「医師の減少で、産婦人科がなくなり、眼科も週2回になった。北区住民の命を託せる病院なのか。公的病院として存続させ、安心して医療を受けられる病院に育てていこう」と訴えました。

徳島県医労連書記長の井上純さんが記念講演。健康保険鳴門病院の公的存続・充実を求め、政党枠を超え、広く住民を巻き込んだ運動を紹介しました。

街頭・病院前での署名宣伝活動をいっそう拡げる、国会要請行動への代表派遣など、事務局が運動を提起しました。また金沢はるみ神戸市議が地域医療の状況を報告しました。

写真:地域医療の状況を報告する金沢はるみ市議

(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

風力発電:市民にやさしい淡路市政をつくる会が講演会

問題点未解決のままの建設計画見直しを

市民にやさしい淡路市政をつくる会は講演会「風力発電の理想と現実」を2月13日、北淡震災公園セミナーハウスで開催、110人が参加しました。

三重県で風力発電の環境問題にとりくむ歯科医師の武田恵世さんが講演。風力発電が、火力発電抑制につながらない現状や、騒音、低周波音による睡眠障害など健康被害が世界27カ国で発生し、動物にも影響が出ている実態を紹介しました。

北淡路の風力発電を考える会の丸井洋二代表は、淡路市で建設を計画している関電エネルギー開発が、データの捏造や隠蔽を行っている実態を報告しました。

南あわじ市津井中津浦の元自治会長、波戸賢一さんは、同市に風力発電所ができた経緯とインターネットに「風力発電」掲示板を設けたとりくみを報告。

風力発電施設近くの住民からは、耳鳴りや目まい、突発性難聴などを発症、風力発電反対署名を400筆以上集めた経験が語られました。

建設予定地近くの住民も、健康被害を知らされないまま、建設が進むことへの不安を訴えました。

「やさしい会」は淡路市や市議会、関電エネルギー開発への申し入れを予定しています。

写真:講演する武田恵世さん(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

「古墳時代」講演会:日中友好協会加古川支部

日中友好協会加古川支部は講演会「中国の歴史書から読む古墳時代」を2月19日、加古川市内で開催、68人が参加しました(写真)。

講師の来村多加史阪南大学教授は、3~5世紀ごろの中国大陸と朝鮮半島に、日本が関わった歴史を、手製年表や「宋書・倭国伝」などをもとに、わかりやすく説明しました。

また当時を知る貴重な文字資料「好太王碑文」を紹介。韓国ドラマ「太王四神記」が高句麗中興の英雄、好太王の半世を描いた作品であると語りました。そして中国から持ち帰った土産品、好太王碑のミニチュアを示し、現地でのエピソードを交えて話しました。

(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

議員定数と民主主義を考える(4)


神戸学院大学法科大学院教授 上脇博之

議員定数を増やして、議会を“住民の縮図”に!

地方公共団体の執行機関には、その長(首長)がいます。都道府県知事や市町村長も住民による直接選挙で選任されます。また、地方公共団体の議事機関である議会も各地方公共団体にあり、それらの議員も住民が直接選挙で選任されます。つまり、内閣総理大臣を直接国民が選任しない国政と違い、地方政治においては、行政の首長も議会の議員も住民が直接選任する仕組みなのです。これは二元的代表制と呼ぶことができます。

言い換えれば、首長だけが民意を代表しているわけではないし、議会だけが民意を代表しているわけではありません。それなのに首長が議員定数削減を主張するのは、単に都合の悪い議会を自分の都合のよい翼賛的議会にしたいだけなのでしょう。

議会は住民の代表機関であり議事機関で、条例や予算について審議して決定しますから、国会と同じように、議会制民主主義の理念に基づくべきです。

そもそも民主主義とは、本来、直接民主主義のことを意味していますが、有権者全員がどこか一カ所に集まって、じっくり議論し、物事を決定することは、事実上不可能です。そこで、やむをえず、議会制(代表制)を採用しているのです。

今は、人口の数%しか選挙権を有しない制限選挙を否定して普通選挙が採用され、人口の8割が選挙権を有しています。一部の民意しか議会に反映しないようであれば、普通選挙を採用している意味はありません。直接民主主義に近づいて初めて議会主義は議会制民主主義と評価できるのですから、議会制民主主義を実現するためには“住民の縮図”を地方議会につくることが必要になります。

また、議員の法定上限数を実際の議員定数が下回っているということは、民意が地方議会に十分反映していないことになります。また、議員定数が削減されれば、都道府県や市町村の首長に対する議会のチェック機能を弱体化させてしまいます。議会の機能不全は、議員定数を削減しても回復できません。議員と議会の質を高める改革をすべきです。

ですから、第一に、条例定数は法定上限数と同じにすべきです。

第二に、選挙区は法律を改正して都道府県全域、市町村全域にするか、または、選挙区を複数設ける場合には、各選挙区の議員定数は大きくし、少数意見を切り捨てる1~3人区は採用すべきではありません。

第三に、政党や会派が発達している議会においては、無所属の立候補は保障したうえで、民意を正確・公正に反映する比例代表選挙を採用し、また、そうでない議会で同じ政党の公認候補が複数立候補しているところでは、当選者の当選票を超えた分の票を同じ政党の候補者に委譲することを認める仕組み(移譲式)の採用を目指すべきです。

このような改革を実行すれば、政策選挙が実現し、議員の質を高め、ひいては議会の実質的審議能力を高める可能性が生まれるでしょう。もちろん最終的には、政策能力のない無能な候補者を当選させず、政策能力のある有能な候補者を当選させる有権者の判断能力が問われます。(



(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

昨年十一月、兵庫県が発表した「第二次行革プラン(案)」は、重度障害者医療費助成の所得判定単位を「同一世帯内の最大上位所得者」から「世帯合算」に変更するとしていました▼先日、精神の障害をお持ちの方から相談がありました。自立したいと思っても仕事はなく、あっても障害のため長続きしない。親の近くに家を借りて一人で住み、二級障害基礎年金と父親からの支援で何とか生活をしている。三カ所の病院に通院しているが県の助成で医療費は月額三千六百円▼これでも負担は大きいのに「新行革」で改悪されたら多分三割負担になりそうだ。親にこれ以上負担をかけるわけにはいかない、と考えると夜も眠れない日が続いている、とのこと▼三月議会に向け県は、実施を当面一年程度延期すると発表したが根本は変わらず。この人の障害がさらに悪化するのではないかと心配です▼県は、乳幼児等医療費助成、こども医療費助成も障害者に併せて見直し、五万人を超える人が助成対象外となります▼「応益負担」は廃止すべきとの運動が広がり、低所得者の負担軽減の方向に動いているとき、流れに逆行する県の「行革」に強い憤りを覚えます。 (N)

(2011年2月27日付「兵庫民報」掲載)

2011年2月20日日曜日

検証:県政と県議会:雇用と地域経済

二〇〇九年の知事選挙で大きな争点となった「破格の企業誘致補助金」―選挙の特集記事でも「そろそろこの手法を見直すべきかもしれない、ある県幹部はつぶやいた」(「朝日」)と書かれるなど破綻は明らかですが、「県行革」で県民には痛みを押し付けながら、現在もそのまま継続され、いっせい地方選挙でも争点となっています。

大企業呼び込み方式は破綻

兵庫県下で大手企業の工場撤退表明が相次いでいます。三菱重工神戸造船所の商船部門撤退計画にはじまり、森永(尼崎)、アサヒビール(西宮)、雪印(伊丹)など景気の後退を理由にした国内工場の集約ですが、働く人や地域経済にとって影響は少なくありません。

各企業の自分勝手を許さない取り組みと同時に、兵庫県政が、これまでの「大企業が栄えれば地域も潤う」式の発想ではなく、地域に根ざした産業施策への脱却ができるかが問われています。

その点で象徴的なのが、パナソニック一社(四工場)に二百十八億円(二〇一七年度までの予定)も補助する全国的にもめずらしい「天井知らず」の企業誘致・立地補助金です。(左のグラフは二〇一一年までの補助額)

派遣や期間工など、不安定雇用ばかり

建設費用数千億円もの工場誘致が決まった当初は「歓迎ムード」だった尼崎や姫路などの地元の人々も、仕事の付き合いはほとんどなく、雇用も請負や派遣、現在は二年数カ月の雇用期限の限定された期間工ばかりであることを知り、落胆が広がっています。

しかし、日本共産党が県議会で「パナソニックでの期間工の大量首切りをやめるように申し入れよ」と迫っても、井戸知事は、「検討します」「安定した雇用を求めている」との一般的な答弁で、「首切りやめよ」と言うことができません。

県民の税金から補助金を出している企業に対してすらこの態度ですから、その他の大企業へも甘い態度にならざるを得ません。

肝心の雇用施策においても、雇用対策三者会議(県、連合兵庫、経営者協会)という「労使協調」路線で、経営者側の立場を尊重してすすめているのです。

道州制で国際不況直撃の構造に

いま関西財界は、大企業の「国際競争力の強化」を名目に、大阪湾を中心としたインフラ・基盤整備を大規模に推進するため、昨年発足した関西広域連合や「道州制」をすすめようとしています。

この方向では、地域経済に根を下ろさない大企業がますます栄え、国際不況で打撃を大きく受ける産業構造に拍車がかかるだけです。

小規模企業は「景況感」悪化

大企業中心の施策の一方で、必然的に中小企業対策がおそまつになっています。

もともと兵庫県は、九〇年代まで製造業が三割を占め、近畿全体の製造業比率二割(全国平均並)に比べ、「ものづくり」を担う県でしたが、不況や下請け単価の切り下げなどで、その製造業も大変です。

兵商連の「中小商工業研究所」の二〇〇九年十月~一〇年三月調査によると、比較的規模の大きい中小企業には回復の兆しがあるが、小規模企業は逆に、景況感がマイナス54からマイナス60と悪化しており、格差が広がっている実態が浮き彫りになっています。

住宅リフォーム助成など、中小業者応援を

パナソニック一社への補助金二百十八億円に比べ、中小企業対策予算(融資除く)は、全体に対し七十億円(二〇一〇年度県予算では0・36%)と、あまりに少なすぎます。

秋田県で実施、山形県なども実施の方向の「住宅リフォーム助成制度」。県下でも明石市、福崎町などで大きな経済波及効果をあげて注目されています。その実施を求め全建総連が県議会に請願を出すなど運動が広がっていますが、兵庫県の制度化や実施市町を広げていくことが必要です。

