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2010年8月1日日曜日

西区ポスター公選法弾圧事件

勾留され、黙秘を貫きたたかってきた男性・加藤寛治さんは、7月29日、「不起訴」決定を受け、釈放されました。以下の記事は7月27日現在のものです。

勾留理由開示公判で捜査の不当性明らかに

神戸市西区で、参議院選挙での街頭宣伝の際、選挙運動用ポスターを信号柱などに仮止めしたことが公職選挙法違反だとして、日本共産党後援会員の男性が神戸西警察署に逮捕・七月九日以来勾留されている「神戸市西区ポスター公選法弾圧事件」。その勾留理由開示公判が七月二十六日、神戸地裁で開かれました。

勾留理由開示公判とは、勾留を決定した裁判官に対して、弁護人と請求人が公開の法廷で勾留を決定した理由の釈明を求める裁判。捜査の不当性を追及し、即時釈放を求めるものです。

勾留理由開示公判が開かれることは多くなく、法廷も神戸地裁では広い一〇一大法廷の約百席に対して二百人以上が傍聴に駆けつけるなど、異例の公判となり、担当裁判官のみならず、神戸地裁全体に、この事件に対する市民の広く強い関心を印象づけました。

また、勾留されている男性が入廷すると、割れんばかりの拍手が起こるなど、これまで直接会えなかった妻や支援者の姿が男性を大いに励ましました。

勾留理由の不当性を追及

公判で裁判官は、勾留理由として「罪証隠滅や逃亡のおそれがある」と説明。

一方、男性は「私は信念をもって政治活動をしてきました。そして不当な政治弾圧に抗議する意味で黙秘してきた。選挙の公正を犯すようなことは何一つしていません。早期に釈放されることを申し述べます」と堂々と陳述しました。

男性の妻も開示公判の請求者として陳述。「やさしい夫です。二人で寄り添って生きてきました。逃亡して何の得があるのでしょう」と釈放を求め、訴えました。

弁護団は、裁判官に対し、全国各地で行われている同様の行為は何ら取り締まられておらず、さらに、今回の男性の場合は短時間に過ぎず、仮にポスターなどの仮止めが違法だとしても身体的勾留までする理由はないと主張。警察官が警告もせずいきなり逮捕したこともあげ、「特定の政党や特定の思想を持つ者の活動を狙い撃ちにしたものと強く推測される」と指摘するなど、勾留理由がなりたたないことを明らかにしました。

支援の声が広がる

男性を支援する同事件対策委員会は、逮捕以来連日、神戸西警察署への抗議、同署に勾留されている男性への激励の行動を行い、無所属市議など党派を超えた人々が参加しています。また、神戸地検には千を超える(七月二十六日現在)不起訴要請の団体署名が提出されています。



ポスター仮止めは代替のない表現方法

日本国民救援会兵庫県本部は二十六日、神戸地方裁判所に「検察官の不当な強制捜査をやめさせ、これ以上の安易な令状発布を行わないことを求める要請書」を提出。その中で、ポスター仮止めは代替手段のない表現方法だと主張しています。
現行公選法では選挙運動での拡声器使用は厳しく制限され、市民は肉声で宣伝するほかなく、そのため遠くからでも何党の宣伝か分かるよう、宣伝の間だけ、補助的に選挙運動用ポスターなどを掲げるという工夫をしています。その際、倒れたり風で飛ばされたりして交通の障害などにならないよう仮止めをするのが選挙運動の常識となっていると指摘し、ポスター仮止めは、公選法の厳しい言論規制のもとで工夫された代替手段のない表現方法だと主張し、逮捕の不当性を告発しています。

(「兵庫民報」2010年8月1日付掲載)

神戸市議選候補(西区):花房ふみこさん

日本共産党の神戸市議選候補:西区 定数11

日本共産党兵庫県委員会と神戸西地区委員会はこのほど、来年の神戸市議選西区の候補者として新人の花房ふみこ氏を発表しました。(これまでに発表された神戸市議選候補は4月11日付と5月16日付で紹介しました。)


花房ふみこ
41歳=新=

尼崎市生まれ。県立小野高校卒業後、川島テキスタイルスクールで学び、染色業に従事。その後、日本生命保険相互会社に勤務。現在、党西区市政対策委員長。西区ポスター公選法弾圧事件でも男性支援で奮闘。





(「兵庫民報」2010年8月1日付掲載)



高砂市議選8月29日告示・9月5日投票

市民と力合わせ暮らし・福祉・教育守る
日本共産党2議席を

高砂市議選(定数二十二)は八月二十九日告示・九月五日投票でおこなわれます。
日本共産党は、小松みきえ(65)=四期=、大塚よし子(55)=一期=の二現職の再選を目指します。

