こども医療費助成5万人あまり対象外
とくに、乳幼児等医療費助成制度は、県民の世論と運動で拡充されてきましたが、従来、世帯の最高所得者で対象家庭が決まっていたものを、自立支援医療と同じ「世帯合算」方式に変え、現在41万の対象家庭を約13%(5万3千人)も削減します。来年7月改悪予定分の5千人と比較すると10倍以上の人数が助成対象から外される予定です。
重度障害者医療費も
同様に重度障害者医療費助成も、現在の4万5千人から約9百人削減します。
私学助成予算カット
また、私立高校・中学・小学・幼稚園への支援(経常費補助)についても、「段階的に縮減を図る」として8年で11億円の予算を削る見込みです。
これまでの「行革」で私学助成については、1999年の7万2,069円から、2010年には3万9,595円(高校の生徒一人あたり県分)となり、すでに10年で半分近くも削減されているのに、さらにカットしようというものです。
その他、事務費・団体補助等をカットして、8年間で350億円の削減、人件費で30億円、投資規模の見直しで120億円を減らすとしています。
財政再建の目途は?
さらに基金の取り崩しなどを行っても、収支不足は解決せず、「早期健全化団体に転落しないよう、国に財源拡充を要求する」としていますが、これまでの失政に反省なく、そのツケを県民や職員に押し付ける「県行革」の限界を露呈した形です。
2月に決定予定
今回の「第2次素案」は、市町意見や県議会の審議などを経て、正式の「案」となり、県民意見募集(パブリックコメント)をして、2月に現行プランの見直しとなる予定です。
主要な政策的経費の見直し |
2010年度
|
削減額
|
削減率
|
|
予算額
|
8年間
|
1年換算
|
||
(億円)
|
(億円)
|
(百万円)
|
(%)
|
|
A
|
100B
|
B/A
|
||
団体等への補助・委託 |
11.42
|
2.64
|
33
|
2.9
|
私立学校経常費補助 |
253.44
|
11.11
|
139
|
0.6
|
幼児教育相談等事業 |
0.73
|
5.82
|
73
|
99.7
|
乳幼児等・重度障害者医療費助成 |
80.57
|
37.63
|
470
|
5.8
|
民間社会福祉施設運営交付金 |
3.96
|
1.64
|
21
|
5.2
|
重症心身障害児指導費交付金 |
1.91
|
0.19
|
2
|
1.2
|
障害者小規模通所援護事業 |
3.34
|
0.30
|
4
|
1.1
|
市町ボランタリー活動支援事業 |
0.60
|
4.80
|
60
|
100
|
老人クラブ活動強化事業 |
1.96
|
3.10
|
39
|
19.8
|
地域経済活動活性化支援費援助 |
29.35
|
3.43
|
43
|
1.5
|
ひょうご・しごと情報広場 |
1.04
|
2.32
|
29
|
27.9
|
森林技術者確保対策促進事業 |
0.43
|
2.45
|
31
|
71.2
|
運輸事業振興助成費補助 |
6.12
|
7.80
|
98
|
15.9
|
コミュニティバス運行総合支援事業 |
0.50
|
0.71
|
9
|
17.8
|
都市公園維持管理事業 |
22.27
|
17.30
|
216
|
9.7
|
(2010年11月21日付「兵庫民報」掲載)