財源的にも、国の補正予算や交付金(社会資本整備総合交付金)を有効に使えば可能であり、耐震化やバリアフリーともあわせ、地域にある工務店、電気店など、広範な中小業者の「仕事おこし」として、大きな成果となることは間違いありません。


大企業に社会的責任求める日本共産党

どんな大企業に対しても、厳しく社会的責任や正社員化などを求め、兵庫県に対し、ゆきすぎた企業立地補助金の中止・見直しを求めることができるのは、ルールある経済社会の展望・路線(綱領)をもっている日本共産党ならではの活動です。

逆に自民・民主は、県政の与党として、「立地企業に対する補助金は極めて有効」(自民・加茂県議、〇八年二月二十六日)、「本県の企業誘致の対応は、企業側より高い評価」(民主・吉本県議、〇七年二月二十一日)など、手放しで評価しています。


いっせい地方選挙は、古い「大企業呼び込み式」の産業施策の自民・民主・公明の議席か、それとも、古い政治を転換し、住宅リフォーム助成など、地域の中小企業応援、正社員を基本とする雇用対策への転換をすすめる日本共産党の議席を伸ばすかが問われています。


グラフ「兵庫県の産業集積促進補助金」のデータ
年度 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年
総額 16億4千万円 20億1千万円 26億3千万円 19億1千万円 29億2千万円 37億円 37億5千万円
パナソニックへの補助額 12億5千万円 10億円 18億4千万円 10億円 15億円 25億円 25億円


(2011年2月20日付「兵庫民報」掲載)


レッドパージ訴訟が結審、判決は5月26日 神戸地裁

1950年7月、連合国軍最高司令官マッカーサーが出した書簡を根拠に、共産党員とその支持者が職場から追放されたレッドパージ。その無効と名誉回復、損害賠償を求める兵庫訴訟が2月10日、結審しました。

報告集会で挨拶する原告の安原清治郎さんと(その右から)川崎義啓さん、大橋豊さん、奥は弁護団

原告は、川崎義啓さん(94)=旭硝子=、安原清治郎さん(89)=川崎製鉄=、大橋豊さん(81)=神戸中央電報局=の3人です。09年3月、国を相手どり神戸地裁に提訴しました。

神戸地裁第6民事部(矢尾和子裁判長)で9回の弁論がひらかれました。昨年5月には原告3人の尋問がおこなわれました。当時の職場の闘い、職場追放後の家族の悲惨な状況が語られました。

同11月には、原告側証人として明神勲北海道教育大学名誉教授が証言に立ちました。明神氏は新たに入手した資料をもとに、連合軍総司令部が50年当時、「共産党主義者とその同調者の解雇」を「指示」したのではなく、「示唆」だった事実を明らかにしました。

「戦後史の汚点に歴史的正義を」

最終弁論は大法廷でひらかれ、裁判支援者ら約60人が傍聴しました。最終意見陳述で佐伯雄三弁護団長は「レッドパージはわが国戦後史最大の汚点。その人権回復なくして、日本の戦後史は終わらない。裁判所は法の支配の担い手、人権擁護の砦として、原告らの名誉を回復し、60年にわたる辛苦に対し被害賠償をおこなう、歴史的正義の判決を下してほしい」と述べました。

大橋さんが原告を代表して最終陳述をおこないました。「私たちは働き盛りの青年期にレッドパージされた。日本国憲法施行から3年だった。憲法が最も大切とうたう個人の尊厳、思想・良心の自由を奪われた。行政も、国会も誤りを正さない以上、人権の砦の裁判所しかレッドパージの人権侵害を正せない。生きている間に、名誉回復と被害救済の実現を」と訴えました。

判決は5月26日13時15分です。


原告たちは裁判支援の募金を呼びかけています。郵便局口座00920・9・152722 兵庫県レッドパージ国家賠償要求同盟


(2011年2月20日付「兵庫民報」掲載)

宮崎淳文さん作「立花のヒガシさん」遺族が作品集発行

日本共産党立花東後援会の名物4コマ漫画

作品集の表紙
尼崎の日本共産党立花東後援会ニュースに社会風刺で笑いを誘う4コマ漫画「立花のヒガシさん」を連載していた宮崎淳文さんが、脳腫瘍で亡くなって1年(享年73歳)。遺族が未発表分を含む作品集を作りました。

同後援会副会長で、子どものころから絵の得意だった宮崎さんが連載を始めたのは03年7月。主人公ヒガシさんの性格と風貌は本人そっくりです。政治腐敗、アメリカ政府の横暴、社会の不合理に怒り、身辺の出来事にも一喜一憂しながら、絶妙のダジャレでオチにしています。後援会員に大好評でした。「自前の漫画を載せているのは立花東だけ」が後援会の自慢でした。

宮崎さんは、毎月の編集会議に2枚、多いときは4枚の作品を持参。制作意欲旺盛で、みんなを驚かせていました。「100回になったら本にしよう」と後援会で話し合い、自ら表紙絵も準備していました。しかし闘病生活に入った09年6月号の69回が連載最後になりました(左:クリックすると大きくなります)。

尼崎のワイヤー製造工場を定年後、山歩きと落語をこよなく愛し、後援会の集まりには欠かさず参加していた宮崎さん。ときには後援会の仲間たちを漫画の題材にとりあげました。おもしろいネタは、すぐメモに書きとめていました。

「厳しい状況でも、いつも笑顔を忘れず、そこにいるだけで、みんなを和ませる人だった。彼の存在が後援会の力になった。団結の中心だった。亡くなったことが残念でならない」と同後援会の槙原四郎さん(81)は言います。





作品集には、漫画113作品と絵手紙や後援会ニュースのコラム「街の風」4回分を収録。

残部わずかですが共産党県後援会にあります。A4判70ページ、頒価600円。☎078・577・1656

後援会有志と六甲山を登った宮崎さん(右端)=06年1月


(2011年2月20日付「兵庫民報」掲載)

三菱電機(伊丹・尼崎)春闘前進させる会がアンケート

伊丹市、尼崎市にある三菱電機とルネサステクノロジの事業所の労働者でつくる「春闘前進させる会」が昨年末からとりくんできた「二〇一一年くらしの要求アンケート」の中間集計百三十人分がまとまりました。

労働者の願いは1万円賃上げ・正規化

集計結果(正規百名)によると、賃上げ要求額は「五千円」「一万円以上」が合わせると六割です。

成果主義賃金では九割の人が「見直し改善」を求めています。「どこを見直せばよいと思うか」との問いでは、第一位が成果主義導入時に廃止された「定期昇給の復活」。第二位「評価基準と評価の公開」、第三位「専門性や技術・技能の熟練度の評価」となっています。

裁量労働制適用の労働者の間では、時間外労働時間が六十時間を越え、百時間に及ぶ深刻な実態も明らかになりました。

このアンケートは契約や派遣労働者など、非正規労働者からも三十名の回答を得ています。それによると、時間給の希望額については、「千五百円」「二千円」「二千五百円以上」があわせて九割。諸手当の要求の第一位は「一時金」、第二位が「退職金」となっています。また、「受け入れ企業の正社員として働くことを希望しますか」との問いには、六割の人が「希望する」と答えています。

意見記入欄には、「十年以上時給がまったく上がらない。派遣先が上げてくれないためだと思う」(40代女性)「六カ月契約なので仕事の成績がおもわしくないと打ち切られる感があり正直にこわい。六十歳まで働けたとしても退職金もないので不安」(契約40代女性)「契約や派遣のなかにも実力、人間性豊かな人間がいます。もっと正社員に登用すべきだと思う」(契約30代男性)。

「内部留保の1~数%で可能」と励ます

三菱電機は、二〇一〇年度三月期決算で経常利益一千九百五十億円(前年度比303%)、純利益一千百五十億円(前年度比407%)と大幅な利益を見込み、内部留保は昨年十月現在で一兆五千三百七億円ため込んでいます。

「前進させる会」は、各事業所門前でビラを配布。今回のアンケート結果を紹介するとともに、内部留保の1%で賃上げ一万円を三菱電機グループの従業員十万人に実施できるし、数%で非正規労働者を正社員として雇用できると、訴えています。
(山本博昭)

(2011年2月20日付「兵庫民報」掲載)

東神戸の党と民青同盟が集い「雇用問題解決の道」


日本共産党東灘・灘・中央地区委員会と民青同盟東神戸地区委員会は二月十一日、宮本たけし衆議院議員を招き、集い「雇用問題解決の道」を開催。六十五人が参加しました。

この間、民青東神戸地区では、味口としゆき市議候補(灘区)、大前まさひろ市議候補(中央区)といっしょにハローワーク前宣伝に取り組んできました。その取り組みをいかし、様々な分野の雇用実態を交流し、変えて行ける展望をつかみ、解決への道を開こうと党地区委員会と相談して企画したものです。

集いを準備した実行委員会での議論では、「仕事が大変すぎて、新人がミスしているのが許せなく、イライラする」(介護士)など、どの分野でも雇用問題が深刻であることがわかりました。

集いで宮本議員は、この間の国会での論戦やヨーロッパの例などを紹介。雇用の責任を果たすよう政府が大企業に迫ることの重要性を指摘し、雇用問題解決の展望を示しました(写真上)。いっせい地方選挙の候補も連帯挨拶しました(写真左)。

参加者は「働けないのが青年の問題でないとわかった」「大企業の実態を聞けてよかった」「公務員も民間も、非正規社員も正規社員も、青年も高齢者も一緒に手をつなぐことが大事」などの感想をよせています。

今、バラバラにされている労働者をつなぐ連帯がこの状況を打開する道だと確信を持ちました。
(竹田雅洋・民青同盟東神戸地区委員長)

(2011年2月20日付「兵庫民報」掲載)

生産緑地制度の学習会:日本共産党県議団

日本共産党兵庫県会議員団は二月十二日、明石市内で学習会「都市の豊かな緑・農地をまもるために―生産緑地制度で農ある街づくりを」を開催。農家・市民・行政職員など約五十人が参加しました(写真)。

「田畑からの収入の倍の固定資産税を取られる。これでは農業を続けられない」という農家の苦悩を解決するとともに「地域の農地を守って欲しい」という九割にのぼる市民の願いにこたえる街づくりをめざそうと開いたもの。和歌山市で「生産緑地制度」の実現運動にたずさわった橋本卓爾和歌山大学名誉教授を講師に招きました。