日本共産党の小松、大塚両氏は、市民と力を合わせ市民要求実現に奮闘してきました。
福祉では、▽外来は就学前、入院は中学校三年まで子ども医療費無料▽ヒブワクチン接種の半額助成▽妊婦健診助成(十四回・七万円)―など実現。

教育では、▽就学援助費の拡充▽阿弥陀小学校移転改築▽市内全小中学校に太陽光パネル設置―を実現したほか、中学校給食実施をもとめる陳情の採択に全力。

暮らしでは、▽多重債務相談窓口の設置▽JR宝殿駅・曽根駅にエレベータ設置(山陽電鉄高砂駅・新井駅では設置予算化)▽小規模官公需登録の実施▽不要入れ歯リサイクル―などを実現してきました。

また、同和行政の是正、平和行政の推進、男女共同参画の推進にも力を尽くしてきました。
今回の市議選に向けて日本共産党は、▼国保、介護保険、後期高齢者医療制度などの問題のほか、子宮頸ガン予防ワクチン接種助成、公立高砂病院を堅持、公立保育所民営化反対、障害者ケアホーム建設など福祉施策▼地元食材をいかした中学校給食実現、市立図書館建設などの教育施策▼産業廃棄物処理施設建設の阻止、PCBの固化汚泥がある大木曽水路改修は企業負担で▼住宅リフォーム助成制度、便利で活用しやすい“じょうとんバス”の拡充―などの公約を発表し、その実現に欠かせない日本共産党の二議席をかならず、と訴えています。
(「兵庫民報」2010年8月1日付掲載)

写真上:小松みきえ氏
写真下:大塚よし子氏

観感楽学


八月の声を聞くと敗戦の日を思い出します。あの日疎開地三田にいました。平和が戻ってくることにホッとしたものです▼六月五日の大空襲で神戸の家は焼かれ、七月十九日には三田で米軍機の銃撃にあいました。広島・長崎の惨禍はずっと後で聞きました▼県下各地で「戦争展」が開かれます。戦場に行った兵士はもとより空襲を経験した子どもたちもだんだん少なくなっています。悲惨な戦争体験を語り継ぎ戦争反対を広げることは大切です▼戦後六十五年の間に朝鮮戦争、ベトナム戦争からイラク戦争まで、日本は米軍の出撃基地・兵站基地となってきました▼日米安保条約があり在日米軍基地が存在するからです。憲法九条があるにもかかわらず日本は戦争に加担してきたと言えます。沖縄の基地もこの視点から論議されるべきです▼しかし憲法九条があるので自衛隊が直接の戦闘に参加できないのも事実。憲法九条は守られなければなりません▼参院選後の国政は油断できません。消費税など暮らしを守る運動とあわせ、改憲勢力の動きを阻止する国民運動を発展させることが重要になっています。 (Ts)
(「兵庫民報」2010年8月1日付掲載)

ひなたぽっころりん


(「兵庫民報」2010年8月1日付掲載)




日本共産党の新人議員:加古川市議会

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公約実現へがんばります


写真:市議会議事堂前で決意を新にする(右から)岸本、高木、井上の三議員


市民の暮らしと健康を守る
岸本たてき

現職三人の議員がそれぞれの事情で引退することになり、新たに新人三人を擁立することになり、私は市職員を退職して挑戦することを決意しました。折から一月十二日に「加古川市民病院を廃止して市の中央部に新たに病院を作る計画」が発表されたころです。

年度末まで仕事をやり遂げて退職。四月一日から活動を本格化。六月六日告示・十三日投開票で準備期間は六十六日間と非常に短い期間を、党機関や地元支部と綿密な計画を立ててたたかいました。

市民のみなさんとお話しする中で、市民病院の移転問題とバス(コミュニテイバス)への要望が強く出されました。

市民病院移転は「無駄使い」とする意見や、「遠くて不便になる」と不安を訴える方が沢山ありました。そして国民健康保険料の引き下げの請願に財政が厳しいと反対しながら、病院の移転には二百億も支出するという矛盾した態度への批判が広がり、私たちの運動方針への確信が持てました。

これからの四年間は前議員が築き上げてきた実績をさらに積み上げ、公約実現に向け奮闘いたします。


対話重ねた市民の声にこたえ
井上つなお

市議選までの約半年間、地域の方がたや商工業者、さまざまな立場の方と対話を重ねてきて一つ分かったことがあります。多くの人が“今の政治に対してストレスを感じている”ということです。

