2022年8月7日日曜日

最賃1500円に――労働局前で座り込み


兵庫労連が、「 #最賃上げろ 」「 #最低賃金を1500円に 」「 #全国一律最賃制度に 」を掲げ、兵庫労働局前で七月二十六日、八月二日、座り込み。最賃審議会の委員に兵庫労連推薦者が選任されなかったことにも抗議しました。

(兵庫民報2022年8月7日付)14:30

地域の宝・高校を一つでも多く残すために:「一方的に決められ子どもたちも動揺」「遠距離通学を強いるのか」「学校がなくなればますます過疎化・少子化がすすむのでは」……姫路での集会でも多様な声

兵庫県高等学校教職員組合書記長 赤松弘基


七月十四日、兵庫県教育委員会は「県立高等学校教育改革第三次実施計画」に基づいて、統廃合対象校を発表しました。中播磨地域では、姫路市の市立三校の統廃合計画とは別に、姫路南・網干・家島、福崎・夢前をそれぞれ一校にすることが明らかにされ、地域では動揺が広がっています。

そのような中で七月二十四日、姫路勤労市民会館において学区拡大反対連絡会事務局主催で「地域にある高校のあり方については住民の声を大切にしてほしい」意見交換会が開催されました。
当初、五十人程度を見越していた会場には地域住民、現役教員やOB、姫路市内のPTA会長や本部役員、地域労連、民主団体、自治会長、大阪府立高校を守る会など幅広い分野の方が駆けつけ、七十名を超える参加者となりました。
また、集会には姫路市議会から苦瓜一成さん(日本共産党)、大西陽介さん・竹中由佳さん(日本維新の会)、石見和之さん(自由民主党)、兵庫県議会から入江次郎さん(日本共産党)らが来賓として出席され、会場からは二十名を超える参加者からの活発な意見が出されました。

県教委は今回の統廃合計画について、少子化による学級減に対応するため学校の適正規模を維持することが必要であると述べています。統合によって配置できる教職員の増加と選択科目の充実化、生徒数増による活気ある学校行事や活発な部活動の展開などのメリットを語る一方、デメリットには全く触れられていません。

集会では「地域から学校が無くなればますます過疎化や少子化が進むのではないか」「八十分もの遠距離通学を高校生に強いるのか。新快速沿線で言えば姫路~京都に行ける時間だ」「県教委の言い分では小規模校は全て統廃合対象となるが、今回の計画では六学級規模の学校も再編に含まれており、ダブルスタンダードではないか」「前回の高校統廃合で西播磨地域から子どもたちが来るようになり、押し出された姫路の子どもたちが遠距離通学を強いられている。地元の友だちもいないので、途中で辞めるケースも増えた。子どもたちに苦労を強いてはいけない」など、厳しい意見が相次ぎました。
中でも保護者の方の「今の中学生は本当に大変。部活動に塾、学校の課題と寝る時間を削って毎日生活をしている。そんな中で今回の統廃合計画について、親にも子どもにも一切説明がない。こんな大事なことを一方的に決められて子どもたちも動揺している。「行きたい学校が無くなるなら避けよう」「私学に行くしかない」みたいな話にしかならない。県教委は説明会くらい開いてほしい」という発言には力強く暖かい拍手が起こりました。

学校の統廃合は単に教育だけの話ではありません。防災・防犯などの安心安全を生み出す街づくり、地域経済や地域交流の拠点、伝統文化や地場産業の継承の場など、多種多様な機能を持ち、地域が育てた、地域とともに育ってきた素晴らしい文化を消し去ることに他なりません。今回の集会での様々な意見に耳を傾け、地域の宝である高校を一つでも多く残すため、一人ひとりの県民が当事者として考え、行動していくことが必要です。