橋本氏は、①食糧自給、②環境問題、③人口減少や災害など都市をめぐる情勢の変化など多角的に都市農業の必要性を解明し、「人間が人間らしく暮らすためにこそ都市農業は必要不可欠」「農業は今でも危機的なのにTPPは追い打ち」と指摘しました。また、「阪神淡路大震災で神戸近郊に農業があったことが大きな役割を果たした」ことを紹介し、「この教訓はぜひ生かして欲しい」と訴えました。


兵庫県は、国の動きを先取りし、東播・中播・西播地域に、「生産緑地制度」を導入するよう働きかけを始めていますが、地域ごとの事情を考慮しない画一的内容や、都市農業を守り応援するという本来の目的に合わないものでは困ります。

日本共産党は、「農ある街づくり」が子ども達をはじめ、市民の豊かな暮らしに必要不可欠とし、積極的な提案と運動を呼びかけ、その先頭に立っています。

(金田峰生・党県委員会農林漁民部)

(2011年2月20日付「兵庫民報」掲載)

三菱神船商船撤退問題で懇談会


三菱重工が神戸での商船建造撤退を発表している問題で、神戸の造船を残そう連絡会と兵庫民主商工会が共同し地元での懇談会を2月11日、和田岬地域福祉センターでひらきました。住民ら約40人が参加しました。

日本共産党の大かわら鈴子市議が、1次下請け事業所対象に神戸市が実施したアンケートの結果を報告。「規模縮小や社員削減などが指摘されている。2次3次下請け業者も入れると大変な数の人が影響を受ける大問題」と指摘しました。

参加者からも、「若い従業員は、家のローンや子どもの教育など、これからというときの撤退発表で、悔しい気持ちでいる」「三菱社員の動きにも緊張を感じる。地域経済はどうなるのか心配。食堂業者も、みな不安の声をあげている」「市は三菱に要請するだけでなく、学者に委託して経済への影響を調査すべき」などの発言がありました。

写真:下請けの状況や市議会での議論を報告する大瓦市議


(2011年2月20日付「兵庫民報」掲載)

「建国記念の日」不承認県民集会

「建国記念の日」不承認兵庫県民集会(同実行委員会主催)が2月11日、神戸市勤労会館でひらかれ、65人が参加しました。

ことしで45回目となり、開会挨拶で、代表幹事の新間智照さんは「戦前の紀元節にもとづく日であり、私たちはこの日を認めない。反対の意志を貫き、集会をつづける」と述べました。

吹田市立中学校の社会科教諭で大江・岩波沖縄戦裁判支援連絡会世話人の平井美津子さんが「沖縄と天皇」と題し講演。平井さんは、大江健三郎著「沖縄ノート」の「集団自決」記述に対し、改憲派が周到な準備でおこした裁判経過を説明。現在も教科書に広島・長崎、沖縄戦の説明はわずかしかないと述べ「子どもたちの使う教科書に注視してほしい」と強調しました。

写真:「沖縄と天皇」と題し講演する平井さん

(2011年2月20日付「兵庫民報」掲載)

西神ニュータウン9条の会4周年


神戸市西区の西神ニュータウン9条の会4周年のつどいが2月13日、西区民センターでひらかれ、約180人が参加しました。

会員が2日かけて完成した舞台装飾の前で地元の音楽家たちが自作を演奏しました。

朝日新聞記者の伊藤千尋さんが「9条は世界の宝」と題して講演しました。伊藤さんは地下鉄乗車券裏に印刷しているなど、日常に憲法が浸透している南米各国の状況を紹介。「憲法は、市民が普段の生活のなかで使うもの。国民に憲法を知らせようとしない日本は世界の非常識」と語りました。

写真:憲法9条が世界各地に影響を与えていると語る伊藤さん


(2011年2月20日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

「被爆者健康手帳」申請を却下されたHさんが、兵庫県知事を相手どって裁判を起こしています▼当時六歳で疎開中。「原爆が長崎に落とされた」ということで、親族に連れられて被爆地に入り家族を探しまわりました。当然「入市被爆」に当たるのですが、手帳が取得できていませんでした▼被爆者であることを隠してきた方、そのために手帳をとらなかった方は、とても多い。不十分な被爆者医療制度ができるまででも十二年。被爆者は、被爆で傷みつけられたうえに、放置され、差別を受けてきたのです▼高齢になり、健康への不安から手帳を申請しようとした時には、記憶も不確かで証人もいない▼「被爆者に対する…総合的な援護対策を講じ、あわせて、国として原子爆弾による死没者の尊い犠牲を銘記するため」という被爆者援護法の趣旨からしても、行政は手帳取得を応援するのが当然なのに「被爆者であること」の立証責任を被爆者に負わせ、くい違いやあいまいさがあれば却下するのです▼この国の支配層は、侵略戦争で甚大な被害をもたらした責任をとるどころか、生き延びることができた戦争被害者を、今また辱めているのです。 (S)

(2011年2月20日付「兵庫民報」掲載)

不屈の人々―治安維持法による弾圧犠牲者(5)

不死鳥のごとく…一〇・三〇弾圧と三・一〇弾圧

蘇る神戸の組織

いくど破壊されても不死鳥のように蘇るのがこの時期の特徴であった。

一九三一年の十月には全協神戸の再建は進み主要産業で組織を確立。文化運動ではナップを継ぐコップ(日本プロレタリア文化連盟)の兵庫地方協議会が結成されている。

三二年三月、党中央は八・二六弾圧で壊滅した神戸市委員会再建のために平沢栄一を派遣。六月には市委員会を確立、十六細胞を擁したという。

三二年テーゼと一〇・三〇弾圧

七月に「三二年テーゼ」と呼ばれる綱領的指針が発表される。三月に「満州国」がつくられ、中国全土への侵略が開始されていた。帝国主義戦争反対が革命勢力の闘う任務となる。

神戸でも八・一国際反戦デーのデモが行われたが、事前に神鋼の十五名が検挙され、デモ当日も十数名が検挙された。

十月に党は熱海に全国代表者会議を招集したがスパイの手引きによって全員検挙。それに続いて全国で千五百余名が検挙された。一〇・三〇弾圧である。

兵庫でも翌三三年二月までに全県で検挙者二百十四名、起訴者八十名に及んだ。この頃は必ずしも一斉ではなく断続的に検挙が続いた。

小林多喜二が虐殺されたのは三三年二月であったが、その前年の十月に神鋼の須江操が虐殺されている。

姫路の三・一〇弾圧

三二年、姫路で北中皮革大争議が起きていた。北中争議のほか日毛姫路・三菱高砂の争議の中から多くの入党者が出る。そこで姫路・高砂を中心とする党姫路地区委員会が結成された。

姫路の党は「赤旗」読者拡大や反戦ビラ配布など積極的に活動したが、三三年三月十日、二十名が検挙され、五人が起訴された。またもや組織は壊滅。

同じ日に淡路の農民組合の古森茂ら数十名が検挙され、さらに兵庫の運動に関連して他府県で検挙された者が十名ある。

出征兵士にビラ

三三年四月党神戸地区委員会が再建されると、姫路・播州の党再建のため、コップ兵庫地協にいた平葦信行を派遣する。

雑誌「プロレタリア科学」の読者はほとんど健在であった。彼らを平葦は検挙を免れていた三浦大二郎と二人で訪ねて歩く。次に平葦は山陽合同労組グループをとり込み、姫路地区委員会を再建する。

姫路地区委員会は、渡満することになり家族と面会中の兵士たちにビラを配布する。

「祝ご出征」と刷った白封筒に「出兵反対」のビラを入れて手渡すと、兵士たちは餞別と思い受け取った。

「鷺城新聞」の記者をしていた松尾一次がこれを一ページの記事にした新聞三千部を印刷・配布、反響を呼ぶ。その後松尾が地区委員会責任者となる。しかし三四年二月六日、十九名が検挙され播州・姫路地区における党組織は終焉を迎える。

(安藤礼次郎著「西播民衆運動史」等により戸崎曽太郎記)

(2011年2月20日付「兵庫民報」掲載)

議員定数と民主主義を考える(3)

神戸学院大学法科大学院教授 上脇博之

兵庫県議会―大政党に有利な1人区・2人区の多さ

地方議会の選挙区は全域で一つのところと、複数あるところがあります。後者においては、しばしば各選挙区の議員定数が少なく、特に都道府県議会の選挙区は、法律(公職選挙法)が「郡市の区域による」と定めているため、総定数が少ない関係で1人区や2人区など定数の少ない選挙区が多数あるのです。これでは、大政党に極めて有利です。

兵庫県選挙管理委員会の提供資料によると、1991年の兵庫県議会の一般選挙時の議員定数について言えば、法定上限数は107でしたが、条例定数は94。その後、2005年の県議会選挙では総定数93で、2007年は92でした。

2007年のときの内訳は、1人区が22あり、2人区が8ありました。3人区は8、4人区は2、7人区は2、8人区は1にとどまりました。

2007年県議会一般選挙で、自民党は25議席、民主党は18議席、公明党は12議席、共産党は5議席、無所属は32議席、それぞれ獲得。しかし、無投票当選もありますが、かりに比例代表選挙で行われたと仮定し、各政党の得票率で総定数92議席を比例配分すると、得票率19.5%の民主党と12.9%の公明党は18議席と12議席で変わらないものの、得票率23.4%の自民党は22議席で、10.9%の共産党は10議席になると試算されます。つまり、自民党は3議席分、過剰に代表され、共産党は5議席分、過少に代表されていたのです。

昨2010年3月の改定で今年4月に予定されている県議選以降は、総定数は92から89へと削減されることになっており(法定上限数は111)、1人区が一つ減り21に、2人区が一つ減り7になり、3人区、4人区、7人区、8人区は、これまでと同じ選挙区数です。

一方、市町村議会の選挙区の各議員定数は、都道府県議会の場合のように露骨に「大政党に有利で小政党に不利」というわけではありません。必ずしも複数の選挙区を設ける必要はありませんが、設けることは許容されています。

また、いわゆる政令指定都市の議会の場合には「区の区域をもって選挙区とする」と定められているため、厳正な目で見ると、各選挙区の議員定数は大政党に有利になっています。

例えば、神戸市議会の議員定数を見ると、法定の上限数は72ですが、条例定数は69で、各選挙区の議員定数は5~11人。総定数69のうち18名の当選者を出した自民党は得票率23.4%でありながら議席占有率は26.1%でした。比例配分による試算をすると当選者は16名になるはずで2名分過剰代表されていたのです。