「住民税が高い」
「大工してるけど、仕事は無いし、たまに入る仕事も単価が安いから、生活できへん」
「水道代がめちゃくちゃ高い」
「会社を退職して国保になったんやけど、何でこんなに保険料が高いねん」
「結婚して加古川に来たんですけど、中学校給食が無いと知ってビックリしました」
「市民病院、手術棟を新しくしたばかりやのに何でつぶすんや」
「かこバスがこの近くを走ってないから、不便。浜手に行く路線が欲しい」
「とにかく年寄りが安心して暮らせるようにだけしてくれ」
「おれは派遣で働いていていつクビ切られるか分からない。彼女をつくる気にもなれない。何とかしてください」―

これらはすべて政治に対する宿題です。加古川市に住んでいて良かったと思ってもらえるよう、全力でとりくんでいきます。


声をあげ政治を変える実感を
高木えり

昨年の十二月議会で一万一千筆の国保料引き下げの請願が不採択とされてからも、街頭や訪問で署名を集めています。

「保険料を払えば生活費が足らず、生活を優先したら保険料を払えない。病気の私はどっちにしろ死ねと言われているようだ」―忘れられない言葉です。

アンケートにも用紙いっぱいに書きつづられた切実な声。いろんな事情、悩みを抱えながらも必死で生きている人たちの命にかかわるお金を「財政がきびしいから」とまっ先に切り捨てる政治を少しでも変えていかなければと強く思いました。

市議選では、連日の訪問・対話でたくさんの方から激励をいただきました。

街頭演説中に小学生の姉妹からイラスト付きの手紙をもらいました。駅では私より若い二十代の女性から握手を求められました。

みんなが声をあげれば政治を変えられるんだという実感を、私が頑張ることでもっと広げていきたい。

「国保料引き下げ」「中学校給食実施」「中学校卒業まで医療費無料化」など、市民の願い実現へ、新議員団全力でとりくんでいきたいと思います。



(「兵庫民報」2010年8月1日付掲載)

菊炭原料採取、生活の足に支障…繰り返さない対策を


川西市黒川・国道477号線崩落
―日本共産党川西市議団と練木県議が現地調査
黒田みち(川西市議)

七月十四日夜、川西市黒川(妙見山ケーブル駅近く)で国道477号線が二車線とも四十mにわたり大きく崩落しました。

十三日から大雨が続く中、十四日は午後三時過ぎから暫時大雨警報が発令され、黒川公民館に設置されている雨量計は午後九時に時間雨量三十四mmを記録しています。
国道に割れ目ができたため県宝塚土木事務所は職員を配置、午後八時三十分から現地を「通行止め」にしていました。午後十時ごろ大きく崩壊。土砂が、田んぼや里道などに流れこみましたが、人や車への被害はありませんでした。
私は十五日に現場を確認し、練木恵子県会議員と連絡をとり、練木県議と土谷一郎、住田由之輔と私の三市議と、北野のり子・森本たけし両市議候補が現場を視察し、県宝塚土木事務所道路保全第二課の藤井孝夫課長から説明を受け、地元で聴いた声や要望を伝えました。

今回の崩落現場は、二〇〇四年十月の台風23号で二カ所の崩落があったすぐ近くであり、今回も盛り土部分が崩落しました。

一番の要望は、「住民に十分な説明をし、同じ崩落を二度と起こさない対策を強く望んでいる」こと。「被害世帯への対応は市・県・国が一体となってできる事から早急に誠意をもって行なうこと」「国道を走っていたバスへの黒川住民の乗降の確保」「地元県道の通行量が増え、大型車の通行が増えているので安全対策を」など私たちが訪問して聞いた住民要求を伝えました。

バスについては「早急に対応する」、通行止めについては、「お盆の時期なので徳林寺参拝や商店の営業に支障にならないようにする」との答えでした。
二十二日には、国会議員団兵庫事務所の金田峰生次長とともに被害をうけた住民を訪問、再度、被害状況を詳しく聴き懇談しました。「菊炭」生産で有名な今西勝さん宅では、「土砂で、(原料木をとる)クヌギ林への通行路が閉ざされているが、自分たちにできることはやりはじめている。ぜひ、最後まで力を貸してほしい。」との話を聞きました。
日本共産党川西市会議員団は引き続き、県議団、国政事務所と連携し、市、県(国)に申し入れを行い、県土木、農政関連担当と懇談します。
(「兵庫民報」2010年8月1日付掲載)

写真上:40mにわたり崩落した国道477号線
写真下:現場で宝塚土木事務所の藤井課長(中央)の説明を聞く(右から)黒田、ねりき、(一人おいて)住田、北野、森本の各氏