(兵庫民報2022年8月7日付)14:00


統廃合対象とされる県立高校:( )は現在の所在地/〈 〉は今年の第1学年クラス数

第1学区 神戸・芦屋・洲本・南あわじ・淡路
神戸北
(神戸市北区唐櫃台) 〈4〉
神戸甲北
(神戸市北区大脇台) 〈5〉
伊川谷
(神戸市西区伊川谷町長坂) 〈5〉
伊川谷北
(神戸市西区学園西町) 〈6〉
第2学区 尼崎・西宮・伊丹・宝塚・川西・三田・猪名川・丹波篠山・丹波
西宮北
(西宮市苦楽園二番町) 〈5〉
西宮甲山
(西宮市鷲林寺字剣谷) 〈4〉
第3学区 明石・加古川・高砂・西脇・三木・小野・加西・加東・稲美・播磨・多可
三木北
(三木市志染町青山) 〈3〉
三木東
(三木市別所町小林) 〈5〉
吉川
(三木市吉川町渡瀬) 〈2〉
第4学区 姫路・相生・たつの・赤穂・宍粟・神河・市川・福崎・太子・上郡・佐用
姫路南
(姫路市大津区天満) 〈5〉
網干
(姫路市網干区新在家) 〈4〉
家島
(姫路市家島町宮) 〈1〉
福崎
(神崎郡福崎町福田) 〈4〉
夢前
(姫路市夢前町前之庄) 〈2〉
あと1組2校は、姫路市立高校の再編計画の検討状況をふまえる必要があることから、25年度の統合は実施せず、検討を継続する
第5学区 豊岡・養父・朝来・香美・新温泉
なし

「川崎重工業(株)・中国出向エンジニア過労死事件のご遺族を支える会」結成――「二度とくり返さないために」の思い支えよう


「川崎重工業(株)・中国出向エンジニア過労死事件のご遺族を支える会」の結成総会が七月二十三日、神戸市内で開かれました。
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二〇一三年四月から中国との合弁会社に出向・単身赴任していた川崎重工社員のAさん(当時三十五歳)が、担当外のトラブル対応を押し付けられたうえに、本来業務も重なり、川崎重工に窮状を報告しても対策がとられないなか、同年七月、宿泊先で自死しました。遺族や支援者の努力で一六年三月に労災認定されましたが、川崎重工は、安全配慮義務の怠りを認めず、謝罪もしないため、遺族は今年五月、川崎重工を被告として損害賠償を求める訴訟を神戸地方裁判所に提訴しました。
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開会挨拶で、いのちと健康を守る兵庫センターの佐野旦さんは――国が労災を認め、仕事により自死にいたったとしているのに、川崎重工は労働者に対する安全配慮義務違反はなかったと遺族にも謝罪しない。大企業でも最近は、労災で過労自死が認められると、遺族に謝罪し、反省を示すなか、川崎重工業の対応は異常。以前、韓国の同社グループ企業で起こった自死事件でも裁判で敗訴しないと責任を認めていない。「二度とこのような事件をくりかえさせないために」と川崎重工を提訴した遺族を支えるため、「会」の結成をよびかけた――と報告しました。
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八木和也弁護士が事件の詳細と訴訟について説明しました――
Aさんはセメント製造プラントの設計者として、世界四位の中国企業との合弁会社に出向。当初、二人が派遣される予定だったが、プラント装置の一部であるAQCの設計に重大なミスがあったためもう一人の技術者は川崎重工に残ってその対応にあたることになり、Aさんが一人で出向することになった。
Aさんの本来の担当は脱硝装置の設計だったが、中国ではAQCのトラブルの対応にもあたることになり、業務が過重になっていた。Aさんは上司に、トラブル対応が無理であり、応援を求めるメールを送ったが無視されていた。
また、派遣前の健康診断で「要精検査」「条件付き赴任可」とされていたにもかかわらず、川崎重工は対応をほとんどしないままAさんを派遣した。
労働者の命よりも業務達成を優先させる川崎重工側の対応は安全配慮義務違反である。遺族への対応も不誠実・無責任だった――
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Aさんの妻は、「夫が亡くなった後、何度も会社に説明を求めたが、最後は入門拒否。労災認定後、面会を求めても「対応しかねる」とされた。夫は企業に二度殺されたようなもの。株主総会(六月二十四日)で株主からの質問に会社は「(遺族への)経済面での補助を継続している」と答えたが、提訴したら打ち切った。川崎重工には心から謝罪して欲しい」と語りました。
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総会では、会の規約、役員、活動方針が提案され、岡﨑史典事務局長が団体・個人署名で事件を知らせていくこと、公判への参加、会への入会をすすめることを提案、確認されました。
高馬士郎国民救援会兵庫県本部副会長が決意表明。共同代表の成山太志兵庫労連議長が「八木弁護士の説明や遺族の話を聞いて怒りに震える。川崎重工は神戸を代表する企業で知り合いも多い、提訴した遺族へ会社に謝罪させる世論を起こしていこう」と挨拶し、閉会しました。
〔小林明男〕