(2011年2月20日付「兵庫民報」掲載)



筆者・上脇氏の新著『議員定数を削減していいの?―ゼロからわかる選挙のしくみ』が14日、発行されました。A5判136ページ、日本機関紙出版センター刊、定価1,000円。








ひなたぽっころりん(462)


(2011年2月20日付「兵庫民報」掲載)

2011年2月13日日曜日

検証:県政と県議会:国民健康保険

払えないほど高い国保料(税)

「少ない年金で国民健康保険料がなんと高いことか」。日本共産党議員団が各地でおこなっているアンケートに切実な声が寄せられています。明石市では、「国・県・市でとりくんでほしいこと」の第一位は「国保料引き下げ」(46・1%)でした。

それもそのはずで、国保に加入する県民の所得は下がり続けているのに保険料(税)は逆に上がり続けています(グラフ1)。その結果、県下では、滞納世帯数が十七万九千八百十世帯と国保加入世帯の二割以上に。「収納率向上」の名で多くの世帯が正規の保険証を取り上げられています(表1)。


表1 保険証の取り上げ(2010年3月末現在)
国保加入世帯数 846,020世帯
滞納世帯数 179,810世帯
資格証明書交付数(全額窓口負担) 8,305世帯
短期保険証交付数 53,450世帯
保険証未交付数(保険証を市町窓口に留め置き) 21,319世帯


こうしたもとで医療を受けられない県民が増え、「国保料が払えなかった四十八歳の女性が乳がんで倒れ、市との相談で保険証発行が可能と回答を得た時はすでに手遅れ」(〇八年兵庫民医連調査事例より)など県民の命が奪われています。

国庫負担削減のもと問われる自治体の姿勢

国保料(税)高騰のもっとも大きい原因は、国が社会保障としての国保を守らず、国庫負担を削減してきたことです(グラフ2)。

そのもとでも住民の命と医療を受ける権利を守る立場に立つのかどうか、自治体の役割が問われています。

国言いなりの国保行政のもとでは、多くの滞納者が保険証を取り上げられ、強権的な保険料(税)の取り立てにあっている例が後をたちません。

一方、住民の運動と日本共産党の議会論戦で、市町に保険料(税)を引き下げさせたり、資格証明書の発行をさせないなど改善をかちとった経験も少なくありません。

国保と兵庫県政

では、県政と国保のかかわりはどうでしょうか。国保の事業主体は市町ですが、国保法第四条で都道府県は「国民健康保険事業の運営が健全に行われるように、必要な指導をしなければならない」と定められ、費用負担も行うことになっています。

なにより、県も県民の「福祉の増進」を仕事とする自治体であり、その立場で市町国保を応援することが求められますが、現県政はそうなっていません。

市町への補助を削減

ひとつは市町国保への補助金の問題です。よく県は「四百億円の予算措置をしている」などといいますが、その大部分は法律で決められた費用負担をしているにすぎません。

県独自の補助金としては、「国民健康保険事業費補助」がありますが、八年前に比べ、約半分に減らされています(グラフ3)。

この補助金は、子どもや老人などへの独自の医療費助成を実施した自治体に国が与えているペナルティ(国の交付金の減額措置)の半分を補うものという考え方で出されています。ですから、「行革」で福祉医療を削れば、ペナルティも減るからと、老人医療費助成などの削減にともなって国保への補助金も減らしてしまっているのです。二重に冷たいやり方です。

県下の三十五市町が、一般会計から国保会計へ法定外の繰り入れをおこない、その合計が七十九億円にのぼる(〇八年度)中、この県の独自補助金はたった七億円。加入者一人当たり約四百五十円にすぎません。

収納率によって市町への交付金を差別

ふたつは、都道府県調整交付金の問題です。〇五年に市町国保への国の交付金の一部が一般財源化され、都道府県が配分するようになりました。このときに、県は国と同じやり方で、保険料(税)収納率の低い市町の交付金を減額する「ペナルティ」を設けました。

昨年十月の党県議団の追及に、県はこの「ペナルティ」を昨年四月にさかのぼって廃止すると答弁しました。しかし、収納率を上げている市町へ多く配分し、保険料(税)取り立て・保険証取り上げに誘導するしくみは残されています。

国保「広域化」の危険

さらに、民主党が進める「国保の広域化」への態度の問題です。市町単位で運営されている国保を都道府県単位化し、一律の保険料(税)を設定しようというもので、公費負担を減らし、「医療費は保険の範囲でまかなえ、保険料(税)が払えなければ医療を受けるのをあきらめろ」という医療費抑制路線にほかなりません。

昨年六月、国はその地ならしとして、都道府県に「広域化等支援方針」を定めることを求めました。国の通知のなかでも重大なのは、市町が行っている国保会計への法定外の繰り入れを「早期に解消する」よう求めていることです。

前述したように、〇八年度は県下市町の合計で約七十九億円が繰り入れられ、全体では単年度収支が黒字になっていますが、繰り入れがなくなれば、六十五億円の赤字となります。広域化し、これをすべて保険料(税)に転嫁すれば、単純計算で一人約四千円の値上げに。ますます払えない人が増えるのは明らかです。

「広域化」のレールにのり、収納率アップを求める県

井戸敏三知事は、政府の「高齢者医療改革」にかかわって、国保の都道府県単位化に「反対」をとなえていますが、「すべての医療保険を一本化すべき」という立場からの発言です。

党県議団は、「反対だというなら広域化等支援方針を定めるべきでない」と県に迫りました。

「(保険財政運営と住民の健康管理の一体的なサービスが提供できるのは)住民に身近な市町村ではないだろうか」(福井県/「国保新聞」一月二十日付)などとして、全国的に五県が策定を見送ったなか、兵庫県は「財政安定化支援方針」という名で方針を策定し、収納率目標を書き込みました。いっそう市町を保険料(税)取り立てに駆り立てることになりかねません。

県民の命守る議席増で国保料(税)1万円引き下げを

日本共産党県議団は国保料(税)について、県が市町と協調して一人当たり一万円引き下げることを提案しています。また、その実現に向け、県の財政支援拡充や医療費負担の軽減を繰り返し求めてきました。

「子どもの無保険」問題では、国の調査に先駆けて党市町議員団を通じて資格証明書発行世帯の子どもの人数を調査し追及。窓口負担の軽減のため、国保法四十四条に基づく減免の活用を市町に徹底するよう求め、県から通知を出させるなどの成果もあげてきました。

一方、自民・民主・公明の各党は、これだけ県民の国保改善への願いが高まっているにもかかわらず、県議会でまったくとりあげていません。度重なる国保法改悪を進めた自民、小泉医療改悪に手を貸した公明、後期高齢者医療制度廃止の公約を破って国保広域化を進める民主には、県議会でもこの問題でものが言えないのです。

住民の命と健康を守る県政を実現するために、日本共産党の議席を伸ばすことが必要です。



グラフ1のデータ 保険料(税)と所得
1998年度 1999年度 2000年度 2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度
加入者の平均所得 843905円 772124円 731287円 702588円 666280円 595071円 587666円 580718円 616621円 622194円 647203円
1人当たり保険料 72401円 76908円 78053円 77977円 77034円 76541円 77489円 81471円 84486円 85145円 88880円
所得に占める保険料 8.6% 10.0% 10.7% 11.1% 11.6% 12.9% 13.2% 14.0% 13.7% 13.7% 13.7%

グラフ2のデータ 県内市町国保の収入内訳(決算)
年度
保険料など
国庫支出金
1984年
52.79%
47.21%
2008年
76.86%
23.14%

グラフ3のデータ 県の国保事業費補助の推移
年度
補助額
2002年度
13億9千6百万円
2003年度
13億9千6百万円
2004年度
13億9千6百万円
2005年度
12億5千2百万円
2006年度
10億8千8百万円
2007年度
8億8千4百万円
2008年度
7億4千百万円
2009年度
7億2千6百万円
2010年度
7億1千万円




(2011年2月13日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

「梅便りが」待たれるときになりました。昨夏は酷暑でしたが今冬はまた厳寒でした。地球温暖化による異常気象なのでしょう。オーストラリアでは干害のあとの洪水とか大変でした▼異常気象で小麦や大豆の国際価格が騰がりました。高くなるだけで済まず、世界的食糧不足になる危惧が言われています。食糧自給率が低い日本は心配です▼それなのに政府はTPP(環太平洋連携協定)加入を進めています。農業破壊だけではありません。消費者も目前の低価格を期待していると、食糧難に直面することになります▼TPPはアメリカの通商政策です。民主党政権の日米同盟強化は、沖縄問題だけでなく、日本の農業破壊も進めることになります▼先月兵庫県が発表したところによればTPP加入によって県下の農産物産出高は七百七十六億円(53%)減少するということです。兵庫県議会は「慎重審議」を要望していますが、全国で加入反対が広がっています▼農業を守ることは各自治体の責務です。今春のいっせい地方選挙においても、TPPと食糧自給率に対する態度が、各党に問われなければなりません。(Ts)

(2011年2月13日付「兵庫民報」掲載)

ふたつの署名:“予想以上の反応”にとりくみへの確信も広がる


日本共産党東灘区委員会は「二つの署名」―子ども署名・いきいき署名―の宣伝を一月三十日夕、阪神青木駅前で行いました。

東灘区で、きだ・松本両氏ら先頭に呼びかけ

冷たい風が吹くなか、きだ結県議候補と松本のり子神戸市議(ともに東灘区)がマイクを握り、「子どもの医療費の中学生までの無料化と中学校給食の実現は子育て世代の切実な願い」「七十五歳以上の医療費無料化で、安心して暮らせる神戸市、兵庫県にしていくため力を合わせましょう」と訴えました。

支部総会を終えた青木支部の党員も加わり、買い物客などに署名を呼びかけました。

署名に応じた高齢女性は「七十五歳から医療費が無料になったらずいぶん助かる」と話しました。きだ氏の訴えに「私も薬剤師です」と声をかけてきた女性も「自分の子どもはもう間に合わないけれど、中学校給食は必要ですね」と快く署名しました。

約一時間で子ども署名十七筆、いきいき署名二十筆が集まりました。また、こうした市民要求の先頭に立って奮闘する日本共産党と、きだ・松本両候補を紹介するリーフも配り、日本共産党の役割を訴えました。参加した党員は「予想以上に署名をしてくれた」とこの取り組みへの確信を強めました。



この間、東灘区女性後援会といっしょに、保育所・幼稚園前や、乳幼児健診会場(区役所)前で「二つの署名」に取り組んできた、きだ氏は「訴えれば、ほとんどの方が応じてくれ、切実な要求だと確信しています。さらに署名を広げ、実現へ県政の場でがんばりたい」と話しています。

写真:青木駅前で署名を呼びかける、きだ(右)、松本(左)両氏

(2011年2月13日付「兵庫民報」掲載)

不屈の人々―治安維持法による弾圧犠牲者(4)

燃え上がる炎…八・二六弾圧

プロフィンテルン大会

一九三〇(昭和五)年プロフィンテルン(赤色労働組合インタナショナル)第五回大会が開かれ、兵庫からは海員の中で活動していた白川芳松が参加した。白川がこの大会から持ち帰ったのは、極左的傾向を改め大胆に労働者の経済的要求獲得の先頭に立って闘い、広範な大衆を獲得していくという方針であった。

彼は帰国後、党中央に連絡し、兵庫地方委員会結成について了解を得る。

広がる大衆運動

兵庫地方委員会は積極的分子の入党、細胞(支部)を工場・学校・地域に建設、共産青年同盟(共青)の拡大・強化の方針を決めた。白川は共青を直接指導し、神戸では市電・商大・関学などに、姫路では姫高・郵便局などに組織をつくった。

二月事件以後、解放運動犠牲者救援会(モップル)が神戸支部として再建強化された。労働運動では兵神ゴム争議などがあり、全協(日本労働組合全国協議会)組織は着実に伸び、神戸市電執行部にも進出していた。農民組合県連は左派の全農全会派に属し、発展していた。

ナップ戦旗社神戸支局

一九二八(昭和三)年に創設されたナップ(全日本無産者芸術団体協議会)は、久坂栄二郎を関西地方オルグとして派遣し、神戸の上筒井に戦旗社神戸支局を設けた。付近に神戸高商と関学があり学生の運動とも連携した。

戦旗社神戸支局下には各高校・大企業・市電・百貨店の班が存在し、定例的な読書会が女性も含め開かれていた。また久保によって作家同盟神戸支部、演劇同盟関西支部(大阪)、映画同盟(京都)が結成され、ナップ関西地方委員会を構成した。

八・二六弾圧

一九三一(昭和六)年八月二十六日、再建間もない日本共産党が一斉弾圧を受ける。検挙されたのは全国で三百三十名、うち関西三府県で百八十五名、兵庫は百名、白川ら七十八名が起訴された。

検挙者は神戸では市電・神鋼などの、姫路では郵便・電話などの労働者が多い。学生では神戸商大・関学生と並んで姫高生もいた。

この中に宇治電(現山陽電鉄)で全協を組織していた大坪昇がおり、彼は戦後有名になる作家・椎名麟三である。

また党姫路地区の責任者竹内武男は(後年「神戸詩人事件」で再検挙される)、同じ姫中出身の大塚徹・松本重雄らと文学雑誌を出して影響を広げていた。彼は姫路砲兵連隊にも働きかけていた。

この一斉検挙は、労働運動・農民運動の盛り上がりの中で、共産党が大衆化路線で拡大していく情勢に官憲が恐れを抱いたからである。

(木津力松氏の「治安維持法犠牲者名簿素稿」に基づき戸崎曽太郎記)


(2011年2月13日付「兵庫民報」掲載)

議員定数と民主主義を考える(2)

神戸学院大学法科大学院教授 上脇博之

法定定数を下回る実際の議員定数と市町村合併

都道府県議会及び市町村議会の議員定数も、国会のそれと同様に憲法で明記されてはいません。従来、地方自治法により、人口数の規模などに応じて細かく分類されて定められ(法定定数)、条例で削減することも認めていたものの、あえて削減しなければ法定定数がそのまま適用されてきました。

しかし、1999年の法律改正により法律で上限数が定められ、必ずその上限数以内で条例により議員定数を明記するよう改められました(条例定数)。その結果として、実際の条例定数は法定の上限数を従来よりも大幅に下回っています。

1999年・2000年ごろは47都道府県の法定上限定数の合計は3101で実際の条例の定数の合計は2910でした。しかし2010年7月1日現在では、法定上限定数の合計は3104で実際の条例の定数の合計は2784。両者の差は320もあるのです。47都道府県のうち、法定の上限一杯の議員定数を条例で定めているのは、和歌山県議会の1つだけ。その他の都道府県は、すべて上限を下回る定数しか定めておらず、上限数に対する実際の議員定数の占める割合は平均すると9割程度(90.4%)なのです。

有権者数は、1989年で約8989万人、2010年は約1億403万人と増加しているのに、都道府県議会の議員定数は以上のように削減されてきました。

市町村議会における議員定数はもっと削減されてきました。「平成の大合併」があり、市町村の数自体が減少していることがその主要な原因。1999年まで3229の市町村があったのに、2010年3月現在ではその半分を少し上回る1727(割合でいえば53%)にまで減少。議員定数で比較すると2003年には全国で5万7千を超えていたのが、2009年には3万5千を割っているのです(割合でいえば60%)。

兵庫県では1999年4月の篠山市発足を皮切りに、19地域で市町合併が行われ、同年3月末日時点で91(21市70町)あった市町数は、2006年3月末までに41(29市12町)となり、約55%減少(「市町合併の効果・課題に関する研究会」報告書2010年2月)。

兵庫県選挙管理委員会の提供資料によると、2001年度における兵庫県内の市町議会の議員定数の法定上限数は2436で条例定数は1707でした。その後、市町合併により削減され、2009年度では法定上限数は1262で条例定数は965にまで減っているのです。

兵庫県内の有権者の数は、2001年で約444万人、2010年は約455万人と増加しているのに、市町議会の議員定数は以上のように削減されてきたのです。

明らかに民意の切捨てです。

第29次地方制度調査会は、議会の議員定数における法定上限の撤廃を答申しています(2009年6月)が、今それを行えば、議員定数はもっと削減される方向に流れてしまうでしょう。



兵庫県内市町議会の総定数
2001年度 2009年度
法定上限数計 2436
1262
条例定数計 1707 965


(2011年2月13日付「兵庫民報」掲載)

小野市議選に新人の藤原氏

いっせい地方選挙・小野市議選(定数二減の十六、四月十七日告示・二十四日投票)の日本共産党候補の略歴を紹介します。

藤原あきら(62)=新=

県立小野工業高校機械科卒。稲坂歯車製作所、中村建設、宮永建築設計事務所に勤務。東播建設労働組合書記長など歴任。現在、同労働組合事務局員。日本共産党東播地区委員。






(2011年2月13日付「兵庫民報」掲載)

一コマまんが

熟練パイロットはいらない?

間 康成

(2011年2月13日付「兵庫民報」掲載)

息子の過労死認定求めて提訴


「このまま生きていくのは死ぬより辛い」―、神奈川県川崎市に本社がある大手コンピュータ会社で働く西垣和哉さんが、ブログにそう書き残して06年1月、治療薬の過量服用で死亡しました。27歳でした。1人息子を過労死で失った母親・迪世(みちよ)さん(66)=神戸市須磨区北落合=は、労災不支給決定の取り消しを求めて裁判を闘っています。兵庫でも支援を広げてほしいと訴えています。

月150時間超える残業も

和哉さんは、神戸の専門学校を優秀な成績で卒業。02年にシステムエンジニアの即戦力として採用されました。

翌年4月には、先行実施が同年末に迫っている地上デジタル放送プロジェクトへの配置転換で、職場が東京門前仲町に変わりました。

その職場では、全員がノルマに追われ、深夜早朝までの超長時間労働が常態化していました。和哉さんのタイムレコーダーには「朝8時30分退社、同9時出社」や「退社と出社のあいだがたった1分で2日連続勤務」という記録が残っています。

上司はタクシーで帰宅できても、川崎の独身寮から通う和哉さんには、終電後に退社しても、寮に帰る方法などありません。職場には身体を横たえて休む部屋や、ソファもなく、机に突っ伏して仮眠する毎日でした。

それほどまで身体を酷使して作り上げたプログラムが、仕様変更を理由に、最初からすべてやり直す場合もしばしばでした。

和哉さんは、精神的負担から睡眠障害から同年9月、鬱病を発症。11月から翌年1月まで休職しました。発症前の1カ月あたり法定外労働時間は平均87時間、150時間を超える月もありました。

川崎市内の職場に、9時から17時までの定時規制を条件に復職しましたが、限られた納期に、最少人数で仕上げなければならず、忙しくなると当然のように残業せざるを得ませんでした。職場に社員の立場に立つ労働組合はありませんでした。

復帰後の残業時間は月平均45時間が続くときもあり、朝起き出せないなど鬱病が悪化。2回目の休職になりました。05年8月、入社4年目でした。「ここが我慢のしどころか。あまりにもおかしい」「だるい、働きすぎです」と当時のブログに書いていた和哉さん。再び同年11月復職。やはり体調は回復しないままでした。数種類多量の薬を飲む毎日でした。

06年1月26日、急性薬物中毒で死亡しました。原因は治療薬の過量服用です。

「なぜ息子は命を落としたのか」

心配しながら、息子の働き方を見守ってきた迪世さんは大変な衝撃を受けました。「働きだして2年目ごろから、息子も会社も尋常な状態ではないと感じていました。この仕事が好きで、喜んで入った職場で、なぜ死ななければならないのか。納得できません」

迪世さんは、川崎北労基署に06年4月、労災を申請しましたが、翌12月不認定に。08年1月、神奈川県に労働保険審査を請求しました。県はこれを棄却。

中央労働保険審査会への再審請求も、棄却されました。

訴えが3度とも棄却になりました。

「元気で明るく、友だちも多かった息子が鬱病を発症し、死亡した原因は長時間過密労働による労働災害以外、考えられない」と、国を相手どり、09年2月、処分取り消しを求め、東京地裁に提訴しました。

法廷では、和哉さんの元同僚が証言に立ってくれました。東京・神奈川・大阪・兵庫を中心に裁判支援の会が結成されました。裁判は昨年12月に結審し、3月25日判決が言い渡されます。

迪世さんは、処分が取り消されるまで闘う決意です。「人のいのちを大切にしないこの国の仕組みは間違っている」と支援を訴えています。

写真:和哉さんの死後、働いていた当時の姿を絵にした迪世さん


(2011年2月13日付「兵庫民報」掲載)