(兵庫民報2022年8月7日付)13:30

中央区革新懇総会:「安心して住み続けられるまちづくり」全4カ所を実現:結成40周年へ元気の出る活動を


神戸市の中央区革新懇は七月三十日、総会を開催。二十二人の参加で熱気があふれました。
開会挨拶で北岡浩代表世話人は、「安倍元総理の国葬は弔意の強制につながる。政治的評価とは別の問題であり、国葬には反対」「改憲案がどのような危険をはらみ、私たちの生活をむしばむか、学んで知り、市民に広く届ける活動が強く求められる」と訴えました。
第一部では、「歴史の大激動に立ち向かう共同と運動で新しい希望を広げよう」と題して、小林明男日本共産党兵庫県常任委員が講演。「改憲派のやりたい放題はゆるさない。決着は世論、カギは対話と共同。「守れ」から「希望」へ、憲法を生かして、この異常な社会から一人ひとりが主人公の政治へ、対話し、話を聞き、いっしょにイメージ豊かに考える政治改革を」と呼びかけました。
第二部では、二〇二一年度のまとめと会計報告、二二年度の活動計画(案)の提案が行われ、討論では、青年、女性など各分野から発言がありました。また、「安心して住み続けられるまちづくり」で二〇一三年から取り組んできた四カ所(神戸高速花隈駅、阪神元町駅、阪急春日野道、加納町三丁目)のバリアフリー化をすべて実現させてきた、そのねばり強い経験が報告されました。税理士からは消費税インボイス制度の問題点とその撤回を求める発言がありました。市民と野党の共闘での革新懇の役割も強調されました。
沖縄知事選には支援部隊の派遣を決定し、カンパなどを集めることを確認しました。二〇二五年の結成四十周年に向け革新懇の「三つの共同目標」を掲げ、学び・楽しく・元気の出る運動に取り組むことが呼びかけられました。
総会には兵庫革新懇からのメッセージが寄せられました。
〔漁島国弘=同革新懇事務局長〕

(兵庫民報2022年8月7日付)13:00

物価高騰対策 県内自治体の支援策(続報):水道料減免、子ども給付金など

物価高騰対策など住民や事業者への「支援事業」を兵庫県内の自治体のホームページなどから見てみました(六月十二日、同二十六日付の既報を除く)。
*
加西市は、上水道料金を家庭用は全額、事業者は基本料金を六カ月間減免します。八月または九月からの実施。また、家計負担の軽減へ、小中学校と特別支援学校で二、三学期に使用する教材費の保護者負担分を補助します。原油価格高騰対策として、市内の中小事業者(農事組合法人や営農組合も対象)に、光熱費、燃料費の一部を助成します。前年比増加分(ことし一月から六月のうちの三カ月分、上限三十万円)を支給します。受け付けは八月中旬からです。
加古川市は、物価高騰対策として、十八歳以下の子どもがいる世帯に、一人あたり一万円を支給します。約四万一千人が対象です。また、学校給食の食材の高騰分を公費で負担します。
新温泉町は、「新型コロナウイルス感染症の影響等を踏まえた経済的な支援措置」として、水道の基本料金を四カ月分減免します。公共施設を除くすべての水道利用者が対象。減免期間は九月から十二月です。
〔森勇治〕

(兵庫民報2022年8月7日付)12:30


加古川市議 橋本 和彦:労働運動の経験、今度は市民のために:がんばります! 日本共産党の新人議員

橋本市議(左)と立花市議(右)

私は国鉄時代から組合役員を四十数年間務め、労働者の権利拡大等に取り組んでまいりました。退職を機に、今度は市民の声を市政に届けるために頑張って行きたい、と立候補を決意しました。ハンドマイクで訴える原稿の作成などに非常に苦労しましたけれど、自分なりに訴えられたと思います。これからが大変だと思いますが頑張っていきます。今後ともよろしくお願いします。

(兵庫民報2022年8月7日付)12:00

川西市議選は十月九日告示・十六日投票で行われます。定数は前回より二減の二十四。日本共産党は現職の黒田みち、北野のり子、吉岡けんじの三現職をたて、現有議席確保をめざします。


黒田みち(64)=現=
キリスト教保育専門学校卒。川西市立保育所に勤務、二〇〇二年から市議五期。党地区委員・党県委員を歴任。新日本婦人の会支部委員。川西市丸山台在住。

北野のり子(59)=現=
尼崎市立尼崎産業高等学校卒。川西市役所非常勤職員として勤務し兵庫自治労連事務局を経験。二〇一〇年から市議三期。党地区委員。川西市鼓が滝在住。

吉岡けんじ(53)=現=
大阪工業大学二部卒。㈱エムズテクノロジー勤務、二〇一八年から市議一期。党地区常任委員、川西革新懇事務局長、川西久代自治会長。川西市久代在住。

(兵庫民報2022年8月7日付)11:30

兵庫の地学散歩……大地を科学する:第十四回 神戸をゾウが歩いていた:觜本 格(かがく教育研究所)

写真1 発掘風景(2本の牙と頭蓋骨、舌骨がでてきたところ)

アケボノゾウ発掘の現場

神戸市営地下鉄西神南駅の南側に井吹台中公園がある。その芝生広場の真ん中にある半円形の六十㌢㍍ほどの石碑に「二百万年前、ここにゾウがいた」と書いてある。一九八七年十月、人が住まない丘陵地を切り拓いて、宅地の造成工事が行われていたこの場所でゾウの化石が発見された。
当時、兵庫教育大学大学院で学んでいた私は、仲間の大学院生や岡山大学の研究者と一緒に大阪層群の地層の調査のためにこの現場を訪れた。青い色の粘土からなる地層がでている斜面に近づいてみると明るい褐色の骨の断面のようなものが二つ顔を出していた。
私が所属していた神戸市立教育研究所の「神戸の自然研究グループ」(代表=前田保夫さん)のメンバーに呼び掛けて、予備的な発掘をした結果、十個ほどの骨の化石を掘り出した。この化石を大阪自然史博物館の樽野博幸さんに鑑定してもらい「アカシゾウ」であることが判明した。

どのように発掘は行われたか

神戸市開発局の許可と協力をもらい、本格的な発掘をすることになった。京都大学の石田志朗助教授や大学院生でゾウ化石を専門に研究している三枝春生さんらにも来ていただき、発掘計画が立てられた。
化石がふくまれているのは、高さ十㍍ほどの斜面の中段にあたるところ(写真2)で、上にある地層を取り除かなければ化石は掘り出せない。ショベルの幅が一・五㍍の大型のショベルカーで地層の撤去・整地が行われた。