高齢者見守り事業提案:神戸市水道サービス公社労組

「全世帯と繋がる検針員だから」

兵庫自治労連神戸市水道サービス公社労組(牧由美子委員長)が、検針業務を活用した高齢者見守りネットワークの事業化を、神戸市に要請しています。

検針員は市内全世帯を2カ月に1度、確実に訪問しています。水道メーターが家の中や庭にあったり、営業中は検針できない店舗もあります。長年築かれた住民との信頼関係により、家に上がりこむことや、開店前後の訪問も、誠実におこなわれてきました。検針員の訪問を心待ちにしている高齢者もいます。

同労組は勤続20年前後の検針員で構成。全員が女性、1年契約の嘱託職員です。

神戸市は65年、水道サービス公社を100%市の出資で設立。直営だった検針や未納徴収業務を、公社に委託しました。そのうえさらに「財政削減」を理由に、検針業務の民間委託を打ちだし、07年11月に北区、09年11月から長田区・須磨区で強行しました。現在3度目の民間委託が計画されています。

労組は、これ以上の民営化を許さない闘いとともに、自分たち検針員だからできる事業として「高齢者見守り安心ネットワーク」を提案、市に認可を求めています。

実現にむけ、広く市民の声を集めようと、アンケートハガキ付ビラを作成。先月末から市内各所で街頭宣伝をおこない配布中です。

2月5日は、兵庫区ハートフル湊川前で組合員約10人がそろいのオレンジ色のスカーフをつけ、買い物客らに説明。「それはいいことや」「ぜひやってほしい」と賛同意見が次つぎ寄せられました。

牧さんは「市民生活と密接に繋がる私たちの仕事に誇りをもっています。見守りサービスをぜひとも実現させたい」と語っています。

写真:ビラを配り、説明する牧由美子委員長(右から2人目)ら神戸市水道サービス公社労組の組合員=2月5日、兵庫区ハートフル湊川前で


(2011年2月13日付「兵庫民報」掲載)

レッドパージ兵庫訴訟:2月10日結審

川崎義啓さん(94)、安原清治郎さん(89)、大橋豊さん(81)の3人が、61年前の、共産党員を理由とした職場追放は、憲法の定める思想・信条・結社の自由と、法の下の平等に違反し無効と訴え、名誉回復と損害賠償を求めているレッドパージ兵庫訴訟は2月10日、神戸地裁第6民事部(矢尾和子裁判長)で結審をむかえました。

これに先立ち被告の国が最終準備書面を裁判所に提出しました。原告側が、明神勲北海道教育大学名誉教授の証言でも明らかにしてきた歴史的事実に基づく議論を避け、最後まで最高裁判例に固執する従来主張に終始しています。

「非常時は堪え忍べ」国主張

このなかで国は「戦中・戦後の国の非常事態にあっては、国民のすべてが生命・身体・財産の犠牲を堪え忍ぶべきことを余儀なくされており、補償の判断は国会の裁量権に委ねられている」「連合国軍総司令部の占領政策の一環だった、レッドパージによる解雇・免職に対しても、当時の諸事情を踏まえた高度の政策的判断が必要」と主張しています。

これに対し大橋さんは「『国の存亡のかかわる非常事態にあっては、国民はすべて犠牲を堪え忍べ』といっている。空襲や原爆の犠牲者もみな我慢しろというのか。こんな意見しか書けないことで、私たちの訴えが正論であり、国主張の矛盾がいっそう明白になった」と語っています。

(2011年2月13日付「兵庫民報」掲載)

枝吉保育所廃止処分差し止め訴訟:最高裁で敗訴

公立保育所の廃止・民営化は、人格形成期の子どもたちの権利を侵害、多大な苦痛を与えるとし、枝吉保育所(神戸市西区枝吉4丁目)の保護者らが神戸市を相手どり、廃止処分の差し止めを求めていた裁判で、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は1月20日、上告棄却の不当判決を下しました。

「財政難の解消」を理由に、公立保育所の民営化を進める神戸市に対し、市立枝吉保育所の保護者181人が06年12月、神戸地裁に提訴。08年12月の判決は、子どもや保護者の保育所選択権を認めませんでした。

「保育とは何か」に答えず

10年3月、大阪高裁判決は、市側意見のみ採用した地裁判決を追認。原告らの「子どもの権利条約への違反ではないか」「保育とはなにか」の訴えに、まったく答えていません。

最高裁も1、2審判決を支持。口頭弁論はおこなわれませんでした。

原告らを支えてきた裁判支援の会世話人会(畦布久隆代表)が2月5日、枝吉保育所でひらかれ、11人が参加しました。

高橋敬弁護士が、判決内容を説明。「最高裁は判断を逃げた。しかし、みなさんの運動が、行政に緊張感を与え、意義のある裁判だった。これをきちんとまとめ財産にしてほしい」と述べました。

原告団長の藤原昭生さんは「立証できることはすべてやった。保育を軽視されたことが悔しい。敗訴したが、移管先を行政任せにせず、枝吉保育所の子どもたちを実害から守った。僕たちのやってきたことに間違いはなかった」と語りました。

写真:高橋敬弁護士(手前)から判決内容の説明を聞く原告らと支援の会=2月5日、枝吉保育所

(2011年2月13日付「兵庫民報」掲載)

兵庫県平和美術家協会:第10回会員展


兵庫県平和美術家協会(宮崎潤二会長)の第10回会員展が1月28日から6日間、神戸市中央区のサンパル市民ギャラリーでひらかれました。

20人が書や絵画、写真、彫刻などを出展しました。栃尾正信さんは、木彫りのレリーフ「母子像」と、竹と照明を使い、震災から16年のいまをイメージした彫刻「祈、音、光」を出品。中井真人さんは、パステル画で「婦人像」の連作を出しました。

会場を訪れた人たちは、1点1点に見入っていました。

(2011年2月13日付「兵庫民報」掲載)

図書紹介「山桜・松・梅の木が伝えた真実―火力発電所の公害と反対闘争10年の軌跡」

各国が温室効果ガス削減策を話し合う、気候変動枠組み条約第3回締約国会議(COP3・京都会議)開催の97年、石炭火力発電所問題を考える集会が広島でひらかれました。

参加団体は翌年、神戸で全国連絡会を結成し、これまで毎年、持ち回りで交流集会をひらいています。

その運動の全記録を「山桜・松・梅の木が伝えた真実―火力発電所の公害と反対闘争10年の軌跡」にまとめました。神戸製鋼(神戸市灘区)の石炭火力発電所問題を考える市民ネットワークも運動経過を載せています。

火力発電問題全国連絡会・編、A4判198㌻、頒価1千円(送料含む)。☎078・341・7593(ひょうごECOクラブ)


(2011年2月13日付「兵庫民報」掲載)

2011年2月6日日曜日

日本共産党演説会:志位委員長/市田書記局長/こくた国対委員長来演

2月24日19:00/明石市民会館/市田忠義ほか

3月10日18:30/神戸文化大ホール/志位和夫ほか

3月13日15:00/姫路市民会館/こくた恵二ほか

3月13日19:00/加古川市民会館/こくた恵二ほか

3月16日19:00/宝塚ホテル/市田忠義ほか

時刻は開会時刻です。

(2011年2月6日付「兵庫民報」掲載)

検証:県政と県議会:福祉医療と「県行革」


いっせい地方選挙の県議選は間近。県民の実態に県政と県議会各会派はどう向き合っているのか、4回シリーズで考えます。


医療費増が暮らしを悪化

日本共産党の県議団・市議団の行ったアンケートによると、「暮らしが悪くなった」という答えが約六割。その「原因」として、四割を超える人が「医療費支出増」を「一位」にあげています。

自・公旧政権のもとでも、民主党政権のもとでも、給与・年金や売り上げがあがらないのに、医療費などの支出が増え、生活が苦しくなっている住民の実態が浮かびあがっています。

また、表1のように高い国保料、窓口負担のもとで、経済的理由のために満足に病気の治療を受けられない、命が脅かされている実態も明らかになっています。


表1受診抑制実態調査:経済的理由による治療の中断・中止が
  • あった:37%
  • なかった:33%
  • わからない:30%
兵庫県保険医協会が2010年7-8月、会員を対象に実施した実態調査の結果から
(詳細は本紙2010年9月26日付に掲載しました)


県民に痛みおしつける県「行革」

しかし、兵庫県は、県民の暮らし・福祉の願いに応えるどころか、さらに「痛み」を押し付けてきました。

二〇〇〇年からはじまった「県行革」を振り返ると、国の医療改悪に沿って、「財政難」を口実に、県単独の福祉医療制度、特に老人医療費助成を相次いで改悪してきました(表2)。

この県の改悪によって、共同で制度を実施している県下市町も、改悪が一気にすすみました。

残念ながら、国の悪政の「防波堤」としての地方自治体の役割は発揮されませんでした。

世界では医療費ゼロがあたり前

日本では、国でも地方でも、医療費の窓口負担が三割となり、その根拠として「受益者負担」や「構造改革路線」がまかりとおっていますが、世界の先進国では逆に、窓口負担ゼロはあたり前で、あっても少額の定額制です。

イギリス・ドイツ・フランスなどヨーロッパ諸国をはじめ、OECDでも三十カ国中十二カ国が無料で、日本のような三割負担は異常です。

社会保障給付費の対GDP比も、ヨーロッパの主要国の20%台に比べ、日本は17%と低いレベルに抑えられているのが現状です。


表2老人医療費助成の歴史

1972年
県民の運動で老人医療費無料化

2000年(貝原県政)
有料化:1割負担

2004年(井戸県政)
負担増:2割負担
対象狭める:6万人削減

2008年(井戸県政)
さらに対象狭め13万人削減(17万人→4万人)



こども医療費を拡充させた議会内外の取り組み

日本共産党県議団は、「高い国保料の引き下げ」「老人・こども等の医療費窓口負担を無料に」など、本会議などの質問のたびにとりあげ、毎年度の予算組み替えでは「県行革」で削られた福祉医療を元にもどすことができることを建設的・具体的に提案しています。

こども医療費の中学校三年生までの無料化では、独自の条例提案(〇六年十二月)を行うなど、県民の世論と運動と一体となって、県議会のなかで、制度の拡充を追求しつづけてきました。

その成果があらわれているのが、こども医療費です。通院・入院含め中学校卒業まで無料化などが市町で広がり、兵庫県も動かざるを得なくなって、昨年は入院の一部補助が中学校三年生まで、今年十月からは、通院の一部補助が小学校六年生まで拡大される予定となっています。

「行革」すすめる自民、民主、公明の議席か、医療費ゼロをかかげる日本共産党の議席か

井戸県政を支える与党として「県行革」を含めた予算にすべて賛成し、福祉切り捨ての「行革推進条例」までつくって行政と一体になって「行革」をすすめているのが自民、民主、公明です。

みんなの党は現在、県議会に議席を持っていませんが、「行革」ではより積極的な姿勢です。

「行革」をすすめるこれらの党では、医療費無料化や軽減を期待することはできません。

一方、「医療費無料化へ」「財政難というのなら、巨大な企業補助金やムダな公共事業にメスを」と主張し、県民の味方としての県議会の役割を確実に強くすることができるのが、日本共産党の議席です。


いっせい地方選挙では、「県行革」「構造改革路線」でなく、県民の要求にこたえ、世界であたり前の窓口負担ゼロの社会保障制度を地方からつくっていく議席を増やすのかが問われています。




写真:「子ども署名」「いきいき署名」の二つの署名に取り組む日本共産党県議団(右は堀内照文兵庫国政委員長)


(2011年2月6日付「兵庫民報」掲載)

明石―新町県 議、辻本市 議が海苔工場訪問

一月二十日午前一時半、新町みちよ県議と辻本たつや明石市議が市内の漁港に並ぶ海苔工場を訪ねました。

海苔漁師は、十二月後半から三月頃までここで寝泊りします。真夜中も海苔を精製し、明け方に出漁、沖の網から海苔を刈り取り、昼過ぎから夕方に一度帰り仮眠し、また夜中から作業という過酷な仕事です。

今、燃油高騰と税金・保険が経営と家計を圧迫しています。二〇〇八年の三船舶衝突事故による被害も傷が深く、借金もあり、辞めるに辞められません。

年が明けてから海苔の黒さが充分得られない「色落ち」がはじまりました。何より「海の力が落ちている」と漁師たちは顔を曇らせます。

海は一時期に比べると水はきれいになりましたが、海苔をはじめ海産物を育てる栄養に乏しいといいます。

川をダムでせき止め、コンクリートで固めたこと、砂浜、干潟、藻場をつぶしたことが影響しています。

漁師は農家と力をあわせ、ため池を浚渫したり、海底を鋤で耕したり、海の環境を守るための取り組みを進めています。

「去年も来てくれてたなあ。がんばってよ」と新町・辻本両議員に漁師たちから声がかかりました。日本共産党は、燃油対策や経営支援、水道料や保険料引き下げなどの漁業支援策を提案しています。(金田峰生・農林漁民部)

写真:海苔工場で話を聞く新町県議と辻本明石市議

(2011年2月6日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

二月になって年賀状の話題で恐縮ですが…。宗教家からいただいた年賀状のなかに、とくに目がとまったことばがありました▼「世界平和のためには多神教が必要と思います」と書かれたのは宮司さん。「神道が多神教だから」ではなく、多様な文明が、互いに許容、共存しあうことを求めておられるのでは、と受けとめました▼イスラームは厳格な一神教ですが、他宗教を信じる人、あるいは無宗教の人に対して、本来は寛容です。世界平和に貢献されているムスリムの方も多い▼いっぽう、ある牧師さんからは―「『万物の終わりが近づいている』この御言葉が近くに感じられる世界になってきました。『心を確かにし努めて祈りなさい』…。そうありたいと願う気持ちがいっそう強くなる新年の始まりです」▼聖書が「万物の終わり…」と説くのは、滅亡~絶望などとは対極にある考えのようです。が、様々に語られる「閉塞状況」と重ねて受けとめる人も、少なくないでしょう▼状況に押し流されることなく「心を確かに」時代に向き合って生き抜いていく…。神を信じる者も信じない者も、閉塞状況を打ち破る協働を、もっともっと広げていきたいものです。(S)

(2011年2月6日付「兵庫民報」掲載)

借り上げ復興住宅―復興県民会議が国とURへ要請

県・市が申し出れば住み続けられる
日本共産党兵庫国政委員長 堀内照文

被災者の怒り

「『無縁社会』が昨年、流行語大賞になったが、被災地ではもう十六年前から起こっていることだ」―今年の阪神・淡路大震災市民追悼式で挨拶した安田秋成さんの言葉に胸を衝かれる思いがしました。

安田さんの怒りは、行政によって見捨てられた被災者の十六年を問題にしているだけではありません。このうえ、借り上げ災害公営住宅(借り上げ復興住宅)における二十年の期限がくるからと、被災高齢者を「追い出そう」とする行政への怒りです。

一月二十六日、私はこの怒りを胸に刻んで、段野太一神戸市議とともに、阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議の一員として上京し、所管する国土交通省と、多くの借り上げ住宅のオーナーである独立行政法人都市再生機構(UR)へ要請にいきました。山下よしき参院議員が冒頭、同席しました。

国交省の方策

国土交通省からは、解決の方策として①他の公営住宅に移転・入居②継続して借り上げるための契約を新たに結ぶ③自治体が同住宅を買い取る④借り上げ期間後、入居者が本来家賃を支払い、引き続き入居する―の四点が示されました。

家を失い、避難所、仮設住宅と幾度も転居を余儀なくされ、抽選に何度も落とされ、ようやく入居できた「終の住処」が、たまたま借り上げ住宅だったのです。

転居の度にコミュニティを絶たれ、「孤独死」が社会問題にもなりました。借り上げ住宅でようやく築き上げてきた、近所づきあいやかかりつけの病院、スーパーの特売日など生活基盤が、また崩されようというのですから、「転居せよ」という①の選択肢は、八十歳代、九十歳代の被災高齢者にとっては、まさに命に直結する問題です。もちろん、何倍もの家賃を払わなければならない④の選択肢がとれるはずもありません。

しかし、神戸市は「説明会」で、しきりに①と④についてのみ説明し、国土交通省もさして問題視していませんでした。

高齢者の転居は不可能

私たちは、「七十八歳の女性が九十八歳の母親を介護している世帯もある」など実情を示し、入居者の多くが高齢の被災者であり、西区や北区など、住み慣れた地域から遠く離れた空き住宅―しかもエレベーターのない四階、五階部分がほとんど―への転居は不可能であることを指摘しました。被災者が今のところに住み続けられるようにするには、②か③の選択肢しか道はありません。

URも、「自治体の相談があれば、誠実に対応する」と回答しています。兵庫県や神戸市をはじめ自治体が申し出れば、被災者は引き続き住み続けられます。

国の責任も問われる

国側からは、公営住宅の供給は国と自治体が協力して行うこと、居住者の安定確保の責任なども述べられました。そうであるならば、国の責任も問われるはずです。

希望する被災者のみなさんが安心して引き続き住み続けられるよう、国や兵庫県、関係市へ働きかける運動を広げ、頑張りたいと思います。

(2011年2月6日付「兵庫民報」掲載)

不屈の人々―治安維持法による弾圧犠牲者(3)

第二回普選と二月事件

一九二九(昭和四)年秋にアメリカ発の大恐慌が波及し、日本は大不況に陥る。資本家は労働者に解雇・賃下げ・労働強化を押し付けた。労働者の抵抗は激しく戦前最高の労組組織率と争議参加人数を記録している。

職場・地域に党組織

三・一五と四・一六の大弾圧で打撃を受けていた日本共産党は組織再建に努める。

二九年七月には中央ビューロー確立、機関紙「赤旗」復刊。九月には大衆紙「第二無産者新聞」も発行。激しい労働争議のなか職場で地域で党員の拡大・組織化が進められた。文化運動でもこの時期に『戦旗』『プロレタリア科学』の配布網が広げられ、急速な発展がみられる。

兵庫県でも相次ぐ検挙で党と全協組織は壊滅的打撃を受けていた。三〇年二月の第二回普選に備え、党組織再建のため前年末に阿部義美氏が兵庫県地方委員会の責任者として派遣され、短期間に六つの細胞を結成した。

選挙中のビラまき

同年一月に和歌山で党の拡大中央委員会が開かれ、選挙を機会に政策・スローガンを入れたビラを大量に撒くことを決める。「党は健在である」ことを労働者大衆に知らせる必要があるからだった。

この方針に基づき兵庫ではビラ十万枚をひそかに印刷、配布行動隊として二十組約百人を組織し、選挙期間中に神戸・尼崎・高砂の川崎・三菱など大工場と姫路師団の施設にもビラを入れた。これが「二月事件」である。

選挙後、関西各県で大検挙が行われた。兵庫県では二月二十六日に百四十三人が検挙され阿部ら五十四人が起訴される。

須藤五郎と宮崎辰雄

戦後長年、日本共産党参議院議員を務めた須藤五郎氏は当時、宝塚音楽学校の教師であったが、二月事件の関連で検挙された。須藤氏は頼まれて誰かを知らず共産党幹部を泊め、カンパ三百円を与えたが、それを治安維持法の「目的遂行罪」に問われる。さらに宝塚歌劇団関係者数名が『戦旗』読者会をもち、『共産主義のABC』学習会を輪番に自宅で開いていたことがわかってしまう。末端での共産党再建活動はこうして進められていたのだった。

二月事件では神戸高商・関西学院などの学生も数名がビラ作成と配布に関わったとして起訴されている。この中に後に神戸市長となった宮崎辰雄氏が入っており、有罪判決を受けるが、そのときまだ(旧制)姫路高校に在籍していたことが神戸地裁の判決書でわかる。

(治安維持法犠牲者国賠同盟県本部副会長・戸崎曽太郎

(2011年2月6日付「兵庫民報」掲載)

視覚障害者が淡路で学べるよう

南あわじ市議会が請願を採択し、意見書提出

兵庫県の「行革」により〇九年三月に県立淡路視覚特別支援学校が閉校となり、淡路に住む視覚障害者(児)は現在、神戸市垂水区にある県立視覚特別支援学校への通学・入寮を余儀なくされています。そのため、視覚障害者の社会適応能力の獲得や学習環境の充実、自立支援、点字の読み書きや職業訓練を受ける上での困難が生じています。

兵庫視覚障害者の生活と権利を守る会淡路支部(吉田善平支部長)は、淡路の視覚障害者の日常生活の向上をめざし、行政に対し点字による行政情報の伝達、日常生活用具の購入支援、歩行訓練の実施、移動支援の拡充などを求めて活動をしています。

同支部は昨年十二月、県立淡路聴覚特別支援学校に県立淡路特別支援学校を統合する際(二〇一一年春)、視覚障害について専門知識のある教職員の配置と高等部専攻科を設置し職業訓練の充実を図るよう、知事・県教育長に意見書を提出することを求め、淡路の三市議会に請願しました。