写真2 化石の見つかった大阪層群明石累層

神戸市内の小中学校の教師を中心に京都大学の院生・研究者などが参加して、日曜・休日に発掘が行われた。専門家のアドバイスをもらいながらの作業だった。まず、どこにどれだけの化石が埋まっているのかわからない。五十㌢㍍×百㌢㍍を区画として一人が分担して慎重に作業が行われる。手ぐわで地層の表面を少しずつ削っていく。化石が出てきそうなところまで来たら、千枚通しを使って地層を一㌢㍍以下の単位で一枚一枚起こすように取り除く。骨の一部が出てきたら薬液を注入して骨を固める。掘り出そうとする〝化石〟はとてももろく壊れやすいものだった。さらに骨の表面をさぐるようにして竹ぐしを使って地層をはぎ取っていく。形が分かり大きさが確認できたら位置を測量し、写真を撮って記録する。大きさが三十㌢㍍を越す大物は取り出すのが難しい。骨の表面を紙で覆い、石膏で固めてブロックとして取り上げる(写真1)。
そんな作業を続けた結果、長さが百七十五㌢㍍の象牙二本と臼歯、頭蓋骨などを含む三百個以上のゾウの骨の化石を掘りだすことができた。十月から翌年一月まで、三十回延べ四百人が発掘に携わった。

アカシゾウ? アケボノゾウ?

その後、室内でのクリーニング作業が続けられ、三枝春生さんの手によって全身骨格の復元標本が組み立てられた(写真3)。その標本は神戸市埋蔵文化財センター、兵庫県立人と自然の博物館、明石市立文化博物館、滋賀県立琵琶湖博物館などに展示されている。化石の現物は埋蔵文化財センターに保管・展示されている。明石市立文化博物館には、一九六〇年に当時中学生だった紀川晴彦さんが明石市の西八木海岸で一人で掘り上げた化石を基にした復元標本(紀川標本)と並んで展示されている。

写真3 復元されたアケボノゾウ(神戸市埋蔵文化財センター)

アカシゾウは最近では正式にはアケボノゾウと呼ばれる。アカシゾウは一九三六年に高井冬二博士が明石海岸で発見したゾウの臼歯から、新種のパラステゴドン・アカシエンシスと命名したものである。その後の研究からパラステゴドン・オウロラエ(アケボノゾウ)と同じ種類のものであることが判明したために、先に命名された名前が正式名となった。
復元してみるとアケボノゾウは巨大な牙をもつ胴長短足の体型だったことが分かり、臼歯のすり減り方から六十歳ぐらいの老齢のものと推定された。

二百万年前の神戸の風景

西神南(当時は伊川谷町吹上)で見つかったアケボノゾウがふくまれていた地層は、大阪層群明石累層と呼ばれる地層である。明石累層は二百二十万年前から百六十万年前にできた地層でレキ層、砂層、粘土層が何回もくり返している。粘土層は淡水の湖にたまったものである。

図 二百万年前の古瀬戸内湖

いまからおよそ二百万年前、京都から大阪、兵庫県南部を香川、岡山までを含む大きな湖があった。現在の瀬戸内海につながる「古瀬戸内湖」(図)である。当時はまだ六甲山地も隆起を始めておらず、湖の周囲には低い丘陵が広がっていたと考えられる。メタセコイアのしげる森林があり、アケボノゾウは湖畔の草原で何種類ものシカの仲間の集団とともに生活していた。現在よりやや暖かな暖温帯の気候だった。
人類は、アフリカの地溝帯に猿人が生活していたが、まだ日本列島にはやってきていない時代だった。
(元神戸市立中学校教員・元神戸親和女子大学教授)