南あわじ市議会では、請願者を委員会に呼び、視覚障害者の実情を聞き同請願を採択。知事ならびに県教育長に対し請願趣旨に則した「淡路島内の特別支援学校の在り方についての意見書」の提出を議決しました。

同支部は、さらに広く、視覚障害者の理解を得るうえでも実情を知ってもらおうと、二月十二日午後二時から洲本市総合福祉会館で学習会を開きます。 (大山善民

(2011年2月6日付「兵庫民報」掲載)

議員定数と民主主義を考える(1)

神戸学院大学法科大学院教授 上脇博之


民主党政権は衆院比例定数削減を狙っていますが、地方議会についても議員定数削減の根強い動きが見られます。定数削減で民主主義が守られるのか、地方議会・議員の役割とは何か、憲法学が専門の上脇教授に書いていただきました。(4回連載)


庶民に「痛み」を押し付け

衆参の国会議員の定数は削減されてきました。衆議院では最高512だったときもありましたが、今は480。参議院では252から242へと削減。

しかし、“議員定数が削減されて一般庶民の生活は豊かになったのか”と問えば、そうではありません。それどころか「痛み」が押しつけられてきました。

小泉純一郎・自民党政権は福祉国家政策を否定し、経済界の主張する「聖域なき構造改革」を強行。経済的・社会的弱者のために存在してきた規制さえ撤廃・緩和し、熾烈な競争原理と自己責任を一般庶民に強いてきました。

その結果として、企業の内部留保の一部である利益剰余金の保有額上位20社(銀行を除く)の総計が2010年3月末時点で53兆7823億円に達しました。報酬1億円以上の役員は280人超。なかでも日産自動車のカルロス・ゴーン社長は8億9100万円、ソニーのハワード・ストリンガー会長兼社長は8億1450万円の役員報酬を受けています。

一方、一生懸命働いても生活保護水準を下回る年収しか得られない人々、すなわちワーキングプアが生まれました。勤労者の3人に1人、若者の2人に1人は雇用・所得の不安定な非正規社員。民間企業で働く労働者のうち年収200万円以下の者は約1100万人、4人に1人の割合。1998年以降毎年、年間3万人を超える人々が自殺に追い込まれてきました。

この間、議員定数の削減は地方議会でも強行されてきましたが、さらに削減する動きは続いています。なかには、行政の長(首長)が議会の議員定数削減を声高に叫んでいるところもあります。辞職し、出直し選挙に出馬した河村たかし名古屋市長は、これまで議員定数(現在75)の半減(38)を主張。河村氏は市民税の一律10%減税の恒久化を主張していますが、この恩恵を一番受けるのは一般庶民ではなく高額所得者や大企業。福祉のための財源もその分減るわけです。そのような人物が議員定数削減を主張していることを、一般庶民は直視すべきです。

一般庶民が「痛み」を押し付けられてきた政治に怒るのは当然ですが、議員定数を削減する首長・政党・議員を支持してしまえば、さらに「痛み」を押し付けられる結末が待っています。もっと冷静に考えるべきなのです。



筆者プロフィール

神戸学院大学大学院実務法学研究科(法科大学院)教授、専門は憲法学。特に政党に関する憲法問題、国民代表制、政治資金問題など。「政治資金オンブズマン」共同代表、兵庫県憲法会議幹事(事務局長)としても活躍。著書に、『政党国家論と国民代表論の憲法問題』『ゼロからわかる政治とカネ』ほか。『議員定数を削減していいの?』も近日刊。

ブログ:http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/

(2011年2月6日付「兵庫民報」掲載)

ひなたぽっころりん(461)


(2011年2月6日付「兵庫民報」掲載)

兵庫労連臨時大会:春闘方針決める

職場・地域から社会を変える

「『構造改革路線』への回帰は許さない。すべての労働者の雇用確保・賃上げの実現で、育てよう地域社会・経済を!」―ことしの春闘方針を決定する、兵庫県労働組合総連合(津川知久議長)の第41回臨時大会が1月29日、神戸市勤労会館でひらかれました。

挨拶で津川知久議長は「国際競争力」を理由に賃上げを拒む大企業の春闘方針を厳しく批判。「闘う相手は、はっきりしている。大企業に内部留保の水門を引き上げさせよう。県民一体となり地域経済を守ろう。その要がいっせい地方選挙。社会を変える議席を伸ばそう」と呼びかけました。

北川伸一事務局長が今春闘方針として統一賃金目標①誰でも1万円以上、時給100円以上の賃金改善②同一労働同一賃金の実現③時給1000円以上、日額7500円以上、月額16万円以上の最低賃金④時間給100円以上の時間賃金労働者の賃上げ―などを提起。

すべての組織が要求を提出し、回答集中日を3月16日に、翌17日を地域総行動日と設定しました。

3月27日に決起の県民集会

また職場・地域から社会を変える一大決起として3月27日、地域経済・雇用・社会保障を守れ兵庫県民集会の神戸メリケンパークでの開催を提起しました。

討論では17人が発言しました。

「全組織が全労働者対象のアンケートを実施し、その要求をくみ上げて闘う。2月25日に地域総行動をとりくむ」(中央区労協)

「非正規労働者の均等待遇を求め、昨年8400人の正社員化を実現。郵産労があったから正社員になれたと喜ばれている。1月5日通知の国際郵便課廃止反対署名にとりくんでいる」(郵産労)

「1年契約の臨時教員が急速に増加。同じ仕事をしながら、賃金に差があるのは許せない。『教育に臨時はない』を合い言葉に闘っている」(兵庫教組)

「いま3度目の民間委託が実施されようとしている。神戸市水道局は『水道公社内の問題』として聞く耳をもたない。住民との関係を大切にしている私たち検針員だからできる高齢者見守りサービスの提起と、これ以上の民営化を許さない闘いを一体でとりくむ」(兵庫自治労連神戸市水道サービス公社労組)

「待機児童解消といいながら、政府のすすめる『子ども・子育て新システム』は幼保一元化へ改悪するもの。保育所の数こそ増やすべき。2月20日に、子どもたちも一緒の大パレードを計画している。私たちの運動でこの法案をストップさせる」(兵庫自治労連保育部会)―ほかの発言がありました。


写真:臨時大会開会の挨拶をする津川知久議長
(2011年2月6日付「兵庫民報」掲載)

農業破壊するTPP加入反対トラクターパレード


日本の食料自給率を農水省試算でも、現行の40%から10%台にまで引き下げてしまう環太平洋連携協定(TPP)参加に反対するトラクターパレードが1月31日、神戸三宮でおこなわれました。

農業・食糧・健康を守る兵庫県連絡会(兵庫食健連)と兵庫県農民運動連合会が共催。生産者や民主団体、労働団体、日本共産党の県議・神戸市議と各候補、候補者ら約180人が参加しました。

参加者は、出発地の神戸市役所花時計前で集会をひらきました。兵庫労連の津川知久議長は連帯挨拶で「農産物輸入の関税撤廃は、農業だけでなく、地場産業、雇用に壊滅的な打撃を与える。TPP加入阻止へ、ともに最後までたたかおう」と呼びかけました。日本共産党を代表して堀内照文兵庫国政委員長が挨拶しました。

ムシロ旗を立てたトラクター3台、軽トラック10台を先頭に、神戸大丸前までデモ行進しました。山南町で米作りをしている細川哲也さん(69)はトラクターで参加。「政府はこの国の将来をどうしようとしているのか。農業破壊は、国民のいのちに関わる問題」と話していました。

写真:デモ隊を先導する兵庫農民連のトラクター

(2011年2月6日付「兵庫民報」掲載)

高校通学区拡大計画:保護者らが反対意見

兵庫県教育委員会は高校普通科の通学区域を、現行16学区から7学区へ統合を計画しています。兵高教組や兵庫教育共闘が各地で学区拡大反対を訴えるなか、県教委主催「通学区域見直しに関する地域説明会」が東播・北播・淡路地区を対象に1月26日、明石市内でひらかれ約200人が参加しました。

高見忠之高校教育課長らは「16学区にして半世紀。高校の特色化で、中学生に高校を選んでもらいたい。学びたいことを学びたい学校で」と述べました。

これに対し参加者からは、不安の声や反対意見が相次ぎました。「反対。地域が子どもたちを育てるべき。学区拡大すれば、通学費など経済的負担も大きくなる」(南あわじ保護者)、「普通科高校に特色はいらない。16学区あってもいい」(明石中学校教諭)、「これで子どもたちが夢と希望をもてるのか。挫折を味わわせるだけではないのか」(加古川保護者)

「貧困格差が広がっている。地域の絆を繋ぐため、競争ではない教育を」(明石高校教諭)、「保護者も子どもも不安。明石では高校に行きたくても行けない子どもも多い。地元の学校へ行くのが子どもたちの夢」(明石小学校教諭)、「学区地図に交通網を書き入れるとわかる。通学の無理な学校がある」などの意見が出されました。

写真:明石市内でひらかれた説明会=1月26日
(2011年2月6日付「兵庫民報」掲載)

生存権裁判:国の準備書面、老齢加算廃止根拠に変化

生活保護費の老齢加算廃止は、憲法が保障する「健康で文化的な生活」に違反すると、9人が提訴している生存権裁判兵庫訴訟の進行協議が1月26日、神戸地裁第2民事部(栂村明剛裁判長)でおこなわれました。

これまでの弁論で、国が老齢加算廃止の根拠にした99年度全国消費実態調査特別集計の元データ提出を求める原告側請求を受け、裁判所は昨年8月、国に文書提出命令を出しました。

これに対し、国が大阪高裁へ不服を申し立てたため、神戸地裁での弁論が中断、進行協議がつづいています。

この日、報告集会が神戸市婦人会館でひらかれ、生健会や支援の会など25人が参加しました。松山秀樹弁護士が、国の新準備書面の内容を説明。これまでの「特別集計が老齢加算廃止の根拠」から「特別集計だけでなく、他の資料や専門委員会での検討が元になっており、そもそも老齢加算を廃止したのは厚労大臣」とする国主張の変化を紹介しました。

支援の会では、最高裁で審理中の東京・福岡の生存権裁判支援へ全国署名と支援募金をとりくんでいます。

写真:生存権裁判兵庫訴訟の進行協議後ひらかれた報告集会=1月26日
(2011年2月6日付「兵庫民報」掲載)

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