(兵庫民報2022年8月7日付)11:00

神戸演劇鑑賞会8月例会:青年座公演『明日 一九四五年八月八日・長崎』


なまの舞台をごいっしょに

八月は祈りの月。それは一九四五年八月六日に広島に、同じく九日に長崎に原子爆弾が投下され、数え切ない人間が殺された。だからいつの頃から、この月を祈りの月と呼ぶようになった。
八月の舞台は、長崎に原子爆弾が投下される前の日、つまり、八月八日に庶民がどの様に暮らしていたのかを、つぶさに、丁寧に描き、しかも長崎弁を使い地方色を出しながら原爆の惨劇を描いている。
一九四五年八月八日・長崎、真夏の暑さの中、三浦家では結婚式が始まろうとしていた。三浦泰一郎とツイ夫妻の次女ヤエと製鋼所の工員中川庄治の婚礼が。空襲警報が日々の慣習のなか、若い二人の門出を祝福しようと親戚友人たちが集まって来た。助産婦、市電の運転手、ヤエの叔母ハル、新郎庄治の義父(元コック)・銅打弥助と後妻みね子等、戦時下の中、充分な祝い事もできないのに。人々は今日と同じ日が明日も迎えられると信じていた。
この舞台では気になる事がふたつある。一つは、舞台中央の柱時計が、八月九日の午前十一時二分に近づいてゆくこと。二つ目は、登場人物が台詞の中で何気なく口にする〝明日〟の言葉。そして、ベートーヴェンの「悲愴」の調べが胸に浸みいる。
戦争へのきな臭い匂いがちらほらしないでもない最近の世情。うだるような真夏の日々、戦争が庶民をどんなに犠牲にしたのか考えてみたいです。
〔小谷博子=同会〕

青年座公演 『明日 一九四五年八月八日・長崎』

原作=井上光晴 脚色=小松幹生 演出=鈴木完一郎 演出補=山本龍二 出演=山賀教弘、津田真澄ほか/①8月19日(金)18時30分、②8月20日(土)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金1,000円と月会費2カ月前納)、月会費3,500円(大学生2,000円、中高生500円)/神戸演劇鑑賞会 Tel 078-381-8244、Fax 078-381-8246

(兵庫民報2022年8月7日付)10:30

『5分で分かる優生保護法』動画でやさしく解説


『5分で分かる優生保護法』という動画がYouTubeで公開されています。
旧優生保護法による不妊手術を強制された人々が国に謝罪と補償を求め各地で裁判を起こしています。兵庫県では聴覚障害の夫妻二組と肢体障害の女性が提訴し、いま高裁で審理が続いています。
この動画は、関西学院大学手話言語研究センター専門技術員の平英司さんの制作、優生保護法による被害者とともに歩む兵庫の会の学生ボランティアの協力によるものです。字幕もついており、旧優生保護法による被害者の裁判の論点と現状がよくわかる内容になっています。
〔森卓司〕

(兵庫民報2022年8月7日付)10:00





亀井洋示「改名」


(兵庫民報2022年8月7日付)9:30

観感楽学


先日、パソコンの内蔵カメラで盗撮被害という記事を読みました▼スマートフォンにカメラが搭載されているのは当たり前ですが、パソコンなど特にノートパソコンには標準的にカメラが搭載されていると思います▼新型コロナ発生からもう二年以上がたちますが、発生当初はその影響で在宅勤務となり、Web会議を初めてやることになったという人も多くいたのではないでしょうか。自分のパソコンには内蔵カメラが無く急遽、外付けのWebカメラやマイクを買った人もいたと思います▼そのパソコンなどに付いているカメラを外部から操作する、すなわち他人のパソコンに入り込みカメラを操作してあなたを盗撮することが可能だと言うことです。海外では百万人以上の人のウェブカメラの映像が傍受され、日本でも自治体や企業が設置したカメラの映像を盗み取られる事件が発生しています▼対策としては、OSを最新に保ち、ウイルス対策ソフトを利用する、使っていないパソコンの電源は必ずOFFにする――などが書かれていました。カメラが必要ない時は、黒いテープや付箋紙などをカメラに貼り塞ぐのが一番簡単で有効な方法とも書かれていました。心配な方は付箋紙を貼って仕事に集中して下さい。(ふ)

(兵庫民報2022年8月7日付)9:00